①の続き
コメント欄のやりとりも非常に面白いのでそれを③として速いうちに訳したいのだがしばらく忙しいから遅れるかもしれん(やらんかもしれん)
以下本文
以下に示すのは,1パック目におけるコモン・アンコモンのピック優先順位です.これは僕が優秀だと考えている順番ではありません.感染に向おうとする場合にどれからピックするかという順位です(例えば,それを考慮しないなら《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder(MBS)》が《腐敗狼/Rot Wolf(MBS)》より上になります).もちろん,これはこのセットにおける要石となるものではありませんし,どのピックも前のピックの影響を受けてなにをとるべきかが変わります.これはラフな順位です;
《ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupter(MBS)》
《肉食いインプ/Flesh-Eater Imp(MBS)》
《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》
《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》
《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》
《喉首狙い/Go for the Throat(MBS)》
《腐敗狼/Rot Wolf(MBS)》
《敗血のネズミ/Septic Rats(MBS)》
《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder(MBS)》
《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》
《ファイレクシアの巨大戦車/Phyrexian Juggernaut(MBS)》
《縒り糸歩き/Strandwalker(MBS)》
《疫病のマイア/Plague Myr(MBS)》
《病的な略取/Morbid Plunder(MBS)》
《疫病口獣/Plaguemaw Beast(MBS)》
《核をうろつくもの/Core Prowler(MBS)》
《災いの召使い/Scourge Servant(MBS)》
《ピストン式大槌/Piston Sledge(MBS)》
《銅の甲殻/Copper Carapace(MBS)》
《真鍮の従者/Brass Squire(MBS)》
《皮羽根/Skinwing(MBS)》
《悪性の傷/Virulent Wound(MBS)》
《ファイレクシアの消化者/Phyrexian Digester(MBS)》
《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager(MBS)》
《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》より上の順位には比較的自信があるのですが,初手以降はかなり不確定になりますし,他のカードについてもこの順位が正しいとは言えません.もう一度言いますが,これは「ラフ」な順位で, デッキがどういうものになるのか既に分かっていれば,“tier 2” のカードをピックすることもあります.例えば,もし貴方の初手と2手目が《肉食いインプ/Flesh-Eater Imp(MBS)》と《ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupter(MBS)》だった場合,僕は《病的な略取/Morbid Plunder(MBS)》を《疫病のマイア/Plague Myr(MBS)》に優先してとります.カードタイプ毎の僕の優先順位(例えば,装備品が欲しいときは《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》>《縒り糸歩き/Strandwalker(MBS)》>《ピストン式大槌/Piston Sledge(MBS)》の優先順でピックすることとか)を示した方が,全て一緒くたにしたリストよりも有用かもしれません.
あと,感染デッキにおいて《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》を《肉食いインプ/Flesh-Eater Imp(MBS)》より少し高く見ていることは言及する価値があるかもしれません.しかし他プレイヤーが感染に向わないよう,インプを優先して取るべきでしょう.Gabeが教えてくれたセオリーの実践例ですね.《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》はまた,安全なピックでもあります.どのデッキにも居場所があるからです.しかしもし貴方が本当に感染に向いたいのならば,その上にある2枚を取る方がよいでしょう.
2,3パック目における優先順位を作るのは更に難しくなります.それはそれまで何を取ったかにかなり依存するからです.恐らくそう多く取れていない除去がピックしたいものになるでしょう.なので,”カテゴリー”毎の順位を用意しました.貴方のデッキに何が足りないのか良く見極めましょう.
生物:
《絡み森の鮟鱇/Tangle Angler(SOM)》
《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》
《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》
《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》
《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》
《屍百足/Necropede》
《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》
《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》
《屍肉の呼び声/Carrion Call(SOM)》
《テル=ジラードの堕ちたる者/Tel-Jilad Fallen(SOM)》
《黒割れのゴブリン/Blackcleave Goblin(SOM)》
《感染の三角護符/Trigon of Infestation(SOM)》
使わない色の基本地形
《媒介のアスプ/Vector Asp(SOM)》
従来のピックからの最大の変更点は《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》を《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》に優先するようになった点です.これには2つの理由があります.まず1つ目は,タフネス3が以前ほど有用ではなくなったことです.MBSの参入によってパワーが3以上のクリーチャーが増え,1,2点ではなく3点のダメージを与える除去もあります.2つ目は,かなり優秀な3マナ域が既に2種類あるのに対し,優秀な2マナはいないことです.嚢胞抱えをとげ刺しより優先することもありますが,現状,殆どの場合とげ刺しをピックしています.感染をドラフトする際には,マナカーブにはかなり注意を払わなければなりません.それによって「何もしないでも勝ち」が生まれるからです.2ターン目マンバ,3ターン目屍族,4ターン目屍肉の呼び声,5tに何か,というのは大抵のデッキ相手に強力な動きです.ここに優秀なカードはありません.ただ,優秀なマナカーブがあるのです.
また,僕は多くのプレイヤー程《屍百足/Necropede》を好きではありません.感染デッキで使うよりも非感染デッキで使う機会の方が多いくらいです.勘違いしないでほしいのは,百足は優秀なカードで,ピックしたら絶対使うカード,だけど僕は攻撃的なデッキが組みたくて,彼はそれにおいて効率的とは言えないということです.2ターン目に出てきた彼がアタックに行っても,適当な2マナ生物と相打つだけで,他のクリーチャーを巻きこめません.つまり大抵は彼でアタックにいけないということで,それは《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》による効率的な回収ができないということです.
《感染の三角護符/Trigon of Infestation(SOM)》はデッキが遅いならばかなり順位が上がります.
マナマイアってどうなの?!
この環境でドラフトする毎に,どのデッキにおいても,どんどんマナマイアが嫌いになって行きました.感染デッキでは本当に弱いです.《疫病のマイア/Plague Myr(MBS)》以外はプレイするべきではありません.4マナ域が多くて3マナ域が少なければ入る可能性があり,そういったデッキで1枚だけ(ONE!!)マナマイアをプレイするのは面白いかもしれません.しかしこれは理想的なシナリオではないことを、そうなった際に知るでしょう(注1)
除去:
《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》
《皮裂き/Skinrender(SOM)》
《堕落の三角護符/Trigon of Corruption(SOM)》
《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》
《真っ二つ/Slice in Twain(SOM)》
《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》
《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider(SOM)》
《錆ダニ/Rust Tick(SOM)》
《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》
《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》
《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》
《肉体アレルギー/Flesh Allergy(SOM)》
(《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider(SOM)》はより適した場所がないためここに加えました)
デッキがアグロ寄りかコントロール寄りかによってこの順位は大きく変わります.僕は三角符を掌握より優秀なカードだと考えていますが,かなりアグレッシブなデッキだと掌握を優先します.通常のデッキだと模造品は蜘蛛よりよいカードですが,かなりコントロール寄りのデッキだと蜘蛛を取る方がよいでしょう.ダニはデッキの組み方によって蜘蛛より優先されることもあります.《ゲスの玉座/Throne of Geth(SOM)》は評価するのが難しいカードです―デッキによっては馬鹿げた強さを発揮しますが, これが全く使えない感染デッキを組んだこともあります。(注2,直訳)―しかし,大抵模造品以上磁石未満としてピックします. また,全ての感染デッキがこのカードを欲しがる訳ではないので,このカードが卓に残る最後の感染カードになる場合があります.なので,あなたがこれを取る唯一のプレイヤーである場合もあるでしょう(直訳,分かりづらいが察してください).
ここで驚きなのは留め金が皮裂きより上に位置していることです.僕は多くのプロが皮裂きの方を好むことは知っていますが,僕は感染デッキでは留め金の方が好きです.射程圏を広げてくれるカードで,それは感染デッキで最も欲しいものだからです.基本的に,上位4つの除去は鮟鱇 以外のクリーチャー(注3)より優秀なカードであり,上位の感染クリーチャーは残りの除去より優秀です.
増強:
《大石弓/Heavy Arbalest(SOM)》
《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》
《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》
《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》
《刃の翼/Bladed Pinions(SOM)》
《浸透のレンズ/Infiltration Lens(SOM)》
《汚れた一撃/Tainted Strike(SOM)》
《闊歩するものの装具/Strider Harness(SOM)》
《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff(SOM)》
《テル=ジラードの抵抗/Tel-Jilad Defiance(SOM)》
《調和者隊の盾/Accorder’s Shield(SOM)》
《生体融合外骨格/Grafted Exoskeleton(SOM)》
《死への抵抗/Withstand Death(SOM)》
ここでもまた,アグロよりかコントロールよりかが最大の問題となります.レンズが致命的なカードとして使えるデッキもありますが,全く欲しいと思わないデッキもあります.レンズをピックする際は常に自分のデッキがどちらの種類なのか知っている必要があります.
で,コントロールとアグロ,どっちの感染がいいの?
「何もしないで勝ち」ができる事を考えると,僕はアグロの方が好きです.ピック優先順位もそれを反映しています.通常はアグロ感染を目指してドラフトするべきでしょう.それが実現できなかった場合に,コントロールは磐石な第2の選択肢となります.大抵の場合,アグロ感染を組んだら先手,コントロール感染を組んだ場合は後手をとることになります.
なぜ白は駄目なの?
白絡みの感染は絶対成立しないと考えられていますね.「絶対」などとは絶対言うべきではないのですが,確かに成立するのはレアケースです.白に行った場合の大きな問題点として,2,3パック目で欲しいものが《拘引/Arrest(SOM)》と《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》しかないということがあります.緑か黒が豊富に流れていれば確かにやれないことはないですが,それは白をドラフトする理由にはなりません.少ない白を補えるだけの緑のカードが取れているということは,その緑のカードは緑黒でも使えるということです.黒もまた優秀なカードが取れている場合を除いて,それら緑のカードをデッキに入れるでしょう(注4).僕にとって,白緑または白黒の感染デッキを目指すシチュエーションは、緑黒のうち一色が完全に0枚の場合だけです. “おお,緑のカードが十分に取れたから白絡みの感染が組めるぞ!” というのではなく,むしろ“ぐぬぬ,黒いカードが一枚もない.白緑に行かざるを得ないかも”という状況です.この場合も,青か赤を使うという選択肢があります.その色には感染カードがないにも関わらずです.《堕落した良心/Corrupted Conscience(MBS)》と《ヴィダルケンの解剖学者/Vedalken Anatomist(MBS)》はレア以外のどの白いカードよりも感染デッキで優秀なカードですし,赤は白を散らした場合以上の除去をもたらしてくれます.
今週はここまでです.感染を強行したドラフトビデオのリンクを,そのうちこの記事に貼る予定です.といっても前の奴を上げるのは結構時間がかかって,期限内に上げられなかったのですが,来週には上げられると思います.
この記事を貴方が楽しんでくれて,感染ドラフトも楽しめるとよいのですが(僕と同じ卓はカンベンな!)!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
注1) but that is not the ideal scenario, and if that happens, you’ll know it.
知るのは「that is not the ideal scenario」かな
注2)and I’ve had infect decks that couldn’t really play it
強いけど,大抵の感染デッキで機能しないということ?I’ve 後にnotがあると考えた方がしっくりくる?
注3) In general, the four first removal spells are better than any non Tangle Angler guy, and then the top infect guys are better than the rest of the removal.
鮟鱇の前にあるAny nonが良く分からない
注4) if you’re getting a lot of green to the point where you can afford not having many white cards, then you would also be getting a lot of green for your BG deck, except you’d also have good black cards.
Except以下が長くなってしまった.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
おまけ的に: こっちも面白い
http://www.channelfireball.com/articles/channel-pv-mss-draft-1/
記事中で貼るよ!といっているのとは違いますが(記事より先に上げられたものです)。個人的にはかなり面白かったドラフトビデオ。《ファイレクシアの再誕/Phyrexian Rebirth(MBS)》から始まって緑白の「恐竜」と「感染」、どちらの可能性も残しつつピックが進む。
2手目《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》
5手目《疫病口獣/Plaguemaw Beast(MBS)》
は興味深かった.2手目に「えっ」と思っちゃったけど多分僕が鞘を過小評価してただけっぽい,5手目はPVのピック見た後も結構考えたけど密使取っちゃうと思う.ノーンや蜘蛛で地上とめる「恐竜」デッキってのがかっこいいから5手目でそこに向かおうとしてしまうと思う.コメント欄でもここは密使じゃないの?と言ってる人がいて、その人への返信が
・アーキタイプ決めるの速い
・このデッキでの疫病口獣の強さの過小評価
・密使高くみすぎ
PVが言ってくれたこと全部当てはまっているのだろうな…
実は僕はまだMSSやってないのだけれどね、なんという脳内ドラフター
それ以外の視聴者の疑問点にもしっかり答えてくれているので,これもコメ欄が面白い.
それにしても、英語聞けるようになりたいなーとビデオ見てるとつくづく思う
コメント欄のやりとりも非常に面白いのでそれを③として速いうちに訳したいのだがしばらく忙しいから遅れるかもしれん(やらんかもしれん)
以下本文
以下に示すのは,1パック目におけるコモン・アンコモンのピック優先順位です.これは僕が優秀だと考えている順番ではありません.感染に向おうとする場合にどれからピックするかという順位です(例えば,それを考慮しないなら《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder(MBS)》が《腐敗狼/Rot Wolf(MBS)》より上になります).もちろん,これはこのセットにおける要石となるものではありませんし,どのピックも前のピックの影響を受けてなにをとるべきかが変わります.これはラフな順位です;
《ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupter(MBS)》
《肉食いインプ/Flesh-Eater Imp(MBS)》
《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》
《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》
《病気の拡散/Spread the Sickness(MBS)》
《喉首狙い/Go for the Throat(MBS)》
《腐敗狼/Rot Wolf(MBS)》
《敗血のネズミ/Septic Rats(MBS)》
《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder(MBS)》
《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》
《ファイレクシアの巨大戦車/Phyrexian Juggernaut(MBS)》
《縒り糸歩き/Strandwalker(MBS)》
《疫病のマイア/Plague Myr(MBS)》
《病的な略取/Morbid Plunder(MBS)》
《疫病口獣/Plaguemaw Beast(MBS)》
《核をうろつくもの/Core Prowler(MBS)》
《災いの召使い/Scourge Servant(MBS)》
《ピストン式大槌/Piston Sledge(MBS)》
《銅の甲殻/Copper Carapace(MBS)》
《真鍮の従者/Brass Squire(MBS)》
《皮羽根/Skinwing(MBS)》
《悪性の傷/Virulent Wound(MBS)》
《ファイレクシアの消化者/Phyrexian Digester(MBS)》
《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager(MBS)》
《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》より上の順位には比較的自信があるのですが,初手以降はかなり不確定になりますし,他のカードについてもこの順位が正しいとは言えません.もう一度言いますが,これは「ラフ」な順位で, デッキがどういうものになるのか既に分かっていれば,“tier 2” のカードをピックすることもあります.例えば,もし貴方の初手と2手目が《肉食いインプ/Flesh-Eater Imp(MBS)》と《ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupter(MBS)》だった場合,僕は《病的な略取/Morbid Plunder(MBS)》を《疫病のマイア/Plague Myr(MBS)》に優先してとります.カードタイプ毎の僕の優先順位(例えば,装備品が欲しいときは《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》>《縒り糸歩き/Strandwalker(MBS)》>《ピストン式大槌/Piston Sledge(MBS)》の優先順でピックすることとか)を示した方が,全て一緒くたにしたリストよりも有用かもしれません.
あと,感染デッキにおいて《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》を《肉食いインプ/Flesh-Eater Imp(MBS)》より少し高く見ていることは言及する価値があるかもしれません.しかし他プレイヤーが感染に向わないよう,インプを優先して取るべきでしょう.Gabeが教えてくれたセオリーの実践例ですね.《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》はまた,安全なピックでもあります.どのデッキにも居場所があるからです.しかしもし貴方が本当に感染に向いたいのならば,その上にある2枚を取る方がよいでしょう.
2,3パック目における優先順位を作るのは更に難しくなります.それはそれまで何を取ったかにかなり依存するからです.恐らくそう多く取れていない除去がピックしたいものになるでしょう.なので,”カテゴリー”毎の順位を用意しました.貴方のデッキに何が足りないのか良く見極めましょう.
生物:
《絡み森の鮟鱇/Tangle Angler(SOM)》
《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》
《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》
《胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr(SOM)》
《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》
《屍百足/Necropede》
《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》
《伝染病の屍賊/Contagious Nim(SOM)》
《屍肉の呼び声/Carrion Call(SOM)》
《テル=ジラードの堕ちたる者/Tel-Jilad Fallen(SOM)》
《黒割れのゴブリン/Blackcleave Goblin(SOM)》
《感染の三角護符/Trigon of Infestation(SOM)》
使わない色の基本地形
《媒介のアスプ/Vector Asp(SOM)》
従来のピックからの最大の変更点は《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》を《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》に優先するようになった点です.これには2つの理由があります.まず1つ目は,タフネス3が以前ほど有用ではなくなったことです.MBSの参入によってパワーが3以上のクリーチャーが増え,1,2点ではなく3点のダメージを与える除去もあります.2つ目は,かなり優秀な3マナ域が既に2種類あるのに対し,優秀な2マナはいないことです.嚢胞抱えをとげ刺しより優先することもありますが,現状,殆どの場合とげ刺しをピックしています.感染をドラフトする際には,マナカーブにはかなり注意を払わなければなりません.それによって「何もしないでも勝ち」が生まれるからです.2ターン目マンバ,3ターン目屍族,4ターン目屍肉の呼び声,5tに何か,というのは大抵のデッキ相手に強力な動きです.ここに優秀なカードはありません.ただ,優秀なマナカーブがあるのです.
また,僕は多くのプレイヤー程《屍百足/Necropede》を好きではありません.感染デッキで使うよりも非感染デッキで使う機会の方が多いくらいです.勘違いしないでほしいのは,百足は優秀なカードで,ピックしたら絶対使うカード,だけど僕は攻撃的なデッキが組みたくて,彼はそれにおいて効率的とは言えないということです.2ターン目に出てきた彼がアタックに行っても,適当な2マナ生物と相打つだけで,他のクリーチャーを巻きこめません.つまり大抵は彼でアタックにいけないということで,それは《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》による効率的な回収ができないということです.
《感染の三角護符/Trigon of Infestation(SOM)》はデッキが遅いならばかなり順位が上がります.
マナマイアってどうなの?!
この環境でドラフトする毎に,どのデッキにおいても,どんどんマナマイアが嫌いになって行きました.感染デッキでは本当に弱いです.《疫病のマイア/Plague Myr(MBS)》以外はプレイするべきではありません.4マナ域が多くて3マナ域が少なければ入る可能性があり,そういったデッキで1枚だけ(ONE!!)マナマイアをプレイするのは面白いかもしれません.しかしこれは理想的なシナリオではないことを、そうなった際に知るでしょう(注1)
除去:
《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》
《皮裂き/Skinrender(SOM)》
《堕落の三角護符/Trigon of Corruption(SOM)》
《闇の掌握/Grasp of Darkness(SOM)》
《真っ二つ/Slice in Twain(SOM)》
《シルヴォクの模造品/Sylvok Replica(SOM)》
《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider(SOM)》
《錆ダニ/Rust Tick(SOM)》
《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》
《感染の賦活/Instill Infection(SOM)》
《煙霧吐き/Fume Spitter(SOM)》
《肉体アレルギー/Flesh Allergy(SOM)》
(《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider(SOM)》はより適した場所がないためここに加えました)
デッキがアグロ寄りかコントロール寄りかによってこの順位は大きく変わります.僕は三角符を掌握より優秀なカードだと考えていますが,かなりアグレッシブなデッキだと掌握を優先します.通常のデッキだと模造品は蜘蛛よりよいカードですが,かなりコントロール寄りのデッキだと蜘蛛を取る方がよいでしょう.ダニはデッキの組み方によって蜘蛛より優先されることもあります.《ゲスの玉座/Throne of Geth(SOM)》は評価するのが難しいカードです―デッキによっては馬鹿げた強さを発揮しますが, これが全く使えない感染デッキを組んだこともあります。(注2,直訳)―しかし,大抵模造品以上磁石未満としてピックします. また,全ての感染デッキがこのカードを欲しがる訳ではないので,このカードが卓に残る最後の感染カードになる場合があります.なので,あなたがこれを取る唯一のプレイヤーである場合もあるでしょう(直訳,分かりづらいが察してください).
ここで驚きなのは留め金が皮裂きより上に位置していることです.僕は多くのプロが皮裂きの方を好むことは知っていますが,僕は感染デッキでは留め金の方が好きです.射程圏を広げてくれるカードで,それは感染デッキで最も欲しいものだからです.基本的に,上位4つの除去は鮟鱇 以外のクリーチャー(注3)より優秀なカードであり,上位の感染クリーチャーは残りの除去より優秀です.
増強:
《大石弓/Heavy Arbalest(SOM)》
《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》
《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》
《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》
《刃の翼/Bladed Pinions(SOM)》
《浸透のレンズ/Infiltration Lens(SOM)》
《汚れた一撃/Tainted Strike(SOM)》
《闊歩するものの装具/Strider Harness(SOM)》
《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff(SOM)》
《テル=ジラードの抵抗/Tel-Jilad Defiance(SOM)》
《調和者隊の盾/Accorder’s Shield(SOM)》
《生体融合外骨格/Grafted Exoskeleton(SOM)》
《死への抵抗/Withstand Death(SOM)》
ここでもまた,アグロよりかコントロールよりかが最大の問題となります.レンズが致命的なカードとして使えるデッキもありますが,全く欲しいと思わないデッキもあります.レンズをピックする際は常に自分のデッキがどちらの種類なのか知っている必要があります.
で,コントロールとアグロ,どっちの感染がいいの?
「何もしないで勝ち」ができる事を考えると,僕はアグロの方が好きです.ピック優先順位もそれを反映しています.通常はアグロ感染を目指してドラフトするべきでしょう.それが実現できなかった場合に,コントロールは磐石な第2の選択肢となります.大抵の場合,アグロ感染を組んだら先手,コントロール感染を組んだ場合は後手をとることになります.
なぜ白は駄目なの?
白絡みの感染は絶対成立しないと考えられていますね.「絶対」などとは絶対言うべきではないのですが,確かに成立するのはレアケースです.白に行った場合の大きな問題点として,2,3パック目で欲しいものが《拘引/Arrest(SOM)》と《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》しかないということがあります.緑か黒が豊富に流れていれば確かにやれないことはないですが,それは白をドラフトする理由にはなりません.少ない白を補えるだけの緑のカードが取れているということは,その緑のカードは緑黒でも使えるということです.黒もまた優秀なカードが取れている場合を除いて,それら緑のカードをデッキに入れるでしょう(注4).僕にとって,白緑または白黒の感染デッキを目指すシチュエーションは、緑黒のうち一色が完全に0枚の場合だけです. “おお,緑のカードが十分に取れたから白絡みの感染が組めるぞ!” というのではなく,むしろ“ぐぬぬ,黒いカードが一枚もない.白緑に行かざるを得ないかも”という状況です.この場合も,青か赤を使うという選択肢があります.その色には感染カードがないにも関わらずです.《堕落した良心/Corrupted Conscience(MBS)》と《ヴィダルケンの解剖学者/Vedalken Anatomist(MBS)》はレア以外のどの白いカードよりも感染デッキで優秀なカードですし,赤は白を散らした場合以上の除去をもたらしてくれます.
今週はここまでです.感染を強行したドラフトビデオのリンクを,そのうちこの記事に貼る予定です.といっても前の奴を上げるのは結構時間がかかって,期限内に上げられなかったのですが,来週には上げられると思います.
この記事を貴方が楽しんでくれて,感染ドラフトも楽しめるとよいのですが(僕と同じ卓はカンベンな!)!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
注1) but that is not the ideal scenario, and if that happens, you’ll know it.
知るのは「that is not the ideal scenario」かな
注2)and I’ve had infect decks that couldn’t really play it
強いけど,大抵の感染デッキで機能しないということ?I’ve 後にnotがあると考えた方がしっくりくる?
注3) In general, the four first removal spells are better than any non Tangle Angler guy, and then the top infect guys are better than the rest of the removal.
鮟鱇の前にあるAny nonが良く分からない
注4) if you’re getting a lot of green to the point where you can afford not having many white cards, then you would also be getting a lot of green for your BG deck, except you’d also have good black cards.
Except以下が長くなってしまった.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
おまけ的に: こっちも面白い
http://www.channelfireball.com/articles/channel-pv-mss-draft-1/
記事中で貼るよ!といっているのとは違いますが(記事より先に上げられたものです)。個人的にはかなり面白かったドラフトビデオ。《ファイレクシアの再誕/Phyrexian Rebirth(MBS)》から始まって緑白の「恐竜」と「感染」、どちらの可能性も残しつつピックが進む。
2手目《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》
5手目《疫病口獣/Plaguemaw Beast(MBS)》
は興味深かった.2手目に「えっ」と思っちゃったけど多分僕が鞘を過小評価してただけっぽい,5手目はPVのピック見た後も結構考えたけど密使取っちゃうと思う.ノーンや蜘蛛で地上とめる「恐竜」デッキってのがかっこいいから5手目でそこに向かおうとしてしまうと思う.コメント欄でもここは密使じゃないの?と言ってる人がいて、その人への返信が
:僕がこれをピックした時点では,《疫病口獣/Plaguemaw Beast(MBS)》の方がより多くの可能性を与えてくれる.最後に出来たデッキには明らかに密使の方が合うけど,僕はこのピックが正しいと考えている.上手く働いたときのパフォーマンスは《疫病口獣/Plaguemaw Beast(MBS)》の方が圧倒的に上だし,この時点では「恐竜」に行くとはまだ分からないからね.恐竜に行ったとしても優秀なカードではあるし(4/3はそこそこのサイズだし,感染生物をブロッカーにするから能力も結局使える).といっても感染に行く可能性はあまりないけどね(誰かがコメント欄で言っていたけど,緑白感染は大抵いいデッキが作れない).あと,皆密使を高く見すぎてるよ.(訳は結構適当)
・アーキタイプ決めるの速い
・このデッキでの疫病口獣の強さの過小評価
・密使高くみすぎ
PVが言ってくれたこと全部当てはまっているのだろうな…
実は僕はまだMSSやってないのだけれどね、なんという脳内ドラフター
それ以外の視聴者の疑問点にもしっかり答えてくれているので,これもコメ欄が面白い.
それにしても、英語聞けるようになりたいなーとビデオ見てるとつくづく思う
コメント
:デッキによってはこいつはきちがいじみた強さですが、一方でどう考えてもこのカードが入らないような感染デッキを組んだこともあります。
→その前の「評価が難しい」とその後の「でもまあ普通は」につながります。
:In general, the four first removal spells are better than any non Tangle Angler guy,
:一般的には、上位4枚の除去は《絡み森の鮟鱇》以外のどのクリーチャーよりも上の評価です。
→でいいと思うんですけど微妙に自信ないです。アンコウさんそんなに強いんですか。
コメント欄も訳してほしいですけど長いですよね。しかも殆ど全レスの勢いで。
Kai って人がTシャツ着ようぜとか言ってるのがブッディ本人なのか気になってます。
>in some decks...
玉座が入らないデッキというのに少し疑問を感じたのと、 I’ve had当りの完了形の理解があやふやで自信がもてませんでした。まぁ、アーティファクトが少ないデッキだと入らないでしょうね。
>In general...
any non でそれ以外、ですか。気づけなかった僕の英語センスの無さがやばい
大事なところな上に逆のこといってるので早急に直します
ありがとうございました。いつも本当に感謝しています。
PVがしっかり答えてるのがすごいですよねw
kaiはどうなんでしょうね、それにしても衣服等でピックを主張するのはルール的にはOKなのでしょうか
ズヴィはインタビューに答えて「一定の成果はあげた」的なことを言ってます。
tp://homepage3.nifty.com/drk2718/tidal/gambit.html
シャツ自体はこんなのでした。↓(着てるのはスコット・ジョンズです)
tp://www.wizards.com/sideboard/images/PTNice02/996.jpg
り読んでみます.
しかし,英文和訳と翻訳って違うんですね.
それにしても,Tシャツはおもいっきり”Hint Hint”って書いてますねw
うちの会社からなにも予定変更の連絡ないんだけど
入社式,入寮,研修と普通に予定通りやるのかな?
被災地の人には人事の方が電話して回っている模様.
日程は変更ないって.
俺は引越しの当てがないのが唯一の問題点.大手はどこも配送ストップしてて,最悪身一つで研修いくしかない.
たしかに引越しの時期なのは痛かった
俺はまだ引越し関係確認してないがどうなることやら
なにはともあれ研修であいませう
ブログが通常更新なのは逆にやることがないからだな
といってもそろそろ忙しくなってきたのですが