http://www.channelfireball.com/home/pvs-playhouse-a-brazilian-in-paris-part-2/
原題:PV’s Playhouse – A Brazilian in Paris, Part 2
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa

PVのPTパリレポの一部訳です.ラウンドレポ,自身の大会の総括に続いて,以下の様に今後のCaw-bladeについて語ってくれています.

以下本文

…デッキに関して言えば,僕も他の使用者も本当に気にいっています.このデッキがPTパリのベストデッキであることに疑いは無く,もう一度デッキを選べるとしても他のデッキを選ぶことなどないでしょう.しかしながら,僕はこのデッキを今後使おうとは考えていません. PTパリにおいては,このデッキの倒し方は全く知られていませんでした.しかし今日では皆がこのデッキを警戒しています.皆このデッキに対してプレイテストを積み,このデッキ相手に極端な不利がつくデッキが使われることはないでしょう.

例えば,僕達はこのトーナメントに向けた調整で,《稲妻/Lightning Bolt(M11)》入りヴァラクートとのテストをほとんどやりませんでした.そのデッキは僕たちにとっていくらか厄介な相手でしたが,誰も使わないと考えていたからです.しかし今後は,大抵のヴァラクートは稲妻を採用するでしょう.僕らの対戦相手は《自然の要求/Nature’s Claim(WWK)》も採用していませんでした.このカードはテゼレットデッキと青白によく効くので,今後頻繁に見ることになるでしょう.Tom Martell は3人の青黒使いに,剣か石鍛冶が入ったハンドを合計6回《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》されましたが,それらが抜かれることは一度もありませんでした.他の青白は《神への捧げ物/Divine Offering(MBS)》を採用しておらず,石鍛冶も2,3枚に抑えられていました.ボロス使いは《オキシド峠の英雄/Hero of Oxid Ridge(MBS)》を採用しておらず,使っていたとしても2枚に留まっていました.僕らのデッキに入っていない打ち消し呪文を恐れて,呪文をプレイしないプレイヤーもいました,などなど.しかし現在は,その全てが変わってきています–プレイヤー達は何が強いのか既に知っているのです.

しかしもし貴方がこのデッキを使いたいというのであれば( 実際これはいいデッキですし、使いたいと思うのは当然だと思います。ただ僕はちょっと違った選択肢がないかを 自分で探してみようと考えていますけど(注1)),以下のようなことを考慮するといいでしょう.

1)《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind(SOM)》のメイン投入.1枚分のスロットしか食わないのにミラーマッチにおいて絶大な効果を発揮します.ミラーマッチは今後かなり増えるでしょう.その為になにを抜くべきかは断定できませんが,打ち消し呪文がいいのではないかと思います.ヴァラクートには弱くなりますが,ミラー相手に非常に強くなりますし,恐らくボロスにも強くなるでしょう(少なくとも《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff(SOM)》を抜くよりはいいでしょう).

2) サイドボードに数枚の《糾弾/Condemn(M11)》の採用.《オキシド峠の英雄/Hero of Oxid Ridge(MBS)》はこのデッキにとってガンで,《失脚/Oust(ROE)》ではうまく対処できません.《糾弾/Condemn(M11)》はトリガー能力を止めることはできませんが,《板金鎧の土百足/Plated Geopede(ZEN)》や《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx(ZEN)》に対しても有効な回答になります.例えば,《失脚/Oust(ROE)》と《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》を1枚ずつ削れば2枚の《糾弾/Condemn(M11)》の枠をとることができます.カルドーサ・レッドやエルフに対する耐性は少し落ちますが,ボロスに対しては強くなります.

3) ミラーマッチのプレイテスト.もう一度言いますが,今後このデッキのミラーマッチはかなり増えるでしょう.そしてヴァラクートのミラーマッチと違い,このマッチアップではプレイングで利をとることができます.特に,剣を持ったクリーチャーは必ずブロックしなければならないわけではないことを意識しましょう.

4) マリガンを積極的に.ミラーマッチだと特にそうです.このデッキはマリガンが非常に多いデッキで,《戦隊の鷹/Squadron Hawk(M11)》か《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》が初手にあるかが非常に重要なマッチが存在します.これらのカードは複数回のマリガンによるカード損失を容易にカバーすることができます(例えば,《苦花/Bitterblossom(MOR)》もそうですね).この考えを記事に載せるために,僕達は4枚の優秀な土地,《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》,《マナ漏出/Mana Leak(M11)》,《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》というハンドをミラーマッチでマリガンするかどうかについて議論しました.大抵のプレイヤーキープするでしょうが,Benはしないと主張しました.この初手のマリガンの是非はかなり難しい問題だと思います.僕は先手ならキープすると思いますが,彼がマリガンを選ぶ理由も理解できます.コントロールデッキ同士(いや実際はコントロールデッキじゃないですけど、まあ、 似たようなものですから)のミラーマッチでこんな手札であれば普通は大当たりですが、 これが「議論に値する手札」とみなされてしまう、という事実は「特定のカードが とんでもなく重要になってしまうマッチアップがある」ということを教えてくれます。 .ヴァラクートに対しては「鷹ハンド」をキープしてはいけません.それでは勝てないでしょう.「石鍛冶ハンド」か「ジェイスハンド」 (妨害手段がいくつかあって,相手が6マナ立たせる前にジェイスが着地できる様なハンド), または《定業/Preordain(M11)》とある程度の濃さがあるハンド(注)をキープすべきです.先手だと緑タイタンをプレイされる前に《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》の様なカードでマナ加速手段を除去することができるので,後手の場合よりキープできる初手が増えます.後手だと4ターン目に《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》を打っても恐らく負けてしまうでしょう.なのでそういうことも考慮して初手を判断するべきです.

このデッキが使いたくないのなら,テゼレット道を極めるか(そしてそのリストを僕にe-mailで送ってください.リストは僕のナショナルまでばらさない様に.),単純にヴァラクートをプレイするといいでしょう.といっても,青白とのマッチアップは考慮する必要があります.PTで結果を残せなかったので,ヴァラクートをマークしていない人は多いのではないでしょうか.対策しないと相手取るのが難しいデッキなので,そういった相手にヴァラクートはかなり強いですしね.また,テゼレットデッキにも基本的に相性がいいです(Chapin型でもjuza型でも).テゼレットデッキは物珍しさで過剰にプレイされていますし.

え?お見せできるリストはないですよ!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
注1)and it is certainly a good deck – I would just try to look for something different myself
―以下が全く分からなかったのでそのままにしています

注2)and the fact that this hand is even debatable in what is supposedly a control mirror (though not really!) should give you an idea of how important certain cards are.
文構造がつかめない

注3) a hand with some value and Preordain

コメント

うる
うる
2011年2月24日20:20

仙台でポケモンカードをメインに、MTGはカジュアルで細々とやっている者です。
資産的に難しいとはいえトーナメントプレイにも興味はあるので、以前から翻訳記事、参考にさせて頂いております。

リンク頂いていきますので、よろしくお願いしますm(__)m

ペンティーノ
2011年2月24日20:51

リンクありがとうございます.相互致しました.

ホビステ仙台にはたまに(ほんとうにたまにですが)出没しているのでもしかしたらニアミスしているかもしれませんね.僕もリアルは半引退状態で資産はないのですが,ふらりとドラフトのFNMに参加したりしています.

宜しくお願いします.

re-giant
2011年2月24日21:13

(注1) について。
 訳をどうするかはさておいて、意味としては以下のような感じかな、と思いました。

 
  If you do want to play this deck, though (and it is certainly a good deck
  - I would just try to look for something different myself),

 
  もし貴方がこのデッキを使いたいというのであれば(実際これはいいデッキですし、
 使いたいと思うのは当然だと思います。ただ私はちょっと違った選択肢がないかを
 自分で探してみようと考えていますけど)


(注2) について
 難しい上に、そもそもこのデッキを回したことないので自信がないんですが、
カッコで括ってみるとすれば、おそらく以下のような構文なんではないかと思われます。
なお構文を分かりやすくするために (though not really!) は原文側では除いてあります。

 
  and the fact{that this hand is even debatable in【what is supposedly a control mirror】}
  should give you an idea of how important certain cards are.

 
  コントロールデッキ同士(いや実際はコントロールデッキじゃないですけど、まあ、
 似たようなものですから)のミラーマッチでこんな手札であれば普通は大当たりですが、
 これが「議論に値する手札」とみなされてしまう、という事実は「特定のカードが
 とんでもなく重要になってしまうマッチアップがある」ということを教えてくれます。


(注3) について
 ペンティーノさんの訳が分かりやすいと思いました。自分だと原文に Value があるので
「質」という語を用いることに固執してしまいそうです。

ひらこう@町田勢兼横浜勢
2011年2月25日21:58

リンクさせて頂きました。
翻訳記事、いつも参考にさせて頂いています。

僕も「satsubatsu」という名前でMOやっているので、もし出会いましたらよろしくお願いします

ペンティーノ
2011年2月26日2:27

re-giantさん
お世話になります。
注1)different myselfがなにか分からなかったのですが、この文脈だとデッキと考えるのが自然ですね。なんでその発想が無かったんだろう・・・

注2)このデッキはクロックパーミ的なデッキで純粋なコントロールと一味違うという背景を考えると納得できます。evenの意味が分かりやすい訳ですね、そのまま拝借させていただきます。

注3)「カロリーが高い手札」とかたまにカヴァレッジで見るので、そういう単語を使うのもいいかなと思いましたが無難に「濃い」にしました

今回も助かりました、ありがとうございます。

学ランさん
相互させていただきました、よろしくお願いします。おもにドラフトで遊んでいるので見つけたら声かけてください。

くろくろむ@精神を刻まれる者
くろくろむ@精神を刻まれる者
2011年2月26日14:53

いつも記事を読ませていただいています。
大会の入賞レシピはほとんどコピーのレシピで溢れかえっているので、今後Caw-Bladeがどうあるべきかというプロの意見を聞けるのはとても参考になりました。
ありがとうございます。

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