【MOドラフトデータから点数表】説明の補足とか
2013年9月22日
前の記事の説明だとなんだか味気ない気がしたので、グラフとかつかってもう一回説明してみる。
まず値の算出方法について、具体的にカード名を挙げて説明します。
黒一位の《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》。
61回のドラフトのうち各巡手(1,2,3パック目合計)で回ってきた回数は以下の通りでした。
1手目―19枚
2手目―10枚
3手目―10枚
4手目―9枚
5手目―6枚
6手目―2枚
7手目以降―なし
さすがに《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》だけあって、初手以降はみるみる出現回数が下がっていくことが分かります。7手目以降は全く流れてこなかったようです。
この値は自分の持っているテキストデータを全てエクセルファイルに1テキスト1シートとして取り込んで、COUNTIFで集計しています。(あまりスマートな方法ではないかもしれません。現状計算に使っているシートも大変重くなっているので、もっといい方法はあると思います。僕はこういうPCを使った数値計算とかは全くの素人で、これがやりたいがためにVBAだのを勉強したのですが、やはり付け焼刃で、四苦八苦しながらデータ整理してます)
ちなみに61回の試行回数で、初手に特定のコモンがくる確率は
(コモン一枚が特定のカードである確率)×(初手のコモン封入枚数)×(パック数)×(試行回数)
具体的な値を入れると
1/101×10×3×61=18.1188…
となる。19枚というのはかなり期待値に近い枚数だということが分かります。
この「実際の遭遇回数」を前記事で説明した値、名づけていませんでしたが「残存率」とでもいいましょうか、その値に直すために各回数を18.1188で割ります。すると以下の様な値になります。
1手目―1.0486
2手目―0.5430108
3手目―0.5430108
4手目―0.4887097
5手目―0.3258065
6手目―0.1086022
7手目以降―0
この値をグラフにプロットすると「画像①」の様になります。7手目までにみるみる「残存率」が減っていくことが分かります。比較対象として《泥沼病/Quag Sickness(M14)》、《夜翼の影/Nightwing Shade(M14)》、《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》を載せています。弱いカードほど値が下がらずに高いままでいることが見て取れます。《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》が13,14手目でもピックされずに残っている様は実際のドラフトでの挙動と一致します。
「残存率」と名付けた値の意味は以下のようなものと私は解釈しています。
「《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》が初手に1枚あったとすると、2手目に残る確率は54パーセント。6手目までには10.1パーセントに減り、7手目以降には全く残らない」
この残存率の分布を分かりやすい一つの値にする必要があります。点数表としてずらっと並べたいからです。どうしたものかと結構悩みましたが、単純に1-15手目までの値を合計することにしました。それが前の記事で並べたリストです。
1位/Liturgy of Blood/3.01
2位/Quag Sickness/3.72
3位/Accursed Spirit/5.13
4位/Deathgaze Cockatrice/5.24
5位/Child of Night/6.21
6位/Festering Newt/6.48
7位/Blood Bairn/6.59
8位/Mark of the Vampire/6.59
9位/Corpse Hauler/6.59
10位/Wring Flesh/7.73
11位/Nightwing Shade/7.9
12位/Minotaur Abomination/8.49
13位/Vile Rebirth/8.98
14位/Altar’s Reap/9.04
15位/Undead Minotaur/9.31
16位/Duress/9.96
17位/Mind Rot/10.07
18位/Dark Favor/10.29
19位/Shrivel/10.5
20位/Shadowborn Apostle/13.33
この値が実際に何を意味するのかは正確には分かりません。例えば《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》の「3.01」という値が3手目に《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》がどうにかなっていることを示す値ではないのです。ただ、1-15に収まる値で、強いほど小さい数値になるので、指標としては分かりやすいかなと思いました。
残存率の分布からちゃんと意味のある値、例えば「そのカードが50パーセント残っている順手」みたいな値は計算すれば出るのかもしれません。ちょっとそこは不勉強なので分かりませんでした。いい指標が分かる方がいればご教授ください。
【ばらつきについて】
画像①のグラフを見ると大筋では現実のドラフトに即した結果ではあるが、各所に凸凹があり、データが少ないのを所以だと思われるばらつきが生じています。
また、見やすい様に1以上の数は1としてプロットしています。61回の試行回数での出現率は18.1188枚というお話を先にしましたが、それ以上の回数現れている箇所もあるのです。具体的に《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》を例に挙げると
1手目―18枚
2手目―18枚
3手目―18枚
4手目―14枚
5手目―21枚
6手目―23枚
7手目―14枚
8手目―16枚
9手目―18枚
10手目―17枚
11手目―20枚
12手目―13枚
13手目―19枚
14手目―14枚
15手目―0枚
という結果でした。
10手目以内で《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》をとる人はまずいませんから、この枚数の分布はピックの挙動を示したものではなく、単純にデータのばらつきであるといえます。「1-15手目までの値の合計値」として順位をつけているので、ばらつきは丸められて、使徒の「合計値」は13.33とそれらしい値になっています。が、中をひらいてみるとこんなばらついたデータの集合なのです。
これでは細かいカード評価にこの値を使ってくれとは胸を張って言えません…
ばらつきを示すもう一つのデータとして2枚目の画像のグラフがあります。これは各コモンが初手で出現した回数の期待値(18.1188枚のとき1)からのずれを示しています。1を中心に山なりになっていますが、少ないものは0.49、つまり9枚しかでてないものもあるということです。ちなみにその1枚は《予言/Divination(M14)》でした。初手は誰もピックするまえの値なので合計値を出す際は「1」に置き換えていますが、2手目以降もこれくらいのばらつきが含まれているということです。
なので、やはり60回そこらのデータでは信用できる値にはならないなぁという結論です。
[引き続きお願い]
データを提供していただける方は
Cometec84@yahoo.co.jp
に「ドラフトデータ」というタイトルで送付願います。
まず値の算出方法について、具体的にカード名を挙げて説明します。
黒一位の《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》。
61回のドラフトのうち各巡手(1,2,3パック目合計)で回ってきた回数は以下の通りでした。
1手目―19枚
2手目―10枚
3手目―10枚
4手目―9枚
5手目―6枚
6手目―2枚
7手目以降―なし
さすがに《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》だけあって、初手以降はみるみる出現回数が下がっていくことが分かります。7手目以降は全く流れてこなかったようです。
この値は自分の持っているテキストデータを全てエクセルファイルに1テキスト1シートとして取り込んで、COUNTIFで集計しています。(あまりスマートな方法ではないかもしれません。現状計算に使っているシートも大変重くなっているので、もっといい方法はあると思います。僕はこういうPCを使った数値計算とかは全くの素人で、これがやりたいがためにVBAだのを勉強したのですが、やはり付け焼刃で、四苦八苦しながらデータ整理してます)
ちなみに61回の試行回数で、初手に特定のコモンがくる確率は
(コモン一枚が特定のカードである確率)×(初手のコモン封入枚数)×(パック数)×(試行回数)
具体的な値を入れると
1/101×10×3×61=18.1188…
となる。19枚というのはかなり期待値に近い枚数だということが分かります。
この「実際の遭遇回数」を前記事で説明した値、名づけていませんでしたが「残存率」とでもいいましょうか、その値に直すために各回数を18.1188で割ります。すると以下の様な値になります。
1手目―1.0486
2手目―0.5430108
3手目―0.5430108
4手目―0.4887097
5手目―0.3258065
6手目―0.1086022
7手目以降―0
この値をグラフにプロットすると「画像①」の様になります。7手目までにみるみる「残存率」が減っていくことが分かります。比較対象として《泥沼病/Quag Sickness(M14)》、《夜翼の影/Nightwing Shade(M14)》、《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》を載せています。弱いカードほど値が下がらずに高いままでいることが見て取れます。《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》が13,14手目でもピックされずに残っている様は実際のドラフトでの挙動と一致します。
「残存率」と名付けた値の意味は以下のようなものと私は解釈しています。
「《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》が初手に1枚あったとすると、2手目に残る確率は54パーセント。6手目までには10.1パーセントに減り、7手目以降には全く残らない」
この残存率の分布を分かりやすい一つの値にする必要があります。点数表としてずらっと並べたいからです。どうしたものかと結構悩みましたが、単純に1-15手目までの値を合計することにしました。それが前の記事で並べたリストです。
1位/Liturgy of Blood/3.01
2位/Quag Sickness/3.72
3位/Accursed Spirit/5.13
4位/Deathgaze Cockatrice/5.24
5位/Child of Night/6.21
6位/Festering Newt/6.48
7位/Blood Bairn/6.59
8位/Mark of the Vampire/6.59
9位/Corpse Hauler/6.59
10位/Wring Flesh/7.73
11位/Nightwing Shade/7.9
12位/Minotaur Abomination/8.49
13位/Vile Rebirth/8.98
14位/Altar’s Reap/9.04
15位/Undead Minotaur/9.31
16位/Duress/9.96
17位/Mind Rot/10.07
18位/Dark Favor/10.29
19位/Shrivel/10.5
20位/Shadowborn Apostle/13.33
この値が実際に何を意味するのかは正確には分かりません。例えば《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》の「3.01」という値が3手目に《血の儀式文/Liturgy of Blood(M14)》がどうにかなっていることを示す値ではないのです。ただ、1-15に収まる値で、強いほど小さい数値になるので、指標としては分かりやすいかなと思いました。
残存率の分布からちゃんと意味のある値、例えば「そのカードが50パーセント残っている順手」みたいな値は計算すれば出るのかもしれません。ちょっとそこは不勉強なので分かりませんでした。いい指標が分かる方がいればご教授ください。
【ばらつきについて】
画像①のグラフを見ると大筋では現実のドラフトに即した結果ではあるが、各所に凸凹があり、データが少ないのを所以だと思われるばらつきが生じています。
また、見やすい様に1以上の数は1としてプロットしています。61回の試行回数での出現率は18.1188枚というお話を先にしましたが、それ以上の回数現れている箇所もあるのです。具体的に《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》を例に挙げると
1手目―18枚
2手目―18枚
3手目―18枚
4手目―14枚
5手目―21枚
6手目―23枚
7手目―14枚
8手目―16枚
9手目―18枚
10手目―17枚
11手目―20枚
12手目―13枚
13手目―19枚
14手目―14枚
15手目―0枚
という結果でした。
10手目以内で《影生まれの使徒/Shadowborn Apostle(M14)》をとる人はまずいませんから、この枚数の分布はピックの挙動を示したものではなく、単純にデータのばらつきであるといえます。「1-15手目までの値の合計値」として順位をつけているので、ばらつきは丸められて、使徒の「合計値」は13.33とそれらしい値になっています。が、中をひらいてみるとこんなばらついたデータの集合なのです。
これでは細かいカード評価にこの値を使ってくれとは胸を張って言えません…
ばらつきを示すもう一つのデータとして2枚目の画像のグラフがあります。これは各コモンが初手で出現した回数の期待値(18.1188枚のとき1)からのずれを示しています。1を中心に山なりになっていますが、少ないものは0.49、つまり9枚しかでてないものもあるということです。ちなみにその1枚は《予言/Divination(M14)》でした。初手は誰もピックするまえの値なので合計値を出す際は「1」に置き換えていますが、2手目以降もこれくらいのばらつきが含まれているということです。
なので、やはり60回そこらのデータでは信用できる値にはならないなぁという結論です。
[引き続きお願い]
データを提供していただける方は
Cometec84@yahoo.co.jp
に「ドラフトデータ」というタイトルで送付願います。
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