http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-why-you-should-draft-infect/
原題:PV’s Playhouse – Why You Should Draft Infect
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
March 9, 2011

自分の住んでいるところは,現状幸運にも飯以外に不自由がないので,自分の日常を始めることにした.つまり翻訳もやる

というわけでPVの感染ドラフトに関する記事.この記事の面白さは②PVが示した感染カードの優先順位と,③コメント欄での他のCFB面子を含めた記事及びその優先順位に関する討論.でも長いので3つに分ける予定.今日はとりあえず①なぜ感染をドラフトするのか,について.誤字脱字指摘歓迎

以下本文
Hello!

僕が今のリミテッド・フォーマットにいくらか苦戦しているのはもう隠すことじゃないね. MSSの8-4やその他のイベントでドラフトに参加しているけど,僕の成績はそんなに悪いものではない.しかし僕はこの環境を“理解した”とは全然思えない.勝てる理由は,他の人もまたこの環境の不慣れだからだ.

最大の問題点は,いつ“決断(commit)”をするべきか本当に分からないということだ.通常,僕はかなり広くドラフトするのが好きで,いくらか受動的にドラフトする.しかしこのフォーマットはかなり特別で,特定のアーキタイプだと非常に強力だが他のアーキタイプだとかなり使えない(又はまったく使えない),というカードが存在する.もちろん,カードの価値は貴方が何をドラフトしたかで変わるものだけど,それがこれほどドラスティックな環境は無かった.そのため,こういった類のカードを使いたければ,普段よりちょっと速く“決断”しなければならない.これは僕にとってかなり恐ろしい事だ.その“決断”が機能するか知る前に”決断”しなければならないから.

こういった場合に打てる手として,僕が知っているものは3つある.1つ目は,フォーマットを極めること.わずかな変化に反応・適応し,どのアーキタイプに向かうのがベストなのか分かる様になるまでね.これが理想ではあるけど現時点では実践的とは言えない–これがすぐにできるようになることは無いだろう.2つ目は,感染に向かえるかどうか分かるまで感染をドラフトしない,というもの.例えば,もし緑のカードをずっとピックしなければ,ピックしたカードの1部が無用の長物になる事態はそうそう起きなくなるだろう.他の色だと様々なアーキタイプに迎えて,カードの互換性もずっと高いからね.3つ目は,常に感染を伺いつつドラフトする,というもの.そこに向えるかどうかが明らかかどうかは関係なしに.

僕は感染をドラフトすることを選びました.もちろん,《カルドーサの炎魔/Kuldotha Flamefiend(MBS)》が初手で取れて,《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》,《神への捧げ物/Divine Offering(MBS)》×2と流れてきたなら,僕は赤白に行くことになるでしょう.僕は完璧に感染を「決め打ち」するわけではありません.しかしながら,初手で《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》と《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》の2択,または《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》と《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》の2択ならば,僕は緑か黒のカードをピックします.《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》の方が優秀なカードにも関わらず,です.

なぜ僕はそんなことをするのでしょうか?それは,感染こそが最強のアーキタイプだと考えているからです.僕は常に感染に行きたいと考えており,そうできなかった場合は常に残念に思います.まだパックに7枚もカードが残っている状態で初手級の感染カードを流す羽目になったなら,僕は自分を殺したくなるでしょう(注1).そして,すぐさま感染プレイヤーに負けるという結末を迎えるのです.僕は感染プレイヤーでありたい.この記事のでは僕が何故そこまで感染が好きなのかについて説明し,それについての賛否は分かれるでしょうが,その後このアーキタイプにおけるピック優先順位について少し語ろうと思います.

感染ドラフトから受ける利益とは?
・感染には初手として嬉しいコモンが大量にあります.2パック目までに感染に行くことを決めた場合,SOMの初手で《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》,《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》,《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》,《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》,《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》,《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》の様なカードに巡り合えれば幸せになれるでしょう.初手で幸せになれる確率は他のアーキタイプより多いです.

・ 感染絡みのカードは非感染デッキにとっては,大抵無用の長物です.感染デッキにおける強さに関わらずそうなのです.例えばSOMを開けて《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》と《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》が出てきて,《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》をピックした場合,《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》が8手目まで残っている場合もあります.他の誰もそのカードを使えない場合はそうなります.これは他のアーキタイプのトップ・コモンでは起こりえない現象です.もし《粉砕/Shatter(SOM)》と《感電破/Galvanic Blast(SOM)》が同じパックから出てきても,よっぽどパックが強くない限りは8手目まで《粉砕/Shatter(SOM)》は残らないでしょう.これと最初の理由をあわせると,あなたが感染をプレイしていて他の誰もやっていなかった場合は初手級のカードがドラフトのかなり遅くでピックできるということです.

・多くのカードを腐らせることができます.MBS参入以前はそうでもありませんでした.しかし,今回参入した《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder(MBS)》が無双して負けた,ということにはならないでしょう.また,アーティファクト除去も感染デッキには効きづらいです.再生もそうですね.

・感染と対戦するのは,特にコンバットにおいては非常に大変です.《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》,《不自然な捕食/Unnatural Predation(MBS)》,《ミラディンの血気/Mirran Mettle(MBS)》,《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》,《悪性の傷/Virulent Wound(MBS)》,《汚れた一撃/Tainted Strike(SOM)》といったカードはどれも対戦相手の最善手を歪めます.また,このうちの何かをケアしても他の呪文にしてやられるだけでしょう.これはフェアリーを相手にプレイするのとさほど違いはありません.相手が《霧縛りの徒党》や《謎めいた命令》をケアして動いているときでも、実際にまさにケアされてるそのカードをこちらが持ってることは滅多にありませんし、更にはその2枚のどちらかをケアするのか,両方ケアするのか,はたまたどちらもケアしないのかによって動きは全く変わってきます.しかし、だからといって相手にはどうすることもできません.ただ祈るぐらいしかないのです. (注2)無謀なアタックを敢行できる場面すらあります.もしブラフに開き直られても,単純にそのアタック失敗するというわけではなく,相手のクリーチャーを小さくできるからです.また,感染のダメージを通すのはかなりきついため,対戦相手は相打ちを取らざるを得ません.これはトリック及び《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》や《病的な略取/Morbid Plunder(MBS)》のようなカード の価値を更に上げます.

・なにもしないで勝てることがままあります.このフォーマットの常として,《思考の三角護符/Trigon of Thought(SOM)》や《六角板のゴーレム/Hexplate Golem(MBS)》の様な遅いゲーム向けのカードがデッキに採用されます.大抵のゲームは長期戦になり,そういったカードは長期戦を決める力があるからです.また,以前ほどマナマイアは採用されなくなりました.ゲーム後半で容認できないデッドドローとなる事に皆気がついたからです.また,適当な「熊」も以前ほど採用されなくなっています.そして,そういったプレイヤーは後手を選ぶのです.感染はそういったプレイヤーの展開の遅い手札を懲らしめるのに十分なアグレッシブさがあります.このアーキタイプの常として,2ターン目《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》,3ターン目《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》,4ターン目《黒割れのゴブリン/Blackcleave Goblin(SOM)》,5ターン目《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》で簡単に勝ち,ということが時に起こります.勝ててしまうゲームあるでしょう.そしてたとえこういったことが起こらなくても,あなたはまだまだ有利です.「増殖」によって他のアグロデッキが取れないゲームも取れてしまうからです.

・強力な感染デッキは強力な××デッキよりも強いです(××には好きなデッキ名を入れてください).同時に,失敗した感染デッキにも勝つチャンスはかなりあります.これは,私がこのフォーマットに抱いていた最初のイメージと真逆でした.感染はギャンブルで,3-0か0-3するものだと捉えていたのです.現在は,ただの失敗デッキよりは感染の失敗デッキを使いたいと考えています.相手のマナが詰った,とか相手がトリックのケアの仕方を間違えた,とかで勝手に勝ちが転がり込んでくることがありますからね.した,を実態以上に悪いものだと考えていたのです.

もちろん,感染を避けるべき理由もいくつか存在します.

なぜあなたは感染をドラフトしたがらないのか?
・皆が感染をドラフトするかもしれないから
・単純に感染に向かうに足るカードがパックから出なかったから

幸いなことに,これら2つの問題は “自動解決(fix themselves)”されるものです.何人かのプレイヤー(貴方も含めて)が感染を目指した場合,そう多くの感染カードは長く回らないでしょう.なので,それ以上のプレイヤーは感染に参入しないはずです.パック内の感染カードが少なくても,同じことがおきます.多くのプレイヤーは感染に向かわず,貴方はその少ないカードを,本来よりも遅い順目で手にするでしょう.

現実的な問題は次のような場合に生じます:

a)皆が貴方と同じくらいに頑固である:いずれにせよ,卓は2,3人のプレイヤーを許容できます.通常,それ以上のプレイヤーは感染から締め出されるからです.しかし,もし4人のプレイヤー(もしくはパックから感染の出が悪い卓で3人が)が感染をドラフトしたなら,それぞれのデッキは出来の悪いものになるでしょう.これに関して貴方にできることは,パックから十分に感染絡みのカードが供給されて,皆それなりのデッキに落ち着くことを祈る以外にありません.それか,卓でなにが起こっているのか十分に速く気がつくか,ですね.貴方が1p目で《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》を流して《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》ピック,2手目に《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》を流して《腐敗狼/Rot Wolf(MBS)》をピックしたとしても,3p目以降に感染カードがない,そしてより優秀なカードを2枚流したことを悔やむことになる,というのは常に起こりえます.そしてドラフト後に,上家もまた感染を「決め打ち」していて,《腐敗狼/Rot Wolf(MBS)》,《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》に優先して《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》をピックしていたことを知るでしょう.

b) 最初のパックには感染カードが大量に含まれていて,感染を目指すプレイヤーを大量に生んだものの,2,3パック目は感染カードが少なく、だれもアーキタイプを変えたがらない,という場合.実際はそうでないのに感染が空いている,という錯覚を起こさせるので,これはより恐ろしい事態です。そして,貴方がそれに気がつくのはやり直すにはもう遅すぎる,という場合があるのです.

そうなったらどうするべきなの!?
もしこの様な事態が生じたら,最初の数ピック以降に感染を断念することになるでしょう.この場合,それらを全て諦めて色を変えるか(situation aの場合),また,例えば「恐竜」の様なclunky(注3)なデッキを作るか,または緑に必ずしも拘らずに、例えば黒赤デッキにいくとか (situation b,時にはsituation aでも)になるでしょう.この場合はMBSの最序盤手は互換性が高い,ということが有利に働くでしょう.緑のクリーチャーは「恐竜」における優秀なブロッカーになりますし,黒の除去はどのデッキにとってもいいものです.

もし1パック目で感染にとっかかったものの,すぐさま枯れてしまったなら,3人のプレイヤーは自分と同じ問題で頭を抱えている,ということを最低限の慰みとしましょう.彼らのデッキも同じく質の低いものとなっています.そして他の4人相手に「なにもせずに勝つ」ことを期待しましょう!

で,結局やる価値はあるの?
リターンはリスクを上回るのか(注4)?感染カードがピックできずに酷いデッキが出来上がる危険を冒す価値があるのか(注5)?僕はそうだと信じている.

感染は1人以上のプレイヤーを賄えますが,隣人が感染に行かないよう常に気を使うべきです.通常,僕は「シグナル」の熱心な信奉者ではありません.それが無意味とは考えていませんが,パックに何が入っていようと一番強いカードを取るでしょう.僕はカードを供給する側で,僕に選択権があるからです.しかし感染の様なアーキタイプに向かう場合は,これはとても重要なことになります.

その理由は,感染に用いるカードは非常に”特化している(precise)”からです.もし貴方が《カルドーサの炎魔/Kuldotha Flamefiend(MBS)》,《赤の太陽の頂点/Red Sun’s Zenith(MBS)》,《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》と入ったパックをあけて,そのうちの一枚を取って,下家と下下家が他の赤いカードを取ったとして,他の人がそのカードでどんなデッキを組むのか誰が分かりますか?皆赤白アグロ,赤黒コン,赤単カルドーサといったデッキを組むことができ,感染デッキに散らして使うことも,青赤の金属術に向かうこともできます.そういったプレイヤーの内一人が,時には2人は赤をメインカラーとしないでしょう.流れてこないからです.

感染においては,話が違ってきます.もし貴方が《肉食いインプ/Flesh-Eater Imp(MBS)》を流したら,下のプレイヤーはそれを何に使うと思いますか?彼らは貴方とただ一色が被るだけでなく,アーキタイプと,カラーコンビネーションが被る可能性が非常に高くなるのです.その結果,貴方と全く同じカードを必要とすることになるでしょう―それが全てです. 隣人が何かするのをケアするのは難しいですが,卓内で多くのプレイヤーが感染にむかうというのはかなり避けたいことです.なので,いずれかのプレイヤーに気まぐれを起こさせる《腐敗狼/Rot Wolf(MBS)》が遅くまで流れないことが貴方にとっては非常に好ましいのです.

この問題を解決するために,1パック目においてベストなカードを取るのではなくシグナルを送る必要がある,と始めにGabeが,そしてWebが教えてくれました.彼らの意見には全くもって同意です.これはつまり,「感染」と書かれているクリーチャーはどれも1パック目において少し優先順位が上がるということです.感染デッキにおいても除去はもっとも重要なカードですが,1パック目においては優先させる必要はありません.

例えば,《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》と《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》を比較してみましょう.多くのプレイヤーが《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》の方が《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》より強いと考えている様ですが,僕は違います―感染デッキにおいては,病気の拡散の方が僕は好きです.もし貴方が《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》の熱心なファンだとしても,《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》の方が強いと考えているとしてください.蜘蛛の方が弱いというのが僕個人の意見ですが,それでも僕は《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》を初手で取ります.《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》には様々な用途がありますが,《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》の方が感染をずっと声高に主張できるからです.他の人は絶対に感染に参入させたくないですから.
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注1) I pass infect first picks when there are 7 cards left in the pack, and I want to kill myself.
Infect first picksを1つの名詞と考えると上手く構文がとれた

注2) either they play against Mistbind Clique or Cryptic Command, and very rarely you have exactly the one they play against (as opposed to the other, none or both), but they still can’t do anything about it, they just have to hope.

なんとなくしか分からない

注3)clunky
Nelsonが「毒コントロール」とかいわゆる「恐竜」系デッキの説明で多用していた言葉.
中・長期戦向けであまりシナジーに頼らない,という意味で捉えてるけど日本語にするのが難しい.「クランキー」で定着させたい.

注4)Do the pros outweigh the cons?
Do the pro(fit)s outweigh the con(cern)s? ですよね?

注5) Is it worth the possibility of a train wreck because infect was just not there?
Train wreckは辞書引くと「容易ならぬ事態」と出るけど,これは肯定か否定か分からない
infect was just not thereが感染プレイヤーがいないのか,感染カードがない,なのか分からない

http://www.channelfireball.com/articles/according-to-webster-drafting-mirrodin-besieged/
According to Webster – Drafting Mirrodin Besieged
Posted by David Ochoa
February 21, 2011

前環境にあったアーキタイプがMBSの参入でどう変わったかという話です.
Ochoaの文章は読みやすいけど訳しづらいという今までにないタイプの難しさがありました.難しい言葉は使ってないし,英文としては読みやすいのですが,なぜか悉く日本語にしづらいのです.なので,意訳と注釈が結構多いです.分割します.

以下本文
ミラディン包囲戦(MBS)がリリースされて数週間がたちました. 多くのプレイヤーはまだ環境を理解しきれず,どの様なドラフトをするべきなのか,混乱していると思います.MBSドラフトで成功するためには,セットの内容を正しく評価して,新しいカードとミラディンの傷跡(SOM)のカードが,もちろん新カード同士についても,相互にどう働きあうか知ることが重要です.SOM×3のドラフトと同様に多様かつエキサイティングなアーキタイプがあり,MBSの強力なカードはそれぞれ輝きを放っています.

私のひとつ前の記事はMBSの参入によるSOM×3環境からの変化について書きました.その際に,コモンとアンコモンの除去呪文のリストを作ったり,新セットのレア/神話を前セットのものと比較したりしました.MSSの初手において,優秀なレア,神話レア,アンコモンに恵まれなかった場合は,以下のコモンから始めるといいでしょう( 恐らくこれらのカードがパック内のベストなカードです。しかも強い順に並んでるみたいですよ!(注1)):

Top Commons:
《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》
《不純の焼き払い/Burn the Impure(MBS)》
《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》
《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder(MBS)》
《病的な略取/Morbid Plunder(MBS)》
《火膨れ杖のシャーマン/Blisterstick Shaman(MBS)》
《神への捧げ物/Divine Offering(MBS)》
《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》
《鋼の妨害/Steel Sabotage(MBS)》

一度どの色に向かうのか決まった後は,アーキタイプを決めます.アーキタイプは多岐に渡り,それまで何を流したかによって落ち着く先を決めることができます:

強力なアーキタイプは:
白ベースのアグロ
金属術
感染
恐竜
コントロール/中速(Midrange)

白ベースのアグロ
SOM×3での白いデッキは2つのサブカテゴリーに分けられました:
1.金属術をベースとし,マイアによるマナ加速から4マナの多様な脅威(《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》,《ガルマの保護者/Ghalma’s Warden(SOM)》,《錆びた秘宝/Rusted Relic(SOM)》,など)につなげるデッキ

2. 装備品をベースに《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》,《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》,《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》で攻めるデッキ

大抵のデッキは1になります.2に必要不可欠なコモンの装備品は非常に少なく,その装備品は単体では弱いからです. 優秀な2マナアグロクリーチャーの欠如,マイアの豊富さ,《金屑化/Turn to Slag(SOM)》の存在などによって,装備品を用いて大きなクリーチャーを作るプランよりも金属術クリーチャーに頼るプランの方がより信頼がおけるものにしています.また,別な問題として2マナの最優秀クリーチャー(《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》)が非アーティファクトクリーチャー(《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》)を含んだマナカーブでは上手く機能せず,装備品とも相性が悪い,という点があります.他のフォーマットにおいては優秀なプランなのですが.

白メインのアグロにおける優秀なカードは《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(MBS)》狩人と《銅の甲殻/Copper Carapace(MBS)》があります.

《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(MBS)》の加入は白ベースのアグロを以前より信頼のおける物にしています.このカードは単体で優秀で(《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》や《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》とは違います),白の序盤のマナカーブをより優秀なものにしています. 前述した2マナクリーチャーと違い,空狩人は空護衛とも噛み合います.装備品がなくても,またアーティファクトを出さなくてもアタックにいけますからね.

《銅の甲殻/Copper Carapace(MBS)》もまた攻撃的なアーキタイプの大きな収穫です.なぜならこれはコモンで,比較的安いコストでかなり大きなパワー/タフネス修正を与えられるからです.SOMの装備品の主な問題点は,小さなクリーチャーを十分な大きさに嵩増しできないという点でした.《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff(SOM)》,《調和者隊の盾/Accorder’s Shield(SOM)》,《闊歩するものの装具/Strider Harness(SOM)》といったカードは小型クリーチャーを単体で中堅クリーチャーに立ち向かわせられるだけの修正を与えられませんでした.そういった中堅クリーチャーと戦えないとゲームが長期化 してしまいます.

《訓練する徒食者/Training Drone(MBS)》は多くの装備品を活用するデッキにとってはフリンジな補助カードです.このプレイヤーの手で組み立てる《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》は少なくとも4つ以上の装備品があれば優秀なカードとなるでしょう. しかしこのカードは《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(MBS)》や《銅の甲殻/Copper Carapace(MBS)》程の優秀さはありません.最初のパックからしか出現せず,他のピックに大きく依存するカードなので,このカードがどれだけ働くかは大抵の場合分からないからです.このカードが《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》等の高コストな金属術クリーチャーに勝る点は,依存先がマナマイアではなく装備品(デッキに大量に含まれるカードです)だという点です.

SOMが1パック減ったので,装備品をベースにデッキを組んでも,《金屑化/Turn to Slag(SOM)》にシャクられる機会は減りました.その結果として《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》のようなカードの価値は上がっています.また,このカードはマナマイアの不足分も補うことになるでしょう.

大抵の白ベースのアグロは平地を10枚以上必要とするデッキになり,白単に近い構成になるでしょう.2ターン目に白2マナを出せることが重要なので,有色スペルの大部分は白になります.今まで上げなかったカードの中で,よくデッキに含まれる様になるカードとして《ロクソドンの非正規兵/Loxodon Partisan(MBS)》(フライヤーをパンプでき,独力でもそれなりに戦えるので,アタックさせても問題ない場面が多いでしょう),《レオニンの遺物囲い/Leonin Relic-Warder(MBS)》(対戦相手のカードを取りのぞく能力は注意しないと裏目にでることがあります.また,自陣の《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》,《屍気の香炉/Necrogen Censer(SOM)》,《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》等をリームーブしてもおいしいことがあります),《調和者隊の盾/Accorder’s Shield(SOM)》(単体では戦闘で生き残ることはできないので,除去や装備品で守る必要があるでしょう.といっても,同サイズのクリーチャーと相打ちをとりつつ味方のクリーチャー数体を強化するだけでもそれなりの価値があります)があります.

2色目の呪文はシングルシンボルで,トリックに使え,テンポを生むカードまたは除去に充てたいものです.《火膨れ杖のシャーマン/Blisterstick Shaman(MBS)》はその好例です.ゲームのどの場面でもプレイでき,盤面に優位をもたらします.《突風掬い/Gust-Skimmer(MBS)》は軽い上にそれほどテンポを失わずに回避能力を付加できるので優秀なクリーチャーです.《屍気を飛ばすもの/Necrogen Scudder(SOM)》は《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》に似た性質のクリーチャーです.アーティファクトでも感染でもないので,本来より遅くまで回っています.そして,このデッキには完璧にフィットするのです.

金属術
このアーキタイプは1パック分のマイアを失ったことで打撃をうけました.しかしながら依然ドラフトで勝てるアーキタイプです.マナマイアに近い働きをする,代替品となる優秀なカードは沢山あります.

金属術が得た優秀なカードは,《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》,《マイアの種父/Myr Sire(MBS)》,《錆びた斬鬼/Rusted Slasher(MBS)》です.

《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》は新たな,強化された《起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb(SOM)》です.金属術達成のためのキャントリップであり,アーティファクトの生贄を要求するカードとはどれであろうとシナジーを形成します (その過程でカードが引けますからね).前環境における白以外の金属術デッキは,アーティファクト・カードのガス欠に悩まされていました.盤面に影響を与える低コストのカードは少なく,金属術を達成/維持するために十分な数のアーティファクトが戦場に残らなかったからです.《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》はこの問題を解決してくれ,別なスペルにサイクリングされる過程で金属術達成のための一歩を与えてくれます.場の状態にアドバンテージを与えてくれるのです.

《マイアの種父/Myr Sire(MBS)》は防御的なデッキにおいていい働きをします.対戦相手のクリーチャーと相打ちをとりながらも金属術を維持してくれるからです.といってもこのデッキが防御的になるのはミラーマッチまたは感染との対戦において後手をとった場合ぐらいですが.また,このデッキは大量の装備品を運用する傾向があるので(他のアーキタイプと比べて),種父はそこからもアドバンテージを得ることができます(より大きなクリーチャーと2回相打ちが取れますからね).

《錆びた斬鬼/Rusted Slasher(MBS)》は金属術に向かう動機となる,新たな強カード(訳注:原文だとthreat.この単語自体はよく出てきていつも「脅威」と直訳してるけど,それだと違和感感じる場合のが多い…なにかいいテンプレはないものか)です. 斬鬼は自身がアーティファクトである以外に,金属術にはなにも貢献しませんが,どのデッキの4マナスロットにもぴったりフィットします(訳注:このevery deckが文字通り全てのデッキなのか,「金属術」デッキならどれでもという意味なのかは迷った.この記事で,各アーキタイプについての解説での「deck」はそのアーキタイプのデッキを指しているので,多分後者).信頼できるパワー4のクリーチャーであり(色と攻撃性の面から(注2)),アーティファクトを多用することでアドバンテージがとれます.

《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk(MBS)》もまた,金属術達成に貢献しつつ付加価値を与えてくれるカードです.この装備品の動きは《マイアの種父/Myr Sire(MBS)》に近く,相打ちをとった後に別な役割を果たせる可能性があります.このカードはアグレッシブなデッキにより合います.他のデッキだと再装備のためにマナが使えないことが多いからです. 攻撃的なデッキが同等の速さで相手から攻撃を受ける機会は少ないですが、鞘は効果的にダメージを分割する(訳注:チャンプブロックできること言っているのだと思う)ことでダメージレースにおいてよい働きをします。(注3).

また,大抵の色は他にも数枚収穫を得ました.それは以下の様なカードです:

白は《主の呼び声/Master’s Call(MBS)》と 《ロクソドンの非正規兵/Loxodon Partisan(MBS)》を得ました.《主の呼び声/Master’s Call(MBS)》か ら呼び出されるマイアトークンは装備品またはその他のパンプアップ手段が無ければあまり使えませんが,金属術の達成はかなり容易になります.《ロクソドンの非正規兵/Loxodon Partisan(MBS)》は新たなパズルの1ピースで,デッキの大部分を占める小型クリーチャーを活用する役割を担います.

青が得たのは《生体解剖/Vivisection(MBS)》と《尖塔の海蛇/Spire Serpent(MBS)》です.《生体解剖/Vivisection(MBS)》は「スーパー呪文爆弾」ともいえるカードです.マイアやその辺の不要なクリーチャーを犠牲に手札を補給します.《尖塔の海蛇/Spire Serpent(MBS)》は頑丈な非アーティファクトクリーチャーで,たった5マナなのに戦闘ではほとんど死なないので,コントロール気味のデッキでは優秀なクリーチャーです.また,5/7を倒すのはかなり難しいので,このカードは強力な価値手段にもなります.

黒は金属術に特化したカードを得ていません.《病的な略取/Morbid Plunder(MBS)》や《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》といった魅力的なカードを使うことになりますが,大抵の場合他のアーキタイプを含んだデッキとなるでしょう.

赤は《震盪の稲妻/Concussive Bolt(MBS)》と《カルドーサの首謀者/Kuldotha Ringleader(MBS)》,《軍団の結集/Rally the Forces(MBS)》を得ました.どのカードもクリーチャーを並べて戦うアグロデッキになによりも合います.《震盪の稲妻/Concussive Bolt(MBS)》は優秀な"右手が強い人用のカード(miser’s card) "で,1枚以上入れるのは好ましくないでしょう.大抵の場合,このカードを打つのは勝つときに1回きりだからです. 《カルドーサの首謀者/Kuldotha Ringleader(MBS)》は《ロクソドンの非正規兵/Loxodon Partisan(MBS)》と同種のカードで,デッキ内の小型クリーチャーを戦闘で使えるようにしてくれる点が優れています.《軍団の結集/Rally the Forces(MBS)》もまた"右手が強い人用のカード(miser’s card) "で,役割は《カルドーサの首謀者/Kuldotha Ringleader(MBS)》と似ていますが大抵のデッキではプレイされないカードです.効果が小さく,一度使った後はさらに劇的に効果が下がるからです.

緑が得た金属術関連のカードはかなり限られています.《ミラディンの血気/Mirran Mettle(MBS)》はそれなりですが,パンプアップスペルは基本的に装備品に劣ります.金属術に貢献しませんし,効果が一度きりだからです(トリックとしてのメリットは確かにありますが).金属術デッキが緑を使うことはないでしょう.もし使うのなら,《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder(MBS)》と《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary(MBS)》を用いた防御的なデッキになると思われます.

有色マナの起動型能力をもつアーティファクトのサイクル(《刃の歩哨/Bladed Sentinel(MBS)》,《突風掬い/Gust-Skimmer(MBS)》,《ドロスの切り裂き魔/Dross Ripper(MBS)》,《回転エンジン/Spin Engine(MBS)》, 《絡み森の大男/Tangle Hulk(MBS)》)はどれもかなり使う価値のあるカードで,戦場で よく見かけることになるでしょう.《刃の歩哨/Bladed Sentinel(MBS)》と《ドロスの切り裂き魔/Dross Ripper(MBS)》 は他の3種ほど優秀ではなく,強さも効率性も落ちますが,ある程度は使われると思われます.

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注1) which also happen to be the best, and in order even!
これは意味が分からなかったのでそのまま

注2)in terms of color and aggressiveness
直訳

注3)even though it’s less likely that an aggro deck is going to be attacked as soon as other types, Flayer Husk can still be used effectively to create a moderate amount of separation in the damage race.

(といっても)アグロデッキは他のデッキほどすばやく攻撃に行くことはないですが,
《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk(MBS)》はダメージレースにおいて,効果的にダメージを分割することができ,依然有用です

「アグロデッキ」を「コントロールデッキ」と置き換えればいい感じ?しかしcan still以下が自信なかったので保留

http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gppar11/day1#21
一日目の記事から


Feature – Avoiding the Traps of Sealed
by Marc Calderaro

今日新しいPOYが生まれました.Brad Nelsonは公式に2010年で最も成功したMTGプレイヤーとなったのです.POYショウダウンが終った後に,Nelsonがカバレッジチームに最初に言ったのは,”シールドデッキの構築を5枚ミスった”ということでした.

私にはとても信じられませんでした.彼が現時点でこのゲームが最も上手いプレイヤーの一人であることには疑問の余地がありません.さらに彼は今まさにPOYを戴冠したのです.そんな彼ですら,最適なシールドデッキを時に構築できないことがあると認めているのです.Nelsonにそれができないというのなら,我ら凡人はどんなデッキを組んでしまうというのでしょう?

私は何人かのプロにシールドにおける「罠」を避ける方法を聞いてみました.また,その「罠」とは何なのかも.

Sam Blackが最初の落とし穴をはっきりと示唆してくれました:"シナジーはカードパワーに劣る" シナジーを悪いとするこの言はかなり奇妙に思えます.しかしブラックは続けます.”シールドでは個々のカードを「そのカード単体で勝てるのか?」という視点で見なければならないんだ.他のカードが全て対処されても,そのカードは単体で仕事ができるのか?”GPタンパの優勝者であるGaudenis VidugirisはSamの述べた事を完璧に理解していました.彼は特定の数枚のカードと共に仕事をするカードを採用するのはよくないやり方だと言います."それぞれのカードに対処する手段はあるだろうからね.残されたカードで何ができるというんだい?"

彼らの言い分は,その前に話を聞いたPaulo Vitor Damo da RosaとLuis Scott Vargasの言を思い出させます."強いドラフトデッキと強いシールドデッキは同じではない"私はここが,皆が陥る罠だと思います.Luisもこれに同意していて,;"シールドでは強力なカードを使うことが常に正解となる;もし僕のプールに《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》と《荒廃のドラゴン、スキジリクス/Skithiryx, the Blight Dragon(SOM)》があって,他に黒のカードが無かったとしたら,どうすると思う?8枚の沼をデッキに入れるだろうね".

また,Paulはすぐ次の様に続けました."それと,アグレッシブに行かないことだね"ドラフトと違い, シールドにおいては攻撃的にゲームをしても報われることは全くないと彼は言います.しかしこの点においては,Gaudenisと意見が分かれそうです.彼は不運なプールに対処する方法を教えてくれました."アグレッシブな構築が神頼みの一手(Hail Mary pass)となることもある.ボムが2枚以下,除去が4枚以下しかないなら,何か行動を起こさなきゃならない" 勝つためにはツキがなければならない場合もあるでしょう. 苦しい戦いとなるのは間違いないですが,ずっと強いコントロールデッキと同じ土俵で戦うよりはいいでしょう.

フォーマットを把握することで,デッキ構築ミスをかなり避けられるようになるともGaudenisは言います."いくつかのフォーマットでは3/3が弱いということがある.このフォーマットでは2/2は弱いが3/3は強い" これは重要なポイントですが,この環境がどのようなものかについての結論は注意しておく必要がありそうです.なぜなら,Brad Nelsonは逆に考えているからです."《丘巨人/Hill Giant》ではゲームに勝てない"

PTフィラデルフィアの優勝者であるGerard Fabianoはシールドでの「罠」にどう対処しているのでしょう?"罠なんてないさ.なぜなら僕は常に完璧なデッキを作るからね.完璧なデッキが作れれば,罠になんて掛かりようがないさ"この冗談めいたコメントにはあるアドバイスが隠されています.彼は次の様に続けました."ちょっと言葉足らずだったな.だけど,自信の無さこそが「罠」だ.君は自分の行動に自信を持たなければならない–他の人の言に惑わされるという「罠」に陥るな" 彼はJonathan SonneがGPトロントで組んだシールドデッキに言及しました. "彼が《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》をデッキに入れない事を誰もが笑ったさ.だけど彼は正しくて,笑った奴らが間違っていた.とぐろエンジンは彼のデッキに全く合ってなかったんだ.もし君が正しくカードを理解しているのなら,ふらりとやってきてそのカードに駄目だしする奴に耳を貸すな."

これらはどれも重要なポイントですが,結局私達にやれることは限られています.Nelson は 次のことが最も大切だと述べます:"君は何度もデッキ構築を間違えるだろう:それこそがMTGだ.このゲームが容易くプレイできて,極められるものなら,僕らはMTGで遊ばないよ."なので,シールドの極意を纏めると次の様になります. :アグレッシブにデッキを組むな.しかしやむを得ない場合は別だ:3/3をプレイするな,しかしそれらは優秀だ;常にボムをプレイしろ,しかし《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》をプレイするべきではない;そして,いずれにせよ君は常にデッキ構築を間違えるだろう.我ら凡人は,ハイレベルなプロプレイヤーを持ってしても矛盾だらけとなるこれらの回答をいかにして受け入れればいいのでしょうか?

もしかしたらGerardが正しいのかもしれません.誰もシールドを包括する適切な答えを出せないのですから. もし貴方なりの答えがあるのなら,それを実行する自信こそが必要なものなのでしょう.私が意見を求めたプレイヤーは誰もがシールドにおいてかなりの実績を持っていますが,Brad Nelsonが朝述べた様に,ベストプレイヤーがベストプレイができる訳ではないのでしょう.自信をもち,フォーマットを把握し, そして絶対に,《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》をプレイしましょう.

Feature – Kibler’s Keys to the Format
by Josh Bennett
Brian Kibler at Pro Tour Paris ’11

包囲戦を含んだ新しいシールドフォーマットについて話を聞くために,時差ぼけ状態のBrian Kiblerに時間をお借りしました.

SOMのみのシールドを思い返してみると,強力なカードによって勝負が決まっていました.大抵のプールにおいてはプール内のベストカードを最大限効果的に使えるよう構築されました.大量のボムがあるので,プレイヤーがゆっくりとしたコントロール気味のゲームを志向するのは自然なことでした.ゲームをコントロール的に進めるデッキが大抵成功していました.包囲戦の追加によって何が変わったのでしょうか?

Kiblerの最初の言は"特にないよ(Not really)"というものでしたが,Kiblerにはよくあることで,すぐに彼の頭脳は回り始めました.以下は彼が話してくれたことです.

包囲戦が加わったことで,プランを持つことがより重要になった.強力なカードをただ詰め込むだけでは,もはや十分ではない.レア間のカードパワーの格差によって,長期戦ではどうしても勝てないということが起りえる.自分だけボムを引いたゲームでは勝てるが,相手にボムを使われると勝てないということが起るだろう.

新セット参入の変化は長期戦を望むプレイヤーを苦しめるだろう.新しいセットは攻撃的な構築をするために沢山の手段をもたらしてくれた.それにより,より強力なデッキに対して,強いスペルを打たれる前に揺さぶりをかけられる様になった.

また,もうひとつ重要な点がある.スモールセットの3パックによって,除去がより巷に溢れるようになったことだ.特に《病気の拡散/Spread the Sickness》 がね.これは爆弾クリーチャーに容易く対処できるコモンの除去だ.《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》のようなカードに対処するのは前ほど難しくなくなった.これが意味することは,多くのマッチが消耗戦の末に決着がつくということだ.つまりカードアドバンテージの価値がかなり高くなる.

この例として,Kiblerは《生体解剖/Vivisection》をデッキに散らしたMatt Nassを例に挙げた."これはいい選択というだけでなく,絶対に正しい選択だと考えてるよ"とKiblerは述べた.
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注) Nelson himself definitely put it the best:

http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptpar11/feature/instruct
原題:Feature: Limited Instructions
Nate Price
2011年2月10日

まだ包囲網入りドラフトが未経験の僕にはとても参考になったので訳してみた.太字部は3人の写真の下に格言的な感じで添えられている文です.公式で訳してないよね?訳してたら涙目.

以下本文

前置きを要約:Brad Nelson, David Ochoa, Steve Sadinに包囲戦参入後のドラフトについて話を聞いた

3人のプロフとかかなり略して↓に続く

3人に話を聞いてみると,次のことについては皆が共通した見解を持っていることが明らかになった:ミラディンは変わった.包囲戦参入前のドラフトと比べ,環境が遅くなったのだ.この変化が起きた要因をOchoaが語ってくれた.

"環境は明らかに遅くなった.1パック分マイアが少なくなり,中マナ域のカードが増え,クリーチャーのサイズが全体的に大きくなったので,前ほどの速さが無くなった."

この変化は、膠着がより発生しやすく、そして打開されやすくなった影響を受けた結果でもある。これは「環境の速度」と「ゲームの勝敗を分ける能力」に大きく関わってくる要因だ。(注1:まったくもって訳が分からなかった部分です).前の環境と違い,この環境のクリーチャーはパワーとタフネスのバランスが取れていない.SOMのクリーチャーはサイズはより小さく,1/1や2/2が主体となる傾向があった.時に「恐竜」のようなデッキが組まれることも合ったが,このデッキはマナカーブのずれを上手く使っていた.序盤でのクリーチャーの1対1交換が少なくなるので,場を構築し,膠着させるチャンスがずっと大きくなるのだ.膠着が起きるのなら,ダメージを通すのは難しくなり,そのフォーマットの速度は遅くなる.

SoMのリミテッドを特徴付けていたのは,確固としたアーキタイプ達の存在だ.これはどのデッキも種族か職業を目指して組まれていたローウィンブロックのリミテッドを思い起こさせる. SoMにおいては感染と金属術とその他諸々のデッキタイプがあった. カードプールを考慮すると,通常のドラフトでは各アーキタイプ毎にそれぞれ許容任数があった.SoMドラフトで感染オンリーのデッキが4人も存在した,ということは無かっただろう.また,5人のプレイーヤーが金属術デッキを組むことも.これからは焦点のぼやけたデッキがより見られる様になるだろう.アーキタイプから外れたカードもピックせざるを得ない場面があり,そういったカードもデッキに入れざるを得ないからだ.しかし実際には中途半端な感染デッキは難しい.ローウィンドラフトとの大きな違いはここにある.もし卓を囲む誰かが君の巨人をカットし始めても,君は戦士にスイッチすることができた.大抵の巨人は戦士でもあったからだ.加えて,巨人と戦士が半々のデッキを組んでも,感染と非感染が半々のデッキに比べてデメリットはかなり少ない.

Brad Nelsonはこれについて以下のように雄弁に語った.

" このフォーマットは信じられないほどに初手の数ックに左右されるんだ.そんなセットは今までになかった.最初の3手目までに何を取って何を流してしまったのかしっかり把握しないといけない.感染カードを3枚流したドラフトで,4手目で感染が空いていると気付いて参入したら,自分と下家のデッキは酷いものになるだろうね.中途半端なデッキになって,優秀なデッキには負けてしまうだろう.このフォーマットでは協調しなければならない."

これは面白い考えだ.僕がそれをロチェスター・ドラフトと比較すると,彼がこのフォーマットがそれにかなり似ていると認め, "このフォーマットでは協調しなければならない."と繰り返した.

このフォーマットはアーキタイプがその中心にあるので,包囲戦の追加でその様相がどのように変化したのはとても重要なことだと思われる.先に述べた通り,このフォーマットの主要なアーキタイプとして,金属術と感染と,その他諸々のデッキタイプがあった.包囲戦が入って金属術が弱体化したのは誰もが認めるところだろう.

Sadinはこれに加えて,"金属術は格段に弱くなった.前環境ほどの圧倒的な強さはないだろう.単純にアーティファクト除去が増えたので,金属術の達成と維持が難しくなったのさ"と述べた.

さらにNelsonは"包囲戦に入っている優秀な金属術のカードはほとんど選択の余地が無くて,それを取る以外にない.しかもそれは大体水準以下のカードで,次のパックでデッキを強化する金属術のカードが取れることを願うしかない.そして《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》の様なカードがその後に取れたとしても,他のプレイヤーがドラフトした強力なカードを下せることは滅多に無いんだ.もし金属術が維持できない様なデッキになってしまうと,水準以下のカードの山で,ドラフトラウンド全てを戦わざるを得なくなる.

一方で,感染デッキは構成が変化した.

"より強力に,しかしより遅くなった"とSadinは言う.

"感染の卓許容人数は+1された" とOchoa."加えて,SoMのクリーチャーと比べてサイズが大きい.緑黒以外の感染熱気もかなり組みやすくなったね.白青,白黒の感染デッキも,緑青の感染デッキと同じくらい見られるようになったよ. "

こういった変化とは別に,1つ変わらないことがある.これはリミテッドであり,ボムの出現が頻繁に起るということだ.

"SoMの良レアと糞レアの比率は1:1くらいだった.包囲戦の比率はほぼ2:1だ.つまりボムを使えるチャンスが増えたということさ"とOchoaは説明した.

"そうだね,そしてこの話をすると,膠着についての話に戻るね." Nelsonも同意する."ボムの存在を考えると,このフォーマットでの勝敗は,必要に応じて場を膠着させたり,打開したりできるかに帰着するね.そういう能力のあるプレイヤーが勝つよ.あと,ドロースペル."

この言は,ドラフトマスター達に聞くべき最後の疑問を私に抱かせた.私達が数ヶ月かけて至ったSOMカードの個別評価が,包囲戦の参入によってどの様な影響を受けたか,についてである.Nelsonはとても明快に答えてくれた.

" ’draw a card’って書いているカードはどれも強くなったよ.《選別の高座/Culling Dais(SOM)》の様なカードを今は取るようになった.このフォーマットでは強力なカードを引かなくてはいけないんだ.僕はこのフォーマットでは後手をよく選ぶし(注2),さらに自分が後手の場合に土地をデッキから抜くことさえある. 引けるスペルの絶対数を増やすためにね.このフォーマットはすぐ膠着し,そしてすぐ打開される.膠着して,土地しか引かない状態で対戦相手に有効なカードを引かれるのは嫌だろう."

Sadinもこれに同意した."カードアドバンテージが取れるカードはどれも強くなった.多少コストがきつくてもね.《生体解剖/Vivisection》は取るべき.コストがきついように見えるけど,引けるカードは大抵生贄に捧げたクリーチャーよりずっと重要なものだ.短期的には多少ダメージを食らっても大丈夫なんだ.ライフをトータルなリソースの確保に使おう.”

Ochoaの中で点数が上がったカードは,殆どが微妙だったカードだという.

"カードの点数に変化があったものは,殆どがデッキの最後の1枚となっていたカードやサイドインされていたカードといった微妙なカード達だ.そういったカードは大体点数が上がったけど,他に有用なオプションが生まれたおかげで評価が落ちたものもある."

最後にNelsonが読者に伝えたいのは,この環境でのシナジーの重要性だという.

"このフォーマットにおいてカード同士のシナジーは信じられないくらい重要だ.多少のカードパワー差なら埋めることができる.コツコツと取れるアドバンテージ(The little incremental advantages)は膠着を打破する手段が必要となる長期戦で,信じられないほど重要になるんだ.それはゲームをとる武器となる. "

それならば,彼の金属術の弱体化についての意見は少し手厳しい様に思えた.金属術はかなり一貫したメカニズムで,一貫したメカニズムは全てカード同士のシナジーにつながるからだ.私がこの点を指摘すると,パックの開封順についての別なコメントを残してくれた.

"とれたカードが水準を下回るカードばかりだったなら,いつでも金属術に向かうしかない(注3).それでアドバンテージを得ることができる.といっても,かなり難しいけど.”
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注1) These changes have had another impact that contributes a great deal both to the speed of the format, as well as ability to succeed and fail in the format: the creation and destruction of stalemates.

Bothは何と何?とにかく訳が分からなくて直訳,「ability to succeed and fail in the format」は「the creation and destruction of stalemates」できる能力のことを言っていると思うので,そこはちゃんと分かるようにした

注)2 I draw first a lot in this format

Draw firstって最初にドローするから後攻でいいんですよね?

注3)When your cards are on average worse than standard cards, you have to always be in metalcraft to have the advantage. In general, that’s hard to do.

多分あってるけど大事なとこなのでだれか確認してくださらぬか

http://www.channelfireball.com/articles/czech-mate-a-limited-number-of-situations-decks/
元記事:Czech Mate – A Limited Number of Situations & Decksの前半部
Posted by Martin Juza
February 6, 2011

個人的にとても楽しみにしていたjuzaのリミテッドに関する記事.内容はGPフローレンスでのミスについてで,こないだのconley記事との関連も多いと思う.コメ欄の反応を見るに,そもそも綺麗な英文ではないらしいので(juzzaはネイティブでない(たしか)),意訳多いです.

以下本文
Hi everyone!

僕のChannel Fireballでの初めての記事にようこそ.ここ数年,僕はリミテッドで結果をだしているよーです.なので,毎週ドラフト記録をつけるかドラフトビデオを公開して,月に2回記事を書こうと思う.記事にできるほどやりこめる,よっぽど面白い構築デッキ(滅多にないよね)がない限り僕は40枚デッキで遊ぶフォーマットにかかりきりだろうね.今は本当にリミテッドについて話したくてたまらないんだけど,包囲戦は出たばっかりでまだリリースイベントで2回やっただけなんだ.包囲戦のリミテッドについてはもう1,2週待ってくれ.

じゃあ2010シーズン終盤から話を始めよう.僕は翌年もレベル8の恩恵を獲得するチャンスが十分にあったけど,プロポイントが49点で終る可能性もかなりあったんだ.自身のミスによってね.

Making Mistakes in Florence
GPフローレスの前の2ヶ月間で,僕はGPで2回優勝して,それとは別にTop8にも一回なった(注1).なので,当時のプロポイントは46点だった.どんなカードを初手でとろうと,どんなデッキが組みあがろうと,対戦相手がだれであろうとてんで負ける気がしなかったよ.明らかに状態が良かったね.GPナッシュビルにおいてGerry Thompson のブロック構築の様なデッキ(注2)に止められてしまったけど.この流れはフローレンスで風向きが変わって,多分僕はそのおかげでかなりの賞金を失った.

Situation 1
Round 4 of sealed deck, RW mirror.
そのゲームにおいて,僕はかなり長いこと土地が詰まっていて,有用な呪文が使えるようになる頃には僕のライフは12になっていた.相手の場には《剃刀のヒポグリフ/Razor Hippogriff(SOM)》,《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》と数体の1/1.僕の場にはどうでもいいクリーチャーが数体,手札には《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel(SOM)》,《拘引/Arrest(SOM)》,《金屑化/Turn to Slag(SOM)》,そして《真実の確信/True Conviction(SOM)》があったけど…白マナは足りていなかった.このときのプランはかなり明確で,2枚目及び3枚目の平地を引くまで生き延びて,歩哨の攻撃で毎ターン最低6点ゲインできる場を構築することだった.その場が作れれば対戦相手が何をもっていても大丈夫だろう.僕は相手のフライヤー2体を「殺す」ことにした.そうすることで十分な時間が稼げると考えたからね.しかしここでは,3/3を《金屑化/Turn to Slag(SOM)》して空護衛は数ターン放置して,除去を打つかの判断は保留しておくべきだった.僕の策だと相手にドラゴンかなにかを引かれたら対処手段がなにもなくなってしまう.2ターン後に,彼は《ゴーレムの職工/Golem Artisan(SOM)》を引いて,僕はミスプレイの報いを受けることになった.そしてこのマッチを1-2で落とすことになったんだ.自分のライフがあまり多くない状態で,ブロックできないクリーチャーがいても,そいつはすぐさま除去しなきゃならないという訳ではない.ゲームの展開を変えられるプランがあったとしても,最後の除去は温存しておいたほうがいい場合もある.対戦相手がトップデッキするかもしれないなにかに備えてね.6,8点の追加のダメージを受けても,相手がなにも有効牌を引かないようならその後に除去すればいい(《感電破/Galvanic Blast(SOM)》とかの圏内に入る前にね).

このマッチではかなり奇妙な(僕の意見では)ジャッジコールがあった.彼は明らかにアタックをミスしていたのに,ヘッドジャッジは彼に巻き戻す事を認め,どうするのか正しいかを説明したんだ.だから僕らはもう一回その場面をやり直して,彼はまた失敗することになった.僕はルールをガチガチに適用するプレイヤーが嫌いだけど,自分が失敗した場面では巻き戻しを求めたりはしないね.僕もヘマをした場面であったけど,僕はただ耐えてミスから学ぶことにしたよ.なにかしらの理由があって,彼らはまたも巻き戻しを認めたわけだけど,それでもまだ彼はよく分かっていなくて,ジャッジは3回目の巻き戻しを行った.はは,いいね.ヘッドジャッジはこの裁定がマッチの結果に影響を及ぼすのは本意ではないと述べた.ちょうど3枚目の平地を引いたターンだったからね.まぁ,とにかく,僕は自分がより上手くプレイしていたらこの場を乗り切れていたのだから,なんにせよこの場は僕がヘマしたということさ.

そしてこの1ラウンド後に全く同じ状況が起きたんだ.僕のライフは1で,対戦相手の場には大量のクリーチャーと《金のマイア/Gold Myr(SOM)》,《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》がいた.彼はアタックを宣言し,僕は許可した(僕は自陣の《錆ダニ/Rust Tick(SOM)》を起動しなかった).そして彼は《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》をクリーチャー化してアタックしようとしたんだ.僕はもうその起動ができない事を説明した.マッチ後のヘッドジャッジにそのラウンドについて話すと,自分は偶像の起動とアタックを認めると彼は述べた(僕はダニの能力で偶像をタップさえできない状況だった.ぴったり負けることになるから) .GPの1日目には不慣れなプレイヤーが多くて,彼らにはサポートが必要だから,ということだった.マジかよ.

Situation 2
2日目の1stドラフトでのことだ.僕のデッキはかなり強力な赤白金属術で,《マイア鍛冶/Myrsmith(SOM)》が2枚,《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》も2枚,《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》,《電弧の痕跡/Arc Trail(SOM)》,他にも強力なカードがいっぱいだった.《電弧の痕跡/Arc Trail(SOM)》は1パック目2手目でとったもので,そのパックのレアは既にピックされていた.だから僕は上家は強力なレアをピックしたのだと考えた.ドラフト後に彼に話しかけてみると,初手のカードは《屍賊の死のマント/Nim Deathmantle(SOM)》だったと教えてくれた.なんでこんな話を今僕がしているのかというと,PVがこのカードを1パック目の初手でとらなかったばかりに,このカードにボコボコにされたのが面白くてしょうがなかったからさ.真面目な話,このカードは殆どプレイに値しない.こいつがなにか仕事を始めるのは既に君が死に体になった後か,既に十分以上に有利になった後だ.もし《電弧の痕跡/Arc Trail(SOM)》がなくても別なカードをとるね.例えば《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》とか.まあいいや,話をゲームに戻そう.

僕は大量の除去と数体のファッティが入った緑黒デッキを相手にしていた.3ゲーム目で,1マリガンしたんだ.いつもと違うことなど何もしてないのに(むしろ何時も通りすぎるくらいだ),このドラフト中はどのラウンドのどのゲームも基本マリガンすることになった.これは非常にフラストレーションが溜まることだった.マナカーブが低くて優秀なシナジーを多数含むデッキなので,問題など生じるはずがないというのに.

《平地/Plains》《山/Mountain》《金のマイア/Gold Myr(SOM)》《マイア鍛冶/Myrsmith(SOM)》《マイア鍛冶/Myrsmith(SOM)》《選別の高座/Culling Dais(SOM)》

なんていい初手(justice!).さてこれをキープしてさっさとゲームを終らせるとするか.2ターン目マイア鍛冶→煙霧吐き.3ターン目土地引けず,マイア鍛冶→《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》.アレレ.ゲームはかなり接戦になって多分15ターン目が過ぎたくらいでついに僕は負けたけど,それは当然のことだった.僕は2ターン目に高座を出して,毎ターン死にゆくクリーチャーを追加のカードに変えるだけでよかったんだ.マイア鍛冶を最初にプレイして1体トークンを多く出すことに,2点多くダメージを与える必要など全くなかった.なぜこんなことになったのか.まずマリガンによるフラストレーションがマックスになっていたこと.そして「次は大丈夫なはず(could have it again)」と信じて2,3ターン目にマイア鍛冶を展開してどちらも除去呪文によって失ったことだ.彼はそれができて,僕は負けた.ここには教訓があるように思う.何かおかしなことが起きていると感じても,昂ぶってプレイを乱してはいけないということだ.

Situation 3
次は2ndドラフトの最終戦でのことだ.今度もまた僕は強力なデッキが組めた.それは青黒のコントロールデッキで,大量のマナマイアと優秀なカードによって《水銀のガルガンチュアン/Quicksilver Gargantuan(SOM)》(《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel(SOM)》をコピーするのが理想だ)か《災難の塔/Tower of Calamities(SOM)》の待つ高マナ域まで土地を伸ばせるデッキだった.このマッチの勝者はTOP32に入ることができ,プロポイント2点が手に入る.ワールドを残しているのでレベル8達成のためには十分すぎるポイントだ.どちらもTOP16の目はないのでたった1点の追加のプロポイントを争うことになった.僕にとってはでかい博打だった.彼にとって1点のプロポイントが意味がないかもしれないので,僕は 投了してくれるかどうか聞いてみた.彼は少し考えて,自分のレーティングが高いからプレイしたいと述べた. 分かった,仕方ない,ならばゲームを始めようか.僕は土地五枚と《分散/Disperse(MOR)》,《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake(SOM)》のハンドを引いた.僕がどんなプレイをするか少しでも知っている人なら,この手札をマリガンすることも勿論ご存知だろう. でも僕はその初手をじっと見つめて,今日はすでに何度もマリガンをしているが,こんなことがあってたまるかと考えていた.全てのゲームでマリガンし続けるなんてできるわけないだろ,なあ?このデッキには強いカードがかなり沢山あるから,きっと引いてこれるはず!同時に,僕は2つのGPで優勝していてレーティングが2200もあるのだから,彼は僕に負けても少ししかレーティングが減らないのに,とずっと考えていた.といっても誤解して欲しくないのは,それは彼の立派な決断で,僕はそれを尊重しなければならないということだ.僕がそんな提案をしたのは,誰も傷つかない方法になるかもしれないからで,僕がその立場ならすぐさま 投了しただろうからさ(注4)まぁ,とにかくゲームの話に戻ろう.土地5枚と分散,ドレイクの初手だったという話だ.で,これをキープしたんだ.多分《分散/Disperse(MOR)》でなにかしらのアドバンテージはとれるし,《縫い目のドレイク/Sewn-Eye Drake(ARB)》は実質2枚分のカードだ,なあ,そうだろ?そうだよな?そしてどうなったかというと…マイアのようなものを2枚と土地を5枚引いて5分後には負けたんだ.2ゲーム目も全く同じようなことがおきた.似たような手札を引いて, 同じ枚数の土地,5分で負けることが二度も起きるはずが無いと考えてキープ.そのゲームで,僕はきっかり3枚のスペルしか唱えられず,あっというまに結果報告用紙にサインして,うんざりした気分で席を立つことになった.自分自身にうんざりしたんだ.上でもう既に述べたけど,重要な教訓なのでもう一度―「2度は起きないだろう」などと考えるな,「次は自分が上手くいく番だ(注5)」などと考えるな.世界は君になにも補償してくれやしないんだ.It was here first!

この結果,僕のプロポイントは47のままとなった.レベル8を確定して,世界選手権でよい結果を出すために集中し,そしてPOYレースでのBradへの挑戦権を手にする代わりに, “まあとにかく,僕は追加のプロポイントを得るためにはワールドで9-9が必要だ,200位以内に入るために9回以上勝てればいいのさ!”と考える様になってしまった(注6).こういう考え方は明らかに間違っていて,こんな考えではとてもいい結果には繋がらない.幸運なことに僕は何とかドラフトラウンドで5-1できて,構築ラウンドでも必要以上の勝ち星を上げ,最終ラウンドでMat Marrにプロレベルupのためのトスをすることさえできた.でも僕は世界選手権で201位になってもプロポイント49点に達することはできたはずで,それができなかったのは自分自身が悪かったに他ならないんだ.

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注1:あまりにも凄い成績で,まさか読み間違えてる?とおもったらマジだった
http://mtgwiki.com/wiki/Martin_Juza
グランプリナッシュビル10 ベスト8
グランプリボーフム10 優勝
グランプリポートランド10 優勝

注2:GPナッシュビルを優勝したGerry Thompsonのデッキは
13 Island
4 Mountain
17 lands

1 Copper Myr
1 Grand Architect
1 Iron Myr
1 Kuldotha Forgemaster
1 Memnite
1 Neurok Replica
1 Oxidda Scrapmelter
1 Riddlesmith
1 Soliton
2 Trinket Mage
2 Vedalken Certarch
1 Wall of Tanglecord
14 creatures
1 Chimeric Mass
1 Flight Spellbomb
1 Golden Urn
1 Heavy Arbalest
1 Mindslaver
1 Rusted Relic
1 Sword of Body and Mind
1 Sylvok Lifestaff
1 Volition Reins
9 other spells

ちなみにジュザのデッキは
10 Island
6 Plains
1 Seachrome Coast
17 lands


1 Auriok Replica
2 Chrome Steed
1 Copper Myr
1 Darkslick Drake
1 Gold Myr
2 Iron Myr
1 Perilous Myr
1 Riddlesmith
1 Scrapdiver Serpent
1 Silver Myr
1 Sky-Eel School
1 Wall of Tanglecord
1 Wurmcoil Engine
15 creatures
1 Dispense Justice
1 Disperse
1 Revoke Existence
1 Strider Harness
1 Trigon of Infestation
1 True Conviction
2 Volition Reins
8 other spells

注3)All the while thinking that I haven’t just won 2 GPs and my rating probably isn’t 2200, which means he would only lose very few points
Notがついてるのはなぜ?

注4)The only reason I asked was that it absolutely wouldn’t hurt anyone and if I was in this position I would scoop in a heartbeat.
Scoop=意思を組むと解釈

注5)Don’t think it can’t happen again, don’t think that this time you are due.
「this time you are due」を「次は自分が上手くいく番だ」と意訳

注6) The result of this was that I was left with 47 points and instead of being a lock for level 8 and focusing on doing well at Worlds and possibly getting ahead or tying with Brad in the POY race (but what are the chances of that, right?) I was constantly thinking “alright, so I need 9-9 to get the extra point, so only 8 more wins to get to top200!”.

47点で世界選手権を迎えたことで,考え方が「世界選手権でうまくやってやる!」から「9-9以上が必要だ」に変わってしまったことを述べている.しかし長々とした文章になってしまい,これでは一見では伝わりにくそう.

http://www.channelfireball.com/home/pvs-playhouse-mirran-or-phyrexian/

原題:PV’s Playhouse – Mirran or Phyrexian
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
January 26, 2011

日本語汚いです,見直ししてないです.帰ってMOやりながらちょっと推敲するかも

以下本文

ミラディン陣営とファイレクシア陣営,プレリで選ぶべきはどっち?

知らない人もいるから説明しておくと, Wizardsは包囲戦のプレリを “special promotion” として開催します.シールドデッキはSOM3パックと包囲戦3パックで行われますが,包囲戦はミラディン純正のものかファイレクシア純正のものから選ぶことになります.2週間後にPTを控えていて,より多くの実戦的な練習がしたい僕には気に入らない企画です.ドラフトで使える賞品の支給がないのも不満です. また,皆が同じ陣営を選んだ場合のために大量のパックが必要とことに関する不満をTOから聞いています。といってもこれは些細なことですが…(注0) .沢山の人が僕にどっちの陣営を選ぶべきか聞いてきました.どちらにもメリットはありますが,僕にはどちらがベストか明確な答えがあります.

まず新セットのカードをざっと見てみましょう:

SOMと違い,ファイレクシアはどの色にも存在します.白と赤には多くはありませんが.ファイレクシア陣営におけるポイントは,殆ど感染以外の選択肢がないということです.もしファイレクシア陣営を選んで感染デッキを組まないのなら,パックに非感染クリーチャーがいたとしても,ファイレクシアを選ぶ価値を損ねていることになります. ミラディン陣営ならばSOMの感染クリーチャーを使うことはないでしょう.といっても非感染クリーチャーの方がずっと多いのでそれで選択肢が狭まるということは殆どないでしょう.

カードの画像が見たい人はここのヴィジュアルスポイラーを見てね
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/mirrodinbesieged/spoiler#


白がファイレクシア陣営にもたらすものはBanishment Decree, Gore Vassal, Phyrexian Rebirth, Priests of Norn,そしてTine Shrike,Choking Fumes です.Choking Fumes は特定のデッキには非常に強いですが他のデッキに対してはそれほどでもありません.これらのカードはファイレクシア陣営で白を組む基盤にはなってくれませんが,組めないということはありません.SOMで《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》や《拘引/Arrest(SOM)》を手に入れたなら,白で組めることもままあるでよう.注意しなければならないのは包囲戦のカードはかつてないほど小規模なパックであるという点です.77種類のカードしかないため,だぶるカードは沢山でるでしょう.白には2種類の感染生物がおり,これは黒におおける感染生物の枚数と同じです.なので3,4枚集まるのも珍しいことではなく,どちらもかなり強力なので白黒感染デッキも選択肢として考慮するべきでしょう.対戦相手が白でファイレクシア陣営だったならば,きっとラスゴを搭載している可能性が高いでしょう.これはレアです.神話ではないのです.そして皆を白に向かわせるカードなのです.

ミラディン陣営にとっても,白は強力という訳ではありません.Divine Offeringは優秀な採録カードでLeonin Relic Warderも強力なカードです.しかしこれらのカードはミラディン陣営によく効くカードです.これは気に留めておくべきことです.通常のシールドデッキでは非感染デッキが感染デッキよりずっと多いです。しかし,このフォーマットでは感染に特化したデッキはずっと多くなり、会場の半分を占めるまでになると思います。 (注1).なので,アーティファクト破壊呪文はそれほど有用ではありません.これによって《粉砕/Shatter(SOM)》や《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》の様なカードがすぐさまプレイアブルなカードでなくなるという訳ではありませんが,パフォーマンスは多少落ちるでしょう.これはファイレクシア陣営のちょっとした利点です.《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel(SOM)》,《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari(SOM)》,《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》 ,《生命鍛冶/Lifesmith(SOM)》,《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》などもその価値を大きく下げたカードです.(といっても緑鍛冶と白御符はもともと大して強くありませんでしたが)

Leonin Skyhunterは魅力的なカードで,《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》の代わりとして軽い航空戦力となるでしょう.複数枚デッキに入れることができれば更に強く,しかもコモンです.全体を見ると,ミラディン陣営の白はかなり印象が薄いです.包囲戦において白がファイレクシア陣営の方をより強化していたとしても驚きません.


一方で赤は,ファイレクシア陣営に殆どなにももたらしてくれません.2枚だけです.Into the Coreがどんなに強かろうと意味はありません. 特別強いSOMのプールを引き当てたのでもない限り (そうしたプールもミラディン陣営ならもっと強く使えるでしょう) ファイレクシア陣営で赤をメインプールとする可能性は低く,Into the Coreは散らすのが難しいカードだからです.赤はSOMにおいて最も強力な色の1つなので,これはファイレクシア陣営にとっては大きな打撃です.《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》や《金屑化/Turn to Slag(SOM)》を引き当てても,恐らく赤を断念しなければならないでしょう.

ミラディン陣営には際立って強いカードとして,Burn the ImpureとKuldotha Flamefiend があります.どちらもアンコモンですが(訳注:Burn the Impureはコモンでは?).僕はKuldotha Flamefiendは馬鹿げた強さであると共にかなり過小評価されるのではと考えています.ベストアンコモンはMind Controlではなくこのカードかもしれません. 6マナで4/4が出てきて,マイアを生贄に相手の一番強い生物を倒すかそれなりに強い生物を2倒すか本体4点で止めを刺したりできるということです.赤のZenithは2番目に強く,またミラディン陣営唯一の全体除去であるSlagstorm(Flamefiendも全体除去の1種ですが)があります. Corrosive Boltは見た目からして強く,大抵のプレイヤーがこのカードを信用するでしょう.大抵のデッキにおいて《溶岩の斧/Lava Axe(M11)》より強力です.またBlisterstick Shamanはいつでもいい仕事をするでしょう.包囲戦におけるミラディン陣営の赤はかなりしっかりしていて ,赤はSOMにおいて既に強力な色です.なのでもし貴方がミラディン陣営を選んだならばきっと赤を使うことになるでしょう.


ファイレクシア陣営の青はSphinxというボムがあります(こいつが感染持ちでないことはもちろん知っていますが,1ターンに2ドロー追加されるのですよ).また,恐らく最強アンコモンであるCorrupted Conscienceがあります.Steel Sabotageもかなり使えるカードに思えますし, Vedalken Anatomistもよい働きをするでしょう. Quicksilver Geyserがファイレクシア陣営でないのは残念です.このカードは感染デッキでこそ強力でしょうからね. Vivisection はデッキに左右されますが,強力なカードに見えます.あるデッキでは非常に欲しいカードですが,デッキに入れたくない場合もあるでしょう.

ミラディン陣営にはSerpentがいます.堅実なカードですがエキサイティングではないですね.Treasure Mageは1枚以上のサーチ先があれば《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》よりずっと強力なカードとなるでしょう.Treasure MageをSteel HellkiteやBattlesphereと共につかいたいですね.新しい4/4フライヤーでもいいです.《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》を《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》+2枚の呪文爆弾と共に入れるよりも強力だと思います. Quicksilver GeyserとVedalken Infuserは特定のデッキで強力なカードです. でも青にはこれだけしかありません. that’s it. どちらの陣営においても青はあまり印象的な色ではなく,ベストコモンであるSerum Raker,間違った陣営に所属しています.ファイレクシア人はあまりこのカードを使いたがらないでしょう.包囲戦においてはファイレクシア陣営の方が強いのですが,SOMにおいてはミラディン陣営の方が強いので,総合的に見るとミラディン陣営の方が勝っています.


ファイレクシア陣営の黒には最強のZenithがあります.またFlesh-Eaterも非常に強力なカードに見えます. Massacre Wurmもまたファイレクシア陣営のカードです.ファイレクシア陣営にはこのセットの全体除去4つのうち3つが含まれていますが,その中でのベストカードは恐らくワームかラスゴです. Spread the Sicknessはコモン1位を争うカードでしょう. Virulent Wound もかなり強力なカードで,マイアやPlague Stingerを倒しつつ増殖の先達となる(orまたはSeptic Ratのための)毒カウンターを与えることができます.また, Phyrexian Rager.という堅実な強さ(solid)を持ったカードもあります.

ファイレクシア陣営にとっての黒はミラディン陣営にとっての赤です.SoMの時点で既に強力な色であり,包囲戦では赤以上に強化されてさえいます.黒は感染クリーチャーで固めなくても強力な色でしたが, 今やより強力な感染クリーチャーを手に入れました.黒の入らないファイレクシア陣営のデッキはちょっと想像できませんね.

しかしミラディン陣営における黒はファイレクシア陣営における赤とは違います.赤はファイレクシア陣営において使用に耐えませんが,黒はミラディン陣営においても使えるカードがあります.そのうちのひとつはGo for the Throatで,かなり強力で色を散らす価値のあるアンコモンです.もう一枚はSangromancerで,黒をメインに組むならかなり強力なカードとなります (SOMの黒が感染デッキでなくても強力なので強力なデッキが組めることもあるでしょう).



ファイレクシア陣営の緑にはベスト・コモンのひとつであるBlightwidow,ベスト・アンコモンのひとつであるViridian Corrupterがいます.かなり強力な色で,恐らく緑黒を組むことになるでしょうが,それしか組めないということはありません.Glissa’s CourierはKoth’s Courierと違って明らかに使えないですね. 感染がないですから.Unnatural Predation はその存在自体がゲームに新たな側面をもたらします.《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》の様に感染を相手にする際には常に頭に入れておくべきカードです.Pistus Strikeも最低でもサイド要員として気に留めておくべきでしょう.Creeping Corrosionこのフォーマットの半分のデッキ相手に全体除去として使えます.

ミラディン陣営の緑はかなり酷いですね.SoMの緑もあまり強くないので使う可能性はかなり低いでしょう.

アーティファクト
生態武器はかなり魅力的なメカニズムで,殆どすべてのカードが使用に耐える強さです. 最も強いのはMortarpodでしょう.序盤のクリーチャーを潰せるとともに感染クリーチャー達と組み合わせればゲームを終らせるのに一役買います.《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》の様な動きができるわけです.Core Prowlerは4マナでなかなかの強さを持つ新たな感染クリーチャーで, Phyrexian Juggernautもまたかなり強力です.その上,感染デッキに入れたいと思える唯一のマナマイア(訳注:原文はただ単にマイアとあるけど《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》とか感染デッキでも入れことを考えるとマナマイアかな?)も手に入れました .2マナ圏が少なく4マナ圏が多いという感染デッキの2つの弱点を解消してくるカードです.

一方で,あまり意味をなさないアーティファクトも大量にあります– Psychosis Crawler, Mirrorworks,そしてIchorwell Springの様なカードはどれもミラディン側での方が上手く使えるように見えます.そして感染デッキでベストな装備品であるPiston Sledgeはミラディン側にあるのです.

ミラディン陣営にはLumengrid Gargoyleや前述のPiston Sledgeという殆どどのデッキにも入るカードがあります.Sledgeは再装備できる可能性があるオーラの様なものです.2t《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari(SOM)》,3tで絆魂5点でゲームが決まることが頻繁に起りえるでしょう.シカールの絆魂はもう以前のものと同じではないのです.Sword of Feast and Famineは通常のリミテッドよりずっと強力になります(もう一度言いますが,会場の半分は緑黒になるでしょうからね).Thopter Assembly もかなり協力です.Treasure Mageがあるなら更に使えるでしょうGust Skimmerも青を使っていたなら魅力的でプレイアブルなカードとなります.

まとめ
新セット全体を見るとファレクシア陣営がずっとパワフルに思えます.単純に最も強力なカード群がファイレクシア側にあるというだけでなく,カードの強さの平均値もミラディン陣営より高いです.金属術関連のカードの質はそのままであるのに対し,感染関連のカードは皆1段強くなっている様に感じられます.

もちろんシールドではSOMも3パック使います.そしてSOMではミラディン陣営に軍配が上がります.大抵のシールドデッキは赤白で組まれていましたからね.また,ミラディン陣営は柔軟性が高いです.パック中のベストボムを使える可能性が高いのはミラディン陣営でしょう.ミラディン陣営はよりアーティファクトベースになるので有色のカードは少なくてすむからです.なので,ミラディン陣営で《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》を引いた場合とファイレクシア陣営で《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》を引いた場合,デッキにボムを入れられる可能性が高いのは前者でしょう.

僕はミラディン陣営は“安全な選択”だと考えています.ミラディン陣営では常にそれなりのデッキを作ることができると思います.ファイレクシア陣営ではより当たり外れが大きくなるでしょう.ベストデッキはきっとファイレクシア陣営から出ると思いますが,ワーストデッキも同じくファイレクシア陣営から輩出されると思います.SOMだけのシールドほどではないにしろ,十分な感染クリーチャーが確保できないことは起りえます.その場合,どの感染クリーチャーも使用に耐えないものとなってしまうでしょう.

つまりシールドにおける感染において大きな問題となるのは,カード個々の弱さでは決してなく,十分な数を集められないということなのです.包囲戦においてもこの点は大きな問題ですが,プレリにおいては”感染”パックを選べばこの点はかなり緩和されるでしょう.ファイレクシア陣営とミラディンの強さの差はこの「空白」が起きるリスクを犯す価値があると考えているので,僕はファイレクシア陣営を選ぶでしょう.

プレリで勝つための最後のアドバイスとしては,カードがどちらの陣営に属するかは覚えておけということです.少なくともボムや除去やトリックといったカードだけでも覚えるべきでしょう.相手が包囲戦のカードを一枚でも使えば,相手が使えないカードを知ることができます(包囲戦のカードでなくても陣営が分かることもあるでしょう).カードがどちらの陣営に属しているか知っていれば,例えばGo for the Throatをケアしなくていいのか等を知ることが出来ます.相手がファイレクシア陣営 のカードを使ったら相手のデッキが白でもDivine Offeringにやられることは無いと分かりますし,相手がミラディン陣営で黒を使っていれば恐らくGo for the Throatを持っていると考えられるでしょう― 結局,相手はなぜ黒を使っているのか?これを考えるのはそんなに難しいことではありません(注2)– セットには155枚のカードしかないのです―相手に何ができて,何ができないのか知る大きな手がかり となるでしょう.今回の様に特別セットが小さい場合は特にそうですね.

ではプレリでの陣営選びのために送りたい最後のアドバイスを.もし貴方が勝ちたいのなら,私はファイレクシア陣営を薦めます.あまり勝ち負けを気にせず,今後のイベントのためにこのセットを学びたいのなら(僕の場合もそうです),恐らくミラディンを選ぶ方がよいでしょう.ファイレクシア陣営はより直感的に理解しやすいカードが多いからです.単純にパワータフネスが大きいクリーチャーが多く,大きいカードは強く,簡単に強弱が判り,SOMの感染カードを扱うのとあまり変わらない様に感じられるからです.ミラディン陣営のカードの方がより驚かせてくれるカードが多いと思いますし,SOMから評価が変わるカードも多いでしょう.プレリには練習のつもりで行くので,ファイレクシア陣営の方がよい選択だ考えている僕がミラディン陣営でプレイしていたとしても驚くことはありません.

I hope you’ve enjoyed this, and see you next week!

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本文ここまで


注0)I have also heard complaints from the TOs who apparently need too much product in case everyone decides to play one faction over the other, but that is neither here nor there.
TOは主催者かな?but以下がわからない


注1)In this format, you’ll see a much bigger concentration of Infect decks, about half-half.

About以下の扱いがわからない

注2)At the same time, if they play Black and Mirran, it is like they have Go for the Throat – why are they playing Black, after all? It is not really hard to do – there are only 155 cards, after all – and I think it will help you considerably to know what they can have and what they can’t, especially since the set is so small.

Hard to doのdoは「相手がなぜ黒を選んだか推測すること」ですよね?

http://www.channelfireball.com/articles/riding-the-avalanche-draft-tuning/
原題:Riding the Avalanche – Draft Tuning

Posted by Darwin Kastle

December 19, 2010
パックの情報は本家サイト参照
実家で訳したので辞書ツールなし。Atokが古いため(?)か辞書ツールの入れ方がわかんない


様々なカードにおいて、その強さはドラフトするアーキタイプと相関関係があることを理解できない人が結構います。それには様々な理由があります。例えばプレイスタイルや技術レベルの違い等です。しかし特定のアーキタイプにおけるカードパワーを理解できない最も大きな理由は、そのアーキタイプを完璧には理解していないからです。前回、私は自分がマスターした、SOM環境のアーキタイプリストに加えたい戦略について話しました。今週は、私の愛するあるアーキタイプについて、より完璧になるよう話したいと思います。

このドラフトでは、SoM環境に特に合う戦略(訳注:特定のアーキタイプを試すという意味ではないです。色選択の仕方等のドラフト中の方針のことです)を試すことにしました。SoMドラフトでは常にアーティファクトをベースとしたデッキに向かいたいので、必要な有色のスペルは非常に少なくなります。これによって私のドラフトの方法は根本から変わります。典型的なセットでは、1pack目のできるだけ早い段階で2色を選ぼうとします。無駄ピックをできるだけ少なくしたいのと、シグナルをできるだけ明確に送りたいからです。

SoMドラフトを始めたばかりの頃は、しばしば色を決め打ちしていました。例えば、白をまず決め打ち、その後の数ピックで見たカードから青か赤を選び2色目を追加する、ということはしばしば行いました。これが裏目にでることはほとんどありませんでした。なぜなら、無駄ピックはそんなに生じませんし、デッキの半分以上がアーティファクトになるので、直上のプレイヤーが同じ色をドラフトしていたとしても大きな問題にはならなかったのです。加えて2パック目で大きな収穫が得られる機会が非常に多かったのです。1pack目において私が使う色はかなりカットされてますからね。

SoMの強力なアーティファクトの数は色を決め打つことを助けてもくれますが、逆の事もいえます。色を読むのが容易になるということです。よいシグナルが送れなかったり、効果的なカットをできなかったとしても、それが裏目にでることは希なのです。流れてくるカードからどの色に向かうべきか明らかになるまで、2パック目はアーティファクトの確保にあてることができるからです。

よりたくさんのアーキタイプを学ぶメリットの一つは、ドラフトにおいて強力なオプションをもたらしてくれることです。ドラフトの仕方を一つしか知らなかったり、向かいたいアーキタイプが2種類しかなかったなら、あまりドラフトは成功しないでしょう。最近の8-4ドラフトではもっぱら色を決め打つより読む様にしています。SoMドラフトでは、これまでのセットと1点、非常に異なるプランをとっています。そのプランとは、1pack目で1色を読んでその色をドラフトし、2pack目で2色目を読んでその色をドラフトするというものです。この方法だと3pack通して強力な有色のカードをドラフトすることができます。アーティファクトの少ないセットでは、この戦略だとプレイアブルなカードが非常に少ない2色デッキができてしまいます。しかしSoMでは、これは強力な戦略だと考えています:

Pack 1 pick 1:
私の戦略とがっちり合うパックです。色を読みたいので、可能ならば1stピックは強力なアーティファクトとしたいのです。この場合は、Darksteel AxeとPrecursor Golemが初手として堅実です。Precursor Golemは私がSoMのドラフトで追求したい2点を満たしています。まず、金属術をゲーム序盤から確定させ、それを維持したいという点です。以前は14枚程度のアーティファクトをドラフトしようとしていました。今は少なくとも16枚はアーティファクトを確保したいと考えています。また、金属術の助けになるMyrsmith やTrinket Mageの様なカードはより重視するようにしています。. また、私はより逞しい(beefier)、厄介(badass)なクリーチャーをドラフトするよう心がけています。Precursor Golemは金属術達成に貢献するとともに強大なクリーチャーの驚異なので、双方の条件にぴったり合います。

My Pick: Precursor Golem

Pack 1 pick 2:
Myrsmithについて話すと…Myrsmithはこの中で唯一初手として嬉しいカードです。なので、これはおそらく白をドラフトできるというシグナルでしょう。用心してLivewire Lashを取ることもできますが、しかしそうすると下のプレイヤーを白に向かわせることになります。もし白をやれる席に座れてるとしたら、私は白に向かいたいです。
My pick:Myrsimth

Pack 1 pick 3:
Myrsmithピックを補強するパックです。Dispense Justiceがアーティファクトデッキにおいて最も強力なカードであることは一目瞭然です。Asceticismはかなりパワフルなカードですが、感染や緑のデッキには殆どの場合向かいたくありません。Carapace Forgerデッキは次にマスターしようと考えてるアーキタイプです。私は金属術こそがSoMのリミテッドで最も強力なメカニックだと確信しています。私に必要なのは、そのアーキタイプを支えるために十分なのアーティファクトを確保することだけです。
My pick:Dispense Justice

Pack 1 pick 4:
このパックも、感染ドラフターにとってはMambaとMightがあって強いパックです(Another solid pack for infect drafters with Mamba and Might)。下家のプレイヤーが感染に行く後押しになればよいのですが。Myr Propagatorもまた、私の戦略において強力なカードです。さらなるアーティファクトを呼ぶアーティファクトですからね。
My pick: Myr Propagator

Pack 1 pick 5:
明らかに、白が私の向かっている色です。カットを続けるためにSunchaserをピックします。アーティファクトを大量に欲しているのでMyrをとってもいいのですがSunchaserは適切なデッキで使えば恐ろしいカードです。幸運なことにこのカードは過小評価されており、時にかなり遅い段階でピックできることがあります。
My pick:Auriok Sunchaser

Pack 1 pick 6:
白とアーティファクトには明らかに強力なカードがありません。青をプレイしない可能性もありますが、もし使うとしたらTrinket Mageは常にデッキに入る唯一のカードです。6手目のこのカードは青に向かえというシグナルかもしれません。
My pick: Trinket Mage

Pack 1 pick 7:
Necrogen CenserとMoriok Replicaはどちらも、白い金属術デッキに入ることもあるカードです。しかしここでそれらのカードを取らなかったとして、後で後悔することはないでしょう。しかしもし結局黒をデッキに入れるとして、7手目のVampiresを取らなかったとしたら後悔するでしょう。明らかに、この中では最も強いカードです。金属術に向かい、2色目を様子見するという最近のアプローチにかなり合致します。
My pick:Break Coven Vampires

Pack 1 pick 8:
ワオ、欲しいカードが6枚もあります。しかしゲームを壊すレベルのカードは無く、アーティファクトがもっともっと欲しいので、使うと決めている色に合うアーティファクトを取ります。感染デッキの強力なUntamed Mightを止めることもできますしね。
My pick:Auriok Replica

Pack 1 pick 9:
これもまた、過小評価されている白いカードです。Wardenは私の新しい、屈強な金属術戦略に非常によく合います。
My pick:Ghalma’s Warden

Pack 1 pick 10:
おそらく意味の無いピックになりますが、黒に進んだ場合は感染デッキ相手に運用することになるかもしれません。
My pick:Moriok Reaver(訳注:本サイトだとレプリカになっていますが、ミスでしょう)

Pack 1 pick 11:
11手目でこのカードがとれるのは嬉しいです。どの金属術デッキにもこれを一枚入れるのが好きです。この後の1pack目のカードは意味のないピックでした。
My pick:Accorder’s Shield

Pack 2 pick 1:
1ピック目としてエキサイティングなパックではないですが、今ドラフトしているデッキに合うカードはすぐ分かります。軽いアーティファクトの数を高く維持するのに役立つとともに、青に向かった場合Trinket Mageと非常に良く合います。
My pick:Origin Spellbomb

Pack 2 pick 2:
お気に入りのコモンの一つです。アグレッシブな白/アーティファクトデッキにとてもよく合います。このパックでもまだ明確なカラーシグナルはありません。
My card:Gling Hawk Idol

Pack 2 pick 3:
3ピック目としてはちょっと弱い選択肢ですね。しかしmyrかWardnが取れるのはハッピーです。私にマイアは数枚しか必要でなく(3枚以上マイアを入れるのは望むところではありません)、屈強なクリーチャーを優先したいので、ここではWardenをピックします。
My pick:Galma’s Warden

Pack 2 pick 4:
Alright,ここで1枚目のマイアを取ります。もしかして、私の下のプレイヤーは赤じゃないのかしら?
My pick:Silver Myr

Pack 2 pick 5:
よし。まだ赤いカードは1枚も取っていませんが、青と黒のカードも1枚ずつしか取っていません。そしてArc Trailは双方より強力です。加えて、5手目のArc Trailはかなり強力なシグナルです。
My pick:Arc Trail

Pack 2 pick 6:
Idolが6手目で取れるなんて非常にハッピーです。他に私のデッキに入る様なカードはありません。
My pick:Glint Hawk Idol

Pack 2 pick 7:
もしまだShieldを確保していなかったとしたら、恐らくこれをピックしたでしょう。この段階でかなり赤に傾いてるからです。しかしCertarchは7手目としてはかなりいいカードで、すでにTrinket Mageも確保しています。
My pick:Vedalken Certarch

Pack 2 pick 8:
Traineeと相性のいいカードは何も取っていません。Ogreなら私の屈強戦略を継続できます。 このカードは4/4としては重い上にアーティファクトでないのでめったにプレイすることはありませんが、デッキに追加の4/4がいて嫌な思いをすることは殆どないでしょう。
My pick:Ogre Geargrabber

Pack 2 pick 9:
これも大抵デッキに入らないカードですがかなり強力な打撃を与えられるカードでもあります。
My pick:Flameborn Hellion

Pack 2 pick 10:
私が欲しいものは、Ghalma’s Wardenの様な屈強なクリーチャーと相性のよい軽いアーティファクトです。
My pick:Bladed Pinions

Pack 2 pick 11:
最終的に赤に向かうなら、このカードは絶対にデッキに入ります。残りの3ピックは使えるカードはありませんでした。
My pick:Panic Spellbomb

Pack 3 pick 1:
超優秀なレアアーティファクトが出たので難しい2色目の選択をまだ保留することができます。何が2色目になるとしても、私のデッキはかなり強力になってきました。
My pick:Contagion Engine

Pack 3 pick 2:
強力なアーティファクトをピックする事で青への決定をまだ先延ばしにします。このカードは私の好む「屈強メタルクラフト」デッキによく合います。
My pick 3:Chrome Steed

Pack 3 pick 3
Pinionsはすでに取っているので、選択肢はSunchaserかMyrになります。欲しいアーティファクトのうちマイアの枠は2枚なので、今後のマイアの優先順位は低くなります。 pick:Leaden Myr

Pack 3 pick 4:
もちろんここでは2枚目のSunchaserを取ります…もし青が確定していたなら、Riddlesmithを取ったかもしれません。
My pick:Auriok Sunchaser

Pack 3 pick 5:
青が私の気を引き続けており、少なくともこのピックにおいてはそれに屈しました。同じくらいのパワーをもったカードとして唯一Replicaがありますが、緑を使うことは絶対ないでしょう。
My pick:Sky-Eel School

Pack 3 pick 6:
まだ軽いアーティファクトを確保する必要がありますし、3枚目のマイアは2枚目のShieldに勝ります。4マナの屈強な生物が複数あるので、このデッキでのマイアの評価は少し上がります。
My pick:Gold Myr

Pack 3 pick 7:
7手目でこのカードが取れるのは嬉しいです。フライヤーであるとともに、軽いアーティファクトでもあります。
My pick:Snapsail Glider

Pack 3 pick 8:
青に行くのならTrinket Mageのお供として使うかもしれません。
My pick:Vector Asp

Pack 3 pick 9:
この時点で青か赤に行く可能性が濃厚なので、残念ですがVampiresを流します。赤を使わないとしてもデッキにはいるのでReplicaをピックしました。
My pick:Vulshok Replica

Pack 3 pick 10:
Trinket Mageで持ってくるサイドボード要員になる可能性があります。.

My pick:Nihil Spellbomb

Pack 3 pick 11:
いったでしょ、過小評価されてるって。11ピック目にはプレイアブルなカードなど尽きているものなので、このカードがまだ残っているのは馬鹿げたことです。少なくとも、私が1色目の選定においていい仕事をしたということです。複数枚のSunchaserがとれたので、3~4ターン目には1枚以上のフライヤーで殴っているというゲームが何度もありました。

デッキ構築時の最大の問題は2色目をどっちにするべきか?ということです。デッキに入れる21枚のアーティファクトと白いカードを決定した後に、どちらの3枚を入れるべきかという問題に帰着しました:

vedalken Certarch/Trinket Mage/Sky-Eel School
Or
Arc Trail/Panic Spellbomb/Vulshok Replica

以下の3つの理由で赤が勝ちました:
1. Arc Trailは青のどのカードよりも強い。私は未だにこのスペルをキャストしたゲームで負けたことはありませんし、対戦相手がキャストしたゲームで勝ったこともありません (も(もちろん、双方が持っていた場合は例外です)。
2. 山が必ず必要となるカードは1枚しかないので、10枚もの平地を遠慮無く入れることができます。
3. 青には金属術の達成を助けてくれるTrinket Mageがありますが、フェッチする対象が2つしかありません。一方で、赤を用いるとアーティファクトの実枚数が14枚から16枚となります。

昔の私なら、もっとたくさん呪文爆弾、マイア、装備品、模造品そしてその他のふわふわした(fluff)アーティファクトが入った金属術デッキを組んでいたでしょう。このデッキではより多くの脅威と対戦相手にとって悩ましいカードが入っています:
1 Precursor Golem
1 Contagion Engine
2 Ghalmas Warden
1 Chrome Steed
1 Snapsail Glider
1 Vulshok Replica
1 Dispense Justice
1 Myr Propagator
1 Auriok Replica
1 Myrsmith
2 Glint Hawk Idol
1 Arc Trail
3 Auriok Sunchaser
1 Leaden Myr
1 Silver Myr
1 Gold Myr
1 Bladed Pinions
1 Origin Spellbomb
1 Panic Spellbomb
1 Accorders Shield
10 Plains
6 Mountain

4マナ以上のカードが5枚入っていますが、土地は16枚で十分です。3枚のマイアと2枚の呪文爆弾、3マナより軽い呪文が14枚ありますからね。私の新しい戦略はマッチにおいて何度も実を結びました。1ラウンド目では緑黒感染デッキを2-0で下しました。 地上の4マナクリーチャーが相手の感染クリーチャーを圧倒している間に、Sunchaser達は速く、大きなクロックを刻みました。

2ラウンド目においては、別な赤白金属術デッキを2-0で下しました。どちらのデッキにも Arc TrailとPrecursor Golemが入っていましたが、情け容赦ないSunchaserを持っていたのはこちらだけでした。Arc Trailで2対1交換を取られたゲームでさえ勝つことができました(I even won a game where I got two-for-oned with Arc Trail:evenあるし筆者がtrail打たれた方でいいんだよね(汗)。.

決勝戦では青赤のデッキを2-0で下しました。彼のデッキは明確にFurnace Celebrationを中心に組まれたデッキでした。彼のデッキはCelebrationと非常に相性のいいカードで構成されていましたが、残念ながらそれらは私のデッキのカードより質の低いものでした。1ゲーム目に彼は序盤にEmbersmithを出しましたが、私はShieldでマイアを守れました。彼の起動型能力は全て防がれ、結局smithはGolemへのダブルブロック要員となりました。1ゲーム目では彼はCelebrationを引けましたが、タフネス2以上のクリーチャーによる圧倒的な攻勢の前では遅すぎました。2ゲーム目においては彼はRusted Relic をプレイしており、私はPropagatorで地上をコントロールするという展開だったので,Golemをキャストする暇がありませんでした。そうしているうちに、またもやSunchaser達がゲームを決めました。

前回のコラムの読者コメントに、赤白金属は大抵2-1デッキに感じられる、というものがありました。これはしばしば私にも当てはまります。しかし上手くドラフトできるようになると、私の成績も良くなった様に思えます。コメントをくれた方はドラフトを別な視点から見直し、改善するべきなのかもしれません。人気のアーキタイプで頻繁に3-0できなくても恥じたり、そのアーキタイプが弱いと断じるべきではありません。必要なのは、自分のアプローチを見直すことだけです。私はすでに赤白金属術が環境でベストなアーキタプと結論づけていますが、アプローチの仕方は改善し続けています。もしあなたがまだ金属術とAuriok Sunchaserのファンでないとしたら、試してみてください。その際はより多くのアーティファクトとより危険なクリーチャーを集めるようにしてください。

http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-wrapping-up-worlds/
PV’s Playhouse – Wrapping Up Worldsのうちドラフトラウンドの部分だけを訳したものです。

Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa

December 22, 2010

Hello!

一日目が5-1で終わったので、結構ハッピーでした。次の日はドラフトでしたが、これは最も怖い日でした― 自分はドラフトが特別下手だとは思っていませんが、このフォーマットは何かの間違いが起きて誰しもが沈む可能性があるのです。構築フォーマットではより準備すればより差が生まれると感じています。特にこのフォーマットは感染がギャンブルあまり好きではありません。

僕が知らない人がいっぱい+Anton Johnssonという卓でした。初手は《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》、他に候補となるカードは何もありませんでした。2手目は《金屑化/Turn to Slag(SOM)》。3手目は《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》と《屍気の香炉/Necrogen Censer(SOM)》の二択でした。SEE, THAT’S WHY I WANTED TO PICK THAT MINDSLAVER IN MY DRAFT, TO SEE IF I LIKED IT.実際に使ったことがないので、 《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》がどれだけ優秀なカードかは分かりませんが、このカードが欲しいという場面は多々ありました。またメインには入らずとも、特定のデッキに対するよいサイドボードになると考えたのです。もう一方の選択肢があまり魅力的で無かったこともあり、《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》をピックしました。その後に僕は2枚の《粉砕/Shatter(SOM)》ともう1枚の《金屑化/Turn to Slag(SOM)》、《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel(SOM)》、《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》がピックでき、デッキはかなり強力になったように思えました。また、《ドロスバッタ/Dross Hopper(SOM)》に《洞察のひらめき/Flash of Insight(JUG)》を感じてこれをピック。3手目の《屍気の香炉/Necrogen Censer(SOM)》は一巡しました。あのパックはとても弱かったので、これは不思議でした。

2パック目の初手で僕は《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》、《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》、《感電破/Galvanic Blast(SOM)》というパックを開けました。まだ2色目を決めておらず、その中で最強のカードは《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》だったのでこれをピック。1パック目であまり赤いカードを流してないにも関わらず、奇妙なことに赤いカード全く流れてきませんでした―といってもこのフォーマットで優秀なレアが取れればその色を固定するプレイヤーは多く、それを防ぐ手段はありません―どっちにしろ夕食のカードはそんなに沢山必要にならないので、《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》や《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》を開けた下家のプレイヤーが赤に参入することはありえるのです。僕は《壊死のウーズ/Necrotic Ooze(SOM)》を7手目で手に入れました。これは《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》と非常に相性がいいです。また、フィニッシャーとして《炎生まれのヘリオン/Flameborn Hellion(SOM)》もピックしました。

3パック目では僕は《皮裂き/Skinrender(SOM)》の入ったパックを開け、この非常に優秀なカードをピック。さらに《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault(SOM)》が流れてきました。ドラフトでは、シールドの場合と違ってこのカードはボムではありません。しかし非常に強力なカードであることには変わりは無く、特に赤黒はゲームを終わらせる力が足りない場合があるのでなおさらそうです。その後非常に遅い順目で《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》をピック。もう一枚とれた《壊死のウーズ/Necrotic Ooze(SOM)》と同じくこのデッキでは非常に強力なカードです。皆はこのカードがいかに強いか気付いてないのでしょうか?このカードはボムとかそういうカードではありませんが、7手目までピックしないカードでは絶対無いと断言できます。また、僕はかなり遅い順番で《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》を流しました。少なくとも2枚の《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》がこの卓にあるわけですが、それぞれをピックしたのは恐らく違う人でしょう。回る方向が逆でしたからね。

結局デッキは以下のようになりました:
1《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》
1《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》
2《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》
1《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》
1《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel(SOM)》
1《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault(SOM)》
1《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》
2《粉砕/Shatter(SOM)》
2《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
1《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》
2《壊死のウーズ/Necrotic Ooze(SOM)》
1《ドロスバッタ/Dross Hopper(SOM)》
1《皮裂き/Skinrender(SOM)》
1《刃族の狂戦士/Blade-Tribe Berserkers(SOM)》
1《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》
1《屍気を飛ばすもの/Necrogen Scudder(SOM)》
1《冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires(SOM)》
1《水膨れ地掘り/Blistergrub(SOM)》
あと土地18枚

《水膨れ地掘り/Blistergrub(SOM)》は《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》と《炎生まれのヘリオン/Flameborn Hellion(SOM)》と枠を争った末に、最後に加えた一枚です。デッキの強力なカードを引くまで耐えるためのカードがどうしても必要だったからです。また、面白いことにこのデッキの《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》はMTG史上最低の《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》でしょう―デッキには5枚しかアーティファクトがなく、しかもそれらのコストは3,5,6です。最も除去の対象となるであろうアーティファクトが《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》である様なデッキなので、相手のアーティファクト破壊を無駄にすることはできるでしょう。しかしながら、こいつのかわりに《血まなこの練習生/Bloodshot Trainee(SOM)》をプレイするべきだったかもしれません(It is possible that I should just have played Bloodshot Trainee instead, though)―このカードを強化するすべはありませんが、《壊死の疫病/Necrotic Plague(M11)》で能力を使うことができます。

また、《ドロスバッタ/Dross Hopper(SOM)》も面白いカードです。こいつは恐らくMTG史上最強の《ドロスバッタ/Dross Hopper(SOM)》でしょう。このデッキでは八面六臂の活躍です!例えば:

-《水膨れ地掘り/Blistergrub(SOM)》と同様序盤のクリーチャーとしてブロッカーとなり、終盤のボムまで時間を稼ぎます。
-《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》の様なクリーチャーを、《壊死のウーズ/Necrotic Ooze(SOM)》のために生贄にささげます。
-必要ならばこいつの力でウーズが空を舞います。
-《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》を殺せます。
- 《拘引/Arrest(SOM)》されたクリーチャー(ゲスとか)を、ウーズで能力を使うために生贄にできます。
-流してしまった《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》という名のボムを“カウンター”できます。この対処手段が無ければ、あのカードは僕のデッキにとって恐ろしいカードです。

全く、なぜ皆《ドロスバッタ/Dross Hopper(SOM)》をエクステンデッドのウーズデッキで使わないんでしょうねぇ?

とにかく、僕はこのデッキが非常に気に入りました。これで3—0できなかったら残念に思うでしょう。

Round 7
《山/Mountain》が入っている青白デッキとの対戦でした。1ゲーム目、僕の序盤とてもゆっくりした展開であまり呪文が引けませんでした。しかし数少ない呪文のうちのひとつが《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault(SOM)》であり、対戦相手はこれに打つ手がありませんでした。《感電破/Galvanic Blast(SOM)》で死なないよう、《正義の施行/Dispense Justice(SOM)》されないよう非常に防御的にプレイしました。やがて《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》が「石臼」され、彼のとっておきのそれを奪い取りました。

《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》をサイドイン。

2ゲーム目は僕はまたも序盤ゆっくりしていましたが、それは対戦相手も同様でした。6ターン目に《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》をクリーチャーがいない(相打ちで失いました)状態でプレイ、次のターンにこれを起動しました。《拘引/Arrest(SOM)》を彼のクリーチャーに張り、鉄のマイア(彼の2枚目の赤マナソースです)をプレイ。そして自分のターンで《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》を召還し、彼のクリーチャーを数体倒しました。これで彼はドラゴンを引いたとしてもRRを揃えられなくなりました。彼は《真実の確信/True Conviction(SOM)》をプレイ、しかし僕の場にはまたしてもゲスが現れました。「石臼」したらドラゴンが落ちたので、これを釣りました。《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》、《大霊堂の王、ゲス/Geth, Lord of the Vault(SOM)》、《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》と並んだ僕の場は、観戦者から見たらとんでもないものだったでしょう。
2-0
6-1

Round 8
対戦相手は緑黒感染でした。しかし2ゲームとも、僕の強力なカードが展開できるまでに対戦相手がプレイできたのは《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》だけで、これは僕のクリーチャーと相打ちになりました。《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》でのアタックを《水膨れ地掘り/Blistergrub(SOM)》で受けると彼は《汚れた一撃/Tainted Strike(SOM)》をプレイしました。恐らく《水膨れ地掘り/Blistergrub(SOM)》を徹底的に殺したかったのでしょう…

2ゲーム目、僕の場には2体の3/3がいて彼の場には2体の《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》、さらに彼は《法務官の手/Hand of the Praetors(SOM)》をプレイして屍賊2体でアタックしてきました。僕はどちらもブロック、彼は屍賊のうち一体を《死への抵抗/Withstand Death(SOM)》で救いました。次ターン、僕は《法務官の手/Hand of the Praetors(SOM)》に《金屑化/Turn to Slag(SOM)》、返したターンのアタックで毒カウンターが+2。その後屍賊を相打ちに取り、《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》を召還。これでこちらの《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》が死ぬとともに相手の《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》を無力化。やがて《皮裂き/Skinrender(SOM)》を引いたのでこれで《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》の皮を剥ぎ、さらにカウンターを撒き散らすとゲームが決まりました。
2-0
7-1

Round 9
緑単感染に、サイドボーディング後青を散らすデッキとのフィーチャーマッチでした。1ゲーム目は《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》を《粉砕/Shatter(SOM)》(《粉砕/Shatter(SOM)》は感染相手に有用なカードではないので、《屍気を飛ばすもの/Necrogen Scudder(SOM)》と相打ちを取るよりよいと考えたのです)しました。そのうち僕が《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》をプレイすると勝てました。

2ゲーム目はかなり盛り上がりに欠ける試合でした。対戦相手は5枚までマリガンし、僕は《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》、《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》、《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》+1点飛ばして《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》破壊、《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》+《ゴーレムの職工/Golem Artisan(SOM)》がブロックできないよう1点飛ばす、というマナカーブが描けたからです(《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》と3マナアーティファクトをすべて引けたのです)。こうなると対戦相手は僕が繁殖者/ウーズのコンボを決める前に死んでしまいました。
2-0
8-1

次の卓では僕の知っている人が増えていました。有名どころだとEfroとKiblerがいます。 このドラフトはドラフトビューアーでみれます
(http://gatherer.wizards.com/magic/draftools/draftviewer.asp?draftid=12_10_2010_2&player=1&pack=1&pick=1&showpick=true)。なのでここでは詳細を記しません。初手は《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》と《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》との二択で後者をとりました。誰がなんと言おうと、《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》は環境最強のコモンだと考えています。非常に効率的なカードなので、《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》よりも好きです(また、僕は黒の方が青より好きです)。ドラフトを通しての大きな課題は2色目をどうするかでした;1パック目の最後では白に行きそうでしたが、2パック目で《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》が出たので赤に向かいたくなりました。その後、3パック目で《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix(SOM)》が出たので赤に決めました。しかし、ドラフトが終わると、白に向かえばよかったとこの結論を悔いることになりました。

This is what I ended up with:
3《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》
1《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》
1《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》
2《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》
1《冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires(SOM)》
1《災難の塔/Tower of Calamities(SOM)》
1《鉛のマイア/Leaden Myr(SOM)》
1《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》
1《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica(SOM)》
1《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》
1《試作品の扉/Prototype Portal(SOM)》
1《屍気を飛ばすもの/Necrogen Scudder(SOM)》
2《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》
1《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》
1《苦痛鍛冶/Painsmith(SOM)》
1《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
1《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》
1《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix(SOM)》
1《連射のオーガ/Barrage Ogre》
8《山/Mountain》
9《沼/Swamp》

このデッキのマナベースは悪夢でした―赤いカードは3枚しかないのに、どれも酷く赤マナを要求するのです。

正直な所、このデッキがどれくらいの強さなのか分かりません―いくつかのデッキに対しては非常に強く、その他のデッキには酷く弱いです。なぜなら、このデッキには3枚の《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》、《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》、《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》、《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》がいますが、アーティファクト除去は皆無で、タフネス1以上のクリーチャーを除去する手段は《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》しかないからです。また、このデッキは《災難の塔/Tower of Calamities(SOM)》(これでもファッティを除去れます)と《試作品の扉/Prototsype Portal(SOM)》(僕はこのカードが特別好きなわけではありませんが、2枚の呪文爆弾と3枚の模造品、留め金があるので十分使えるでしょう)があるので、後半戦もある程度は戦うことができます。

Round 10 フューチャーマッチでした。↓で見られます
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/worlds10/fm10

2ゲーム目で《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》をケアしてかなり慎重にプレイした以外は面白味のない試合でした。しかし慎重すぎたかもしれません。というのも、《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》を除去できる呪文を引く機会を与えてしまったのです。《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》は《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》とのあわせ技でゲスを葬れるほぼ唯一の手段でした(これ以外では《苦痛鍛冶/Painsmith(SOM)》と組み合わせるしかありません)。僕が見るに彼はこのゲームにおいてダメージを与える機会を何度か見逃していました―僕のプレイングから見て、僕が負けないようにプレイしているのは明らかだった筈です。なのに彼はアタックせずにブロッカーを残すプレイを何度も見せました。おそらく僕はアタックされても返しでアタックすることはなかったでしょう。とにかく長期戦に持ち込むことだけを考えていましたから。僕はダメージレースを仕掛けたくありませんでした。彼もそうでした。どちらかは間違っていたことになります−−間違ってたのは僕じゃないと思いたいですね。

2-0
9-1

Round 11

このラウンドは緑白が相手でしたが、正直に言うとかなり酷いものでした。1ゲーム目においてかなり酷いプレイをしてしまい、それがゲームを面白くしてしまいました。彼が《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》でやたら攻めてくる、という場面で、それが非常に厄介でした。彼の場には6枚の土地があり、クリーチャーは《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》と《高僧の見習い/Abuna Acolyte(SOM)》だけです(あと、カウンターが2つ載った《研磨時計/Grindclock(SOM)》)。そして僕の手札には《災難の塔/Tower of Calamities(SOM)》がありました。僕は考えました、最悪のケースはなにか?と。結局僕は《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》をブロックしました。彼がさっとめくったカードは《絡み森の主/Liege of the Tangle(SOM)》でした。さらに7枚の土地をタップして《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm(SOM)》を召還。まるで《歯と爪/ Tooth and Nail》を打たれたかの様でした。

Not all was lost, though. 次のターン、殴ってきた主をトリプルブロックすると、彼は《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》ではなく《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix(SOM)》を殺すことを選びました。これは非常に悪いプレイです。僕は次のアップキープに4マナ払うだけでフェニックスを場にもどせるのですから。多分飛行を持っていたので殺されたのでしょう。《災難の塔/Tower of Calamities(SOM)》でコントロールするプランもありましたが、そうすると《研磨時計/Grindclock(SOM)》(完璧にこのカードの存在を忘れていました、なにしろ何もないところからいきなり合計パワー15のクリーチャーたちが出てきたものですから)が脅威となります。なので、《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm(SOM)》を適当なクリーチャーでチャンプし《連射のオーガ/Barrage Ogre(SOM)》で生贄に捧げ( といってもライフゲインはされてしまいますが)つつ、殴りはじめました。やがて僕は自分が行動を起こすのが遅かったことを悟ります。彼を倒すにはダメージがいくらか足りなかったのです。僕はアタックしてターンを返したものの、彼が金属ワームでアタックしなければライブラリーが削り取られることが分かっていました。

場は致死的な状態だったのですが、相手には2体のブロッカーがいました―ワームと壁です。両者がブロッカーとして生き延びれば、僕は負けるのです。彼はアンタップ、ドロー、そして長考。その間僕はどうすれば彼にアタックさせられるかという難問に挑んでいました。しかし彼をにらみながら“アタックしろアタックしろ”と念じるしかないという結論に達しました。彼はアタックしました(彼にアタックする理由があったのか、僕の念動力が効いたのかはわかりません)。僕はただダメージがライフを超えない分だけダメージを本体で受けましたが、これに彼はいくらか驚いた様でした。これで対戦相手がクリーチャーを召還しなければ勝てるということになりました。彼は召還できず、僕はアンタップ、塔で壁をなぎ払い、彼を倒しました。僕の残りの山札は1枚でした。

負ける寸前でしたが、それは僕が尊大すぎたためにそうなりました。《クローンの殻/Clone Shell(SOM)》を殺すかどうかで混乱してしまい、また、《研磨時計/Grindclock(SOM)》を気に留めませんでした。クリーチャーが大量に入ったデッキでこのカードは弱いと見なしていたからです。なので、もう少し攻めるべきだったところを怠りました。このゲームにおいて僕は負けに値するプレイヤーでしたが、対戦相手も同じくらい拙いプレイをしたので、ゲームはまた僕の側に戻ってきたのです。

2ゲーム目はマリガン後に《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》、《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》、《災難の塔/Tower of Calamities(SOM)》に土地3枚という手札でした。彼は土地、土地、《研磨時計/Grindclock(SOM)》と続け、、その後出てくるのはブロッカーばかりでした。このデッキには茶破壊が入っていないので、僕が負けました。もし《世界心のフェニックス/Worldheart Phoenix(CON)》が「石臼」されたらワンチャンあったのですが、このカードはボトム5枚の中にありました。

3ゲーム目は《苦痛鍛冶/Painsmith(SOM)》、《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》、《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》と開始早々にプレイし、彼の緑白デッキはこれらをどうすることもできませんでした。
2-1
10-1

Round 12 対戦相手はEfro,擬似フューチャーマッチ(fake feature)でした。

1ゲーム目は古老→鍛冶と幸先よく展開できましたが、土地が3枚でしばらく止まりました。彼が4マナに到達すると、《屍肉の呼び声/Carrion Call(SOM)》を警戒して攻撃できなくなりました―《苦痛鍛冶/Painsmith(SOM)》でアタックし、2体のトークンとの交換を強制することもできました(1体でブロックされたならだだそいつを(訳注:古老の能力で)殺すだけです)が、手札に《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》と《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》があり、古老でより大きなクリーチャーを仕留める能力を残しておく方が重要そうでした。斧をプレイして装備することもできましたが、そうすると彼の《屍肉の呼び声/Carrion Call(SOM)》トークン+α(今や彼のマナは豊潤です)に遅れをとってしまいます。そしてとあるターンで、僕はまだ土地が3枚しかないけど《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》をプレイしました。彼はこれに《真っ二つ/Slice in Twain(SOM)》、自身の《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》を起動。返したターンで4マナ立てた状態で《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》をプレイしました。ついに追加の土地を引いた僕は斧をプレイして屍賊を射殺、彼はこちらのエンド《屍肉の呼び声/Carrion Call(SOM)》。彼は《肉体アレルギー/Flesh Allergy(SOM)》をプレイし、トークン2体はこちらの2体のクリーチャーの交換となりました。

ゲームはしばらく続き、僕の土地は5枚まで伸びていました。手札には《試作品の扉/Prototype Portal(SOM)》、《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》、呪文爆弾。普通なら《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》を刻印した方がよいですが、より多くのカード(と土地)が必要に思えたので呪文爆弾を刻印しました。しばらくターンが経ち、彼は二回目の《屍肉の呼び声/Carrion Call(SOM)》をプレイ、ついに僕の毒カウンターは9個たまり、《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》で止めをさされました。

非常に面白いゲームでした―別な選択をしていたら勝てたけど、いつゲームの結果が変わったのかを正確に指し示すことができない、というゲームでした。

2ゲーム目は大して面白いゲームではありませんでした。沼が7枚と山が1枚という場だったので《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix(SOM)》が手札で立ち往生していました。マッチが終わった後にある人が指摘してくれたことには、対戦相手の手札は全て呪文だったそうです。なので、もう2枚山があっても恐らく勝てなかったでしょう。
0-2
10-2

この結果には満足していて、このデッキで2-1という結果に取り乱すことはありませんでした。1回目のドラフトで組んだデッキよりかなり悪かったですからね。これでエクステンデッドは3-2-1でよくなりましたが、それがエクステンデッドでのデッキ選択に影響を与えることはありませんでした。

http://www.channelfireball.com/articles/stark-reality-drafting-scars-archetypes/
原題:Stark Reality – Drafting Scars Archetypes

Posted by Ben Stark

December 19, 2010


Ben StarkによるSoMドラの主要なアーキタイプの解説です

以下本文

私がドラフトしたい傷跡ドラフトにおけるいくつかのアーキタイプを紹介します。強いと考えている順番に解説します。

毒アグロ
原則的には毒クリーチャーを可能な限り集めるべきです。理想的には感染持ち以外のクリーチャーをデッキに入れるべきではありません。優秀なコモンの感染クリーチャーは《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》、《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》、《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》、そして《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》です。優先順位もこの順番になります。これら以外の感染クリーチャーもピックできたものは全てプレイしますが、一般的にはこれらのみが除去や《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》より優先されます。「毒アグロ」において優秀な選択肢となる他のコモンは、優先順位で並べると、《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》、《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》、《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》、《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》、《闊歩するものの装具/Strider Harness(SOM)》、《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》、《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》です。既に述べた様に、私は常にピックした感染クリーチャーを全てデッキに入れますが、《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》、《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》、《黒割れのゴブリン/Blackcleave Goblin(SOM)》、《テル=ジラードの堕ちたる者/Tel-Jilad Fallen(SOM)》の優先順位は決まっていません。とてもアグレッシブなデッキになるので、マナカーブの穴を埋められる方が、ちょっとした性能差より重要なのです。結果として、私は2-3マナ圏の感染クリーチャーを4マナ圏の感染クリーチャーより優先する傾向があります。しかし2-3マナ圏が取れているなら性能の悪い同マナのクリーチャーを取る必要はありません。1度感染に向かうと決めたら、1パック目と2パック目においては《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》、《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》、《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》を除去より優先してピックします。

私は卓の感染ドラフターを可能な限り少なくすることが最も重要だと考えています。なので、《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》や《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》を《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》や《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》に優先してピックするのです。3パック目においては除去をとりますが。Once in a while the really good poison guy will table because no one else can use it or at least you will table a tier two poison card because there is only one other player at the table who can use those cards. アンコモンのうち好きなカードは《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》(the nuts)と《絡み森の鮟鱇/Tangle Angler(SOM)》です。《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》は容易に初手級になりえるカードで、ピックした《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》の数でその強さが格段に上がります。何時でも使えるコンセプトというわけではないですが、デッキにあう非感染のクリーチャーが3体ほどいる場合に使えるコンセプトがあります。こういう場合は《汚れた一撃/Tainted Strike(SOM)》が優秀なカードになり、1-2枚は是非入れたいカードとなります。こういったクリーチャーとしては《屍気を飛ばすもの/Necrogen Scudder(SOM)》、《皮裂き/Skinrender(SOM)》、《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》、《吠える絡みワーム/Bellowing Tanglewurm(SOM)》、《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider(SOM)》(相手に装備品やフライヤーがいればサイドインするでしょう)、そして《苦痛鍛冶/Painsmith(SOM)》(十分にアーティファクトが取れていれば強いですが、大抵はそうではありません)があります。また、私は1枚だけ《死への抵抗/Withstand Death(SOM)》をメインに入れることが多いです。このカードは優秀なトリックですが、手札がこればかりになるのは望ましいことではありません。《風の突き刺し/Wing Puncture(SOM)》は優秀なサイドカードで3-5マナのカードを容易に1マナで葬ることができます。

赤白金属術アグロ
このアーキタイプには単純に参入することはできません。《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》を強くするためにデッキには17枚くらいのアーティファクトが必要で、そのためにはアーティファクトの優先順位を非常に高くしなければなりません。つまりアーティファクトを確保するためにパック内の沢山のアーティファクトを把握する必要があるということです(直訳)。3-5手目に《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》が流れてきたなら、このアーキタイプが開いているというサインです。しかし,1,2手目で《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》を取って金属術に突っ走るということはするべきではありません。私はこのアーキタイプはコントロール寄りに組むよりとても攻撃的に組むべきだと考えています。Bradは《刃族の狂戦士/Blade-Tribe Berserkers(SOM)》で多くのプレイヤーを叩きのめしていますが、このデッキが組めれば《刃族の狂戦士/Blade-Tribe Berserkers(SOM)》は強力で、遅い順番でとれるうれしい一枚となるでしょう。除去は、大抵の場合は次の優先順位でとります;《感電破/Galvanic Blast(SOM)》、《拘引/Arrest(SOM)》、《粉砕/Shatter(SOM)》、《金屑化/Turn to Slag(SOM)》、《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》、という順です。テンポがとれて、インスタントタイミングで使える《粉砕/Shatter(SOM)》は好みのカードです。このデッキは非常にアグレッシブなので、ボムをそれほど恐れる必要はありません。だから《金屑化/Turn to Slag(SOM)》は優秀なカードにも関わらず順位が低いのです。《マイア鍛冶/Myrsmith(SOM)》は普通に優秀なカードですが、《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》は非常に優秀なカードです。《起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb(SOM)》は驚くほど強いです。《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb(SOM)》もまぁ普通に強いですが、スペシャルではありません。《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》、《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》、《屍気の香炉/Necrogen Censer(SOM)》と《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》の組合せはとても気に入っています。《調和者隊の盾/Accorder’s Shield(SOM)》も大好きです。もちろん何枚も欲しいカードではありませんが、最初の一枚はファンタスティックで2枚目もまだ強いです。また、私は《オーリオックの太陽追い/Auriok Sunchaser(SOM)》もデッキにいれます。大抵のプレイヤーがこれを嫌っているのは知っていますが、このカードは軽い回避持ちですし、私はデッキに17枚のアーティファクトを入れるつもりだからです。このカードを強力なものとするために必要なアーティファクトより優先して取ってはいけませんが、金属術を期待できるなら優秀な一枚となるでしょう。このデッキのピック優先順位は作ることができません。その理由は、望ましい数のアーティファクトを確保すること、そして6-7枚の優秀な金属術のカードまたは除去を確保することがピック基準の全てだからです。

防御的な金属術カードは「毒アグロ」相手の偉大なサイドボードとなりますが、ディフェンシブな金属術デッキ自体は好きではそんなに好きではありません。《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》、《屍百足/Necropede(SOM)》といったカードは青いデッキやフライヤー、恐竜デッキ(後述)に弱いので、興味が沸きません。《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》と《電弧の痕跡/Arc Trail(SOM)》は明らかに強すぎるカードです。このデッキでも《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》は回避持ちがいれば非常に協力です。時間とスペースを浪費せずにこのアーキタイプについて更に語るのは非常に難しいです。なぜなら《ガルマの保護者/Ghalma’s Warden(SOM)》は明らかに強く、貴方はキーワード持ちのカードを欲しがるであろうからです(直訳です、意味取れていません)。アグロデッキを想定してデッキを組み、《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》や《屍気の香炉/Necrogen Censer(SOM)》、回避持ちといったゲームを終わらせる手段を持つことが重要です。(訳注:《ガルマの保護者/Ghalma’s Warden(SOM)》は一見強いけどアグロに組むならいらない、そこを説明するのは難しい、てことかしら)

LSVブルー
ルイスが既にこのアーキタイプについての包括的な記事を書いたのでその詳細を書くつもりはありません。要するに完璧なコントロールデッキを目指せということです。打ち消し、ボム、ビッグフライヤー(《空長魚の群れ/Sky-Eel School(SOM)》)、そして《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》や《板金鎧の海うろつき/Plated Seastrider(SOM)》まで含んだ防御的なクリーチャー。しかし、この戦略を決め打ちするのは上策ではありません。決めうちできるほど強力ではないのです。しかしながら、《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》が流れてきたりパックから出た場合や、青いカードが沢山回っているのを見た場合などは、強力な選択肢となるでしょう。望ましいコモンは(私の大雑把な優先順位で並べます):《空長魚の群れ/Sky-Eel School(SOM)》、《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》、《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》、《ニューロックの模造品/Neurok Replica(SOM)》、《冷静な反論/Stoic Rebuttal(SOM)》、《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》、そして《板金鎧の海うろつき/Plated Seastrider(SOM)》です。

通常、《転倒の磁石/Tumble Magnet》はこのタイプのデッキではかなり弱いです。長期戦を見越しているこのデッキではアタッカーをタップしてもライフが稼げるだけで、カウンターを使い果たしてしまうと何もできないからです。

私は黒が特に好ましいセカンドカラーだと考えています。《モリオックの模造品/Moriok Replica(SOM)》や《感染の賦活/Instill Infection》でカードアドバンテージを稼げるからです。カードアドバンテージはコントロールデッキが絶対に欲しいものです。また、《屍気を飛ばすもの/Necrogen Scudder(SOM)》は非常に強力なカードです。毒デッキは貴方のライフを狙ってこないし、こいつは3マナのシングルシンボルの3/3フライヤーですからね。通常、このデッキは金属術に食指を伸ばしません。しかしもし大量のアーティファクトが取れて、金属術が達成できそうならば、《ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch》は《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake(SOM)》と共に強力なカードとなるでしょう。また、ほぼ毎回1枚か2枚の《森/Forest》を《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》のために入れたくなるでしょう。何枚取れたか、そしてマナベースがそれを許すかによって投入するかは決まりますが。このデッキは常に後手(drawing first)が欲しいデッキです。アグロデッキを相手にする場合ですらそうです。このデッキの目的は相手のクリーチャーを食い止めることであり、ダメージレースをすることではないからです。勝ち手段となるボムが確保できた場合、このデッキはさらに魅力的になります。そんな恐ろしいボムとしては《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》、《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》、《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》(どのデッキでもボムです)等があります。前述の2つのデッキと違い、このデッキでは6マナボムを歓迎できます。

恐竜
このデッキはGPナッシュビルにおいて、Ari Laxによって有名になりました。このデッキの基本戦略はファッティを召還することです。このデッキは大きくて、強力だけど基本的にはちょっと遅い、そんなカードを活用するためにマナマイアを非常に重視しています。マナマイアによってそういった大物の召還が1,2ターン速まり、相手に大惨事をもたらすことができます。ファッティの優先順位をリストにする必要はないでしょう。このデッキのキーとなるカードは《感電破/Galvanic Blast(SOM)》や《粉砕/Shatter(SOM)》の様な軽い除去です。青いデッキと同様に、《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》はこのデッキでも有用です。対戦相手をスローダウンでき、飛行クリーチャーまでブロックできるからです。逆に、飛行クリーチャーを止められない防御手段はこのデッキではあまり役にたちません。《屍百足/Necropede(SOM)》や《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》は(他のデッキを組む際は)ほぼ毎回メインデッキに入っていますが、恐竜デッキを組む場合は過剰に高く見ないので、デッキに入ることはほとんどありません。このデッキで強力なカードとしては《パラジウムのマイア/Palladium Myr(SOM)》、《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider(SOM)》、それから取ることのできた重いレア(《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》や《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm(SOM)》)等があります。私の基本的なピック優先順位次のとおりです。まず軽い除去/回避もちに対処できる防御用のカード、次にマナマイア、そして優秀な勝ち手段、という順番です。《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm(SOM)》と《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax(SOM)》のどっちでとどめをさすかはあまり重要ではありませんので、勝ち手段の優先順位は低いのです(特別な例外として《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》があります。これはほんとに恐ろしいカードですからね)。




強いデッキはだいたい上に上げた様なデッキですね。他にも実戦的なアーキタイプがいくつかありますが、組みやすくてかつ高いレベルのデッキが組めるのは上記の4つだと考えています。それから、皆がこのフォーマットで過大評価している数多のカードについても語りたいです。これはドラフトについて過大評価されているカードがいっぱいあるということです。そういったカードの大部分はシールドではヒーローで、常に使うべきカードなのです。しかしながら、ブースタードラフトはシナジーが全てです。それはつまり、あなたのデッキの弱点となる戦略や個々のカードに対処してくれるカードを取れということです。それはつまり、あなたのデッキの他の部分をより強くするカードを取れということです。かなり優秀なMTGプレイヤーの中にもドラフトでは一貫して勝てない人がいて、本人はその理由が分かっていないのですが、その理由は実はここにあります。3枚のPWや《地層の鎌/Strata Scythe(SOM)》、《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》、《アージェンタムの鎧/Argentum Armor(SOM)》、《光明の大砲/Lux Cannon(SOM)》、《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》などのカードはゲームに勝つ力があるという理由でしばしば1stピックされます。

私はカード個々についてではなく考え方についての話がしたいので、《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》が《地層の鎌/Strata Scythe(SOM)》よりずっと強いことも、《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel(SOM)》が《光明の大砲/Lux Cannon(SOM)》よりかなり強いことも十把一絡げにしようと思います。重要なのは、その壊れたカードが劣勢からも勝ちをもたらしてくれるカードなのか、そしてデッキの問題点を改善してくれるカードなのかということです。すでに優勢な場面で相手に更なる追い討ちをかけるカードではなく。上記の様なカードのほとんどは劣勢な場面で役にたちません。《粉砕/Shatter(SOM)》で重いアーティファクトが対処された場合の様に、これらのカードがコモンのずっと軽い解決策によって対処された場合、後に残るのははただのカード(他の弱いカード)だけだったり、マナを大量に無駄にしてしまったりする可能性があります。

その点で、《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》の様なカードは対照的です。このカードも《拘引/Arrest(SOM)》される可能性はありますが、それでこのカードの価値が落ちるということはありません(《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》は驚異的なレアで、過大評価されているレアではありません)。相手のデッキが大量のアーティファクトを運用している(感染以外の大抵のデッキがそうでしょう)ならどんなデッキ相手でも、どんな劣勢からでも挽回することができるのです(you can be almost any amount behind against any deck that plays a bunch of artifacts)。《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》とアンタップを迎えることができたら大抵のゲームに勝つことができるでしょう。

もしあなたが本当にピンチな場面で《槌のコス/Koth of the Hammer(SOM)》や《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》をプレイしても、勝つことはできないでしょう。たとえ相手が《粉砕/Shatter(SOM)》を持っていなかったとしてもです。対戦相手はただアタックして《槌のコス/Koth of the Hammer(SOM)》を除去できるでしょうし、5マナ払ってブロッカーを+2/+2するか、相手のクリーチャーのうち最も弱いカードにチャンプブロックを強要しても、負けそうな場をひっくり返すことはできないでしょう。《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》を例にあげたのは、この手のカードの最たるものだと考えているからです。これは、《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》をデッキにいれるなということではありません。私が言いたいのは、こういった必要ない「ボム」より欲しいカードが存在するということです。もしあなたが恐竜デッキをドラフトしているなら、《感電破/Galvanic Blast》を《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》に優先してピックするべきです。《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》は明らかにプレイアブルなカードですが、恐竜デッキでは《感電破/Galvanic Blast》よりいいカードではないのです。

そしてまた別なデッキでは、ボムは非常によく合います。私がLSVブルーをドラフトしていて赤がセカンドカラーであったなら、《槌のコス/Koth of the Hammer(SOM)》をサイドボードに落とすことは絶対にないでしょう。逆に、しばしばこういったデッキに追いつくために、《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》を《槌のコス/Koth of the Hammer(SOM)》に優先することがあります(直訳、ネイティブにはthanとthen混同してる人が多いみたいですが、この人もそうみたい。しかし意味がちょっと取れないな:That said, since you are often playing catchup with that deck, I would rather have an Embersmith for my deck then a Koth)

私が言いたいのは、ドラフト中はカードを個々の強さで考えないでくれということです。デッキに上手く合うかどうかで考えてください。どんなカードがあなたにとって問題になり、負け試合はどんな類のものになるのかを考慮にいれてください。パック内の他の選択肢と比べてみて、そのカードは不利な状況から巻き返し、ゲームを取る助けとなるのか? そのカードはデッキにおいて追加の戦力となるのか、はたまたデッキの基本的な動きとは噛み合わないのか?《マイアの繁殖者/Myr Propagator(SOM)》の様なカードは《炉の式典/Furnace Celebration(SOM)》/《連射のオーガ/Barrage Ogre(SOM)》デッキではすばらしい働きをします。しかし「恐竜」デッキは数体の1/1を必要とするでしょうか?そのデッキには恐竜が何頭も入っているのに。ドラフト毎にあなたのデッキはまったく違ったものにする必要がありますし、そうしたいものです。デッキをドラフトするのではなく、機械的に「優秀なカード」をピックするのは大きな間違いとなりえるのです。
Good luck in your remaining Scars drafts.
Ben

http://www.channelfireball.com/articles/initial-technology-going-to-the-sky-eel-school/
原題:Initial Technology – Going to the Sky-Eel School

Posted by Luis Scott-Vargas

November 28, 2010

Nelsonは「毒でも金属術でもない長期戦向けの緑デッキ」の話をしてくれましたがLSVは
それを青でやるようです。共通してるのはアーキタイプに拘らずに、安い有色カードを活用することみたいです。

以下本文

いまちょっと行き詰っています。というのも、傷跡ドラフトにおいて、私は9割方青+何かに行き着いてしまうのです。日課の様に3ピック目で《冷静な反論/Stoic Rebuttal》、《分散/Disperse》、さらには《板金鎧の海うろつき/Plated Seastrider》をとってしまうのです。そんな馬鹿なと思うかもしれませんが、それにはちゃんと理由があります。青をドラフトし続ける大きな理由は、常に開いているからです。私がなによりもドラフトしたいデッキは、他のプレイヤーと使うカードが被らないデッキであり、そうなるのはいつも青なのです。3ピック目に《冷静な反論/Stoic Rebuttal》はいささか奇妙に聞こえると思うので、まずデッキについての説明から始めたいと思います。

私がコントロールデッキをドラフトするのが好き、ということには驚かれないと思いますが、ゼンディカーブロックでもそうでした。また、私はこの環境におけるセオリーを逆用する、ある恐ろしいドラフト法を見つけたのです。その土台となるアイディアは真新しいものではありません;除去、ドロー、そして長期戦こそが本領であること―これらはアルファの頃から変わらぬコントロールデッキの特徴です。除去は誰もが欲しがるもので、通常不足しがちなリソースです。しかしドローとフィニッシャーは遅くまで回っており、これで十分に「恐ろしい」デッキを作る事ができます。《空長魚の群れ/Sky-Eel School(SOM)》がその最たる例です;遅くとも、大抵5-7順目にはピックしますが、信じられないくらいクオリティの高いカードです。「通常」のフォーマットでは5マナの3/3フライヤー、しかもほぼ1ドローがついてくるカードは容易に初手級になりえるでしょう。そして、それはこの環境でも同じだと私は考えています。他にかなり遅くまで回っているお宝として、《思考の三角護符/Trigon of Thought》、《冷静な反論/Stoic Rebuttal》、《大石弓/Heavy Arbalest》(最近は皆ピックし始めましたが)、そして様々な壁役クリーチャーがあります。必要なカードをバランスよく集めるのは難しくありません。そして、それができれば大抵のデッキに対応できるのです

このデッキが効果的かつ常に狙える理由がいくつか存在します。

第一の理由は、このデッキがアーティファクトシナジーに全く依存していないことです。もちろん金属術デッキとして組みあがることもあります。しかし、私が作ると大抵はアーティファクトの枚数が6-10枚となり、金属術を達成するためのカード及び金属術カードそのものを求めて争う必要がなくなります。他のプレイヤーが《金属の駿馬/Chrome Steed》や《錆びた秘宝/Rusted Relic》をピックする間に除去呪文や、《空長魚の群れ/Sky-Eel School》や、他の強力なカードを掠め取ることができるのです。このデッキは優秀な有色のカードに優先して質の低いアーティファクトをピックする必要がないのです。金属術を機能させる必要がないのですから;他のプレイヤーは当然のように金属術を中心にピックします。この事は、ゲーム中でも利となります。貴方のデッキには状況に依存するカードはほとんど無く、それが脅威の層の厚さに繋がります。狙いすました《冷静な反論/Stoic Rebuttal》や《粉砕/Shatter》、《金屑化/Turn to Slag》は対戦相手の《ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch》や《金属の駿馬/Chrome Steed》を1/1や2/2のバニラとすることができます。一方で、あなたの《ソリトン/Soliton》や《空長魚の群れ/Sky-Eel School(SOM)》や《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》はいつでも強いのです。他のプレイヤーが呪文爆弾をサイクリングして更なる土地を引く一方で貴方のデッキには実際に強い呪文しか入っていません(デッキには普通の金属術デッキ以上に土地を入れることになりますが)。対戦相手の《粉砕/Shatter》はそのベストを発揮できないのに対し、あなたが使う《粉砕/Shatter》は大抵複数のターゲットがあります。

もう一つの理由は、このデッキが強力な防御用クリーチャーを大量に用いることです。このデッキは純粋に防御にしか使わないクリーチャーが4,5枚欲しく、私などはもっと沢山プレイします。防御用のクリーチャーは以下の者達です。優先順位で並べると:
1《危険なマイア/Perilous Myr》
2《屍百足/Necropede》
3《ニューロックの模造品/Neurok Replica》
4《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》
5《板金鎧の海うろつき/Plated Seastrider》

上位3つのクリーチャーを除去しようと試みたことはありますか?これらを倒すのは、基本的には不可能です。私は《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》が2-3枚取れたときは森を数枚入れることにしています。また、《銅のマイア/Copper Myr》の優先順位も上がりますね。白を散らす場合は《ロクソドンの旅人/Loxodon Wayfarer》が追加の堅固な壁役となるでしょう。といっても赤や黒を散らす場合のほうが多いですが。防御的なクリーチャーの順意表に《屍百足/Necropede》を入れない人は、ピックについて質の高い話をしたことがない人でしょう。最近は皆「壁」の強さに気付き始めていますが、《板金鎧の海うろつき/Plated Seastrider》はただの様なもので、《ニューロックの模造品/Neurok Replica》でさえもかなり遅くまで流れてきます。《金属の駿馬/Chrome Steed》も《嚢胞抱え/Cystbearer》もそして《疫病のとげ刺し/Plague Stinger》でさえも止める到達持ちの偉い奴がいますが、こいつは大抵止めるクリーチャーよりも低い順番でピックされます。5-10ピック目に取れるカードで1-5ピック目のカードを止められるのなら、それは大きなアドバンテージとなるでしょう。

最後の理由は、このデッキがこの環境の多くのデッキとは違う戦略を取ることです。 これは上の2つの理由を考えると当たり前なのですが、言及する価値があるので説明しておきましょう。防御的なカードと状況に左右されない強さを持つカードを用いるということは、ゲームをこちらの得意な長期戦に持ち込めるということです。大抵のデッキには《思考の三角護符/Trigon of Thought》、《空長魚の群れ/Sky-Eel School》、《大石弓/Heavy Arbalest》の様なカードが入っていません。チープな防御用カードと除去呪文でゲームを長引かせることで、デッキに入っている長期戦向けのカードから莫大なアドバンテージを得ることができます。「優秀な」感染デッキや金属術デッキには△符や長魚、《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》の様なClunkyなカードがほとんど入っていません。これらのデッキはビートダウンに焦点を当てる必要があるからです。しかし、このデッキにはそういった制限がないのです。こういった背景もまた《冷静な反論/Stoic Rebuttal》を重要なカードとしている理由です。私は常にこのカードを2枚デッキに入れたいと考えています。相手のボムに対処する手段が必要であり、《冷静な反論/Stoic Rebuttal》はその役割を完璧に果たしてくれるからです。場を落ち着かせるまでにライフや毒カウンターが危険水域に達することもしばしばあります。こういった場合にはカウンターを構える以上の上策はないのです。バーンスペルにも対処できますからね。

さて、では上手く組めた長魚デッキとはどんな感じになるのか見てみましょう。

ボム

ボムが取れる幸運にありつけたなら、素直に喜びましょう。このデッキのアドアンテージの1つはその柔軟性です。大抵は青偏重のデッキとなるので、例えば3パック目で《太陽破の天使/Sunblast Angel》や《執行の悪魔/Carnifex Demon》を見つけたら2色目を放棄してボムに走ることもできます。ボム+2枚の《感電破/Galvanic Blast》ということも可能でしょう。重くてパワフルなカードを初手取りできた場合は、それがこのデッキに向かう理由になります。天使や、ワームとぐろや、デーモンや《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》の様なカードを上手く使うことができるからです。もちろん、これらのカードはどんなデッキで使っても強いです。しかし、序盤戦むけの金属術デッキや感染デッキよりも、このデッキのほうがきっと有効に使えるでしょう。序盤戦むけの金属術デッキや感染デッキにとって、ボムではあるが遅いカードは大抵魅力的ではありません。

除去

除去はできるだけ欲しいです。序盤のピックは除去とボムに費やすことになるでしょう。除去呪文の優先順位は他のデッキとさしてかわらないので、一般的な優先順位を以下に示します。

《皮裂き/Skinrender》
《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter》
《電弧の痕跡/Arc Trail》
《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》
《決断の手綱/Volition Reins》
《伝染病の留め金/Contagion Clasp》
《感電破/Galvanic Blast》
《闇の掌握/Grasp of Darkness》
《金屑化/Turn to Slag》
《粉砕/Shatter》
《拘引/Arrest》
《危険なマイア/Perilous Myr》
《屍百足/Necropede》
《存在の破棄/Revoke Existence》
《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
《感染の三角護符/Trigon of Infestation》
《感染の賦活/Instill Infection》
《煙霧吐き/Fume Spitter》
《水銀の縛め/Bonds of Quicksilver》

ピックの優先順位について最近あまり語ってなかったのですが、いい機会なので少し話します。 私は最近「ピック優先順位」にこだわらなくなりました。なので・・・(I haven’t ranted about pick orders much recently, so this seems like good a time as any訳注:good a time as anyのニュアンスを教えてください)「ピック順位」はガイドラインでしかなく、ドラフトにおいて重要なのは動的であることです。ピックしたカードによって必要なカードは変わるので、静的な「ピック順位」は失敗に繋がります。よく言われることですが、上に示した様なリストは1パック目の1ピック目に関するもので、既にピックしたカードで順位の変動が起こります。このデッキの最も一般的なカラーコンビネーションは青赤か青黒なので、上の順位もそうなっています。黒と赤は除去を最も供給してくれる色です。白の除去は異常なほどすぐにピックされてしまいますからね。白は何時でもオーバードラフトされている様に感じますし、このデッキでは除去で無い白のカードは魅力的ではありません。《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard》と《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》は使いたいクリーチャーではありません。私がこのデッキをドラフトすると60%は青赤となり、30%は青黒となり、,青白となるのは10%です (青緑にはなりません)。緑はたまに《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica》と《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》のために散らしますが、青緑ベースで組んだことはありません。

防御

防御用カードの優先順位はもう説明しましたね。しかしこれらの優先順位は除去よりも低いです。これらの役割はただ対戦相手の攻撃を止めるだけですので、除去ほど個々のカードの違いはないのです。デッキを全て除去にすることはできないので、どれであれこの役割を果たすカードが必要になります。しかし、これらは除去が枯渇した後にピックするものなのです。

マイア

マイアは有用ですが、すごく優先順位が高いというわけではありません。私の一般的な構築は17枚の土地と2枚のマナマイアという構成ですが、18枚の土地と0,1枚のマイアでもオッケーです。16枚の土地と3-4枚のマイアという構成は理想的ではありません。その理由はこのデッキがかなり高いマナカーブを持っているからで、対戦相手がマイアを除去した場合にマナスクリューしたくないからです。また、私は基本的に《空長魚の群れ/Sky-Eel School》の様なカードをマイアに優先してピックします。なので、他のドラフターは大抵マイアをたくさん取ることになります。

フィニッシャー

もしボムの恩恵に預かれなかったら、他の勝ち手段を探すことになるでしょう。 といってもこのリストのカードのうち大半は、場を支配して、より強力なカードが来るまでの間を持たせてくれるカードです。

大まかな優先順位は以下の様になります(1-1でもなければこの順位は容易に変動しますが、デッキを埋めていく際に役に立つでしょう):

《ゴーレムの職工/Golem Artisan》
《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》
《空長魚の群れ/Sky-Eel School》
《大石弓/Heavy Arbalest)》
《ソリトン/Soliton》
《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》
《炎生まれのヘリオン/Flameborn Hellion》
《屑鉄潜りの海蛇/Scrapdiver Serpent》

もちろん《ソリトン/Soliton》/《大石弓/Heavy Arbalest》は互いに相手の価値を上げますが、《大石弓/Heavy Arbalest》はそれとは関係なしにかなり強力です。《ゴーレムの職工/Golem Artisan》はほぼボムなのであまり遅くまでは残らないでしょう。しかしそれ以外のカードは、5-13手目で容易にピックできたりします。私は海蛇やヘリオンが一巡しないのを見たことがなく、ソリトンもそんな感じです。

応用(Using this School of Thought)

私が《空長魚の群れ/Sky-Eel School》と《冷静な反論/Stoic Rebuttal》を愛している故のこのデッキですが、この戦略は青が無くても成立します。このプランを実行し、過小評価されているカードを活用するのに青はベストですが、他の色でできないという理由はありません。緑でさえもそうで、同じ哲学を適用できます。「金属術やその他のアーキタイプにこだわらずにカード単体の強さに焦点をあてる」という考え方をもてば、後半のピックにおいて他のドラフター以上のアドバンテージを得ることができます。《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax》と《腐食獣/Molder Beast》は尊敬できるやつらで、これらと除去を組み合わせるとさらに効果的です。私は最初、この環境は2種類のテーマ(感染と金属術)がある環境だと考えていました。しかし私は、傷跡ドラフトで成功する方法はいくつもあるという事に気がつきました。もちろんこれら2つのデッキ(感染と金属術)は優秀で、皆もそれに気がついています。しかしその次のステップは「過小評価されているカードの活用法を探求し、ピックに最大限生かす」ということになります。「空長魚の群れデッキ」はそれに該当するものだと考えています。そして、私が今回紹介した方法以外にも、様々な方法があると私は確信しています(もちろんこの方法はとてもイイ!と考えていますが)。

ビートダウン以外のアーキタイプを試すことを、躊躇わないでください。それから本校(《空長魚の群れ/Sky-Eel School》のスクールね)に入学する人に幸あれ!

LSV

http://www.channelfireball.com/articles/fffreaky-friday-–-poison-control/
FFfreaky Friday – Poison Control!!!

Posted by Brad Nelson

November 18, 2010

Nelsonの連載記事の11月3週分です。
<やたら長い拙訳文を読みたくない人のためのまとめ>
・緑黒感染や赤白金属術をきれいに組むのは難しい→特にアーキタイプにこだわらない、中長期戦向けのディフェンシブなデッキを作るのがよい。それには緑が適している

GPナッシュビルのインタビューの内容も参照するとNelsonはこういう考えの様です。今回の記事は感染クリーチャーを入れるものの、毒殺が主目的でないコントロールデッキのドラフトについてです。

パックの内容は元ページに画像付で載っているのでそちらを参照にしてください。

以下本文
リミテッドの記事ばかりでごめんなさい。後一回分と、それから来週の、恐らくGPTop8リポート(訳注:GPナッシュビルのことです。初日落ちでした)になるであろう記事を終えたら構築について書くことを約束します。先週はフリンジなドラフトデッキについて書いたので、今週もリミテッドについて語りたいのです。最近のドラフトは「毒コントロール」デッキに行き着くことが多いのですが、これは過去を遡ってみても、最も興味深いドラフトの一つです。このデッキは右往左往して、デッキのメインテーマはドラフトのかなり終盤まで見えてきません。それでも、最後にはいいデッキが組みあがります。さぁ見てみましょう!

Pack 1 pick 1:
本当に優秀なカードは少ないパックです。《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm》はかなりいいカードですが、初手で取るにはマナがきつすぎます。これを中心にデッキを組むほどのパワーはありません。といってもこれがピック出来ればそれは検討するべきですが。《存在の破棄/Revoke Existence》と《粉砕/Shatter》はどちらも素晴らしい除去スペルで、これを初手で取ったドラフトも何度もあります。唯一の問題は《剃刀のヒポグリフ/Razor Hippogriff》と《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》がカードパワーで言えばさらに高いことです。

これはミラディンの傷跡ドラフトにおいて起きる、最も大きなジレンマのうちの一つです。私は《剃刀のヒポグリフ/Razor Hippogriff》が僅差で強いと考えています。《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》と同じくカードアドバンテージをとるカードですが、同時に強力な戦力でもあります。唯一の問題はドラフトの方向性を制限することです。一方で、《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》はより多くのデッキに入り、優秀なデッキではデッキの核とすることができます。デッキの中心となれる可能性ではこちらの方が上です。
My pick:《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》

Pack 1 pick 2:
前のものほど面白いパックではありません。弱い感染クリーチャーと、弱い色のマイアと、《危険なマイア/Perilous Myr》がいます。《危険なマイア/Perilous Myr》は《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》の後続としては素敵なカードです。《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》が使えるまでの時間を稼いでくれます。悩むことはないピックだと思います。
My pick:《危険なマイア/Perilous Myr》

Pack 1 pick 3:
このパックは深いですね。補助的なカードが豊富です。2体の模造品は適切なデッキで使えばとても強力なクリーチャーですし、色が合えば穴埋め役として優秀です。《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》も適切なデッキで使えば強力なクリーチャーとなります。これらのカードはこの後ドラフトできるデッキを制限するでしょう。ここは除去を取るのが安全な選択肢です。
My pick:《金屑化/Turn to Slag》

Pack 1 pick 4:
私にとって際立ったカードが2枚あります。《大石弓/Heavy Arbalest》と《金のマイア/Gold Myr》です。《大石弓/Heavy Arbalest》は大抵のデッキにとって強力なカードです。しかしながら、このカードは遅く、これまでのピックから考えると恐ろしいピックになります。《金のマイア/Gold Myr》はとても軽く、私がかなり欲しかったものです。《感染の賦活/Instill Infection》を流すことに躊躇いは感じません。2色目が決まってしまいますし、感染に行こうとしている誰かをそこに留めておくことができます。
My pick:《金のマイア/Gold Myr》

Pack 1 pick 5:
ここでのピックはリスキーでした。また、とても強力なパックです。候補は《研磨時計/Grindclock》、《テル=ジラードの堕ちたる者/Tel-Jilad Fallen》、《きらめく鷹/Glint Hawk》、《粗石の魔道士/Trinket Mage》、《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb》そして《煙霧吐き/Fume Spitter》となります。このパックからは既に4枚のカードがピックされていて、そしてピックされたアンコモンは恐らく2枚です。私はピックする際にフォイルレアの存在はほとんど無視します。時に考慮に入れることもありますが、そうしないほうがずっと一貫しています。このパックからは、誰かが既にここから赤いカードを取った事が伺えます。まだとても強力なカードが残っていますが、赤いカードは既に殆んど取られてしまっています。また、明確なシグナルもないパックです。

《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb》をピックするという選択肢もあります。プレイできる可能性が最も高いからです。環境初期ならこれを取っていたと思います。昔はプレイアブルなカードの数を十分に集めることが、パワーレベルがもう少し上のカードを取るより重要だと考えていました。これは2マナのサイクリングカードです。しかしカードを引いても強力な何かがデッキになければ勝てないと最近は考えています。これらのカードは一貫してどのゲームでも同じ仕事をしますが、これが壊されなかったからといって勝てるゲームはありません。

《粗石の魔道士/Trinket Mage》も私が過大評価していたカードです。この魔道士の問題点は2回分のピックを無駄にしてしまうという点です。《粗石の魔道士/Trinket Mage》を取ったなら、その価値を上げるために1マナのアーティファクトをもう少しよいカードに優先して取ることになります。この場合もデッキの一貫性は上がりますが、デッキパワーは低くなります。

しかしながら、《きらめく鷹/Glint Hawk》は、デッキに入らない場合もありますが、とてもパワフルです。これを中心にデッキを組むのはより簡単です。相方となるカードは単体で強いからです。《転倒の磁石/Tumble Magnet》、《伝染病の留め金/Contagion Clasp》、そして三角符らは全て《きらめく鷹/Glint Hawk》と組むとより強くなります。その上、これらは鷹がなくてもピックするカードです。シナジーのためだけにピックを無駄にするということはありません。

《研磨時計/Grindclock》は悪くないカードですが、スペシャルではありません。序盤に出ると10ターンくらいでゲームが終わります。こいつのすることはただそれだけです。とても気長なクロックです。このカードが素晴らしいとは考えませんが、これにやられたことはあります。
My pick: 《きらめく鷹/Glint Hawk》

Pack 1 pick 6:
これは間違いでした。ここでは《ニューロックの透術士/Neurok Invisimancer》をとるべきでした。より強力なカードで、もし青に行くならデッキに入るカードです。どのカードを取ろうと、アンブロッカルなコモンを除けばメインで使うカードはありません。ただ白いカードをパックから取り除いて、2パック目での白の期待値を上げたかったのです。
My pick:《主導権の奪取/Seize the Initiative》

Pack 1 pick 7:
一枚のカードを除いてとても弱いパックです。ほとんど誰もプレイしないレアです。なぜ使わないのか理解できません。起動するまで時間がかかるのは分かっていますが、そうなれば大抵のゲームを終わらせられます。《災難の塔/Tower of Calamities》はどのデッキにもはいるカードではありません。しかし、最近私がドラフトしたデッキは、これが入るものが多いです:とても遅くて、clunkyで、適当(原文はrandom。先のインタビューでも言及があったが、金属術等のアーキタイプに無理に寄せないという意味の様です。)なデッキです 。これはお宝です!
My pick:《災難の塔/Tower of Calamities》

Pack 1 pick 8:
おそらくどのカードも使わないでしょう。一番強いのはソリトンです。《大石弓/Heavy Arbalest》をとったプレイヤーに《ソリトン/Soliton》を渡さず、もし《大石弓/Heavy Arbalest》が一周してきたらその価値が上がります。帰ってくることを期待してはいませんが、どっちに転んでも勝つためのピックをしたのです。
My pick:《ソリトン/Soliton》

Pack 1 pick 9:
《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm》は初手でとるカードではありませんがこんな遅くまで回るカードでもありません。このカードが一周してきたことはclunkyな緑があいていることを示しています。この卓大好き!
My pick:《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm》

Pack 1 pick 10:
青にいけるとは考えていないのと、《ヴァルショクの心臓焚き/Vulshok Heartstoker》は万に一つデッキに入る可能性があるので。
My pick:《ヴァルショクの心臓焚き/Vulshok Heartstoker》

Pack 1 pick 11:
初期のドラフトでは大抵、《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》を《腐食獣/Molder Beast》よりやや高く見ていました。これらが残り3枚ぐらいのパックで回ってきて、数枚とれて、どっちをプレイしようか考えることがあると思います。彼らは卓をぐるぐる回っています。
My pick:《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》

Pack 1 pick 12:
My pick:《炎生まれのヘリオン/Flameborn Hellion》

Pack 1 pick 13:
My pick:《地形の融解/Melt Terrain》

Pack 1 pick 14:
My pick:《取り繕い/Turn Aside》

Pack 1 pick 15:《島/Island》

Pack 2 pick 1:
最終的には緑赤になるなと考えました。他の色を使うとしても、《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter》は恐ろしいカードです。《荒廃のマンバ/Blight Mamba》と《オーリオックの模造品/Auriok Replica》は恐らく1周すると思います。恐らく2人感染に向かったプレイヤーがいるからです。《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》が帰ってくるかどうかで、それが3人なのかどうか分かるでしょう。2人以上いたなら、私は弱すぎる3パック目に備えなくてはなりません。それらのうち1色は私の色と被っているので、それを見極めるのは重要なことです。
My pick:《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter》

Pack 2 pick 2:
《ゴーレムの職工/Golem Artisan》は大抵のデッキでとても強力なカードです。しかし既に重いカードを大量に取っているので、これ以上パック序盤のピックをそこに費やすわけにはいきません。《真っ二つ/Slice in Twain》もまた強力な除去スペルです。この様なcrunkyなデッキでは常に重要なカードです。
My pick:《真っ二つ/Slice in Twain》

私は《化膿獣/Putrefax》を見るのが嫌いです。対戦相手が使う前に確認できるのはいいことなんですがね!

Pack 2 pick 3:
この手のデッキはマイアならなんでも取っておきたいです。このパックにプレイする価値のあるカードはありませんし、呪文を1ターン速く打てるようになることはとても重要です。
My pick:《鉛のマイア/Leaden Myr》

Pack 2 pick 4:
さぁこのパックを精査してみましょう。3体の飛行クリーチャーと、コモン最強の感染クリーチャーがいます。皆さんここで何をとりますか?ここまでの流れで、感染に向かったプレイヤーがいない事がわかります。《化膿獣/Putrefax(SOM)》が流れてきたことからも明らかです。では感染にいけるのでしょうか?《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》をピックしたとして、それを使えるのでしょうか?

このフォーマットについて語る際に、大抵のプレイヤーは半端な感染デッキは弱いと言います。これには大体において同意できます。しかし、一部の感染クリーチャーはどんなデッキでも使えるのです。《嚢胞抱え/Cystbearer》はそのひとつです。こいつは努力せずしてゲームを遅い展開に持ち込める超優秀な手段なのです。ゲーム序盤に感染クリーチャーを数体出すと、たとえ貴方のデッキが感染をテーマにしたものでなくても、対戦相手のプレイはぎこちなくなり、貴方に向けられた序盤の脅威とそれら感染クリーチャーを交換してくれるでしょう。

《嚢胞抱え/Cystbearer》は序盤の地上を止める非常に強力な手段です。マナカーブが高くて、除去がそこそこしか取れていないデッキではいつでもプレイしたいクリーチャーです。
My pick:《嚢胞抱え/Cystbearer》

Pack 2 pick 5:
ここでマイアをもう1枚とれたのは素晴らしいピックです。ここにはこれ以上に価値のあるカードはありません。ここでマナマイアが取れたことで、この以降のピックで難しい選択を迫られた際に、マイアを無視できる様になりました。
My pick:《銅のマイア/Copper Myr》

Pack 2 pick 6:
例え他にいいカードが沢山あったとしても、《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》はここまで残るべきカードではありません。 白と青のカードがかなり残っていることから、いまや数人のプレイヤーが感染に向かった可能性があります。つまり、私にとって他のスペル以上にこのカードが脅威になるということです。
My pick:《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》

Pack 2 pick 7:
《腐食獣/Molder Beast)》はこのドラフトにおいて非常に重要視しているカードです。これを使うことになるかは分かりませんが、他にプレイしたいカードはなにもありません。
My pick:《腐食獣/Molder Beast》

Pack 2 pick 8:
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider》は優秀な航空防衛戦力となるでしょう。それなりの数のフライヤーが卓を回っていますからね。
My pick:《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider》

Pack 2 pick 9:
《荒廃のマンバ/Blight Mamba》が結局戻ってきましたね。つまり、おそらく2人のプレイヤーが感染をドラフトしているのでしょう。
My pick:《荒廃のマンバ/Blight Mamba》

Pack 2 pick 10:
プレイしても嬉しくなく、悲しくもない、常に1ドローのこれ。
My pick:《テル=ジラードの抵抗/Tel-Jilad Defiance》

Pack 2 pick 11:
My pick:《モリオックの肉裂き/Moriok Reaver》

Pack 2 pick 12:
My pick:《鉄を食うもの/Ferrovore》

Pack 2 pick 13:
My pick:《ゴーレムの心臓/Golem’s Heart》

Pack 2 pick 14:
My pick:《剃刀ヶ原の打つもの/Razorfield Thresher》

Pack 2 pick 15:《島/Island》

Pack 3 pick 1:
O_O!!!! これで勝つる!《伝染病エンジン/Contagion Engine》はいわゆるボムです。感染クリーチャーと一緒に使いたくてたまらないカードです。互いにカウンターが乗っている何かがあれば、何時引いても勝ちに繋がります。《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》と共に使えば完璧なボムです。《腐食獣/Molder Beast》は恐らく一周してくるでしょう。多分使わないとは思いますが。
My pick:《伝染病エンジン/Contagion Engine》

Pack 3 pick 2:
かなり難しい選択です。《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica》はこういうデッキでは相当優秀なカードです。優秀な除去です。しかしながら、《嚢胞抱え/Cystbearer》をピックすると、感染をサブテーマとするのが現実的になります。このピックは私が既に取ったいくつかのカードの強さを上げてくれるでしょう。
My pick:《嚢胞抱え/Cystbearer》

Pack 3 pick 3:
簡単なピックです。2枚の《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》があれば、《伝染病エンジン/Contagion Engine》でとんでもないプレイが何度もできるでしょう。
My pick:《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》

Pack 3 pick 4:
優秀なカードが多いパックですが、《感電破/Galvanic Blast》が頭一つ抜けています。1パック目で赤が枯れていたことを考えると、この赤い呪文をこんな遅くに見るのは奇妙ですね。きっともっと優秀なカードがあったのでしょう。ゲームでは、ボムに警戒しないといけませんね。
My pick:《感電破/Galvanic Blast》

Pack 3 pick 5:
《粉砕/Shatter》がまだ残っているのもとても奇妙です。結構な数のプレイヤーが感染に向かったのかもしれません。これ以上感染クリーチャーは回ってこないでしょうね。これは既にピックした《嚢胞抱え/Cystbearer》をデッキに入れないということにはなりません。
My pick:《粉砕/Shatter》

Pack 3 pick 6:
とても弱いパックなので感染クリーチャーをカット。
My pick:《伝染病の屍賊/Contagious Nim》

Pack 3 pick 7:
おぉ!《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》はまさに欲しかった類のカードです。これで序盤にだせるとかなり強力な感染クリーチャーを4体確保できました。ようやく、やりたかったゲームプランにたどり着けました:ゲーム序盤は感染クリーチャーを展開し、対戦相手に対処が必須だと思わせます。かれらはゲーム後半でなにが起きるのか知らないのです!
My pick:《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》

Pack 3 pick 8:
My pick:《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》

Pack 3 pick 9:
よしよし
My pick:《腐食獣/Molder Beast》
Pack 3 pick 10:
My pick:《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》

Pack 3 pick 11:
こんな遅くまで《屍肉の呼び声/Carrion Call》が流れてくるとは。とても興味深いです。他の人が何をピックしたいのか凄く見たいです。ふしぎ!
My pick:《屍肉の呼び声/Carrion Call》

Pack 3 pick 12:
My pick:《高僧の見習い/Abuna Acolyte》

Pack 3 pick 13:
My pick:《ドロスバッタ/Dross Hopper》

Pack 3 pick 14:
My pick:《微光地/Glimmerpost》

Pack 3 pick 15:《沼/Swamp》

では、ピックしたカードをチェックしてみましょう!まず、これらが確実にデッキに入るカードです:
《伝染病エンジン/Contagion Engine》《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter》《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》《粉砕/Shatter》《金屑化/Turn to Slag》《鉄のマイア/Iron Myr》《真っ二つ/Slice in Twain》《鉛のマイア/Leaden Myr》《危険なマイア/Perilous Myr》《感電破/Galvanic Blast》《災難の塔/Tower of Calamities》《金のマイア/Gold Myr》

ここまでで13枚です。ご覧の様に、勝ち手段がありませんので、それを加える必要があります。

感染クリーチャー:
《荒廃のマンバ/Blight Mamba》《嚢胞抱え/Cystbearer》《嚢胞抱え/Cystbearer》《屍肉の呼び声/Carrion Call》《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》

非感染クリーチャー:
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider》《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm》《腐食獣/Molder Beast》《腐食獣/Molder Beast》《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》《ヴァルショクの心臓焚き/Vulshok Heartstoker》《炎生まれのヘリオン/Flameborn Hellion》

穴埋め:
《テル=ジラードの抵抗/Tel-Jilad Defiance》

このマナカーブでは感染クリーチャーが絶対に必要です。といっても、サイズを上げるカードがないので《屍肉の呼び声/Carrion Call》はこのデッキに適したカードではありません。私は5体の感染クリーチャーをデッキに加えることにしました。あと5枚のカードが必要です:
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider》《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm》《腐食獣/Molder Beast》《腐食獣/Molder Beast》《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》

これで完成
1《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》
2《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》
1《金のマイア/Gold Myr》
2《腐食獣/Molder Beast》
1《真っ二つ/Slice in Twain》
1《鉛のマイア/Leaden Myr》
1《危険なマイア/Perilous Myr》
1《感電破/Galvanic Blast》
1《鉄のマイア/Iron Myr》
2《嚢胞抱え/Cystbearer》
1《金屑化/Turn to Slag》
1《荒廃のマンバ/Blight Mamba》
1《粉砕/Shatter》
1《飲み込む金屑ワーム/Engulfing Slagwurm》
2《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》
1《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider》
1《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter》
1《災難の塔/Tower of Calamities》
1《伝染病エンジン/Contagion Engine》
9《森/Forest》
8《山/Mountain》

ではこのデッキの動きについて説明しましょう。大抵のプレイヤーはこんなデッキを作らないのは承知していますが、個人的には驚異的なデッキだと考えています。飛行クリーチャーを大量に積んだデッキに対するプランこそ無いですが、まあそれはしょうがない。このデッキはできるだけ容易にゲーム後半にたどり着ける様作られています。このデッキは感染デッキではないため、相手を毒殺しようと頑張ることはないでしょう。しかし、場合によっては毒が勝ち手段となることもあります。

このデッキの欠点は、後半引いた《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》がほぼ無駄カードとなることです。しかし、それでも適当なマナマイアよりは役に立つでしょう。このデッキは毒での勝ちも狙える新たな中速コントロールデッキなのです。

Round 1 – Rhoaen

Rich Hoaenとは同じプロツアーに出たことが無かったので、対戦できて非常に嬉しかったです。私はかなりいい初手をキープしました。欲しいカードが全てあります:
《森/Forest》《山/Mountain》《山/Mountain》《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》《真っ二つ/Slice in Twain》《伝染病エンジン/Contagion Engine》《金のマイア/Gold Myr》

私がなにも出来ないうちに、彼はアグレッシブなスタートを切ります。私が《伝染病エンジン/Contagion Engine》を出せたターンには、《錆ダニ/Rust Tick(SOM)》の能力が使用できる状態でした。彼は《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》が悪さをしないようにダニでタップ。まだ対戦相手のクリーチャーを除去することはできたのですが、次のターンにはもっと酷い展開が待っていました。Richは《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》をプレイしたのです。私はまだ2枚目の《森/Forest》が引けておらず、結局勝負が決まるまで引けませんでした。ドラゴンを除去できるカードは沢山あるはずですが、どれも引けませんでした。

2ゲーム目、私は先攻を選び、1ゲーム目と同じ様に展開できました。結局彼は、《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》を除去できる《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》をトップデッキできたのですが、その前のターンに私は《災難の塔/Tower of Calamities》を建立していました。適当なクリーチャーで殴ると彼は投了しました。

3ゲーム目、彼は私を先攻としました。このデッキが除去ばかりであることを知っているため、カードアドバンテージを求めたのでしょう。しかしその必要は無かった様です。というのも私の手札が:
《森/Forest》《森/Forest》《山/Mountain》《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》《真っ二つ/Slice in Twain》《金屑化/Turn to Slag》

彼のファーストアクションは《パラジウムのマイア/Palladium Myr》、一方で私は既に、彼に苦痛をもたらす2体の感染クリーチャーを並べていました。私は彼のマナクリーチャーを真っ二つにし、彼に3つの毒カウンターを載せました。

彼はナイスな2/4をプレイしてターンを返し、私は《荒廃のマンバ/Blight Mamba》をプレイ、アタックで毒カウンターを5つにしました。次のターン、彼は間違って《きらめく鷹/Glint Hawk》を《起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb》を出す前にプレイするミス。これで2/2を追加しそこない、ここがゲームの分岐点だったのかもしれません。しかしこれは些細な違いだったと思います。次の私のターン、前のターンに《テル=ジラードの抵抗/Tel-Jilad Defiance》を引いていたので3体のクリーチャーでアタック。彼は《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》をダブルブロックするのではなく、《荒廃のマンバ/Blight Mamba》をブロックして私にマナを使わせました。先のゲームから考えるに、次のターンはドラゴンが出てくるでしょう。

彼はドラゴンをプレイしたので金屑にしました。Richは投了しました。

Round 2 – The Great Dustini

彼のデッキは感染でした。これは恐ろしいマッチアップになるということです。というのも、このデッキは感染に非常に強いのです。私は感染クリーチャーの召喚からゲームに入り、対戦相手のカードと合打ちをとりました。続いて、《伝染病エンジン/Contagion Engine》《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》+緑のファッティとプレイしました。ゲームはすぐに終わりました。

次のゲーム、彼はマリガンして初手が5枚になりました。私は《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》を含んだまずまずの手札。しかしこれに続くドローが問題でした。初手にはクリーチャーが少なかったのですが、ライブラリトップからはなにも供給されませんでした。彼は有効なドローと《死体の野犬/Corpse Cur》によってマリガンのハンデをリカバリーし、私は有効な呪文を引くことは無かったのです。

あなたならこの3戦目の初手をキープしますか?
《森/Forest》《森/Forest》《森/Forest》《堕落の三角護符/Trigon of Corruption》《伝染病エンジン/Contagion Engine》《危険なマイア/Perilous Myr》《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr》

私はとてもいいハンドだと思います。デッキにはまだ14枚の土地と3枚のマナマイアが残っています。そして、6マナに到達できれば勝てるのです。もちろん私はキープしました。どうなったかって?一枚も土地を引けることなく負けました。

このドラフトで負けたのは非常に残念でした。大抵の人はこのデッキをゴミと考えるかも知れませんが、私は本当に、このフォーマットにおける新たな選択肢だと考えています。私は、このフォーマットでの3-0が、その卓最強のアーキタイプと当たって達成できた事が非常に多いことに気がつきました。これは、失敗した赤白金属術と緑黒感染との対戦を意味しています。

私が見つけたもう一つの問題は、彼らのドラフトが成功せず、私が初手に引きずられて何かを決めうちした場合にデッキが酷いものになるということです。最近は、可能な限り広く受けられるようにドラフトしています。時には3パック2ピック目までそうすることもあります。この記事から、貴方が何か新しいものをつかめればよいのですが。

As Chief would say,”Poison Control!!”

Brad Nelson

http://www.channelfireball.com/articles/mind-boggling-technology-so-you-want-to-go-to-a-grand-prix…/

Posted by Kyle Boggemes

November 18, 2010

Kyle Boggemes氏のGP入門+リミテッドに関するTIPSという内容の記事です。昨日今日がGPナッシュビルだからですね。

いつまでも直訳そのままで読みづらい文章を上げているわけにはいかんと思い、今回は
・英語特有の言い回し・文構成を日本語で不自然でないものに置き換える
・関係代名詞等を含んだ文を分割して1文が冗長にならないようにする
という点に気を使ってみたのですが…読み返してみるとそこまで改善されてないかも。まだまだ研鑽の余地がありありです


以下本文

週末のGPナッシュビルに向けて、最適な記事をお届けします。参加者の全てがプロプレイヤーでないことはもちろん分かっているので、今日は大規模なイベントにおける私の作法(ritual)を話そうと思います。リミテッドに関するTIPSももちろんありますよ!

GPナッシュビルに参加するつもりでなくても、この記事は将来大きなイベントに参加する際に役に立てると思います。「プレリリース・イベント参加の心得」的な記事はたくさんありますが、高いレベルの競技イベントへの参加について書かれた記事はあまり見ないですからね。

まず理解してほしいのは、トーナメントの規模がとにかくでかいということです。ここ数年、米国のGPはモンスター級のイベントとなっています。テネシー州はたくさんの州に隣接しているので、参加者は1600人を越えるのではないかと考えています。

そんなに多数のプレイヤーが参加することに、戦々恐々とする人は多いと思いますが、私はむしろ歓迎します。1600人ものプレイヤーが参加するGPにおいてベストなメンタリティは、自分はその大多数より上手いと考えることです。ラウンドは1つ追加されるでしょうが、大抵のラウンドで自分より弱い対戦相手と当たると考えましょう。大多数は貴方にインパクトを与える様なプレイヤーではないのです。そんなプレイヤー全てを圧倒するのは大変な事ですからね。私は1,937人が参加したイベントでtop8に入ったことがありますが、最後に私の頭に浮かんだのは「私は1936人を打ち負かさねばならない」という考えでした。ラウンド毎にこう考えるようにし、目の前のゲームに集中しました。

私は、めったに会えない友人と会うために一日早く会場入りするのが好みです。前日に、
彼らと数回ドラフトをこなすのはいいものです。特に、リミテッドのGPにおいては。あなたが格上と見なしているプレイヤーと、トーナメント中起こりうる難しいシチュエーションについて議論を交わしましょう。例えば、ドラフトのピックなどについてです。GPトロントにおいて、私は《マイア鍛冶/Myrsmith(SOM)》vs.《拘引/Arrest(SOM)》について様々なプレイヤーと意見を交わしました。統一した答えには至りませんでしたが、様々な視点から考えることができました。そして、それはとても役に立ったのです。

私は既に3bye持っていたので、GPTに参加する理由は全くありませんでした。しかしbyeを持っていなかったとしても、参加するつもりはありませんでした。お金がかかるし、勝つのは難しいからです。シールドデッキで5連勝するというのは、誰にでも簡単にできることではありません。それよりも旨いステーキでも食って最初の数ラウンドをこなす方がいいですね。そういったラウンドのレベルは低いものですから。あなたのデッキは序盤のラウンドで楽勝できるほど強くは無いかもしれませんが、その場合はどちらにしろ2日目進出の確率は少ないです。

出場するシールドフォーマットの正しい基礎知識をしっかり身につけましょう。カード個々がデッキの勝敗を決めることはほとんどないからです。去年のリミテッドGPにおいて、私は常に好成績を挙げられましたが、それはいいコントロールデッキが組めたからです。 後手をとることを前提としてデッキを組みましょう。この環境はかなり遅いですからね。1日目を好成績で終えた大抵のプレイヤーは、彼らのプールのベストなカードをより多くプレイできたのでしょう。これには多量の除去も含みます。ゲーム序盤はマナ加速や大きなクロックにならないアーティファクトをプレイするのに費やされます。私は+1枚のカードとともにゲームを始める方が好みです。後手をとるデメリットはこの環境ではとても小さいですからね。

それでも、先攻を押し付けられることもあるので、デッキに入れたいアグレッシブなクリーチャーは何枚か存在します。守勢に回っても仕事をするカードです。《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》の様なカードを私はよく採用します。このカードは先攻ではアグレッシブに攻められるとともに、相手の攻勢を削ぐこともできるからです。後手をとった場合は、クリーチャーを除去呪文と考えます。アタックしてくるクリーチャーと相打ちをとるのです。私はこの戦略をゼンディカー・シールドでのGPにおいて採用し、9位という成績を修めました:ミネアポリスでもまた、8ラウンドのPTQで2位となれました。傷跡環境においてはシールドだけでなくドラフトでも有効です。特に感染デッキを相手にする場合には(訳注:ほんとにこう言っています:It continues to work in Scars sealed as well as draft, especially against poison)

シールドにおいて過小評価されているカードにTurn Asideがあります。大抵どのデッキにも大量の除去が入っているので、このカードはよく効きます。確実に見るであろうTurn to Slagsを打ち消せます。青1マナしか食わないので非常に回避しづらいトリックです。

私がダイスロールの後に後攻を選ぶと、2,3ゲーム目において対戦相手も後攻を選ぶことがあります。彼らは自分が何か失念しているのではないかと感じるのでしょう。私のお気に入りのトリックは、サイドボーディングを終える前に、対戦相手に先手後手どちらをとるのか尋ねることです。こうすることで、それに適した入れ替えを行うことができます。対戦相手にデッキを渡すまで、サイドボーディングをすることは合法です。ちょっとずるいと思う人もいるかもしれませんが、ルール内で利用できることはできるだけやろう、というのが私からの提案です。

もう1つお気に入りのトリックがあります。トロントのレポートでは述べるのを忘れてしまいましたが、それは“ロックスターのメンタリティ(Rockstar Mentality)”を持て、というものです。 勝てると思ってプレイすれば、パフォーマンスはよくなるものです。これは、私がPT でTop 8になった後にベストな成績を残せたことと一致しています。考えてできることはできるのです(I could think it, I could do it)。GPをきっかけに花開いたプレイヤーはたくさん居ます。あなたもできると思えばそこに加わることができるのです。
数週前の記事で、” 5-Hour Energy”ドリンクと何かしら食べるものを持ち込むと調子が出る、という話をしました。12時間にもおよぶシールド戦のあと、6時間しか睡眠をとることができないのです。緊張感を保つこと、そして健康的に過ごすのはGPにおいてもっとも難しい部分です。脂ぎったハンバーガーを毎食食べたいものですが、健康的な食事を取るほうが成功に繋がります。

2日目に残ることができたら、ドラフトラウンドにおいて萎縮する必要はありません。ドラフトに不慣れでも、シールドデッキが強くて2日目に残った人が何人もいるのです。彼らが2日目に値しないとはいいませんが、シールドプールに助けられてそこにいる場合があるのです。
ピックの時間はそう長くないので、全てのカードのテキストと、コモンのピックオーダーは事前に頭に叩き込んでおきましょう。また、MOドラフターは、ピック中にカードを見たり、コストでソートしたりできないことが気に入らないかもしれません。ピックしたカードはしっかり覚えられるようにしましょう。ドラフト中確認できる機会は2回しかないからです。

私は、自分がそのフォーマットにおいて十分な技量を持っている場合は、卓のレベルが高いことを歓迎します。また、いい成績を残せたイベントでのドラフトデッキは、平均的な出来の場合が多いです。そういったドラフトではいいカードは遅くまで流れませんからね。GPトロントでは、他の人もそうであるように、青いカードを低く見る傾向がありました。12回以上のドラフトをこなした後に、青はかなりいける色だと考えるようになりました。過小評価されているからこそです。《空長魚の群れ/Sky-Eel School(SOM)》の様なカードは1stピックされてもおかしくない性能ですが、このフォーマットでは1週することもままありあます。《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》はボムであるにも関わらずかなり遅くまで回っています。

私は今も「感染」は強力なアーキタイプだと考えています。ファイレクシア軍として戦いたいならかなり重要視するべきでしょう。大抵のドラフトにおいては、ドラフト序盤では選択肢を広く持つべきです。私も、基本的にはこれに賛成です。しかし、感染をドラフトする際には、曖昧さを無くす方向でピックします。2パック目を期待するためには、下家のプレイヤーにあなたが感染をドラフトしていると知ってもらい、感染を避けてもらう必要があります。感染クリーチャーが複数入ったパックをドラフト序盤に受け取った場合でも、前のプレイヤーはもっと優秀な感染クリーチャーをピックしていたということは起きえることです。感染を一度選択肢から外すと、そこから感染に路線変更するのは大抵手遅れです。(しかし、)中途半端なデッキを組んでしまっても、ドラフト序盤に毒に特化したカードをより取っていればそう悪くはないです。《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》の様なカードは自身が狂った強さを持っている上に、ドラフトのオプションを増やしてくれるスペシャルなカードです。

ヘイトドラフトもまた、GP二日目ではめったに行われない行為です。たった3人のプレイヤーとしか対戦しないので、自分のデッキに必要なカードをピックするほうが重要なのです。そのため、プロレベルのドラフトでは強力なシグナルを送る方が好みです。レベルの低いイベントでは、プレイヤーはヘイトドラフトやレアドラフトをより頻繁に行う傾向があります。デッキのほとんどがアーティファクトになるので、レベルの低いイベントでのシグナルは意味が薄くなります。
私がハイレベルの大会に出る準備ができたと感じるのは、「弱いとされているがデッキに入るカード」の長いリストができた時です。リミテッドにおける新環境の初期では、カードをただ「弱い」で片付けてしまうことがあります。しかし、経験を積んでいくと、それらのカードを特定のシチュエーションでうまく使える、隠されたシナジーを発見できます。ミラディンの傷跡における最たる例は《炉の式典/Furnace Celebration(SOM)》のです。安い生贄クリーチャーとはよいコンボを形成します。

《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》も、このセットで過小評価していたカードです。このカードが強いというプレイヤーは何人か知っていましたが、実際その通りでした。これは長期戦向けのコントロールデッキにおいて、十分な時間を稼げるアーティファクトなのです。このカードのカードパワーも、《銅のマイア/Copper Myr(SOM)》をオフカラー最強のマイアとしている理由の1つです。緑マイアは散らした《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》能力を起動できるとともに、《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》に到達を与えることができるのです。

《高僧の見習い/Abuna Acolyte(SOM)》も最初のうちは敬遠していたカードです。津村 健志氏が《高僧の見習い/Abuna Acolyte(SOM)》を序盤からピックしていたのを見て、なんて悪いピックだと思ったものでした。こいつは今も昔も(見習いではなく)マスターです。このカードはとても強力であると同時に、あなたのアーティファクト・ファッティをThe Abyssの様な存在にできます。

逆に、ドラフトで過大評価されているカードは《オーリオックの刃工/Auriok Edgewright(SOM)》と《オーリオックの太陽追い/Auriok Sunchaser(SOM)》です。金属術は期待できませんし、達成できたとしてもまったくパワフルではありません。白はとても強力な色なので、基本的にはこれらのカードに頼る必要はありません。

リミテッドにおいて重要なのは、定期的にカードの再評価をすることです。この環境のリミテッドをしっかりと理解できたと思っているそこの貴方、ちょっと待って!このセットには隠されたシナジーがとても沢山あります。それらはとてもエキサイティングです。イベントへの準備として、可能な限りたくさんのドラフトに目を通すのは非常に重要です。

GPについてアドバイスをもう1つ。2日目のPTQは見送る方がいいですよ。これを理解するのは難しかったのですが、その理由は次のようなものです。1日目がとても長いので、あなたの精神は疲弊しきっているでしょう。また、リミテッドイベントなので、ラウンド数は9~10になると思われます。その上、7-2するのではなくTop8に残らなければならないので、よりプールの質に左右されます。さらには、2日目に残れなかった優秀なプレイヤー達が参加するので平均的なPTQより難しいものになります。1日目が上手くいかなかったなら、もっと魅力的なイベントに参加することをお勧めします。この記事を読んでくれたあなたは、「勝つぞ」という心構えができていると思うので、このアドバイスが必要かは疑わしいですがね!

美しきTatyana Dobrevaと私は週末のGPに参加するので、気軽に声を掛けてください!
Thanks for reading.
Kyle
Lilbogg675ATaolDOTcom

http://www.channelfireball.com/articles/fffreaky-friday-fringe-drafts/
Posted by Brad Nelson

November 11, 2010


前回と同じくリミテについてたくさん+スタンのデッキを1個紹介、という構成です。

リミテッドについては、マニアックなアーキタイプについて解説しています。
・感染は緑黒だけではないよという話
・白黒ライフドレインデッキ
・感染でも金属術でもない緑デッキ、実際には上手く感染を取り入れた「mix」デッキ

について説明しています。白黒ドレインはいつか試してみたい。

以下本文

新しいセットが出ると、私はまず構築フォーマットに興味が湧きます。数週間MTGOでのスタンダードかブロック構築に血の道を上げ、その後GPやプロツアーの練習を始めるのです。これらのフォーマットは全然違うもので、練習では全ての時間をリミテッドに費やします。なのでしばしば構築についての記事を書くものの、それは最新週の情報を持っていないのです。ドラフトは100回以上こなしたので、それが私の糧となり、このフォーマットに関する数々の興味深い話ができます。

ミラディンの傷跡ドラフトは私が今までプレイしたドラフトの中で最も難しいフォーマットです。大抵の友人と議論すると、エルドラージ覚醒のようだといいます。しかしそちらの方は、時間を費やした後には理解できていたと感じています。傷跡ドラフトでは前ほど勝つことが出来ず、まだまだ学ぶことがあると常に感じています。

このフォーマットには2つの基本的な戦略があります。「感染」と「非感染」です。ドラフター達が正しく振舞えば、感染は卓で2~3人は支えられます。感染ドラフトの序盤は、他のことを心配する前に、このアーキタイプのクリーチャーをただかき集めるべきです。初期の頃の私のピック優先順位は除去>感染クリーチャー>装備品>トリックでした。これは完全に間違いでした。

今のピック優先順位はそれほど悪くないものですが、傷跡ドラフトではそれを道しるべとすることはできません。ピック優先順位を適用するのは序盤の数枚にとどめるべきで、その後はドラフト中になにが起きるかによってピックするべきです。ピック優先順位にしがみつき、結局14枚の感染生物、1枚の除去、1枚の装備品、2、3枚のトリック、そして2
~4枚のなにか、というデッキに成ってしまうことがありました。そういったデッキでは大抵負けます。リストを見ると強いカードが揃っていても、その強さを発揮できないのです。 そうした状態がCharles Dupontと感染について議論するまで続きました。

Charles Dupontの名はあまり知られていませんが、電脳世界ではAceman022としてその名を轟かせています。彼は熟達のリミテッダーで、きっとそのうちプロツアーでも旋風を巻き起こすでしょう。

感染ドラフトについて考えるためには、既存の考えを取り除くことが重要だと彼は言いました。彼が好きな感染デッキは赤黒だと述べた時は衝撃を受けました。緑黒以外の感染をドラフトできますか?私にとっては非常に斬新な考えでした。

感染デッキについてよく考えれば(もしくは私が説明すれば?)、赤と組むことが大きな意味があると分かります。感染クリーチャーが何枚取れても、ダメージを通す手段がなければ意味がないですよね。装備品と除去がダメージを通す助けとなるのです。素直に緑黒で組むと、感染クリーチャーの密度は高くなりますが、デッキを構成する他のスペルについては苦しくなるかもしれません。

タッチ赤以外の感染デッキはまだ組んだことがないので、白と青がサポートカラーとして機能するのかは分かりません。それらについて試してみたら、記事を書いてみようと思います。赤は感染戦略においてかなり機能します。緑黒以外の感染デッキに向かう場合は、序盤の感染クリーチャーピック優先順位は少し変わってきます。Ichorclaw MyrとCorpse Curが感染に手を出すベストなクリーチャーとなるのです。これらは無色なんですよみなさん!しかもゲーム序盤でかなりのダメージを稼いでくれます。といっても今でも、パック内の感染生物がCystbearer だけという場合は、下のプレイヤーが感染に参入しない様、これをピックします。

あなたが赤緑か赤黒の感染デッキに挑戦するなら、いくつか考慮しなければならないことがあります。まず一つ目は、普通の感染デッキよりコントロール気味になるということです。あなたのデッキにはより沢山の除去が含まれ、恐らくマナカーブは高くなるでしょう。アグレッシブに攻めなくても、間違いではないのです。従来のゲームの様にカードの相打ちを取り、数個のカウンターのためにカードを無駄にしないでください。

次に紹介するのは新感染戦略ともまた違ったアーキタイプです。私のお気に入りである
「白黒reach」です。Necrogen Censerをなんとか上手く使おうと考えているうちに、この戦略に至りました。Necrogen Censer にはセットが出た当時から注目していましたが、どうやって使えばいいか手がかりがありませんでした。このカードを始めてドラフトで使ったときは、大量のGlint Hawkが入ったデッキでした。これがこのカードを使う最良の場所なのか?もちろん上手く機能しましたが、エキサイティングではありませんでした。Glint Hawkはアグレッシブなカードではなく、実際には重いカードを入れている様なもので、序盤で攻勢をかけることは出来ませんでした。

Kemba’s Skyguardがいかに強いか気づくまではそんな感じでした。このカードはとてもアグレッシブで、このスタイルのデッキを助けてくれます。このデッキにおいて望まれるのは、なんでもいいからとにかく飛行持ちでの攻撃です。Glint Hawk Idol, Kemba’s Skyguard, Snapsail Glider (デッキに十分なアーティファクトがあれば), Auriok Sunchaser (これもそうですね),そしてGlint Hawk。Glint Hawkを機能させるには軽いアーティファクトをデッキに入れる必要があります。

通常、このデッキは金属術についてあまり悩みません。私が本当に探しているのはKemba’s SkyguardとGlint Hawk Idolだからです。これらはこのデッキにおけるベストなクリーチャーです。空からのダメージを重ねられることがとても重要であるためです。序盤からダメージを重ねるには、地上からよりも空からの方が簡単です。このデッキの2番目の戦略のために必要なダメージさえ稼げればいいのです。

2番目の戦略とは、ライフルーズです。このデッキの「reach」の部分です(It is the reach of the deck)。 デッキが正しく組まれているなら、序盤にダメージをあたえてかつカード同士の交換はあまり行われていないでしょう。こういう場面はBleak Coven Vampireを叩きつけるための完璧な場です。こいつはゲームをかなり有利にしてくれます。

大抵の場合、有色の金属術は達成がかなり難しいです。これは、金属術デッキは一般的にアグレッシブだからです。攻撃を試みることは、大抵カードを失うことになります。アグレッシブなゲームでは、3枚の無色のカードを場にとどめておくのはより難しいのです。アグレッシブなデッキでは、手札をリロードし、手数を増やすために呪文爆弾を積極的に使いたいと考えるでしょう。しかし、それはこのデッキが望むことではありません。やりたいことは、飛行で攻撃し、その後に相手のライフを吸い取ることです。 なので、相手のライフがバーン(ドレイン)カードの射程に入れば、コントロールデッキとして振舞えばよいのです。対戦相手を無理に打ち負かそうとしなければ、金属術を達成するのはかなり簡単になります。

対戦相手を焼き尽くすもう一つの手段が、Exsanguinateです。このカードがアンコモンであることは知っていますが、このアーキタイプにおいてこのカードをデッキに入れなかったことはありません。誰も欲しがらないのでドラフト中いつでも現れるのです。このカードは場が膠着した後の強力なエンドカードとなりますし、対戦相手が飛行クリーチャーとのダメージレースを選択した場合も素晴らしいトリックとなります。

この戦略で大切なことは、プレイする順番と同じ様にドラフトしろ、ということです。アグレッシブなカードはアブレッシブに掴みにいかねばならないのです。除去とGlint hawk Idolは最優先するべき主要なカードです。他の戦略で優秀なカードはこの戦略でも優秀だということを覚えて置いてください。一般的に強いカードだがこのデッキではいらない、というものは少ししかありません。このアーキタイプの鍵となるカードはいつまでも廻っています。ピック中盤でも、他になにかあればそちらを取るのを恐れないでください。それ(ドレイン系のカード)は後のパックでも現れます。いつでもそうです。

マナマイアはこのデッキでは必要ありません。Bleak Coven Vampiresと Exsanguinateがトップにくるこのデッキのマナカーブはとても低いです。また、通常デッキは3マナが過剰かつ4マナが少なくなります。こういった状態だとGold Myrは必要ないですよね。.

呪文爆弾はこのデッキではとても重要です。Origin Spellbomb はこのデッキでもベストbな呪文爆弾ですが、Nihil Spellbombを掴むことも躊躇しないでください。これらはデッキを回して重要なスペルを探すのと、Bleak Coven Vampiresの金属術達成をかなり助けてくれます。

Glimmerpoint Stagはこのデッキでは「ボム」です。Tumble Magnet, Necrogen Censer, Bleak Coven Vampires, Kemba’s Skyguard, そしてArrestをリロードすることができます。私はこれを除去より優先することはないですが、大抵パックのどのカードよりも強いです。

Perilous Myrはこのデッキで欲しいタイプのカードです。感染デッキ対策にしかならないとしてもです。This deck has a bit of trouble with infect being in the colors it’s in. このデッキの長所が発揮できない上に、彼らが繰り出す優秀なクリーチャーは非常に対処しずらいからです。このデッキのほとんどのクリーチャーはダブルブロックでしかCystbearerに対処できませんが、Perilous Myrは1体で打ち負かすことが出来ます。Wall of Tanglecordもこのデッキにおいては感染デッキ相手にかなり働く2マナクリーチャーです。Perilous Myrがこのデッキに入れたい唯一のタフネス1のクリーチャーです。なので、たいていのデッキが対処できないEmbersmithとArc Trailを笑ってやり過ごせるでしょう。

Dispense Justiceもまた、このデッキにおいては素晴らしいカードです。私はこのカードの一般的な評価が低いことが理解できません。白を使っているプレイヤーでも、このカードをサイドに置いていたりします。私もこのカードの被害を受けたことがありますが、それはただ、大抵の人がこれをサイドにおいているからです(原文:I mean I was the victim of this as well, but only because its what other people did.:皆サイドにおいているから警戒せずに引っ掛かってしまったということでしょうか )

このカードのどこが悪いのでしょうか?論点の一つは、この環境にはトリックがあまり多くないので、このカードがあからさまになっていることでしょう。しかし逆にいうと、このカードは手札に無くてもブラフとして機能するということです。その特徴がこのカードを素晴らしいものにします。It gets bluffed enough to become a blowout again.

このカードについて先日友人と話しました。彼は、相手がそれを握っていると知っているならば、ただ単にボムのフライヤーと共にマイアを殴りに行かせればいいと述べました。そうすれば、攻撃を通したいクリーチャーを守れると。これは、対戦相手に致死ダメージを与えられるときには有効です。この手は2流のプレイヤーには通じますが、1流のプレイヤーには通じません。

クリーチャーは戦闘ステップの終了時までアタックしているということは知っていましたか?生贄的なお供を葬った後にキャストすれば怪物を除去できます。適切なプレイをして怪物にさよならをいいましょう!

私が挑戦している最後の「Fringe Deck」は、非感染の緑デッキです。最初の頃は、ドラフトで緑に行きたいとは全く考えていませんでした。感染デッキで勝つことができず、緑はどうやってドラフトすればいいのか分からなかったのです。感染絡みのアーキタイプをプレイして、なかなか良いハイブリッド戦略を見つけたのです。

これを聞くと驚くかもしれませんが、私はCarapace Forgerをこのデッキに入れるのは大嫌いです。 私は普段は熊を愛してやまないのですが、こいつは違います。2マナ圏のクリーチャーはmana MyrとWall of Tanglecordで埋めたいのです2色目が何色になろうとも、このデッキはたくさんの高コストのカードを含むことになります。壁はゲーム終盤まで生き延びる助けとなります。

Acid Web Spiderは遅くまで残っているけど実はボム 、というカードのうちの一つです。飛行をブロックできる能力は緑にどうしても必要なものなので、このカードをスルーしないようにしてください。このカードの優先順位はかなり高くしてください。除去以上に重要です。複数枚取れるとそれだけデッキはよくなります。

赤はこのフォーマットのベストな色なので、それを2色目にするのが好みです。数枚の除去と呪文爆弾があれば強力なデッキとなります。Vulshok Replicaはゲーム序盤で憎きCystbearers との相打ち要員が必要となったときに役に立ちます。Cystbearer は対処策がないと本当に厄介な輩です。また、Vulshok Replica はMolder Beastを最後に突撃させる際にも役に立ちます。

このデッキに入るカードで驚くべきはTrigon of Infestationです。ゲームはとても長引き、硬直する傾向があります。これは、感染クリーチャーを定期的に生み出し、装備品をつけて殴る、という戦略には素晴らしい状況です。Darksteel Axe などと組み合わせると、膠着を打破するのにそう時間はかからないでしょう。

Untamed Mightも最初このデッキをドラフトした際は気付かなかったカードです。このカードのポテンシャルは感染デッキでしか生かせないと思っていました。Wall of Tanglecord を場に出していて、対戦相手が2枚の飛行クリーチャーでアタックしてきた時などに素晴らしい仕事をします。相手の計算を崩して、勝ちを掴み取れる素晴らしいカードです。Alpha Tyrranaxでアタックして、ダブルブロックされた時もいい働きをします。ブロッカーをまとめてなぎ払うことができるでしょう。

Tangle Anglerはこのデッキで唯一プレイしたい感染クリーチャーです。鮟鱇は素晴らしい一枚で、常にデッキに入れるべきカードです。まず.Chrome Steedをブロックできるので、ゲーム後半まで耐えることを容易にします。さらには、遅いゲームで厄介になるsmith達を釣ることができます。また、能力の対象としたクリーチャーとの一対一交換を望んでいると相手が考え、複数ブロックしてきた場合も美味しいです。Untamed Mightを叩きつけてやりましょう。

緑デッキを使っての僅差のゲームにおいて、さらに愉快な戦略はAssault Strobeです。数枚のアーティファクトを生贄に捧げてMolder Beastを大きくすれば、これは冗談ではすまなくなります。前に述べたように、クリーチャーを戦闘中に殺す手段はそう多くありません。ゲームが長引き、対戦相手が除去をおそらく使い切った場面ではこれはかなり現実的な話になります。Molder Beastが最低2枚とれていれば、このカードを1枚以上入れたいです。これは考慮に入れるべきことです。

緑をドラフトしていて、金属術を使いたいと考えるのは、青と組んだときだけです。Lumengrid Drakeは最初は好んでいたものの、 すぐに魅力を感じなくなったカードです。しかし時がたつとまた好きになりました。デッキ唯一の金属術がこれだった場合は、素晴らしい仕事をします。感染を相手にしたときや、複数枚とれたときは非常にパワフルです。このカードのいいところは、金属術が達成できなくても強いという点です。フライヤーの追加は、飛行持ちが密集しているような場ではゲームを動かすことになるでしょう。

私は青緑を組んだことはあまりありませんが、組んだ場合はだいたい3-0できます。ドラフト中に見たカードパワーの高さがこのデッキに向かわせるからでしょう。故に、このデッキはシグナルにしたがって組めば強力になりますが、強行する戦術ではありません。

以下話変わってスタンの青黒コンの解説に続く
http://www.channelfireball.com/articles/fffreaky-friday-avoiding-traps-and-playing-boros/

金曜更新のnelsonの週間連載記事の11月1週分(つまり先週分)です。ドラフトについての記事とスタンダードのボロスについての記事の2本立てです。

ドラフトの項がかなり面白いです。
・NecropedeとOxidda Scrapmelterの2択をその後のドラフトプランと共に議論
・かなり強力なカードがピックされずに流れてくる事態についての解説
・感染にいかにして参入するかについて
等の話で、自分にはとても参考になる記事でした。

Posted by Brad Nelson

November 4, 2010

今週は話すことがいっぱいあるので前置きはなしなんだぜ!

Pick 1 Pack 1, Necropede or Oxidda Scrapmelter?

私はGP中に2回もこの2択を迫られ、Facebookで友人にどちらをピックするか意見を募りもしました。パックには他に12枚のカードがあることはもちろん分かっていますが、とりあえずそれらは考慮しないでください。

これは、私の今までの傷跡ドラフトにおいて最も興味深い選択です。Oxida Scrapmelter がどれだけ強力かは皆知っていますね。こいつはゲーム序盤にブッパすることでかなり強力にテンポを稼いでくれますし、また対戦相手の武器庫の中のもっとも強力な1枚を取り除くこともできます。しかし、それはこの議論におけるキーではありません。それは、Necropedeの早期ピックがどれだけ強力になりうるか、です。

まだミラディンの傷跡を完全に理解できるほどこのセットでのドラフトこなしてはいませんが、私が発見したことの一つに、感染への参入の難しさがあります。この戦略を強行する事は、時にドラフトまたはトーナメント中ずっと、プレイに値しないデッキで過ごすことになります。しかしながら、他の誰もこの戦略を選ばなければ素晴らしい決断となります。

一方で、十分なメリットがあるうちに感染に参入することは、時としてとても難しいものがあります。3手目にCystbearerをピックすること簡単ではありません。他にもプレイアブルなカードはあるでしょうし、それは1手目2手目と上手く噛み合うカードということさえあります。Cystbearerピックは戦略を完全に変えるということであり、それまでのピックを放棄することになるでしょう。

また、私は今まで十分に強力な感染デッキを組めたことが本当にありません。強いデッキを作るには、42枚のピックすべてを生かす必要があります。 多くのカードを出し入れできないサードボーディングは常に苦しいものになるからです。ピックしたカードほとんどを戦略に組み込めるようにする必要があるのです。また、いくつかの感染カードはとても質が悪いので、使用に耐えるカードを十分に集めることがさらに重要になります。


こういった理由から、私は感染に踏み込みつつ他の選択肢も開けておけるピックを僅かにしか見つけられませんでした。Necropede またはGrafted Exoskeletonと同様に、黒の除去呪文はどれも感染戦略に入るには安全な第一歩です。Grafted Exoskeletonはよくできた感染デッキにおいてはそれなりに強力なカードですが、そうでないデッキにおいては壊れたカードになります。デッキ内の全てのクリーチャーを本物の脅威に変えることができるのです。

それでも、Grafted ExoskeletonをScrapmelterより優先して1stピックすることはありません。このカードは序盤にだせるクリーチャーと比べるとかなり遅く、強くもありません。この環境では大抵のデッキでは序盤のクリーチャーが重要です。Necropedeはそれを満たしています。こいつは2マナの感染クリーチャーであり、それは感染戦略においてもっとも重要な部分です。そして、どのデッキにも入ります。コントロールでも、アグロでも、金属術でも、感染でも。ボムではありませんが、どのデッキでも平均以上のカードです。

このフォーマットでは、Oxidda Scrapmelterは色を散らす価値のあるカードと認識されています。しかし、私は緑を使っていない限り、それに必ずしも同意できません。デッキは速く、一貫している必要があり、その上このカードは生物であるとはいえトリックではありません。通常、私はボムかトリックを使うために色を散らすのを好みます。ゲームをこじ開けてくれる可能性が最も高いからです。

私はマナベースの拡張に何度も挑戦しましたが、大抵はその報いを受けました。かつては、デッキの半分は無色のカードだから、色マナを探す時間があるだろうと考えていました。これは、マナマイアとChrome Steedを過大評価している人には当てはまりません。 これらのカードはこのフォーマットを始めた頃に考えていたほどよいものではありませんでした。しかし、これらは上手く展開できない時には非常に重要です。 それに、私は色の合う呪文爆弾をプレイすることを好んでいますが、これに関しても皆が考えている以上に色マナが必要となります。

つまり、Oxidda Scrapmelterをピックするということは、感染という選択肢を無くすか、感染に挑戦して初手を無駄にするか、どちらかということになります。こうしたピックの後で、感染を選択肢からはずしてしまう人を何度も見ました。ドラフトの序盤で、デッキの戦略に合致するカードと優秀な感染カードの2枚を同一パック内で見つけたとします。大抵のプレイヤーは感染クリーチャーをピック候補に入れすらしません。これはそれだけ感染戦略が狙われていると想定されているということですが、その様な振る舞いはレベルの高いイベントではとても愚かな選択になると考えています。あなたと卓を囲む人間が同様のことを考えているなら、そこから利益を得ることを考えるべきです。

私は、トーナメントでこの2択に遭遇した際はどちらもScrapmelterを選びましたが,それが正解というわけではありません。

最初にこの選択を迫られたのは、2回目のスイスドラフトにおいてでした。 私には2-0と、その後私をノックアウトするチャンスのある誰かとのIDが必要でした。このイベントにおいて、私は誰にとっても脅威だったので、対戦相手はIDしてくれないだろうと考えました。なので、私は3-0する必要があると思ったのです。負けられないということが、私のドラフトへのアプローチを、そのための戦略に変えました。

2回目もまた、強力な卓でのことでした。そのことを知っていたので、私はとても強力なデッキをドラフトするしかないだろうと考えました。安全で、広いピックではなく、攻撃的でリスキーなピックが求められました。かなり水準の高いデッキを作る必要があったのです。私にとってここでの1敗は、3回負けるのと同義だったのです(One loss was just like three in my opinion)。勝って成功するか、負けてただ家に帰るかの2択でした。

なので、ここでもまたOxidda Scrapmelterをピックしました。 TOP8のシングルエリミネーションだったのです。2-1かそれ以下でもよい場合なら、Necropede をピックするでしょう。その方がいろいろなデッキに迎える可能性を残せますが、このカードを最序盤にピックすることは、デッキのパワーレベルを下げることにもなります。

Trap Picks

ドラフト中に出くわす最も困った事態の一つに、そのパックにそぐわないカードが含まれていることが上げられます。こういったカードは通常2手目から6手目の間に現れ、パックの他のカードよりずっとパワフルなのです。

昔は、ただ単純にそのカードをピックするだけでしたが、それで上手くいくこともままありました。色や戦略が開いていた時は、その無配慮なピックからアドバンテージを得ることができました。しかし、大抵は上手く行きませんでした。私には、 なぜその様なカードがそんなに遅くまで残っているのか全く理解できていなかったのです。WizardsがVampire Nighthawkというカードを刷ってくれるまで、なぜこのような現象が起きるのか分からないままでした。

このカードは、アンコモンにも関わらず大抵のレアを凌ぐ強さを持っています。このカードはまず間違いなく、Malakir BloodwitchとSorin Markovに次ぐ(ゼンディカー黒の)三番手のカードです。ゼンディカードラフトをする人なら誰でも、Vampire Nighthawkがそれだけで勝てる強力なカードであると知っています。

このカードを2手目として初めてピックしたとき、上家はアホに違いないとしか考えませんでした。私は夜鷲をピックしましたが、そのドラフトは十分に黒が確保できないという結果になりました。ドラフトの後、上家は馬鹿だったのではなく、幸運にももっと強力な黒のカードを獲っていたということを知りました。私は自分から悪いドラフトに向かっていただけでした。

そんな序盤にこの様な強力なカードを見過ごすのはとても難しいことなので、この様な失敗を何度かしました。黒に行かせてもらえず、上手く行くことはありませんでした。上家は常に、より強力なスペルを引いていたのです。この事が私に、”trap pick”とはどんなものなのか明確に理解させました。

以下のカードを見てください。あなたは今、GPの1stドラフトの最中です。最初の3手を以下のようにピックしました。

Darksteel Axe
Myrsmith
Chrom Steed

あなたが流したカードは何枚かの感染クリーチャーと、各色の平均的な点数の金属術のカード、そして数枚の除去です。対戦相手が開けたパックのレアはどちらも既にピックされていました。それらパックでのあなたのピックは、MyrsmithとChrome Steedです。次に来たパックはとても貧弱なものでしたが、そこにはEmbersmithとOrigin Spellbombがありあました。コモン、アンコモン、レアが一枚ずつ無くなっています。このドラフトでは登録されたパックを使っており、フォイルが出るということはありません。

どちらをピックしますか?どちらも貴方が向かおうとしている金属術にはうってつけのカードです。しかし、より強力な方は色が合いません。また、それらはこのパックからは浮いている様に見えます。私は躊躇なしにカードをバシッと叩きつけますがそれはあなたがするべきことではありません。決断を下す前にいくつか自問自答しなくてはならないのです。

なぜEmbersmithはまだパックに残っているのでしょう?

これは重要な疑問です。レアがピックされたのは分かっているので、ボムが現れた可能性が高いことがわかります。また、赤は初手で皆が向かいやすい色です。この色には沢山の除去ととても優秀なカードがあります。レアが取られているということから、あなたの上流のプレイヤー達には三回だけTurn to SlagやGalvanic Blastをピックするチャンスがあったということが言えます。それは、ここまでのピックの半分でしかありません。 また、アンコモンも無くなっています。そのアンコモンはOxidda ScrapmelterやSkinrenderの様なクリーチャー、またはある感染クリーチャー、それかContagion Claspの様なアーティファクトであろうと考えられます。

ここで次の疑問が生じます。誰か感染をドラフトしているのだろうか?上家から渡されたパックに優秀な感染クリーチャーが居るかどうかは、重要な情報だということを覚えておいてください。隣の人が感染をドラフトしていると分かったなら、必要なカードはほとんど被らず、彼らは大量の優秀なカードを流してくれるでしょう。

これらの情報からは、Embersmithはいいピックだと私は思います。上流の誰かがsmithを上回る赤いカードをピックした可能性は低いと考えられます。またレアが既にピックされているので、どの戦略に向かうのがベストか判断する情報はまだ十分にありません。 これが《燃えさし鍛冶》がここまで流れてきたこと、そしてそれが正しいピックである理由としてもっと可能性の高いものです。

では、シチュエーションを少し変えてみましょう。先ほどと同じ三枚からピックを始めたとします。しかし、今回流したカードはもう少し大目の感染クリーチャー、そしてレアは全て弱っちいカードでした。そして今、Embersmith, Origin Spellbomb, Ichorclaw Myr, それからSemblance Anvilを含んだパックを渡されたとします。1枚のアンコモンと2枚のコモンが無くなっています。

これは完全に”trap pick”の状態です。まだ赤が開いている可能性はありますが、その確率はかなり低くなっています。なにが起こっているかといいますと、このパックからはOxidda Scrapmelter, Galvanic Blast, Turn to Slag, はたまたShatterが抜かれたかもしれないということです。これらのうちの何かを取ったその人はドラフトをボムから始めていないので、ある戦略に既に向かっており、赤にはよりよい選択肢があったが故にEmbersmithを流したのでしょう。

まだ感染に特化したデッキには誰も向かってないと考えられます。なぜなら、Embersmithより優先するカードは限られているからです。3人のプレイヤーがこのカードを見たにもかかわらず、他のカードを選んだということを思い出してください。大抵のプレイヤーは以下の優先順位でピックを行います。ボム >除去>回避> クリーチャー。これは大抵は正しいので、ボムの抜かれたパックを見た上家のドラフターは除去をピックしたと思われます。大抵の除去は赤と黒にあり、他の色にいくつか散らばっています。

このシチュエーションでEmbersmithをピックすることは、このピックを無駄にするか、はたまた失敗ドラフトに終わるでしょう。あなたがスタートした甘美な赤白金属術というアーキタイプから離れることができないならば。

Counter Argument

『ミラディンの傷跡』は他のフォーマットとは異なり、隣のプレイヤーと同じデッキをドラフトしていても、いいデッキを作れる見込みが十分あります。金属術のためのプールは膨大で、そしてデッキが動くためには皆一定数のアーティファクトが必要です。そのため、Turn to Slagの様なカードが赤をやるプレイヤーを通過してくることがあるのです。 これもまた、ピックの前にいったい何が起きているのかを考えたいケースの一つです。

Why is it so hard to draft infect?

感染はドラフトにおける非常に興味深い新境地です。感染は私にRavnica×3のドラフトを思い出させます。そこでは黒青のライブラリーアウト戦略(mill strategy)は卓に一人ならば強力な戦略でした。また、開きがないときにその戦略に向かうのは最悪の選択でした。この戦略がリスキーな理由は、あなたのピックは除去かライブラリーアウトに関するカードだけになるということです。そこにはプランBというものがありません。相手を轢き殺すか負けるかしかないのです。

感染はこれにかなり似ています。対戦相手を通常ダメージとは全く違う手段で倒すしかないのです。デッキが、対戦相手に毒カウンターを10個与えるのに十分な能力を持っていなかったとしても、20の通常ダメージを与えるのはかなり難しいでしょう。つまり、このアーキタイプをドラフトするプレイヤーは感染に専念しなければならないのです。

この戦略で最も難しいのは、いつそれに向かうかです。プロフェッショナルなイベントで私が感染をドラフトしたのは、GPトロントでの1回だけです。2手目でPlague Stinger を感染クリーチャーが沢山入ったパックからピックし、僅かながらのアドバンテージを得ました。私の上家はBen Starkでした。Benはとても優秀なドラフターです。Benは彼の上家についても、彼が向かわなかった感染に向かう機会があったかどうか知ってます。そして2人の感染デッキに挟まれて、そこに参入しようとは思わないでしょう。この様に考えて、私はPlague Stringerを2手目でピックしました。このカードはパックの中で最良のカードで、かつ私は頑張ればこのアーキタイプに向かうチャンスがあると考えたからです。

こういう事態はよく見ます。あるプレイヤーが、感染クリーチャーが数枚含まれたパックを手にしたとします。彼はその内の1体を取ってパックを回すでしょう。そして、パックを渡された人もまた感染がまだ開いていると思うでしょう。彼らは感染クリーチャーをめぐって争い、結局はどちらのプレイヤーも、粗悪なデッキしか作れないでしょうでしょう。そして0-2後の最終戦で顔を合わせるのです。

既に述べたように、感染をドラフトすると沢山のカードを選択肢から外れます。これは、ピックできるカードが極端に少なくなるということです。感染に深く関連するカードはパック中に3~4枚しかなく、通常10~13枚あるのに比べるとかなり少ないです。あなたの上家がパック内最強の感染カードを取り、あなたは2番手をピックせざるを得ないとなると、状況はさらに悪化します。

私が見つけたベストな解決策は、優秀な感染クリーチャーがこないならその戦略を破棄するということです。序盤の数手でPlague StingerかCystbearerが取れないなら、感染を強行する理由はありませんよね?それが唯一の良策だと思いませんか?

私は、感染をやる機会が与えられないなら、速いうちから非感染への道を探ることこそが重要だと考えています。探せばきっとあります。猪突猛進するするのではなく、その道を探して見てください。

http://www.channelfireball.com/articles/feature-article-a-test-of-endurance/

Posted by Kyle Boggemes

November 3, 2010

Kyle Boggemes氏の新連載記事です。プレミアイベントに参加する際の体調管理から始まり、ドラフト、シールド、スタンダードと話が多岐に渡りますが、具体的な情報が多くて面白いです。

以下本文
こんにちは、私の名はKyle、そしてこれは私がChannelfireball.comで書く初めての連載記事です!連載のタイトルに、いいものが思いつかないのでコメント欄でアイディアを募集します。Starctygames.comで連載記事を書いていたので僕の名前を知っている人もいるかもしれません。または、トーナメントで遭遇していたりとかして。僕はアポカリプスがリリースされた頃からMTGをプレイしていて、今年やっとプロレベルの壁を破りました。この連載記事の主な目的は、あなたが大きなトーナメントに出る際に助けとなること、そして最新の構築テクを提供することです。自己紹介はこれくらいにして、本題に移りましょう!

Grand Prix Toronto: A Test of Endurance

最近、MTGの人気がどんどん高まっていることは隠せない事実です。その結果として、トーナメントが行われるフィールドは過去にないほど大きくなっています。GPに800人が参加して衝撃的だった古きよき日々を思い出します。GPトロントには1400人のプレイヤーが参加しましたが、私は少しも驚きませんでした。実際、私は技術試験の準備ではなくラウンドのマラソンに備えてきました。

最近のGPはかなり様相が変わってきています。もしあなたが参加するのなら、次の様なことになる可能性が高いことを頭に入れて置いてください。1日目に10ラウンドをこなし、その6時間後には6ラウンド以上ある2日目に参加するために目覚めなければならない、ということに。私は現地で行われるGPトライアルに参加したことがありません。Byeが必要な時でもです。たとえトライアルで勝てても、直前のGPTに参加することはメインのトーナメントで勝てるチャンスを潰すことだと考えているからです。昔、イベント前の睡眠の重要さに言及したことがありました。そのとき以上に、睡眠は重要だと考えています。GPポートランドでは16ラウンドと3回のデッキ構築機会があったため、トロントと似たような事態になりました。MTGをプレイするのに膨大な時間をかけるイベントなので、それに備える必要があるのです。

私のGPにおける睡眠プランは、金曜日によく眠るために木曜日に徹夜する、というものです。とりわけ、私はトーナメント前に睡眠トラブルを起こすので、成功するためにはよりドラスティックな手段をとる必要があるのです。私はデトロイト在住なので、車での移動は5時間しか掛かりませんでした。私が旅の道連れに選んだ仲間には、Michael Jacobとd Brian Demarsも含まれていました。

よりよいパフォーマンスを発揮するために、ボトル1本分の水を2時間毎に飲むことや、いい飯を食べるといったこともしています。普段はジャンクフードを食べている私ですが、それはトーナメントでは悪い結果に繋がると感じています。今回は、Brian Demarsと共に寿司とプライムリブを食しました。また、グラノーラバーを1ボックス購入し、週末の間ずっと食べていました。その上、一日2本、"5-Hour Energies"(訳注:ドリンク?デカビタみたいな奴?の商品名みたいです)を飲むことも忘れませんでした。この商品が十分によいものかどうかは明言できませんが。

Drafting with Scars

コンベンション・センターについてから、Owen Turtenwald, Martin Juza, A.J. Sacher, Noah Swartz, そしてPVとドラフトをすることにしました。相手のチームには二人のレベル8プレイヤーがいましたが、もう少しで勝てるところまでいきました。私はよくないデッキをドラフトしましたが、後にこのフォーマットでは優秀なカードを集めるだけで勝てるということに気がつきました。M11のドラフトはよくやりましたが、そのフォーマットではDay of JudgmentはしばしばInfantry Veteranを取るために流されていました。単純に強力なコントロールデッキを組むことでうまくやれる環境は、私のベストを出せる環境です。

この環境では、私は大抵のデッキで常に後手をとりたいです。 このことを考慮に入れると、ピックの際にマナマイアを高く評価することになり、それは土地を16枚のデッキを組んでマナトラブルに悩まされないことに繋がります。大抵のデッキには16枚土地の土地が必要ですが、マナを伸ばすデッキならそれはかなり少ない数字です。 最初の数ターンは大抵呪文爆弾や他の対戦相手を攻撃しないアーティファクトの展開に費やされます。先手をとることを考慮するのは感染デッキをプレイしていてかつ除去がそう多くない場合だけです。

「感染」は、2人までなら強力なデッキが組めるという点で、興味深いアーキタイプです。私は、ドラフトにおいて何人のプレイヤーが感染デッキを組んでいるか偵察するのが好きです。なぜなら、その数はそれらデッキのパワーレベルに影響を与えるからです。私の2日目の1stドラフトは、4つの感染デッキが卓にあるという面白い事態となりました。4つのデッキはどれも、一般的な感染デッキよりずっと劣ったデッキでした。ドラフトで出る感染クリーチャーの数はそう多くはないからです。卓の感染デッキの数が増えるなら、Tainted Strikeの様なカードは重要度を増すでしょう。なぜなら、非感染クリーチャーをデッキに入れざるを得なくなるからです。そうしてできた感染デッキは中途半端な構成になり、感染クリーチャーの取り合いになったがために7体の感染クリーチャーしかデッキに入っていなかったりします。もしドラフトポッドに関するそういう情報を事前に入手できたなら、私は感染デッキを相手にしても後手を選ぶでしょう。相手は私を素早く殺すことができないからです。

感染デッキは決め打ちする価値のある選択肢だと思います。なぜなら、1つの卓の各々の感染デッキの強さは、だいたいどれも同じくらいの強さになるからです。つまり、感染デッキのミラーマッチは大抵バランスが取れているということであり、4人が感染を選んだら、皆悪いデッキになるということです。また、これは2人しか卓に感染デッキがいなければ、それらは卓でベストのデッキである可能性が高いということにもなります。また、対戦相手にはアーティファクト主体のデッキも含まれますが、それらは感染デッキに弱いです。そういったデッキは序盤数ターン、場に影響を及ぼさないカードもプレイするので、感染デッキは素早く毒殺することができます。このフォーマットではアーティファクト除去呪文も高めでピックされますが、感染デッキはそれらを苦にしません。

私がGPトロントでドラフした感染デッキは、2枚ずつのInstill InfectionとSlice in Twainが含まれていたため、感染デッキというよりはアドバンテージデッキでした。優秀な除去呪文を持つことは感染クリーチャーをドラフトするより重要です。感染デッキをドラフトしたことは2回ありますが、どちらもこれら2対1交換ができるスペルのおかげで2-1でした。デッキに2,3枚(a couple)の非感染クリーチャーが入ることになってもかまいません。それらはブロッカーとして運用できますし、Tainted Strikeを用いて奇襲的にゲームに勝つこともできます。また、Tainted Strikeで対戦相手のクリーチャーを対象に取ることで、通常ダメージを防げるということも覚えておいてください。

この重量除去戦略を採るのは、1パック目以降のみにしたほうがよいでしょう。なぜなら、隣人に感染デッキは空いている、と思われたくないからです。ドラフト序盤に、Plague Stingerと優良除去の二択を迫られる場面がしばしばあるでしょう。 そうした場面では、感染クリーチャーをピックするようにしてください。皆、ドラフト序盤はまだアーキタイプを切り替えることができるからです。

他に好きなアーキタイプとしては、白/赤/黒の金属術があります。これら3色から2色を選んでプレイします。除去を優先してピックすることで、強力なコントロールデッキが組めるのです。なので、GP二日目では赤黒の金属術デッキを組みました。赤黒金属術はあまり知られていないアーキタイプですが、それでもとてもパワフルです。ドラフト序盤に黒の優秀なカード独占することができたなら、Skinrender等のカードを後のパックで流してもらえるでしょう。黒を含んだ金属術デッキに対して否定的な意見として、黒のカードの半分は感染アーキタイプ絡みだから上手くいかない、というものがあります。これは正しい意見ですが、デッキの半分はアーティファクトとなるので結局はバランスがとれるのです。

私は赤黒金属術で2-1でしたが、その1敗はBrad Nelson とtop 8を賭けて戦ったマッチでした。彼のデッキは感染デッキで、適切なトリックを適切なタイミングで使われました。Ben Starkのデッキはマナ加速から大型クリーチャーを出すというものでしたが、私のデッキのSkinrender, Oxidda Scrapmelter, Turn to Slag,そしてGrasp of Darknessといった大量の除去とは勝負になりませんでした。また、強力なアタッカーとしてKuldotha Phoenixもデッキに入っていました。

タイブレイカー・ポイントが暫定1位だったので、13-3でもTop8に行けると思っていました。そのため、最後の椅子をかけてKai Burnettの感染デッキと戦うことになりました。そしてそれは、私の感染デッキに対するセオリーを実践する機会だったのです;3つの感染デッキが卓にいたのです。私は自分に選択権がある2つのゲームでどちらも後攻を選択し、Kaiもまた彼が選べるときは後攻を選択しました。接戦となった3ゲーム目で、最後は彼のクリーチャーを全滅させ、勝つことができました。マッチでのMVPカードはNecrogen Scudderで、3点ライフルーズという”欠点”はほとんど問題になりませんでした。

不幸にも、タイブレーカーポイントは最終ラウンドで変動し、私は9位という結果で終わりました。Ben Starkが1パーセント以下の差で8位に滑り込みました。 またしてもタイブレーカーポイントの差で9位に終わって、最初は大変落胆しましたが、今年のプロポイントを37点とし、レベル7をほぼ確定させた結果に満足することにしました。

Scars of Mirrodin Sealed

シールドでは感染を組むのが難しいので、ドラフトよりもう少し明瞭な環境です。私は、感染デッキを、それで10-0できるという確信がないと組みません。開けたプールにPraetors や Putrefaxがいたら、感染デッキでも十分に戦えると考えるプレイヤーもいるかと思いますが、それは大抵不十分です。他のプレイヤーが、最もボムや除去の多い色でデッキを組むということを考えなくてはいけません。これは、ドラフトとは違います。ドラフトでは除去が全くとれないプレイヤーもいるでしょうし、またあなたは6パックではなく、24パックから感染クリーチャーをピックすることができるのです。初日では、毒をプレイするプレイヤーと当たることはありませんでしたが、それはそんな理由からでしょう

9ラウンド目まで負けなしだったので、私の対戦相手はトロントで勝ちまくっているプレイヤーばかりでした。私は3つのbyeを持っていたので、シールドでは6つくらいのアーティファクトデッキに当たるだろうと予想しました。感染デッキが少ないというメタゲームを想定して、私は4枚のアーティファクト除去を入れたデッキを組みました。:

2 Rust Tick
1 Bloodshot Trainee
1 Arrest
1 Ghalmas Warden
1 Glint Hawk Idol
1 Kembas Skyguard
1 Revoke Existence
1 Barrage Ogre
1 Spikeshot Elder
1 Chrome Steed
1 Copper Myr
1 Gold Myr
2 Darksteel Axe
1 Horizon Spellbomb
1 Strata Scythe
1 Nim Deathmantle
1 Perilous Myr
1 Ratchet Bomb
2 Sylvok Replica
2 Origin Spellbomb
1 Forest
7 Mountain
8 Plains




強力なカードが沢山含まれていたので、デッキを組むのが難しいプールでした。やり直せるなら、Ratchet Bombを抜いてサイドに落としていたTumble Magnetをメインに入れます。この爆弾は私に全く印象を与えず、かわりに一度磁石をサイドインしてみるとそれは素晴らしいものでした。私がTumble Magnetをデッキに入れなかった理由は、デッキが遅く、コントロールよりで、後攻を選ぶことにしているからです。それで分かったことは、《転倒の磁石》をサイドに置く様なデッキは「とんでもなく」遅い必要があるということです。デッキのTumblue Magnetは、ゲームの超序盤においては使わずに脇において置くべきだと分かりました(訳注:自信なし。原文はIt turns out that your deck needs to be VERY before you should choose to leave Tumble Magnet on the sidelines.)

デッキに赤いカードは3枚しかありませんが、マナ食い虫であるSpikeshot Elderのために大量の赤マナが必要でした。このカードをプレイした機会はないかもしれませんが、こいつはもしかしたらこのフォーマットで最強のカードのうちの1つかもしれません。1マナのクリーチャーが場を完全に支配するなどなかなかあるものではありませんが、これは例外です。私のカードプールには8枚の装備品がありましたが、デッキにはBloodshot Trainee’s のパワーを最低でも4以上にできるものしか入れませんでした。また、私が投入した装備品は、それ単体でも驚くべき強さを誇ります。

私はSylvok Replicaを入れるために緑を散らすことにしました。なぜなら、この環境は対処できないと死に直結するパワフルなエンチャントが数多く存在するからです。このフォーマットに存在するベスト・カードに対処できるデッキが組めたため、このプールで9-1という結果がだせました。1敗は緑黒の非感染デッキで、byeなしで8-0してきたデッキでした。その成績が示すようにとても強力なデッキで、あっというまに負けてしまいました。非アーティファクトの巨大生物はArrest1枚しか対処できるカードがないので、私のデッキには厳しいのです。

後手を選ぶことで、勝利が転がり込んできたゲームがいくつもありました。たくさんのプレイヤーが遅いデッキを組んでいたからです。彼らは自発的に一枚カードが少ない状態でゲームを始めてくれました(訳注:先手を選んでくれた、ということだと思います)。私にとって幸運な日だったんだなと思います!


UW Control in the New Standard

スタンダードについてどう考えているか、聞かれることがたまにありますが、私はいまだ青白コントロールが使うべきデッキだと考えています。最近私が好んでいるのは以下のようなデッキです:

3 Spreading Seas
4 Mana Leak
4 Jace, the Mind Sculptor
2 Jace Beleren
2 Gideon Jura
1 Venser, the Sojourner
3 Condemn
1 Journey to Nowhere
1 Into the Roil
1 Frost Titan
1 Volition Reins
2 Emeria Angel
1 Wall of Omens
4 Preordain
1 Negate
1 Stoic Rebuttal
2 Ratchet Bomb
3 Scalding Tarn
2 Arid Mesa
4 Plains
5 Island
3 Tectonic Edge
4 Celestial Colonnade
4 Glacial Fortress
1 Seachrome Coast




Sideboard

3 Flashfreeze
2 Spell Pierce
3 Negate
3 Leonin Arbiter
1 Condemn
1 Oust
1 Mind Control
1 Venser, the Sojourner

多くの人がUBコントロールにシフトしましたが、青黒は青白に劣っている(inferior)と思います。このカラーコンビネーションはPWが少ないからです。また、5マナの優秀なパーマネントがなく、青黒だと白の優秀な5マナパーマネントの代替品を、よりコストの高いカードに求めなければなりません。

メインデッキにヴェンセールを2枚入れてみましたが、アグロデッキとのマッチアップ非常に不利となるだけでした。対戦相手のヴェンセールを殺せるので、ミラーマッチでは2枚入れることは重要なのですが。メインデッキにVolition Reinsが入っていないのは、ヴェンセールの人気ぶりを考えてのことです。サイドのMind ControlはPrimeval Titanを奪うために採用しています。

Into the RoilはJaceやPyromancer Ascensionをどかすのに非常に役に立つカードです。もしあなたが青白デッキを選ぶなら、Michael JacobのRUGスペシャルとの練習はしっかりしておくべきでしょう。相手の動きをしらないとかなりタフなマッチアップになります。また、このデッキは今後非常に人気となると考えられるからです。

以上が、今のところ私が新環境のスタンダード及びリミテッドについて学んだこと全てですが、これらはまだまだ検討の余地があるでしょう。GPナッシュビルが近づいていますから、参加するひとはよろしくね。この情報がPTQシーズンで役に立ちますように。また、あなたに幸せの青い封筒が届きますように。

Thanks for reading!

Kyle


http://www.channelfireball.com/home/ruel-ultimatum-double-sealed-analysis/

①の続きです。2プール目。素人目にも面白いプールに見える
修正あり青字
以下本文
じゃあOli、次のプールに行こうか:
Second sealed deck
The pool:

White:
2 Glint Hawk
1 Salvage Scout
1 Whitesun’s Passage
1 Auriok Sunchaser
1 Auriok Edgewright
1 Fulgent Distraction
1 Ghalma’s Warden
1 Razor Hippogriff

Blue:
2 Twisted Image
1 Vault Skyward
1 Vedalken Certarch
1 Screeching Silcaw
1 Disperse
1 Plated Seastrider
1 Neurok Invisimancer
1 Lumengrid Drake
1 Sky-Eel School

Black:
2 Fume Spitter
1 Tainted Strike
1 Painsmith
1 Grasp of Darkness
1 Blistergrub
1 Moriok Reaver
1 Necrogen Scudder
1 Blackcleave Goblin
1 Flesh Allergy
1 Bleak Coven Vampires
1 Carnifex Demon

Red:
1 Tunnel Ignus
1 Embersmith
2 Ferrovore
1 Vulshok Heartstorker
1 bloodshot Trainee
1 Scoria Elemental
1 Flameborn Hellion

Green:
1 Tel-Jikad Defence
1 Cystbearer
1 Viridian Revel
1 Blunt the Assault
1 Carrion Call
1 Tel-Jilad Fallen
1 Asceticism
1 Bellowing Tanglewurm
2 Alpha Tyrranax

Artifact:
1 Accorder’s Shield
1 Memnite
1 Horizon Spellbomb
1 Copper Myr
1 Iron Myr
1 Leaden Myr
1 Gold Myr
2 Perilous Myr
1 Golem’s Heart
2 Glint Hawk Idol
1 Golem Foundry
1 Heavy Arbalest
1 Necrogen Censer
1 Snapsail Glinder
2 Strider Harness
2 Sylvok Replica
1 Tumble Magnet
1 Chrome Steed
1 Corpse Cur
1 Grafted Exoskeleton
1 Prototype Portal
1 Rusted relic
1 Tower of Calamities
1 Trigon of Corruption
1 Trigon of Infestation
1 Clone Shell
1 Kuldotha Forgemaster
1 Sokiton
1 Argentum Armor
1 Echo Circlet
1 Grimmerpost

Antoine: 面白そうなプールだ。

Oli:その通り、本当に面白いよ!これはどう組む?

Antoine:いろんな組み方ができて、茶単さえ可能なプールだけど僕はこう組んだ。

1 Snapsail Glider
1 Rusted Relic
1 Copper Myr
1 Gold Myr
2 Perilous Myr
1 Chrome Steed
1 Carnifex Demon
1 Painsmith
1 Leaden Myr
1 Iron Myr
1 Clone Shell
2 Sylvok Replica
1 Bleak Coven Vampires
1 Necrogen Scudder
1 Grasp of Darkness
1 Flesh Allergy
1 Golem Foundry
1 Horizon Spellbomb
1 Argentum Armor
1 Tower of Calamities
1 Prototype Portal
1 Trigon of Corruption
12 Swamp
4 Forest

君が土地を16枚で組むのが嫌いなのは知ってるけどね。君のはどんなヴァージョンなの?

Oli: 僕のはほぼ茶単になったね。

10 Swamp
7 Forest
1 Horizon Spellbomb
1 Copper Myr
1 Gold Myr
1 Iron Myr
1 Leaden Myr
2 Perilous Myr
1 Grasp of Darkness
1 Golem Foundry
1 Heavy Arbalest
1 Snapsnail Glider
2 Sylvok Replica
1 Chrome Steed
1 Prototype Portal
1 Argentum Armor
1 Rusted Relic
1 Tower of Calamities
1 Trigon of Corruption
1 Clone Shell
1 Kuldotha Forgemaster
1 Bleak Coven Vampires
1 Carnifex Demon
1 Necrogen Scudder

Kuldotha ForgemasterとGolem Foundryを生かすために、デッキに21枚のアーティファクトを入れてみた。それにこのデッキはマナ事故が非常に少なくて、その点もトーナメントでは有利だね。

Antoine: じゃ、これらのデッキの違いはなにかな?

まず、マナベースだね。君は41枚デッキで土地17枚だけど、僕のは40枚デッキで16枚だ。
僕はマイアが4枚とHorizon Spelbombが1枚あれば土地は16枚で十分だと思うけど。この点はどう思う?

Oli: 単純に、このデッキは4ターン目まで、時には6ターン目まで常にセットランドしたいからね。マナカーブが高いというだけでなく、多くのカードが場に出た後もマナを食う(三角符、試作品の扉、災難の塔)から。18枚入れたいぐらいさ。これだとマナフラッドになっちゃうかな?そうかもねぇ。自信はないな…(Would have I been land flooded? Probably? Would I have minded? Not sure…)

それに、Myrは簡単に死んじゃうからね。彼らを信頼できるマナソースとみなすことはできない。

Antoine:大体は同意できるけど、4 Myr + Horizon Spellbomb + 17 lands = 22 ものマナカードがあるよ!

それに、僕は2ターン目にマイアを除去するのはいい戦略と考えていない;取り除くべきボムが多いから、アーティファクト除去またはクリーチャー除去を無駄遣いはしたくないんだ。

マイア対策に特化したカードはArc TrailとContagion Claspがあるけど,これらはどっちもアンコモンだしね。

Oli: 僕らのデッキの別な相違点として、僕がデッキに採用しなかったあるカードが君のデッキでは採用されている;Flesh Allergyだ。Perilous Myrとのコンボはかなり強いけど、それでも十分な強さを持ったカードと言えるかなぁ?

Antoine: 4枚のマナマイアと、2枚の2 Perilous Myrと、1枚ずつのClone Shellと Prototype Portalがデッキに入っていること,そして環境にはたくさんのクリーチャーの形をしたボムが溢れていることを考えると、これを抜くことは考えられないね。スーサイドアタックをかけた後のこのスペルはエンドカードになるし。特にPerilous Myrがいたならね。

Oli: それは的を得ているね。ぼくは単純に、できるだけ非アーティファクト呪文を減らしたかったんだけどね。多分君が正しいと思う。これを入れても、(アーティファクトの)枠は十分にあるから。

Antoine: 正直言うと、これは特別いいカードってわけではないんだ。でもいつ現れるともしれないボム生物を除去できる手段があれば常に安心できる。あるいは単に、他に手段がないときにトップ・デッキすることを期待してゲームを進められるということもあるし。

Oli: 君は緑の三角符も使ってないね。こいつはかなり強いけど、(こいつにマナをつぎ込むより)高コストなカードそれぞれを使ったほうがいいという判断かい?

Antoine: これはちょと高コストかつ重いと思ったんだ。それにPrototype Portalも同じような仕事をして、かつこっちの方がいいからね(何度と無くPerilous Myrを刻印したけど、やばかった)。僕は緑三角符は大好きだけど、このデッキは恒常的にマナを食うし、これにつぎ込むよりもっといいマナの使い方が大抵はあるからね。

Kuldotha’s Forgemasterは使う機会があったの ?

僕が言いたいのは、これがもしデッキに合ってないなら、使う機会は無いんじゃないかと思ってね。軽い呪文がいくつかあればこいつを試したかもしれないけど、でも同時にこいつは多くの高コスト(かつ強力な)の呪文がないと上手く使えないよね(僕のこのカードの評価は間違っているかもしれないけど、こいつが使える状況は非常に限られているように見える)。

Oli:こいつとTower of Calamitiesのコンボをプレリリースでも使ったことがあるけど、何度も勝ちをもたらしてくれたよ。その時はデッキにPerillous Myrと呪文爆弾を含むたくさんのアーティファクトがあったから、サーチ対象は塔しかなかった けどこのカードは驚くほど強かったよ。

Antoine: shatter系のカードを打たれて負ける未来しか見えないよ。こいつに頼らなくても、なにかしらのボムは自分で引いてこれるんじゃないかな。それに、Tower of Calamities を持ってきてもマイアを生贄に捧げてしまっては上手く使えないよ。それに、ディスアドバンテージを伴いかつ勝ち手段となるカードは既にPrototype Portalがあるよ。Flesh Allergyもそうだね;この手のカードはそんなに沢山デッキに入れたくないよ。

Oli: 君は相手のshatter系カード以上のアーティファクトを持っているじゃないか。だからきっと他の何かが先に壊されるよ。このカードは勝ち手段となれるカードがデッキに1,2枚入っていると本当に強いよ。このプールには少なくとも3つあるじゃないか。それに鎧を持ってくれば、それを使うのに必要なコストは大分抑えられる。

Antoine: でも、3枚もの勝ち手段として探してこられるカードがあって、4つ目としてこいつを加えるのは過剰じゃないかい?これはディスアドバンテージであると同時にオーバーキルだというのが僕の意見だけど、間違っているかもしれない。

Oli: 君の疑問は理解できる。でも既にこいつをプレイした経験から言うと、こいつを使わないというのは疑問だね。このプールにはとても沢山のマスト除去アーティファクト (Foundry, Chrome Steed, Arbalest, Portal, Tower, Trigon, Armor)があって、通常、対戦相手は回答策をたいして持っていないから、気軽に使えばいいのさ。それに、最悪のシナリオとして、対戦相手が対処手段を握っていると考えたとしても、それでも君はアーティファクトとしてカウントできるファッティを持っていることになるんだよ(訳注;訳下手だけど、最悪3/5のファッティとなるということです。)。

実際、こいつがいたから茶単を組んだ様なものだよ。最初のプレリでも使ったけど、その時に引っ張ってきたいカードはTower of Calamitiesしかなかった。それでも、こいつは何度も勝ちをもたらしてくれただけでなく、ハンデになることは一度もなかった。探してくる対象が必要かつ対戦相手が対処手段を持っていないと確信できるときしか能力を使わなかったからね。

Antoine: こいつがアンタップしていると対戦相手はアーティファクトを除去するのを、かなり躊躇するだろうね。こいつについては、後で自分で試してみようと思う。

君はHeavy Arbalestをデッキに入れているね。僕は最後の1枚をこいつとTrigon of Corruption とで迷って結局三角符を入れた。こいつを一回サイドから入れてみたけど、何も仕事はしなかったよ。こいつを使ったり使われた経験はあるかい?

Oli: ああ、こいつをデッキに入れた最初の理由は、数枚の島とSolitonを入れたかったからなんだ。島を数枚足すのは問題ないし。このコンボをそろえるのは難しくないからね、特に、Forgemasterを持っていれば。でも、持ってきたいカードは他にもいっぱいあってこれは必要なかったんだ。Arbalest自体の強さはどうかって?いいとも悪いとも言えるね。僕のデッキで使ったときは、大抵何体かのクリーチャーはもちろん、時には対戦相手すらも殺していたよ(毒生物とのコンボもいいよね)。でもこのデッキは常になにかしらマナを食ってタップアウトするから、これが必要という確信は持てないね。

Antoine: 僕らのデッキの最後の違いは、僕がPainsmithを入れているところかな。マイアを強化してプレッシャーを与えたりできると思っているんだ。まぁ、君はKuldotha Forgemasterのために非アーティファクト呪文を最低限まで減らしたいのと、沢山のボムでプレッシャーを掛けるデッキだからいらないのだろうけど。

Oli:そうだね。このカードは強力で、僕のデッキでもかなり仕事をするだろうけど、僕の目的は有利な場を構築してレアを最大限活かすことだからね。対戦相手とダメージレースをするつもりはないのさ。 僕はこの方針に固執しすぎているかもしれなくて、そのカードは膨大なダメージを稼げるポテンシャルを持っている。だけど、ぼくはデッキの中のカードすべてが全体のシナジーに関係しているのが好きなのに、これはそうじゃないから。

色を散らすことを考えると、Embersmithだけを入れるために山を4,5枚入れるかどうかはかなり迷ったよ。こいつはそれ自身でゲームを決めるほどの力があるけど、最終的にこれは必要ないと判断した。他の鍛冶と同じ理由でね。彼の能力はデッキの残りの部分とかなりのシナジーを形成するけど、彼自身がアーティファクトでないということ、そして何よりマナを喰って展開を妨げるという理由だ。

Antoine: Ok, thanks a lot Oli!

Oli : Thanks Toutoune, and thanks everyone for reading!

デッキの最終的なヴァージョンは以下のようになりました:

1 Snapsail Glider
1 Rusted Relic
1 Copper Myr
1 Gold Myr
2 Perilous Myr
1 Chrome Steed
1 Leaden Myr
1 Iron Myr
1 Clone Shell
2 Sylvok Replica
1 Kuldotha Forgemaster
1 Bleak Coven Vampires
1 Necrogen Scudder
1 Carnifex Demon
1 Grasp of Darkness
1 Flesh Allergy
1 Golem Foundry
1 Horizon Spellbomb
1 Argentum Armor
1 Tower of Calamities
1 Prototype Portal
1 Trigon of Corruption
10 Swamp
6 Forest

(僕の最初のデッキからPainsmithを抜いて Kuldotha Forgemasterを入れたもの、またはOliの最初のデッキからHeavy Arbalestを抜いてFlesh Allergyを入れたもの)

このプールには強力な色が二つある;黒と白だ。唯一のアーティファクト除去はSylvok Replica だから、僕らは二人とも緑を散らしたいと思った。Prototype Portal があることを鑑みれば更にね。白緑黒のデッキは、ダブルシンボルのスペルが多くて、マイアを入れてみても適切だとは思えなかった。それにアーティファクトがかなり濃いという特徴は崩したくない。このデッキはそれ一枚でゲームにかてる重いカードをたくさん含んでいる。だから鷹2枚を入れてのアグロプランはそれに合わないと僕は思う。6ターン目までマイアを手札に戻したくないしね。2/2飛行がデッキにフィットしないから、最終的に黒のみがこのアーティファクト及びレア群と一緒にプレイする価値があるという結論に達したんだ。

プレリでは4-0だった。3ラウンド目は対戦相手がいなかったけどね。4枚のマナマイアと高コストのボムは偉大だった。

Thanks everyone for reading, see you next week!
Antoine

http://www.channelfireball.com/home/ruel-ultimatum-double-sealed-analysis/
Posted by Antoine Ruel

October 20, 2010

ルーエル兄弟のシールドに関する雑談その2です。今回はAntoineの投稿記事です。結局どっちも出てくるのですが。2プール分考察してるので2つに分けます。 追加訳・修正部は青字

以下本文

多くのプレイヤーと同じように、僕もSoMがMagicOnlineでプレイできるのを待っていたよ(最初のキューは1秒もたたずして埋まっちゃったね)。でもプレリの値段設定はおかしいね、4-0しても10パック、3-1しても4パック、2-2で1パックしかもらえないのに30tixもするんだから。真面目な話、皆嵌りすぎだよね(訳注:だから足元みられるってことかな)。数日後に4322のドラフトプレリリースも始まったけど…20tixもするよ!

もっと愚痴りたいけど、Oliが昨日すでに物申したからね。

今までのところ、SoMでプレイしたのはパリでのプレリリースだけなんだ。だから、今日はこのフォーマットについて勉強して、僕の考えとミスを皆と共有しようと思う。

最初のシールドデッキ(キューを入れたら1分たたずに卓がたった。―Sealed Swiss queues roomには1927人ものプレイヤーが同時にいたよ!):

まずシールドプールを見てビックリしたのは黒のカードが一枚たりともないことだった。そうか、このアーティファクトだらけのフォーマットではそんなことも起こりえるんだな、と僕は考えた。プールのカード枚数をちょっと確認すると、90とある。よし、少なくとも他の色はその分強いに違いない、と考えた。

しかし、サイドボーディングしている最中に気がつきました。黒のカードがいっぱいあるではありませんか!デッキ構築時は見えなかったのに…Carnifex Demonもいるのに…

今日はOliverと2つのシールドデッキ構築に関して議論します。

Antonie:Hi,Oli、これが最初のプールだよ。
(例によって本家見たほうがみやすいです)

White:
3 Glint Hawk
1 Seize the Initiative
2 Auriok Sunchaser
1 Dispense Justice
1 Arrest Whitesun’s Passage
1 Abuna Acolyte

Blue:
2 Turn Aside
1 Vedalken Certarch
2 Neurok Invisimancer
1 Lumengrid Drake
1 Darkslick Drake
2 Sky-Eel School
1 Scrapdiver Serpent

Black:
2 Fume Spitter
1 Tainted Strike
2 Psychic Miasma
1 Blistergrub
1 Moriok Reaver
1 Instill Infection
1 Memoricide
1 Skinrender
1 Break Coven Vampires
1 Carnifex Demon
1 Exsanguinate

Red:
1 Galvanic Blast
1 Embersmith
2 Oxidda Daredevil
2 Arctrail
2 Vulshok Heartstoker
1 Blade-Tribe Berserker
1 Koth of the Hammer
2 Scoria Elemental

Green:
1 Withstand Death
1 Blight Mamba
1 Carapace Forger
1 Tel-Jilad Defence
1 Tangle Angler
1 Tel-Jilad Fallen

Artifact:
1 Accorder’s Shield
1 Golden Urn
1 Sylvok Lifestaff
1 Bladed Pinions
1 Copper Myr
2 Culling Dais
1 Glind Hawk Idol
2 Leaden Myr
1 Liquimetal Coating
1 Perilous Myr
1 Silver Myr
1 Auriok replica
1 Barbed Battle gear
1 Golem Goundry
1 Myr Galcanizer
1 Rust Tick
2 Sylvok replica
1 Tumble Magnet
2 Chrome Steed
1 Trigon of Infection
2 Saberclaw Golem
1 Trigon of Thought
1 Venser’s Journal
2 Razorfield Thresher
1 Darkslick Shores
1 Razorverge Thicket

で、以下のように組みました。

1 Dispense Justice
1 Arrest
3 Glint Hawk
2 Arc Trail
1 Galvanic Blast
1 Embersmith
1 Copper Myr
2 Leaden Myr
1 Silver Myr
2 Chrome Steed
1 Saberclaw Golem
1 Rust Tick
1 Perilous Myr
1 Myr Galvanizer
2 Sylvok Replica
1 Glint Hawk Idol
1 Golem Foundry
1 Tumble Magnet
1 Razorverge Thicket
8 Plains
5 Mountains
2 Forest

Oli: Hey Antoine, hey everyone! とても面白いプールだね。

Antonie: でも、デッキ構築時に問題が起きてね。黒いカードが使えなかったんだ。だから3つの違うデッキを黒なしで組んだよ。

初めてサイドボーディングした時僕の黒いカードが見れたんだ。それらは非常に良かったけど、数は白や赤より少なかった。だから黒を除いたベストなデッキを使うことにしたんだ。

で、君はどう組んだんだい?

Oli: このプールは2通りの組み方が有る様に見えるね。アーティファクトをフル投入してたくさんある金属術を有効に使えるようにすること、それか(アーティファクトに頼らない)いつもの様なデッキを組むか。僕は後者にしたよ。

7 Mountain
7 Swamp
3 Forest
1 Fume Spitter
2 Leaden Myr
1 Embersmith
1 Silver Myr
1 Copper Myr
1 Perilous Myr
1 Rust Tick
1 Moriok Reaver
1 Myr Galvanizer
2 Sylvok Replica
1 Skinrender
1 Blade-Tribe Berserkers
1 Bleak Coven Vampires
1 Carnifex Demon
1 Galvanic Blast
2 Arc Trail
1 Koth of the Hammer
1 Trigon of Infestation
1 Instill Infection
1 Trigon of Thought

Antoine:僕のデッキと大分違うね!僕はこのフォーマットの経験がこれでまだ2回目だから、僕が組んだのはベストではないかもしれない。特に黒のカードにおける問題を考えたならね。でも、僕はまだ自分が組んだNayaは良かったと思ってるよ。

Oli:僕は、金属術を機能させるには少なくとも16枚のアーティファクトが必要だと考えている。それと、金属術でもアーティファクトでもないけど入れたいカードが(このプールには)少なくとも5枚はあるね。そう考えると、金属術それ自体にはあまりスペースがない。

Antonie: で、僕らに合意できる点はあるかな? 赤の除去を使うこと、緑を散らすことがそうだと思うけど。

君はデッキを重いスペルを使うコントロールデッキとして仕上げたけど、僕は3体のGlint Hawksを使ってアグロデッキとして作った。君のプランはボム(Koth of the HammerとCarnifey Demonね)をより上手く使うことで、僕のそれはシナジーと速攻だ。

Oli: 赤いカードは優秀なものが多いから、この色を無視することはできないね。3枚の鷹はとてもセクシーで、EmbersmithやFoundryと合わせれば上手く働くだろう。でも、アグロプランは金属術と上手く働かない何枚かのカードをデッキに入れざるを得なくなる。だから僕は(白を)敬遠したのさ。

Antoine: 最初に組んだのは白単金属術だったんだ。

MONO-W
1 Copper Myr
1 Perilous Myr
1 Glint Hawk Idol
1 Rust Tick
1 Sylvok Lifestaff
2 Sylvok Replica
1 Auriok Replica
2 Leaden Myr
1 Myr Galvanizer
2 Chrome Steed
1 Silver Myr
2 Auriok Sunchaser
3 Glint Hawk
1 Dispense Justice
1 Arrest
1 Golem Foundry
1 Barbed Battlegear
1 Tumble Magnet
2 Forest
13 Plains
1 Razorverge Thicket

Oli:このデッキはとてもいいね!除去はすごく少ないけど、シナジーが豊富だし、まっすぐだ。僕は装備品をそれほどプレイするわけじゃないけど、このデッキだと強いね。

Antonie:サイドボーディングでデッキをあれこれ変えて、ベストな構築を見つけようとしたんだ。このデッキの成績は1-1だったよ。このデッキは速いけど、ゲーム後半用のカードも除去もないんだよね。これも明らかに少しなにか足りない部分があるから、赤単も試したんだ。

MONO-RED

1 Embersmith
1 Blade-Tribe Berserker
2 Arc trail
1 Galvanic Blast
1 Koth of the Hammer
P(記事中でもP,誤植?)
P(同上)
1 Copper Myr
2 Leaden Myr
1 Silver Myr
1 Perilous Myr
1 Myr Galvanizer
1 Rust Tick
2 Sylvok Replica
2 Chrome Steed
2 Saberclaw Golem
1 Razorfield Thresher
1 Tumble Magnet
1 Cunning Dais
1 Barbed Battlegear
3 Forest
13 Mountains

このヴァージョンはKoth of the Hammerを生かそうと思ったんだ。このデッキもラウンドの合間に試したよ。この赤単は明らかにアーティファクト除去に欠けていたから、2枚のSylvok Replicaを追加したよ。

Oli:除去は大量にあるし、このデッキのkothはありえない強さだろうけど、あまりいいデッキには見えないなぁ。このデッキ、見た目はいいけど、勝ち手段が1つしかないように見える。(白単の)飛行装備デッキのほうがずっとシナジーがあるよ。

Antonie: このデッキで2-1だったけど、それは主に対戦相手のドローが悪かったからだったね。1回負けたゲームはコスを3ターン目に出せたけど全くもって無意味だったよ。生物と除去は勝つには十分あって、それは白単のデッキに無かったものなんだ。

Oli: Naya と白単ウィニーではどっちがベストだと思う(赤単のデッキが一番弱いとして)?

Antonie: 白単には、赤単の一番いい部分が欠けてるよね。Galvanic Blastと, Embersmith 、そして2枚のArc Trailが。

Oli: そうそう、どっちのデッキも面白いんだけど、どちらも欠けてる部分があるんだ。それこそが僕が自分が組んだデッキと、君の組んだNAYAが好きな理由だね。これらのデッキは高い一貫性があって、除去と、いいマナカーブと、ボムを持っている。

ボムと言えば、コスはどうかな?明らかにいいカードだけど、どれだけどう強いのか分からないんだ。使ったことも使われたこともなくてね。

Antonie: 一回しか使えなかったけど、そのときはただ4点ダメージを与えただけだったよ。4マナのドレインカードみたいな動きだった。

Oli: それと、僕は鷹が大好きなんだが、これらのを少し減らしてアーティファクトを増量するのはどうだい?

Antonie: Nayaのヴァージョンだと既に14枚のアーティファクトを入れてるからね。僕の認識では、この枚数は素晴らしいとはいえないけど、最低限の枚数ではあるよ。まぁ、だから2枚のAuriok Sunchaser をカットして金属術にあまり頼らない構成にしたんだけど。

Oli: 僕は黒赤の方がずっと好きだな。このデッキのマナカーブはかなりいいし、Embersmithを驚くほど上手に使える(君のデッキだと赤単のやつでしか十分に使えないよね)。それに、弱点が二つしかない:大型フライヤーと非アーティファクトボムの不在、という弱点しかね。

このデッキの大抵の除が2以上のタフネスをもった生物に対処できないことは分かっている。これは他のフォーマットだと大きな問題だけど、傷跡だとそれで困ることはないね。

Antonie: 僕のアプローチとは大分違うよね。僕がこのフォーマットに詳しくないというのも、ビートダウンプランを選んだ理由だけど。よきマナカーブを持ってアグレッシブに行くことは、新フォーマットで常にいい選択だからね。

まず、新しい環境で遅いデッキだと、対戦相手の挙動が読めなくて困るけど、ビートダウンだとそれほどケアする必要がないからね。

それに、アグロデッキだと対戦相手の構築ミスにも付け込めるよ。

Oli: アグロデッキだと相手のマナベース構築ミスにも付け込めるね。でもこの環境だとマナスクリューはそんなに起きないよ。そのプランには、ラヴニカやアラーラのプレリリースでは同意できただろうけどね。でも、コントロールを組むのに必要なものがすべてある(マナカーブ、ボム、除去、そしてカードアドバンテージ)から、単純にコントロールを組むよ。

それに、コントロールをプレイするのは楽しいしね!

Antonie: これら2つのデッキはどっちも強いと思うよ。どっちのデッキがいいかは、相手がどんなデッキかに依ると思わない?

Oli: 基本的には自分が組んだやつのほうが好みだけど、青いデッキか緑の(毒よりも)巨大生物をフューチャーしたデッキと対戦する場合はサイド後に君のNAYAバージョンにするかもね。

最後にこのデッキに付け加えることとしては:
僕は青黒の2色ランドをプレイすることも考えた。あわよくば青三角符のための青マナを(Myrとともに)確保するためにね。しかし、結局はこれで勝ちに繋がることはほとんど無くて、タップインによる不利益が明らかに大きいと考えた。それに1ターンにUUを生む手段なら、既にSilver MyrとMyr Galvanizerのコンボがあったしね。

Antonie:僕も今はこのフォーマットに前より詳しくなったから、君の組み方のほうがいいのには同意するよ。でも、僕のバージョンも手探りのフォーマットではいい選択だったと思うよ。理由はさっきアグロについて話したとおりで。

Oli: そうかもね(Sounds fair)!

より環境について学ぶため、デッキをラウンド毎に変えました。最終的な結果は以下の通りです:WW 1-1, Mono Red 2-1, Naya 2-2 and matches 2-2 … for 1 pack!

続く
http://www.channelfireball.com/articles/family-talk-about-a-scars-sealed/

Posted by Olivier Ruel

October 19, 2010

ルーエル兄弟のシールドに関する雑談です。1つのプールを2人それぞれ組んでみて、それらについて議論しています。 コメで指摘してもらったところを青字で修正

以下本文

MOでミラディンの傷跡がリリースされてから、Antoineと僕はSoMでのシールドデッキ構築練習における新たなステップを楽しんでいます。1つより2つの意見、とりわけ僕たちはこのフォーマットにまだ詳しくないので、Antonieと僕はいくつかのシールド・プールからデッキをそれぞれ組んでみて、比べることにしました。今日はこのフォーマットで初めて僕がプレイしたデッキについて議論します。で、明日はAntonieのコラムにおいて、僕たちのMOでのSoMシールドについてお話します。

中略(MOでのリリースイベントのあこぎさに物申している)

まぁいいや、記事の本題に戻りましょう!

Oli: Hi Toutoune!
Antoine: Salut !今君のプールでシールドデッキを組み終えたところだよ。で・・・
Oli:まって!皆まず自分でデッキを組みたいんじゃないかな!

以下がそのカードプールの詳細です。いくつかのアーティファクトをそれと関連している色にソートしていますが、全てそうではありません。その色を使っていなくてもうまく働くカード(myrとか)は無色にソートしています。ある色で使ってこそ実力を発揮できるカードはその色として数えています。青、黒、緑の三角符を無色としているのはそれらがその色を使っていなくてもかなり使えるカードであるからで、一方他の2色の三角符をプレイアブルなカードとするには色マナが必要なので、その色のカードとしています。
(リストは本家ページを見たほうが画像付きで分かりやすいです)

Black:
2 Ichor Rats
1 Contagious Nim
1 Dross Hopper
1 Instill Infection
1 Nihil Spellbomb
1 Grasp of Darkness
1 Tainted Strike
1 BlisterGrub
2 Fume Spitter

Red:
1 Oxidda Daredevil
1 Molten Psyche
1 Trigon of Rage
2 Melt Terrain
1 Furnace Celebration
1 Oxidda Scrapmelter
1 Goblin Gaveleer
1 Turn to Slag
1 Ogre Geargrabber
1 Shatter
1 Flameborn Helion
1 Scoria Elemental
1 Vulshok Heartstoker

White:
1 Dispense Justice
1 Sunspear Shikari
2 Glint Hawk Idol
1 Glimmerpoint Stag
1 Razor Hippogriff
! Auriok Sunchaser
1 Loxodon Wayfarer
1 Glind Hawk
1 Salvage scout
1 Vigil for the Lost
1 Revoke Existence

Blue:
1 Dissipation Field
1 Neurok Replica
1 Neurok Invistimancer
1 Lumengrid Drake
1 Screeching Silcaw
2 Steady Progress
1 Vault Skyward
1 Plated Seastrider
1 Scrapdriver Serpent
1 Bonds of Qicksilver

Green:
1 Ezuri’s Archers
1 Viridian Revel
1 Wall of Tanglecord
1 Tel-Jilad Defiance
1 Horizon Spellbomb
1 Untamed Might
1 Blunt the Assult
1 Sylvok Replica
1 Tel-Jikad Fallen
1 Lifesmith
1 Cystbearer
1 Bellowing Tanglewurm
1 Carapace Forger
1 wing uncture

Colorless:
1 Copper Myr
1 Strider Harness
1 Golem Foundry
1 Sword of Body and Mind
1 Clone Shell
1 Bladed Piniouns
1 Steel Helkite
1 Ichorclaw Myr
1 Trigon of Corruption
1 Glimmerpost
1 Echo Circlet
1 Necrogen Censer
1 Liquimetal Coating
1 Infiltration Lens
1 Argentum Armor
1 Chrome Steed
1 Iron Myr
1 Throne of Geth
1 Grafted Exoskelton
1 Tumble Magnet
1 Gold Myr
1 Myr Battlesphere

Oli:で、以下が僕の組んだリストさ:

8 Plains
7 Mountain
2 Forest
1 Ichorclaw Myr
1 Copper Myr
1 Gold Myr
2 Glint Hawk Idol
1 Sunspear Shikari
1 Iron Myr
1 Neurok Replica
1 Sylvok Replica
1 Oxidda Scrapmelter
1 Glimmerpoint Stag
1 Razor Hippogriff
1 Clone Shell
1 Steel Hellkite
1 Myr Battlesphere
1 Horizon Spellbomb
1 Shatter
1 Revoke Existence
1 Sword of Body and Mind
1 Dispense Justice
1 Trigon of Corruption
1 Turn to Slag
1 Argentum Armor

君はどう組んだんだい?

Antoine:こんな感じ。

1 Glint Hawk
1 Revoke Existence
1 Dispense Justice
1 Glimmerpoint Stag
1 Razor Hippogriff
1 Shatter
1 Oxidda Scrapmelter
1 Turn to Slag
1 Flameborn Hellion
1 Loxodon Wayfarer
1 Trigon of Rage
1 Copper Myr
1 Gold Myr
1 Iron Myr
2 Glint Hawk Idol
1 Golem Foundry
1 Sword of Body and Mind
1 Chrome Steed
1 Clone Shell
1 Argentum Armor
1 Steel Hellkite
1 Myr Battlesphere
9 Mountain
8 Plains

Oli:どっちもかなり似たようなデッキになったけど、同時に違うデッキでもあるね。僕はボムを最大限に生かすためにアグロデッキを組みたかったけど、君はアグロなデッキを組みたかったように思える(訳注:原文はWhere I wanted to build an aggro deck in order to make the best possible use of my bombs it seems like you wanted to go for an aggro version./対比するような構造なのに対比になってないし、Oliのデッキはコントロール気味なのでただの書き間違えかな?ジョーク?の様です

Antoine: Neurok Replica?正気かい?控えめに言っても、君の構築にはいくつか予想できない部分があるね。

Oli:このプールは沢山のボムと、除去と、カードアドバンテージがとれるカードがある。こういうのが有ったら、僕は単純にコントロールデッキを組もうとするね。色つきのカードが少ないから、2枚の土地と緑の模造品(できれば呪文爆弾も)を入れるのは高くつかないだろうね。
Neurok Replicaに関して言えば、このデッキで唯一気に入らないところが高いマナカーブだったからね。序盤のクリーチャーとして考えれば、たとえ能力が起動できないとしても問題はないよ。

Antoine: Neurok Replicaの方がLoxodon Wayfarerよりいいと本当に考えてるの?

Oli:1/5というサイズをRGアグロに対して試してみたけど、タフネスが1大きいことよりアーティファクトであることの方が重要だと気づいたんだ。

Antoine:それはそうかもね。タフネスが5あることはこのフォーマットではあまり重要じゃない。あと、僕のデッキを君のよりアグロにしているのはTrigon of Corruptionではなく
Trigon of Rageを採用している点だね。3体のマイアと合わせるととてもいいカードだと思うんだ。

Oli:実は、まだ使ったことないから、あまり赤三角符は信用してないんだよね。このカードはどうなの?

Antoine: 3 体のMyr + Glint Hawk + Glimmerpoint Stag + カウンター載せるための赤マナ + 2 Glint Hawk Idolがあるから、上手く使えるに決まってるさ。黒の方は重いし、せいぜいマイアを殺すぐらいだよ。でも実はまだ試してないんだ。逆にそれはどうなの?

Oli:黒を使ってなくても驚くほど強くてびっくりすると思うよ。緑黒の毒デッキ以外はシールドではかなり遅いからね。あと、(この環境の)主要な生物はかなり小さいよ。

Antoine:それには同意できるね。でも、Sunspear Shikari は僕の意見だと駄目なカードだな。デッキに入っている装備品はそれ自体で勝てるカードだから、こいつはいらないよ。

Oli: 問題は、10点満点で3点か4点だけどマナ・カーヴに合ったカード(《ニューロックの模造品》や《太陽の槍のシカール》)を入れるのがいいのか、それとも5点だけどもうちょっと重いカードを入れるのがいいのか、ということだね。 これらのカードがちょっと劣るのは同意するけど、このデッキに重いカードはもう十分あるんだよね:

Clone Shell
Razor Hippogriff
Steel Helkite
Myr Battlesphere
Turn to Slag
Argentum Armor
Trigon of Corruption

これ以上重いカードを入れたくないんだ。

Antoine:それはまさに僕がTrigon of Corruptionを使わない理由だよ。コントロールデッキに必要なのはフィニッシャーで、その選択肢としてFlameborn Hellionが使えると思うよ。3体のマイアがデッキに入っているから2/2や1/4に頼るより、もっと場にインパクトを与える、信用できる高コストクリーチャーが必要だよ。また、アーティファクトには大抵対処できるけど、有色のビッグスペルは対処しづらいよ。

Oli: う~ん、僕らのリストの主な違いは、カード個々に対する評価の違い(三角符を除いて)ではなく、勝ち手段をどれだけ信用しているかだね。ヘリオンに対処するのは骨が折れるのには同意できるけど、僕はこのデッキのフィニッシャーは十分だと思うよ。

Antoine:こうやって話してみて、僕のデッキ構築に間違いがあることが分かったよ。Golem FoundryはWall of Tanglecordに変えるべきだね。青模造品はまだ使えると思ってる?

Oli: うん、たぶんね… おっと、あと壁について言及していなかったけど、それを使わなかったのは装備品が二つは入っているからさ。それと、Golem Foundryに関して言えば、これは沢山のアーティファクト(17枚くらい)が入ったデッキじゃないと仕事をしないから、これを使うなら呪文爆弾をもっと入れたほうがいいね。それにしっかり3ターン目に置けないとかなり弱いからね。

Antoine:君がデッキに緑を入れたのは面白いね。沢山のアーティファクトとマイア、これだと色を散らすのは簡単だ。それにダブルシンボルのカードは大体コストが高いからね。

Oli:そうだね、色を散らしやすいのはこのフォーマットの特徴だね。色つきのカードは少ないから、他のフォーマットより簡単に色を散らすことができる。そしてそれはリスクになりにくい。

Antoine:でも疑問点もある:Sylvok Replicaに関するマナ・プロブレムを抱えるリスクをおって、大丈夫なの?あと、Horizon Spellbombは3マイア17土地もあればいらないと思うんだけど。

Oli:うん、 Horizon Spellbombは模造品を運用するためだけに居るんだ。それに、このデッキは緑をタッチするために平地と山の枚数を削っているけど、後半それらを持ってくる役割もあるよ。白と赤はゲーム中盤~後半に使うカードが多いから。

Antoine:僕も構築の際はそれを考慮したけど、デッキにマナソースは十分あるから、もっとインパクトのあるカードを入れたいと考えたんだ。.既にアーティファクト除去は3枚もあるから、緑をどうしても加えなきゃならないとは思わないしね。まぁ、青いデッキと対戦する際はそれらをサイドインするかもしれない。青はコントロールの色だという理由だけで。

Oli:逆に、僕は緑黒デッキと対戦する場合はこれらを抜くだろうね。その色の組み合わせは大抵あまりアーティファクトを運用しないからね。

Antoine: そうだね。でも大抵の緑黒は駄目だね。たくさんのプレイヤーが毒と通常ダメージ、勝利手段が並行しているデッキを組むけど、これは共存できないというのが僕の意見だ。.

Oli: それには完全に同意だね。数週間前にプレリリースに参加したけど、森と沼を同時にプレイする対戦相手に当たることほど嬉しいことはなかったよ。皆経験がなくて新しいアーキタイプをやると失敗しちゃったんだろうね。君の言うとおり、毒クリーチャーだけでデッキを組むのはかなり難しくてデッキの残りの部分は通常のクリーチャーになってしまう。毒デッキを組みたいなら、毒と増殖を上手く組み合わせて勝てるような構成にする必要がある。

Antoine: それはすごく難しそうだよ…

Oli: +X/+Xのパンプアップスペルがないと組むのはかなり難しいけど、それがあればかなり強いよ。このカードと3/1プロテクションアーティファクトや、1/1飛行のコンボは致死的だ。ま、このアーキタイプを上手く働かせるにはさらにカードが必要になるけどね。

Antoine: で、緑を入れたこのデッキで結果はどうだったの?

Oli:このデッキで最終的には2-2だったね。

Antoine: 理不尽なカード/コンボ/マリガンに負けたのかい?

Oli: なにもできなかったマッチが一回あったね。土地4枚の初手をキープしたら、その後ずっと土地を引き続けて、8ターン目に6枚の土地(ああ、SpellbombとRazor Hippogriffのおかげね)を抱えて負けたゲームがあってね。まあ、マジックには起こりえることさ。その他のゲームではマナトラブルに悩まされることはなかった。4ラウンドで3回、緑マナがある状態で呪文爆弾が使えたね。そのうちの1回は森があって山が足りない状態だった。 そのときは遅いターンで、もう重い呪文を持ってる状態だったから、あんまり関係なかったけどね。

言うまでもないけど、Hellkiteはとんでもないやつだったね。Wurmcoil Engine を軽く捻ってくれたよ。僕のデッキの主要な問題点は対戦相手のビートをとめる事だった。僕の低いマナカーブはあまり助けてくれなかったね。強いアグロデッキと対戦した際にこれらを引いてきても、これらはただ軽いだけのカードだったんだ。一方で、僕が6マナにたどり着けたゲームでは大抵勝てたよ。

Antoine: 君のカードプールを考えれば、そうだろうね。.

Oli: あと最終的に、あの鎧には心底がっかりしたね, 全くいらなかった。もうデッキに入れたいとすら思わない。

Antoine:また使うことになると思うけど。それだけでゲームに勝てるカードは入れるべきだと思うよ。

Oli:このカードは何回も引いたけど、これを装備できずに死んだだけでなく、時に装備先すらないこともあったんだ。このカードが真価を発揮するのはとても低いマナカーブを持っていて、後半することがないデッキでだね。でもそういうデッキは構造上ハンデがある(but it was a systematic handicap here).。

Antoine: じゃあ代わりに何を入れるんだい?Flameborn Hellionを“フィニッシャー枠(kill slots)”にする?

Oli:断定はできないけど、1/5かHellionだね。で、鎧を入れないなら青模造品より壁を優先するよ。

Antoine: そうすればよりよくなるだろうね。僕はそもそもArgentum Armor を抜かないけど。

Oli:このプールはデッキを組むのが難しいよね。赤は明らかにベストな色で、白は魅力的だけど実は素晴らしいものではない。問題はシナジーを形成するカードが少ないことだ。鷹と、その像をどちらも上手く使う手段がないよね。これが”偽のマナカーブ”と言えるものをプレイヤーに与えてしまう。このプールの低コストのカードはデッキが上手く回っているときは仕事をするけど、対戦相手のビートダウンに守勢に回ろうとする際には上手く働かない。つまり、僕らのデッキ構築は大きくみれば正しかったけど、本当に強いアグロデッキと対戦する場合はかなりきついということだね。それは僕がこのデッキを使った3本勝負で負けた原因でもある。

Antoine: デッキを組む際には呪文のマナコストだけを注意するのではなく、十分に運用するために実際に必要なマナにも気を払うべきだね。これは2枚の鷹の像が要らないと言っているわけではなく、白赤のデッキを作る際にも0/6の壁を同時に採用するべきだったということだね。

Oli: 今日は時間を割いてくれてありがとう、兄弟。じゃ、また明日の記事”double sealed deck analysis”で!

Antoine: どういたしまして。読んでくれた皆さん、ありがとうございます。ではまた明日!

Oli: Thank you!

Olivier Ruel

以下MOのラグに関する指摘
トーナメントで賞品を貰ったら補償が受けられないから、不都合があればドロップした方がいい、など

おしまい

Posted by Josh Silvestri

October 11, 2010

Channelfireball様の記事です。Josh Silvestriによるミラディンの傷跡ドラフトにおけるアーキタイプの解説です。今回は非常に口語的というか、構文が取りづらい文章でした。いつも以上に訳の日本語おかしいです。それはむしろ日本語力の問題な気もする。コメントで指摘して頂けた部分は随時青字で修正・追訳します

本文

前置き
実践的なMTGの攻略記事を読みたい場合は、このページはスキップしてください。軽い読み物が読みたいのなら、そのままでよろしい。

中略(筆者の近況等)

本題
脇にそれた導入部分はここまでにして、この記事の本題に移りたいと思います。それは、ミラディンの傷跡ドラフトにおけるアーキタイプについてです。 この環境のドラフトは、久しぶりに、直球のテーマ・デッキでちゃんと勝てる環境です。むしろ「テーマ・デッキ」なる語は不正確かもしれません。なにしろ、この環境においては、一定量のシナジーを含むデッキはすべて、あるテーマを含んでいるのが普通なのです。.しかしながら、ゼンディカーやエルドラージ覚醒、そして基本セットなどにおいて、大抵の場合シナジーはオーバーパワーなボムや優秀なカードの寄せ集めに敗れていました。しかし、傷跡では違います;優秀なカードを集めて勝つ、ということは依然できますが、プランにそってデッキを構築する必要があり、どのゲームでも一貫したプランを遂行できるデッキに負けるリスクもあるのです。

特化したプランに沿ってデッキを構築するよい例として、Conley Woodsが赤黒アグロデッキを彼の最新の記事で解説しています。通常とはまた違ったアーキタイプがそこにはあります。Furnace Celebrationを中心とした、申し分のない確固とした戦略です。感染デッキの裏で安くFurnace Celebrationやその他の適切なカードが集められるデッキでもあります。いくつもある戦略間においてカード評価は70%程までは同じですが、残りはあなたがどんなバージョンのデッキを作りたいかで変動します。このセットには、1つの色に1つの道しかないという事は無いのです。「創造性」と「色の中で本当に空いている道はなんなのか判別し、そこからアドバンテージを得ること」が奨励されます。

Facebookにおいてたくさんの人がコントロールデッキに強力なオプションがないことに愚痴を溢していましたが、これは間違っていると思います。コントロールにおいて私の好きなカラーコンビネーションは青黒または青緑なのですが、その理由はPlated Seastriderと壁は驚くほど強く、またかなり遅くまで回っているからです。ああ、もちろんこれは理由のうちの半分です。残りの理由はVedalken Certarchをうまく使え、感染がらみでない緑と黒のカードはコントロールで非常によく働くからです。多くのデッキがT-Rex (Alpha Tyrannax)に対処できないという事実は驚くべき事実です。Bladed Pinionの様な装備品が1つでも着いてしまえば、Steel HellkiteやGethの様なボムを可能な限り速く引かないとゲームは終わってしまうでしょう。

もちろん、私は短絡的に感染カードを売り叩こうというのではなく、あなたは感染をメインの勝ち筋としたコントロールデッキを作ることはが確実にできます。Trigon of Infestationは非常にいい例で、十分な時間があればあなたに勝利をもたらしてくれます。増殖のバックアップを受けたTangle AnglerやそしてIchor Ratsでさえも同じことが言えます。 感染持ちクリーチャーの攻撃を無理やり通す様な手段を持ち、デッキの残りの部分を大量のブロッカーと除去で埋めたデッキは、たくさんある緑黒の感染デッキとはまったく違ったものになるでしょう(訳注:妄想含みの 怪しすぎる 訳。原文はBeing able to force your infect guys through and leveraging the rest of your deck in a fashion that isn’t stopped by a few timely blockers or removal spells is a stark contrast to many of the all-in BG infect decks I see;isn’t stop a fewを一時しのぎに留まらないだけの~という意味だと考えた)

コントロール(の感染デッキ)にベストなカードは、私が見つけた限りではVolition Reins, Tumble Magnet, Wall of Tanglecord, Plated Seastrider、そして2/2より大きいフライヤーならなんでもです。

一般的なものも含めたこの環境のアーキタイプは以下の様になります:

Metalcraft decks: blue, white, W/R, W/G, W/U, G/R, G/U, U/B
Infect decks: green, black, B/G, B/R, G/R, B/U, G/U
Proliferate: G/U, B/U, G/B/U
Aggro: red, white, R/B, G/R, W/B,
Control: blue, U/G, U/B, U/R, B/R, G/B/x
Other trick decks: Furnace Celebration, Kudotha Rebirth, Myr

いくつかのカラーコンビネーションが各アーキタイプに跨っていること、その一方でそうでないものもある事に気付くと思います。このリストは私が今まで見てきたドラフトを元に、どの色のコンビネーションでその戦略がうまく働くか考えただけのものです。 見て分かるように、どの2色のコンビネーションでもアーキタイプありのデッキが作ることができます。といっても、1枚か2枚のカードまたは呪文爆弾や模造品のために2色目を散らしている場合が多いのですが。なので、単色でも上手く機能するでしょう。

金属術デッキと感染デッキがどちらも作れる色の組合せはたくさんありますが、どちらに行くかはドラフト中になにが取れるかとドラフターの好みに左右されます。私は黒青のアグレッシブな金属術デッキを見たことがあります。Blistergrub, Moriok Reaver, Necrogen ScudderそしてLumengrid Drakeなどがキーとなる様でした。デッキの本質はドレイクやVedalken Certarch 、そしてRusted RelicやRiddlesmith等のいくつかのアンコモンのために金属術を利用することでした。アグレッシブなバージョンのデッキが金属術でテンポを得てビートダウン・プランの継続を図っているのに対し、他のバージョンでは同じ金属術のカードを使っているにも関わらず防御により焦点を当てています。いくつかの増殖系のカードにより重点を置いており、Neurok Replica, Wall of TanglecordそしてPlated seastriderの様なカードで防波堤を築き、ボムにたどり着くまで耐えるのです。

アーキタイプに沿ったデッキ構築を成功させるための鍵は、早い段階からシグナルを読み、プランを描いて、留保なしにそこに向かうことです。このフォーマットにおいては、どのアーキタイプとしても中途半端なデッキが組みあがってしまった場合、勝ちあがるのはとても難しいです。デッキ内のカード個々のクオリティが高くても、です。私がプレイしたあるチームドラフトでは、チームメイトのうち1人は中途半端な感染デッキ、もう一人は中途半端な赤いアグロに青いディフェンシブなカードを混ぜたようなデッキを組んでいて、大いに失望したものです。Neurok ReplicaとOxidda Daredevilがおなじマナカーブ上に居るような事態は嬉しくもなんともありません。私たちのチームは結局3つのマッチを取りましたが、2つは私のデッキが、そしてもう1つはSkittles (Skithiryx, the Blight Dragon)がもたらしたものでした。このドラフトが、私がこの記事を書くきっかけとなりました。

感染カードについて語る前に、何度かのドラフトの末に至った私の一般的な感染カードの点数表を示します:
Obviously: Skittles, Hand of the Praetors and Grafted Exoskeleton (Unfocused infect build)
Great: Tangle Angler, Ichor Rats, Grafted Exoskeleton (infect done right), Putrefax
Good: Corpse Cur, Plague Stinger, Ichorclaw Myr, Necropede
Eh: Cystbearer, Tel-Jilad Fallen, Blight Mamba, Contagious Nim, Trigon of Infestation
Poop: Carrion Call, Blackcleave Goblin, Vector Asp

Grafted Exoskeletonが2回登場しています。ひとつは、あなたが強力な感染デッキが組めた場合で、そういうデッキには通常10-12体の感染クリーチャーが含まれていて、パンプアップまたは増殖を行う手段と、アタックを通す手段も備えており、非感染クリーチャーはユーティリティまたはマイアぐらいしかいない、というデッキです。もうひとつは、あなたのデッキが感染デッキとしては2流で、何枚かの「リアルな」クリーチャーを使っている場合です。この場合、Grafted Exoskeletonを彼らに装備すれば、非神話の感染クリーチャーとしてはこのセットで最高のものを手に入れたことになるでしょう。私の個人的な好みとしてはNeurok InvisimancerにGrafted Exoskeletonを装備することで、Grafted Exoskeletonを利用するとても楽しい殺し方です。

この表の最下段に位置するカードをプレイするのは私の嫌うところだということも、追記しておきたいと思います。これらのカードはホントにたくさん感染カードが取れたときのみ使うことになるでしょう。感染デッキにおいてどうしても使いたくないカードはBlackcleave Goblinだけで、こいつにはそれにふさわしいカテゴリーが必要かもしれません。Vector Aspをプレイせざるを得ないことは憎むべきことですが、その他のカードはもう少しチャンスがあります。Carrion Callは感染クリーチャーというよりはほとんどコンバットトリックの様なカードです。Contagious Nimはこの階層のbubble-boyで、灰色オーガよりはましであろう、と最下層からなんとか出てこられたカードです。

感染クリーチャーをより活用するためには、明らかに装備品とパンプアップを使えばよいのですが、Heavy Arbalestと Bladed Pinionsは特に強力です。Heavy Arbalestは単純に遅く普通のデッキでは扱いづらいのですが、攻撃せずに一回の起動で2つの毒を射出できる能力は、どんな感染デッキに対しても大きな射程距離を与えます。Bladed PinionsはどんなX/2の感染クリーチャーに装備しても、戦闘においてダメージを与えるが難しい存在にすることができます。特に、Untamed MightやWithstand Deathといった脅威と組み合わせるとさらに上手く働くでしょう。

Infiltration Lensはおそらく毒デッキにおいて最も一般的な装備品でしょう。しかし、私は次のことに気付きました。あなたがライフの代わりに毒でうまいことやればやるほど、相手はより一層(感染クリーチャーを)ブロックしようとするのです。感染クリーチャーを戦闘で失い続けると、1体につき2枚のカードで埋め合わせできるにしても、戦闘に出す十分な感染クリーチャーがその後足りなくなり悶絶する、となりうるのです。これは優秀な感染デッキでさえも陥ります。一方で、Throne of Gethは感染デッキに打ってつけのカードで、まだまだ過小評価されていると思います。躊躇なく生贄にささげられるアーティファクトはたくさんあり、増殖は場で遅れを取ったときにベストな勝ち手段となるのです。

このセットのメインテーマの一つから話題を他に移しましょう。

活用されていない/過小評価されているカードたち:
Plated Seastrider
Glimmerpoint Stag
Barrage Orge
Volition Reins
Wall of Tanglecord
Trigon of Infestation
Lumengrid Drake
Alpha Tyrranax
Flameborn Hellion
Necrogen Censer

このうちの何枚かにあなたは馬鹿馬鹿しさを感じるかもしれません。Volition Reins?みんなそいつはボムだと知っているし、過小評価されているとは言えないよ!と。このリストは皆がそのパワーに気付いていないカードをただ羅列したものではありません;どちらかというと、皆がそのカードをどの様に扱えばよいのか示すためのものです。それは色の組合せに拠ることもあります。手綱のUUUのコストが支払えなくて使えないでいるプレイヤーを何度も見ました。2色目が濃くないプレイヤーでさえも、単純にその濃い色マナが払えずに使えずにいました。私が感じているのは、色の選択において柔軟性を持たない人が多いのではないかということです。序盤取ったカードに引き摺られているように思えます。

Wall of Tanglecord もまた皆がその堅固さを知っているカードですが、それでも私はこのカードをかなり遅くまで見かけます。プレイヤーが防御の価値を十分に評価しているのか疑問になります。 このフォーマットではT-rexより小さいクリーチャーを全てとめられるだけでなく、到達によって青と白の基本戦略の勢いを削ぎ、いくつかのボムすら押さえ込めるのです。感染デッキを相手にする場合ですら、6というタフネスは地上クリーチャー(ground guys)を長い時間押しとどめ、除去またはより大きなP/Tを持ったクリーチャーを引くまでの時間を稼いでくれます。

次に、Plated Seastriderについて考えて見ましょう。これはつまりHorned Turtleなのですが、1マナ軽いです。この環境はタフネス1の強力なクリーチャーが多数いるので、こいつはそれらに対する防御役として素晴らしい仕事をします。もちろんゲーム後半では輝きを失いますが、それでもNeurok Replicaやその他の高タフネスのクリーチャーと協力することで容易に攻撃クリーチャーを返り討ちにできます。このクリーチャーはドラフト中かなり遅くまで姿を見ることができ、6手目以前に取られることはありませんが、ゲームでは赤や金属術のアグロデッキの地上アタッカーを立ち往生させている姿を見ることになるでしょう。

Trigon of Infestation はもしかしたらこの中で最も過小評価されているカードかもしれません。アグレッシブな緑黒には全くフィットしないことは私も理解しています。このカードに速さはなく、いくらかの助けがなければこれでゲームを終わらせることはできません。鍵は、このカードはアドバンテージを補償する数少ない1つである、という点です。そして、1枚のカードでクリーチャー製造機としての役割を果たし、比較的マナ効率がいい、という点です。小さな虫たちはどんな装備品を纏っても本格的な脅威となり、緑をプレイしていない場合でさえ増殖を行えるカードがいくつかあれば、このカードから大きな利益を得ることができます。コントロールよりの感染デッキにおいては立派な勝利手段となりますし、少なくとも毎ターン生まれるチャンプブロッカーとしては機能します。しかも、そのブロッカーは攻撃を受けるたびに相手を小さくしていくのです。

一方で、Alpha TyrannaxとFlameborn Hellionは除去するのが難しいという点で大変強いカードです。フォーマットの特性上、非アーティファクトの巨大生物を除去できるカードは事実上存在しません。何らかの装備品を纏う、または1つのコンバットトリックで補助してやる、などすれば、どんな場においても暴れまわれる彼らの能力は、あなたの貧弱な対戦相手にとってゲームの大きな焦点となるでしょう。

マイアや呪文爆弾については、説明を必要としていないと思います。マイアを過小評価している人たちは、彼らがどんな優秀なマナ加速なのか、そして金属術に貢献するという事実に気付いていないのでしょう。金属術については同じことが呪文爆弾にも言え、色があっている場合は実用的な効果とキャントリップが1枚のカードで行えるのは非常に価値のあることです。ひとたびミラディンの傷跡がMOで使用可能になれば、赤と緑の呪文爆弾が6~8手目で取れる日々はすぐに終わるだろうと予想しています。

この環境での私の好みのデッキはUGコントロール、白の金属術、赤単色また白赤のFerrovore とBlade-Tribe Berserkersをフューチャーしたアグロデッキ等です。私は傷跡ドラフトに習熟するため、いつも違うデッキを組んでいますが、上記のデッキは例外です。それでもやはり、多種多様なデッキを試すのはとても楽しいです。繰り返しになりますが、この環境の鍵はプランを持ってドラフトすること、そしてそのプランに沿うシナジーを作ること、(プランを持ったデッキを作るという)目標を達成すること、です。では、ミラディンの傷跡ドラフトを楽しんでください!
Josh Silvestri
Email: joshDOTsilvestriATgmailDOTcom

Posted by Conley Woods

October 7, 2010
http://www.channelfireball.com/articles/breaking-through-15-lands-or-less-rb-aggro/

Channel Fireball様の記事です。①の続きです。読み終わればすぐにでも試せてしまいそうな、すごく具体的なピックの解説です。

本文
このアーキタイプをドラフトする際に、最初に理解してほしいことは、あなたしか欲しがらないカードがいくつかあるということです。そのため、あなたはしばしばデッキに本質的に必要なカードを流して別なカードをとる場合もあります。たとえば、Perilous MyrとDross Hopperの2択において、前者をピックすることができるのです。Dross Hopperの方がデッキに欲しいカードであるにも関わらず、です。バッタを拾えるチャンスの方が多いからです。特に黒は、たとえ卓に黒に向かった他のプレイヤーがいたとしても、彼らは毒絡みのカードを探している可能性が高いので、Dross HopperやFume Spitterは遅くまで残ります。

次に重要なのは、似たような効果の呪文で代替を行うことで、デッキの一貫性を損なわずに組めるという点です。これは、あなたのデッキで恐ろしい効果を発揮するが、代替の利かないアンコモンのカードを、デッキの主要なパーツではあるが似たような効果の呪文で代替がきくカードに優先してピックできるということです。例えば、私は常に、最初のFurnace CelebrationをGrasp in Darknessの様なカードに優先してピックするでしょう。後者のほうがカードパワーは強いにも関わらず、です。あなたはShatterやGalvanic Blastやその他のスペルで除去のスロットを埋めることができますが、Furnace Celebrationがピックできる機会はあまりありません。もちろん、Galvanic BlastとFurnace Celebrationがかなりカードの濃いパックから同時に出た場合、前者を優先します。なぜなら、Furnace CelebrationはGalvanic Blastの様なあからさまなパワーカードではなく、1周する可能性がかなり高いからです。常識とパックを読むスキルを用いてどちらのルールを適用するべきか判断してください。

カードの個々の解説は、マナコストと、生物/非生物のカテゴリーに分けて行います。記した優先順位はコモンのみの順位ですが、それぞれのカテゴリーにおける特筆すべきアンコモンについての解説もしています。このアーキタイプはほとんどコモンによってできています。

1マナ生物(one-drop)は埋めねばならない最も重要なスロットです。私たちの色には十分な量の1マナ生物がないためです。幸運なことに数少ない1マナ域は、パワフルなカードでないためかなり後半まで流れています。優先順位は以下の順です:

1st:Fume Spitter 2nd:Goblin Gaveller 3rd:Kuldotha Rebirth

Kuldotha Rebirthは明らかに強力に見えますが、私はこれをたくさんデッキに入れることを好みません。1ターン目に唱えられることなどめったにありませんし、様々な理由で持て余します。1枚入れるなら悪くないのですが、それでも他の1マナのカードを優先したいです。2位のゴブリンは2枚か3枚の装備品がとれたなら評価が上がります。なので、パック後半で彼と対面した際は上手く判断を下してください。Fume Spitterは通常2,3点のダメージを稼いだ後になにがしかを殺して場を去ります。遅くに引いてきても、あなたの障害になっているであろう1/4や1/3のパワーを削げます。もちろん、Furnace Celebrationとはよいコンボとなります。アンコモンにおいては、該当するカードはMemniteしかいません。しかし、彼は序盤の爆発力を増すいいカードです。スペルに目を移すと、次の優先順位となります:

1st:Galvanic Blast 2nd:Panic Spellbomb 3rd:Sylvok Lifestaff

Goblin Gaveleersが数枚取れていれば、LifestaffはSpellbombより優先するカードになります。加えて、3枚以上のSpellbombはほとんど必要ありませんので、装備品のピック順はこの場合も変わります。キャントリップがついてるため土地事故を緩和することができ、ダメージを通すのに役立つSpellbombは非常に重要なカードです。また、Oxidda Daredevil, Ferravore,そして Furnace Celebrationとシナジーを形成することは覚えておいてください。Blastについては説明はいらないでしょう。リミテッドにおいては、他のプレイヤーは1マナの火力呪文より他の豊富なアーティファクト除去呪文の確保を優先するので、あなたは3~5手目に容易にこの呪文をピックできるでしょう。また、私は常にBlastをShatterに優先してとります。決定打になりうることを評価してのピックですが、数枚のShatterを確保しておくことももちろん悪いことではありません。アンコモンの2種類の1マナスペル、Darksteel Axe とnfiltration Lensも言及する価値があります。2マナ生物に話を移すと、その優先順位は以下のようになります:

1st:Dross Hopper 2nd:Oxidda Daredevil 3rd:Perilous Myr

このリストはとてもシンプルですが、話すべきはアンコモンのスロットです。Painsmithはこのデッキにおいて理想的な2マナ生物です(Embersmithよりも、です)。彼はマナを必要使わずして、大きなクリーチャーの防衛線を突破することを可能にしてくれます。そして、クリーチャーの打撃力を素早く上げてくれます。Embersmithもまた重要ですが、彼を生かすために常に1マナを残しておけるとはいえません。Necropedeは他の5枚の生物には劣りますが、感染デッキや他のアグロデッキに対する良きサイドボード要員になります。2体のクリーチャーを容易に道連れにできますし、Dross Hopper及びOxidda Daredevilとコンボを組むこともできます。この順位にマナマイアが一匹も入っていないことを注意してください。一匹も欲しくありませんので、これらは流して周りのプレイヤーをハッピーにしてあげましょう。Fume Spitters とPerilous myrはマナマイアが大好物なので、ゲームプランになんの影響も与えないこれら貧弱な1/1クリーチャーは流してしまいましょう。4マナ域を必要としないデッキなのでマナ加速をする必要がないのです。ところで、Dross Hopperは後半2~4点のダメージを稼いでくれます。これはこのデッキにおいて非常に重要なことなので、Daredevilなどの様に簡単に1対1交換をしないでください。
スペルにおける順位は:

1st:Shatter 2nd:Grasp Darkness

この2枚は非常に優秀ですが、Grasp of Darknessは驚くほど遅い順目で廻ってきます。Graspはこのデッキにおいてはいいカードですが、マナ拘束がきついです。黒が濃いならShatterより優先できますが、先程も述べたようにアンコモンで互換可能です。Arc Trailは2対1交換ができる、(本体)ダメージと除去を兼ねれる、と際立った性能を持っています。Trigon of Rageはバーンスペルとして機能します(Trigon of Rage acts as a burn spell that can just win you games from out of nowhere as well)。優先順位は落ちますがそれでも優秀なカードとしてContagion Claspがあります。Necrogen CenserやTumble Magnetsのカウンターを増やして起動型能力を使う機会もあります。基本的にゲームは長引かないのでその様に使う機会は稀ですが…しかしこれが機能すれば、負けるのは難しいでしょう。その上、アーティファクトなので、Smithや金属術のポテンシャルを上げることができます。故にこれは優秀な除去で、これを使うことを嘆く必要はありません。3マナ生物の優先順位は:

1st:Vulshok Replica
2nd:Moriok Replica
3rd:Ferrovore
4th:Snapsail Glinder
5th:Blistergrub
6th:Vulshok Heatstoker
7th:Moriok Reaver

今までで一番長いリストですが、この3マナクリーチャーの充実ぶりは一長一短です。3マナ生物が足りなくなるということはめったにないということですが、もともとこれらは4,5枚しか必要ありません。6枚も入れたらひどいデッキになるでしょう。Vulshok Replicaは他を大きく引き離しての1位ですが、これは3マナでパワー3かつバーンスペルにもなる彼の特徴がそうさせています。ゲーム後半においてバーンはとても重要ですからね。Moriok Replicaが次点につけていますが、これはリミテッドでは不可欠かつ不足しがちなアドバンテージ源となるからです。他の5枚はこれらから大きく水を明けられており、互いに互換が効きます。私が大好きなFerrovoreも、用済みとなったMagnetやCenserを素早くダメージに変えてくれるえらいやつなのですが、デッキには1枚、最大でも2枚しか入らないでしょう。Snapsail Gliderの強さはデッキ内のアーティファクトの総数に左右されます。デッキにアーティファクトが10枚前後あれば、彼はこのデッキにおいては稀有なフライヤーとして、上述の位置につけますが、6,7枚程度しか取れてないとなると、このリストの底まで急降下します。Blistergrubサイドボードのキーであり、殴った後に火力となる点でVulshok Replicaと似た役割を果たします。Heatstokerは通常、Moriok Reaverよりダメージを稼いでくれますが、この環境のBarony Vampireも、あなたが3マナ生物に不足しているのならば、そう悪い選択ではありません。

アンコモンに目を移すと、Necrogen Scudderが際立っています。大きくて飛んでいる脅威となってくれます。もっと高コストだったり、レアだったりするフライヤーよりずっとデッキに合っています。大量のダメージを早期に稼いでくれるからです。私は彼をこのリストのどれよりも優先します。Rust Tickもまた、除去が不足している場合には優秀なクリーチャーです。しかし赤黒デッキをプレイする以上、彼に助けてもらう機会はあまりないでしょう。では、3マナスペルを見てみましょう。以下の優先順位となります。

1st:Tumble Magnet 2nd:Necrogen Censer 3rd:Strider Harness

これらは、場が膠着し始めたころに、ダメージを押し通す手段です。Tumble Magnetはもっとも一般的な手段で、大抵Necrogen Censer以上のダメージを稼いでくれ、しかも使用方法が多岐に渡ります。Necrogen Censerは既に述べたように、パワフルかつ誰も欲しがらないカードです。Strider Harnessはあまりエキサイティングではありませんが、他に装備品が足りてない様なら、綿者これをデッキに入れることを躊躇しません。アンコモンの3マナスペルについては、Furnace Celebrationの有用性は既に説明したとおりですが、使えるのはこれだけです。二つの装備品、Barbed BattlegearとHeavy Arbalestは一見使えそうに見えますが、実際は効果的でないカードです。私もこれらの装備品は、終盤のゲームプランにおいて、前者はあなたの「灰色オーガ」をパワフルにすることで、後者はバーンスペルとして働くと考えたのですが、実際には早期にピックする価値は全くないカードでした。Barbed Battlegearはデッキ中の大半の生物を殺してしまい、見た目よりずっと使えないものでした。

大抵の4マナ以上のカードをデッキに入れるのは避けたいものですが、いくつかある魅力的なものを挙げます。Oxidda ScrapmelterとSkinrenderについては既に説明しましたが、これらが4マナ域における最高のカードです。私はおそらく毎回彼らをピックしましたが、デッキを構築する段階になって、十分に他のカードが取れている場合は、土地を削るために彼らを採用しないこともありました。まじめに考えた上での結論です。といっても、どのパックにおいても2手目以降に出会えることはないカードなのですが。Flesh Allergyは4マナ粋の除去カードで使いたい唯一のカードです。除去とともにフィニッシャーを兼ね、DaredevilとHopper、さらにはPerilous Myrといった2マナ生物達とシナジーを形成します。もう一度言いますが、これら(4マナのカード)をプレイすることは可能ならば避けるべきですが、1枚なら悪いことにはならないでしょう。Trigon of Corruptionは魅力的ですが、毎ターン途方もないマナの投資が必要となります。私は2種類のクリーチャーと違ってこのカードを評価していません。もしこれをデッキに入れなたならば恐ろしいことが起きるでしょう(直訳)。

Hoard-Smelter DragonやCarnifex Demonといった6マナ生物は確かに魅力的です。もしあなたがこういった生物を採用しても、あなたにそれほど落ち度があるとは思いませんが、本来このデッキがほしいカードではないことは覚えておいてください。ゲームを終わらせる力のあるボムは、時に悪いデッキをひっくり返す力があるので、機械的に流すということはできません。しかし、デッキを構築する際にそれを採用すべきかどうかはちゃんと考える必要があります。もちろん、1パック目初手で彼らを流すことはできないでしょう。This is not an archetype you want to force from the get-go as the cards are all low in the pick order and you will get a decent deck even if you end up throwing away 3 or 4 picks early on “better” cards before realizing your colors dried up.

以上が、このアーキタイプについて語れるすべてです。お試しの1回目を除いて5回ほどこのアーキタイプに向かいましたが、一貫していいデッキができ、2-1以下となることはありませんでした。このデッキのサンプルを2つほど乗せておきます。参考になれば幸いです。Thanks for reading and enjoy your States this weekend!

2 Goblin Gaveleer
1 Fume Spitter
1 Spikeshot Elder
2 Dross Hopper
1 Painsmith
2 Oxidda Daredevil
1 Perilous Myr
2 Vulshok Replica
1 Moriok Replica
1 Ferrovore
2 Panic Spellbomb
1 Darksteel Axe
2 Sylvok Lifestaff
2 Galvanic Blast
1 Trigon of Rage
1 Shatter
2 Necrogen Censer
1 Blackcleave Cliffs
8 Mountain
6 Swamp

1 Memnite
3 Fume Spitter
1 Embersmith
2 Oxidda Daredevil
2 Dross Hopper
2 Perilous Myr
1 Vulshok Replica
1 Moriok Replica
1 Etched Champion
1 Blistergrub
1 Ferrovore
1 Skinrender
2 Panic Spellbomb
1 Galvanic Blast
1 Arc Trail
1 Livewire Lash
2 Tumble Magnet
1 Furnace Celebration
8 Swamp
7 Mountain

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