翻訳:プレリで選ぶべき陣営はどっち?byPV修正あり青字1.02
2011年1月27日 翻訳:リミテッド コメント (9)http://www.channelfireball.com/home/pvs-playhouse-mirran-or-phyrexian/
原題:PV’s Playhouse – Mirran or Phyrexian
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
January 26, 2011
日本語汚いです,見直ししてないです.帰ってMOやりながらちょっと推敲するかも
以下本文
ミラディン陣営とファイレクシア陣営,プレリで選ぶべきはどっち?
知らない人もいるから説明しておくと, Wizardsは包囲戦のプレリを “special promotion” として開催します.シールドデッキはSOM3パックと包囲戦3パックで行われますが,包囲戦はミラディン純正のものかファイレクシア純正のものから選ぶことになります.2週間後にPTを控えていて,より多くの実戦的な練習がしたい僕には気に入らない企画です.ドラフトで使える賞品の支給がないのも不満です. また,皆が同じ陣営を選んだ場合のために大量のパックが必要とことに関する不満をTOから聞いています。といってもこれは些細なことですが…(注0) .沢山の人が僕にどっちの陣営を選ぶべきか聞いてきました.どちらにもメリットはありますが,僕にはどちらがベストか明確な答えがあります.
まず新セットのカードをざっと見てみましょう:
SOMと違い,ファイレクシアはどの色にも存在します.白と赤には多くはありませんが.ファイレクシア陣営におけるポイントは,殆ど感染以外の選択肢がないということです.もしファイレクシア陣営を選んで感染デッキを組まないのなら,パックに非感染クリーチャーがいたとしても,ファイレクシアを選ぶ価値を損ねていることになります. ミラディン陣営ならばSOMの感染クリーチャーを使うことはないでしょう.といっても非感染クリーチャーの方がずっと多いのでそれで選択肢が狭まるということは殆どないでしょう.
カードの画像が見たい人はここのヴィジュアルスポイラーを見てね
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/mirrodinbesieged/spoiler#
白
白がファイレクシア陣営にもたらすものはBanishment Decree, Gore Vassal, Phyrexian Rebirth, Priests of Norn,そしてTine Shrike,Choking Fumes です.Choking Fumes は特定のデッキには非常に強いですが他のデッキに対してはそれほどでもありません.これらのカードはファイレクシア陣営で白を組む基盤にはなってくれませんが,組めないということはありません.SOMで《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》や《拘引/Arrest(SOM)》を手に入れたなら,白で組めることもままあるでよう.注意しなければならないのは包囲戦のカードはかつてないほど小規模なパックであるという点です.77種類のカードしかないため,だぶるカードは沢山でるでしょう.白には2種類の感染生物がおり,これは黒におおける感染生物の枚数と同じです.なので3,4枚集まるのも珍しいことではなく,どちらもかなり強力なので白黒感染デッキも選択肢として考慮するべきでしょう.対戦相手が白でファイレクシア陣営だったならば,きっとラスゴを搭載している可能性が高いでしょう.これはレアです.神話ではないのです.そして皆を白に向かわせるカードなのです.
ミラディン陣営にとっても,白は強力という訳ではありません.Divine Offeringは優秀な採録カードでLeonin Relic Warderも強力なカードです.しかしこれらのカードはミラディン陣営によく効くカードです.これは気に留めておくべきことです.通常のシールドデッキでは非感染デッキが感染デッキよりずっと多いです。しかし,このフォーマットでは感染に特化したデッキはずっと多くなり、会場の半分を占めるまでになると思います。 (注1).なので,アーティファクト破壊呪文はそれほど有用ではありません.これによって《粉砕/Shatter(SOM)》や《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》の様なカードがすぐさまプレイアブルなカードでなくなるという訳ではありませんが,パフォーマンスは多少落ちるでしょう.これはファイレクシア陣営のちょっとした利点です.《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel(SOM)》,《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari(SOM)》,《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》 ,《生命鍛冶/Lifesmith(SOM)》,《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》などもその価値を大きく下げたカードです.(といっても緑鍛冶と白御符はもともと大して強くありませんでしたが)
Leonin Skyhunterは魅力的なカードで,《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》の代わりとして軽い航空戦力となるでしょう.複数枚デッキに入れることができれば更に強く,しかもコモンです.全体を見ると,ミラディン陣営の白はかなり印象が薄いです.包囲戦において白がファイレクシア陣営の方をより強化していたとしても驚きません.
赤
一方で赤は,ファイレクシア陣営に殆どなにももたらしてくれません.2枚だけです.Into the Coreがどんなに強かろうと意味はありません. 特別強いSOMのプールを引き当てたのでもない限り (そうしたプールもミラディン陣営ならもっと強く使えるでしょう) ファイレクシア陣営で赤をメインプールとする可能性は低く,Into the Coreは散らすのが難しいカードだからです.赤はSOMにおいて最も強力な色の1つなので,これはファイレクシア陣営にとっては大きな打撃です.《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》や《金屑化/Turn to Slag(SOM)》を引き当てても,恐らく赤を断念しなければならないでしょう.
ミラディン陣営には際立って強いカードとして,Burn the ImpureとKuldotha Flamefiend があります.どちらもアンコモンですが(訳注:Burn the Impureはコモンでは?).僕はKuldotha Flamefiendは馬鹿げた強さであると共にかなり過小評価されるのではと考えています.ベストアンコモンはMind Controlではなくこのカードかもしれません. 6マナで4/4が出てきて,マイアを生贄に相手の一番強い生物を倒すかそれなりに強い生物を2倒すか本体4点で止めを刺したりできるということです.赤のZenithは2番目に強く,またミラディン陣営唯一の全体除去であるSlagstorm(Flamefiendも全体除去の1種ですが)があります. Corrosive Boltは見た目からして強く,大抵のプレイヤーがこのカードを信用するでしょう.大抵のデッキにおいて《溶岩の斧/Lava Axe(M11)》より強力です.またBlisterstick Shamanはいつでもいい仕事をするでしょう.包囲戦におけるミラディン陣営の赤はかなりしっかりしていて ,赤はSOMにおいて既に強力な色です.なのでもし貴方がミラディン陣営を選んだならばきっと赤を使うことになるでしょう.
青
ファイレクシア陣営の青はSphinxというボムがあります(こいつが感染持ちでないことはもちろん知っていますが,1ターンに2ドロー追加されるのですよ).また,恐らく最強アンコモンであるCorrupted Conscienceがあります.Steel Sabotageもかなり使えるカードに思えますし, Vedalken Anatomistもよい働きをするでしょう. Quicksilver Geyserがファイレクシア陣営でないのは残念です.このカードは感染デッキでこそ強力でしょうからね. Vivisection はデッキに左右されますが,強力なカードに見えます.あるデッキでは非常に欲しいカードですが,デッキに入れたくない場合もあるでしょう.
ミラディン陣営にはSerpentがいます.堅実なカードですがエキサイティングではないですね.Treasure Mageは1枚以上のサーチ先があれば《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》よりずっと強力なカードとなるでしょう.Treasure MageをSteel HellkiteやBattlesphereと共につかいたいですね.新しい4/4フライヤーでもいいです.《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》を《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》+2枚の呪文爆弾と共に入れるよりも強力だと思います. Quicksilver GeyserとVedalken Infuserは特定のデッキで強力なカードです. でも青にはこれだけしかありません. that’s it. どちらの陣営においても青はあまり印象的な色ではなく,ベストコモンであるSerum Raker,間違った陣営に所属しています.ファイレクシア人はあまりこのカードを使いたがらないでしょう.包囲戦においてはファイレクシア陣営の方が強いのですが,SOMにおいてはミラディン陣営の方が強いので,総合的に見るとミラディン陣営の方が勝っています.
黒
ファイレクシア陣営の黒には最強のZenithがあります.またFlesh-Eaterも非常に強力なカードに見えます. Massacre Wurmもまたファイレクシア陣営のカードです.ファイレクシア陣営にはこのセットの全体除去4つのうち3つが含まれていますが,その中でのベストカードは恐らくワームかラスゴです. Spread the Sicknessはコモン1位を争うカードでしょう. Virulent Wound もかなり強力なカードで,マイアやPlague Stingerを倒しつつ増殖の先達となる(orまたはSeptic Ratのための)毒カウンターを与えることができます.また, Phyrexian Rager.という堅実な強さ(solid)を持ったカードもあります.
ファイレクシア陣営にとっての黒はミラディン陣営にとっての赤です.SoMの時点で既に強力な色であり,包囲戦では赤以上に強化されてさえいます.黒は感染クリーチャーで固めなくても強力な色でしたが, 今やより強力な感染クリーチャーを手に入れました.黒の入らないファイレクシア陣営のデッキはちょっと想像できませんね.
しかしミラディン陣営における黒はファイレクシア陣営における赤とは違います.赤はファイレクシア陣営において使用に耐えませんが,黒はミラディン陣営においても使えるカードがあります.そのうちのひとつはGo for the Throatで,かなり強力で色を散らす価値のあるアンコモンです.もう一枚はSangromancerで,黒をメインに組むならかなり強力なカードとなります (SOMの黒が感染デッキでなくても強力なので強力なデッキが組めることもあるでしょう).
緑
ファイレクシア陣営の緑にはベスト・コモンのひとつであるBlightwidow,ベスト・アンコモンのひとつであるViridian Corrupterがいます.かなり強力な色で,恐らく緑黒を組むことになるでしょうが,それしか組めないということはありません.Glissa’s CourierはKoth’s Courierと違って明らかに使えないですね. 感染がないですから.Unnatural Predation はその存在自体がゲームに新たな側面をもたらします.《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》の様に感染を相手にする際には常に頭に入れておくべきカードです.Pistus Strikeも最低でもサイド要員として気に留めておくべきでしょう.Creeping Corrosionこのフォーマットの半分のデッキ相手に全体除去として使えます.
ミラディン陣営の緑はかなり酷いですね.SoMの緑もあまり強くないので使う可能性はかなり低いでしょう.
アーティファクト
生態武器はかなり魅力的なメカニズムで,殆どすべてのカードが使用に耐える強さです. 最も強いのはMortarpodでしょう.序盤のクリーチャーを潰せるとともに感染クリーチャー達と組み合わせればゲームを終らせるのに一役買います.《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》の様な動きができるわけです.Core Prowlerは4マナでなかなかの強さを持つ新たな感染クリーチャーで, Phyrexian Juggernautもまたかなり強力です.その上,感染デッキに入れたいと思える唯一のマナマイア(訳注:原文はただ単にマイアとあるけど《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》とか感染デッキでも入れことを考えるとマナマイアかな?)も手に入れました .2マナ圏が少なく4マナ圏が多いという感染デッキの2つの弱点を解消してくるカードです.
一方で,あまり意味をなさないアーティファクトも大量にあります– Psychosis Crawler, Mirrorworks,そしてIchorwell Springの様なカードはどれもミラディン側での方が上手く使えるように見えます.そして感染デッキでベストな装備品であるPiston Sledgeはミラディン側にあるのです.
ミラディン陣営にはLumengrid Gargoyleや前述のPiston Sledgeという殆どどのデッキにも入るカードがあります.Sledgeは再装備できる可能性があるオーラの様なものです.2t《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari(SOM)》,3tで絆魂5点でゲームが決まることが頻繁に起りえるでしょう.シカールの絆魂はもう以前のものと同じではないのです.Sword of Feast and Famineは通常のリミテッドよりずっと強力になります(もう一度言いますが,会場の半分は緑黒になるでしょうからね).Thopter Assembly もかなり協力です.Treasure Mageがあるなら更に使えるでしょうGust Skimmerも青を使っていたなら魅力的でプレイアブルなカードとなります.
まとめ
新セット全体を見るとファレクシア陣営がずっとパワフルに思えます.単純に最も強力なカード群がファイレクシア側にあるというだけでなく,カードの強さの平均値もミラディン陣営より高いです.金属術関連のカードの質はそのままであるのに対し,感染関連のカードは皆1段強くなっている様に感じられます.
もちろんシールドではSOMも3パック使います.そしてSOMではミラディン陣営に軍配が上がります.大抵のシールドデッキは赤白で組まれていましたからね.また,ミラディン陣営は柔軟性が高いです.パック中のベストボムを使える可能性が高いのはミラディン陣営でしょう.ミラディン陣営はよりアーティファクトベースになるので有色のカードは少なくてすむからです.なので,ミラディン陣営で《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》を引いた場合とファイレクシア陣営で《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》を引いた場合,デッキにボムを入れられる可能性が高いのは前者でしょう.
僕はミラディン陣営は“安全な選択”だと考えています.ミラディン陣営では常にそれなりのデッキを作ることができると思います.ファイレクシア陣営ではより当たり外れが大きくなるでしょう.ベストデッキはきっとファイレクシア陣営から出ると思いますが,ワーストデッキも同じくファイレクシア陣営から輩出されると思います.SOMだけのシールドほどではないにしろ,十分な感染クリーチャーが確保できないことは起りえます.その場合,どの感染クリーチャーも使用に耐えないものとなってしまうでしょう.
つまりシールドにおける感染において大きな問題となるのは,カード個々の弱さでは決してなく,十分な数を集められないということなのです.包囲戦においてもこの点は大きな問題ですが,プレリにおいては”感染”パックを選べばこの点はかなり緩和されるでしょう.ファイレクシア陣営とミラディンの強さの差はこの「空白」が起きるリスクを犯す価値があると考えているので,僕はファイレクシア陣営を選ぶでしょう.
プレリで勝つための最後のアドバイスとしては,カードがどちらの陣営に属するかは覚えておけということです.少なくともボムや除去やトリックといったカードだけでも覚えるべきでしょう.相手が包囲戦のカードを一枚でも使えば,相手が使えないカードを知ることができます(包囲戦のカードでなくても陣営が分かることもあるでしょう).カードがどちらの陣営に属しているか知っていれば,例えばGo for the Throatをケアしなくていいのか等を知ることが出来ます.相手がファイレクシア陣営 のカードを使ったら相手のデッキが白でもDivine Offeringにやられることは無いと分かりますし,相手がミラディン陣営で黒を使っていれば恐らくGo for the Throatを持っていると考えられるでしょう― 結局,相手はなぜ黒を使っているのか?これを考えるのはそんなに難しいことではありません(注2)– セットには155枚のカードしかないのです―相手に何ができて,何ができないのか知る大きな手がかり となるでしょう.今回の様に特別セットが小さい場合は特にそうですね.
ではプレリでの陣営選びのために送りたい最後のアドバイスを.もし貴方が勝ちたいのなら,私はファイレクシア陣営を薦めます.あまり勝ち負けを気にせず,今後のイベントのためにこのセットを学びたいのなら(僕の場合もそうです),恐らくミラディンを選ぶ方がよいでしょう.ファイレクシア陣営はより直感的に理解しやすいカードが多いからです.単純にパワータフネスが大きいクリーチャーが多く,大きいカードは強く,簡単に強弱が判り,SOMの感染カードを扱うのとあまり変わらない様に感じられるからです.ミラディン陣営のカードの方がより驚かせてくれるカードが多いと思いますし,SOMから評価が変わるカードも多いでしょう.プレリには練習のつもりで行くので,ファイレクシア陣営の方がよい選択だ考えている僕がミラディン陣営でプレイしていたとしても驚くことはありません.
I hope you’ve enjoyed this, and see you next week!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本文ここまで
注0)I have also heard complaints from the TOs who apparently need too much product in case everyone decides to play one faction over the other, but that is neither here nor there.
TOは主催者かな?but以下がわからない
注1)In this format, you’ll see a much bigger concentration of Infect decks, about half-half.
About以下の扱いがわからない
注2)At the same time, if they play Black and Mirran, it is like they have Go for the Throat – why are they playing Black, after all? It is not really hard to do – there are only 155 cards, after all – and I think it will help you considerably to know what they can have and what they can’t, especially since the set is so small.
Hard to doのdoは「相手がなぜ黒を選んだか推測すること」ですよね?
原題:PV’s Playhouse – Mirran or Phyrexian
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
January 26, 2011
日本語汚いです,見直ししてないです.帰ってMOやりながらちょっと推敲するかも
以下本文
ミラディン陣営とファイレクシア陣営,プレリで選ぶべきはどっち?
知らない人もいるから説明しておくと, Wizardsは包囲戦のプレリを “special promotion” として開催します.シールドデッキはSOM3パックと包囲戦3パックで行われますが,包囲戦はミラディン純正のものかファイレクシア純正のものから選ぶことになります.2週間後にPTを控えていて,より多くの実戦的な練習がしたい僕には気に入らない企画です.ドラフトで使える賞品の支給がないのも不満です. また,皆が同じ陣営を選んだ場合のために大量のパックが必要とことに関する不満をTOから聞いています。といってもこれは些細なことですが…(注0) .沢山の人が僕にどっちの陣営を選ぶべきか聞いてきました.どちらにもメリットはありますが,僕にはどちらがベストか明確な答えがあります.
まず新セットのカードをざっと見てみましょう:
SOMと違い,ファイレクシアはどの色にも存在します.白と赤には多くはありませんが.ファイレクシア陣営におけるポイントは,殆ど感染以外の選択肢がないということです.もしファイレクシア陣営を選んで感染デッキを組まないのなら,パックに非感染クリーチャーがいたとしても,ファイレクシアを選ぶ価値を損ねていることになります. ミラディン陣営ならばSOMの感染クリーチャーを使うことはないでしょう.といっても非感染クリーチャーの方がずっと多いのでそれで選択肢が狭まるということは殆どないでしょう.
カードの画像が見たい人はここのヴィジュアルスポイラーを見てね
http://www.wizards.com/magic/tcg/article.aspx?x=mtg/tcg/mirrodinbesieged/spoiler#
白
白がファイレクシア陣営にもたらすものはBanishment Decree, Gore Vassal, Phyrexian Rebirth, Priests of Norn,そしてTine Shrike,Choking Fumes です.Choking Fumes は特定のデッキには非常に強いですが他のデッキに対してはそれほどでもありません.これらのカードはファイレクシア陣営で白を組む基盤にはなってくれませんが,組めないということはありません.SOMで《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》や《拘引/Arrest(SOM)》を手に入れたなら,白で組めることもままあるでよう.注意しなければならないのは包囲戦のカードはかつてないほど小規模なパックであるという点です.77種類のカードしかないため,だぶるカードは沢山でるでしょう.白には2種類の感染生物がおり,これは黒におおける感染生物の枚数と同じです.なので3,4枚集まるのも珍しいことではなく,どちらもかなり強力なので白黒感染デッキも選択肢として考慮するべきでしょう.対戦相手が白でファイレクシア陣営だったならば,きっとラスゴを搭載している可能性が高いでしょう.これはレアです.神話ではないのです.そして皆を白に向かわせるカードなのです.
ミラディン陣営にとっても,白は強力という訳ではありません.Divine Offeringは優秀な採録カードでLeonin Relic Warderも強力なカードです.しかしこれらのカードはミラディン陣営によく効くカードです.これは気に留めておくべきことです.通常のシールドデッキでは非感染デッキが感染デッキよりずっと多いです。しかし,このフォーマットでは感染に特化したデッキはずっと多くなり、会場の半分を占めるまでになると思います。 (注1).なので,アーティファクト破壊呪文はそれほど有用ではありません.これによって《粉砕/Shatter(SOM)》や《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》の様なカードがすぐさまプレイアブルなカードでなくなるという訳ではありませんが,パフォーマンスは多少落ちるでしょう.これはファイレクシア陣営のちょっとした利点です.《ダークスティールの歩哨/Darksteel Sentinel(SOM)》,《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari(SOM)》,《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》 ,《生命鍛冶/Lifesmith(SOM)》,《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》などもその価値を大きく下げたカードです.(といっても緑鍛冶と白御符はもともと大して強くありませんでしたが)
Leonin Skyhunterは魅力的なカードで,《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》の代わりとして軽い航空戦力となるでしょう.複数枚デッキに入れることができれば更に強く,しかもコモンです.全体を見ると,ミラディン陣営の白はかなり印象が薄いです.包囲戦において白がファイレクシア陣営の方をより強化していたとしても驚きません.
赤
一方で赤は,ファイレクシア陣営に殆どなにももたらしてくれません.2枚だけです.Into the Coreがどんなに強かろうと意味はありません. 特別強いSOMのプールを引き当てたのでもない限り (そうしたプールもミラディン陣営ならもっと強く使えるでしょう) ファイレクシア陣営で赤をメインプールとする可能性は低く,Into the Coreは散らすのが難しいカードだからです.赤はSOMにおいて最も強力な色の1つなので,これはファイレクシア陣営にとっては大きな打撃です.《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》や《金屑化/Turn to Slag(SOM)》を引き当てても,恐らく赤を断念しなければならないでしょう.
ミラディン陣営には際立って強いカードとして,Burn the ImpureとKuldotha Flamefiend があります.どちらもアンコモンですが(訳注:Burn the Impureはコモンでは?).僕はKuldotha Flamefiendは馬鹿げた強さであると共にかなり過小評価されるのではと考えています.ベストアンコモンはMind Controlではなくこのカードかもしれません. 6マナで4/4が出てきて,マイアを生贄に相手の一番強い生物を倒すかそれなりに強い生物を2倒すか本体4点で止めを刺したりできるということです.赤のZenithは2番目に強く,またミラディン陣営唯一の全体除去であるSlagstorm(Flamefiendも全体除去の1種ですが)があります. Corrosive Boltは見た目からして強く,大抵のプレイヤーがこのカードを信用するでしょう.大抵のデッキにおいて《溶岩の斧/Lava Axe(M11)》より強力です.またBlisterstick Shamanはいつでもいい仕事をするでしょう.包囲戦におけるミラディン陣営の赤はかなりしっかりしていて ,赤はSOMにおいて既に強力な色です.なのでもし貴方がミラディン陣営を選んだならばきっと赤を使うことになるでしょう.
青
ファイレクシア陣営の青はSphinxというボムがあります(こいつが感染持ちでないことはもちろん知っていますが,1ターンに2ドロー追加されるのですよ).また,恐らく最強アンコモンであるCorrupted Conscienceがあります.Steel Sabotageもかなり使えるカードに思えますし, Vedalken Anatomistもよい働きをするでしょう. Quicksilver Geyserがファイレクシア陣営でないのは残念です.このカードは感染デッキでこそ強力でしょうからね. Vivisection はデッキに左右されますが,強力なカードに見えます.あるデッキでは非常に欲しいカードですが,デッキに入れたくない場合もあるでしょう.
ミラディン陣営にはSerpentがいます.堅実なカードですがエキサイティングではないですね.Treasure Mageは1枚以上のサーチ先があれば《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》よりずっと強力なカードとなるでしょう.Treasure MageをSteel HellkiteやBattlesphereと共につかいたいですね.新しい4/4フライヤーでもいいです.《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》を《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》+2枚の呪文爆弾と共に入れるよりも強力だと思います. Quicksilver GeyserとVedalken Infuserは特定のデッキで強力なカードです. でも青にはこれだけしかありません. that’s it. どちらの陣営においても青はあまり印象的な色ではなく,ベストコモンであるSerum Raker,間違った陣営に所属しています.ファイレクシア人はあまりこのカードを使いたがらないでしょう.包囲戦においてはファイレクシア陣営の方が強いのですが,SOMにおいてはミラディン陣営の方が強いので,総合的に見るとミラディン陣営の方が勝っています.
黒
ファイレクシア陣営の黒には最強のZenithがあります.またFlesh-Eaterも非常に強力なカードに見えます. Massacre Wurmもまたファイレクシア陣営のカードです.ファイレクシア陣営にはこのセットの全体除去4つのうち3つが含まれていますが,その中でのベストカードは恐らくワームかラスゴです. Spread the Sicknessはコモン1位を争うカードでしょう. Virulent Wound もかなり強力なカードで,マイアやPlague Stingerを倒しつつ増殖の先達となる(orまたはSeptic Ratのための)毒カウンターを与えることができます.また, Phyrexian Rager.という堅実な強さ(solid)を持ったカードもあります.
ファイレクシア陣営にとっての黒はミラディン陣営にとっての赤です.SoMの時点で既に強力な色であり,包囲戦では赤以上に強化されてさえいます.黒は感染クリーチャーで固めなくても強力な色でしたが, 今やより強力な感染クリーチャーを手に入れました.黒の入らないファイレクシア陣営のデッキはちょっと想像できませんね.
しかしミラディン陣営における黒はファイレクシア陣営における赤とは違います.赤はファイレクシア陣営において使用に耐えませんが,黒はミラディン陣営においても使えるカードがあります.そのうちのひとつはGo for the Throatで,かなり強力で色を散らす価値のあるアンコモンです.もう一枚はSangromancerで,黒をメインに組むならかなり強力なカードとなります (SOMの黒が感染デッキでなくても強力なので強力なデッキが組めることもあるでしょう).
緑
ファイレクシア陣営の緑にはベスト・コモンのひとつであるBlightwidow,ベスト・アンコモンのひとつであるViridian Corrupterがいます.かなり強力な色で,恐らく緑黒を組むことになるでしょうが,それしか組めないということはありません.Glissa’s CourierはKoth’s Courierと違って明らかに使えないですね. 感染がないですから.Unnatural Predation はその存在自体がゲームに新たな側面をもたらします.《荒々しき力/Untamed Might(SOM)》の様に感染を相手にする際には常に頭に入れておくべきカードです.Pistus Strikeも最低でもサイド要員として気に留めておくべきでしょう.Creeping Corrosionこのフォーマットの半分のデッキ相手に全体除去として使えます.
ミラディン陣営の緑はかなり酷いですね.SoMの緑もあまり強くないので使う可能性はかなり低いでしょう.
アーティファクト
生態武器はかなり魅力的なメカニズムで,殆どすべてのカードが使用に耐える強さです. 最も強いのはMortarpodでしょう.序盤のクリーチャーを潰せるとともに感染クリーチャー達と組み合わせればゲームを終らせるのに一役買います.《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》の様な動きができるわけです.Core Prowlerは4マナでなかなかの強さを持つ新たな感染クリーチャーで, Phyrexian Juggernautもまたかなり強力です.その上,感染デッキに入れたいと思える唯一のマナマイア(訳注:原文はただ単にマイアとあるけど《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》とか感染デッキでも入れことを考えるとマナマイアかな?)も手に入れました .2マナ圏が少なく4マナ圏が多いという感染デッキの2つの弱点を解消してくるカードです.
一方で,あまり意味をなさないアーティファクトも大量にあります– Psychosis Crawler, Mirrorworks,そしてIchorwell Springの様なカードはどれもミラディン側での方が上手く使えるように見えます.そして感染デッキでベストな装備品であるPiston Sledgeはミラディン側にあるのです.
ミラディン陣営にはLumengrid Gargoyleや前述のPiston Sledgeという殆どどのデッキにも入るカードがあります.Sledgeは再装備できる可能性があるオーラの様なものです.2t《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari(SOM)》,3tで絆魂5点でゲームが決まることが頻繁に起りえるでしょう.シカールの絆魂はもう以前のものと同じではないのです.Sword of Feast and Famineは通常のリミテッドよりずっと強力になります(もう一度言いますが,会場の半分は緑黒になるでしょうからね).Thopter Assembly もかなり協力です.Treasure Mageがあるなら更に使えるでしょうGust Skimmerも青を使っていたなら魅力的でプレイアブルなカードとなります.
まとめ
新セット全体を見るとファレクシア陣営がずっとパワフルに思えます.単純に最も強力なカード群がファイレクシア側にあるというだけでなく,カードの強さの平均値もミラディン陣営より高いです.金属術関連のカードの質はそのままであるのに対し,感染関連のカードは皆1段強くなっている様に感じられます.
もちろんシールドではSOMも3パック使います.そしてSOMではミラディン陣営に軍配が上がります.大抵のシールドデッキは赤白で組まれていましたからね.また,ミラディン陣営は柔軟性が高いです.パック中のベストボムを使える可能性が高いのはミラディン陣営でしょう.ミラディン陣営はよりアーティファクトベースになるので有色のカードは少なくてすむからです.なので,ミラディン陣営で《執行の悪魔/Carnifex Demon(SOM)》を引いた場合とファイレクシア陣営で《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》を引いた場合,デッキにボムを入れられる可能性が高いのは前者でしょう.
僕はミラディン陣営は“安全な選択”だと考えています.ミラディン陣営では常にそれなりのデッキを作ることができると思います.ファイレクシア陣営ではより当たり外れが大きくなるでしょう.ベストデッキはきっとファイレクシア陣営から出ると思いますが,ワーストデッキも同じくファイレクシア陣営から輩出されると思います.SOMだけのシールドほどではないにしろ,十分な感染クリーチャーが確保できないことは起りえます.その場合,どの感染クリーチャーも使用に耐えないものとなってしまうでしょう.
つまりシールドにおける感染において大きな問題となるのは,カード個々の弱さでは決してなく,十分な数を集められないということなのです.包囲戦においてもこの点は大きな問題ですが,プレリにおいては”感染”パックを選べばこの点はかなり緩和されるでしょう.ファイレクシア陣営とミラディンの強さの差はこの「空白」が起きるリスクを犯す価値があると考えているので,僕はファイレクシア陣営を選ぶでしょう.
プレリで勝つための最後のアドバイスとしては,カードがどちらの陣営に属するかは覚えておけということです.少なくともボムや除去やトリックといったカードだけでも覚えるべきでしょう.相手が包囲戦のカードを一枚でも使えば,相手が使えないカードを知ることができます(包囲戦のカードでなくても陣営が分かることもあるでしょう).カードがどちらの陣営に属しているか知っていれば,例えばGo for the Throatをケアしなくていいのか等を知ることが出来ます.相手がファイレクシア陣営 のカードを使ったら相手のデッキが白でもDivine Offeringにやられることは無いと分かりますし,相手がミラディン陣営で黒を使っていれば恐らくGo for the Throatを持っていると考えられるでしょう― 結局,相手はなぜ黒を使っているのか?これを考えるのはそんなに難しいことではありません(注2)– セットには155枚のカードしかないのです―相手に何ができて,何ができないのか知る大きな手がかり となるでしょう.今回の様に特別セットが小さい場合は特にそうですね.
ではプレリでの陣営選びのために送りたい最後のアドバイスを.もし貴方が勝ちたいのなら,私はファイレクシア陣営を薦めます.あまり勝ち負けを気にせず,今後のイベントのためにこのセットを学びたいのなら(僕の場合もそうです),恐らくミラディンを選ぶ方がよいでしょう.ファイレクシア陣営はより直感的に理解しやすいカードが多いからです.単純にパワータフネスが大きいクリーチャーが多く,大きいカードは強く,簡単に強弱が判り,SOMの感染カードを扱うのとあまり変わらない様に感じられるからです.ミラディン陣営のカードの方がより驚かせてくれるカードが多いと思いますし,SOMから評価が変わるカードも多いでしょう.プレリには練習のつもりで行くので,ファイレクシア陣営の方がよい選択だ考えている僕がミラディン陣営でプレイしていたとしても驚くことはありません.
I hope you’ve enjoyed this, and see you next week!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本文ここまで
注0)I have also heard complaints from the TOs who apparently need too much product in case everyone decides to play one faction over the other, but that is neither here nor there.
TOは主催者かな?but以下がわからない
注1)In this format, you’ll see a much bigger concentration of Infect decks, about half-half.
About以下の扱いがわからない
注2)At the same time, if they play Black and Mirran, it is like they have Go for the Throat – why are they playing Black, after all? It is not really hard to do – there are only 155 cards, after all – and I think it will help you considerably to know what they can have and what they can’t, especially since the set is so small.
Hard to doのdoは「相手がなぜ黒を選んだか推測すること」ですよね?
コメント
> In this format, you’ll see a much bigger concentration of Infect decks, about half-half.
ミラディン包囲戦が発売された以降の『In this format (この環境)』では『much bigger concentration of Infect decks (より感染デッキの比重が重たくなる)』ので、感染と非感染のデッキ比率が『about half-half (大体半分になる)』と言っているのでは?、と思いました。
この環境のリミテッドを実際にやったことないので推測に過ぎないのですが、ミラディン陣営=非感染、ファイレクシア陣営=感染、であるなら、まあ、半々という認識になるのかなあ、と考えました。
> 注2)
> Hard to doのdoは「相手がなぜ黒を選んだか推測すること」ですよね?
同じく、そう思います。
ありがとうございます。前後からそういう意味かなとは思ったのですが何の略かはとんと思いつかなかったので助かりました。
re-giantさん>
>in this format...
half-halfはデッキ内の感染の比率について述べているのでは?と発想に囚われてしまっていました。
おつかれさまですさん>
ありがとうございます。慣用表現の様ですね。調べるのを怠ってしまいました。いろんな所で開かれるプレリについてなにか言ってるのかなとか考えてしまい、慣用表現という発想がそもそもありませんでした。
補足ですが感染が多くなるというのは「包囲戦も含んだ普通のシールド戦」と「プレリ用の特別なパックを使ったシールド戦」の対比だと思われます
一つ翻訳ミスが見つかったのでご報告させていただきます
>相手がミラディン陣営のカードを使ったら相手のデッキが白でもDivine Offeringにやられることは無いと
この部分は正しくは「ファイレクシア陣営のカードを使ったら」です、Divine Offeringはミラディン陣営ですので
私もこれからプレリリースに向かいますので随分参考になります。
陣営? もちろんファイレクシアです(笑