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原題:PV’s Playhouse – Playing Fae from A to Z
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
January 12, 2011
フェアリーを触ったことはないというのに(だからこそかも?)すげぇ感動した記事.
1つのデッキにこんなに語れる内容があることが,マジックのゲーム性の深さを示しているようでとても嬉しかった.訳したくてたまらなかった.先週の記事だけど時期関係ない内容なので訳してみた.本文序盤でも書いてるけど,個々のカードについての話の後にライフ管理や マリガン基準といったプレイングの話が続く.とりあえずカード個々の解説まで訳した.
今回は分からなかったとこを(注X)として本文後に纏めてみた.この方が読みやすいと思うし,訳するには問題ないけどちょっと気になったところを気軽に書き置ける.「英語力」と共に「翻訳力」みたいなのもつけたいので,どう訳せば読み易くなるかみたいな相談もそこでできればいいかなと思った.
あ,あとPVはダッシュ(―)を多用するけど日本語にすると読みづらい気もしたので普通の文にしてしまってる部分がかなりあります.
以下本文
Hello everyone!
今日は特別話したいことがないんだ.特に面白いことがあった訳でもないし,包囲網がリリースされるまでトーナメントが無いから,今現在どのフォーマットもやる気がないしね.といってもトーナメントが無いというのは,僕がGPアトランタに行かないからだけど(夏休みは航空チケットが法外な値段になるよね).というわけで今日は2番目に好きなネタであるフェアリーについて語ることにしよう(一番好きなのは自分について語ることです.念のため(訳注:この前の週のPVの記事は自身の得手不得手についての話でした)).
これまでもフェアリーについては沢山の記事を書いてきました.僕自身フェアリーをかなりプレイしてきましたからね.この記事ではデッキリストについてを話の中心にはしません.理由は二つあって,それはまず最適なデッキリストが僕には本当に分からないということ,それからLuisがそれについての記事を既に書いてくれているということ(訳注:りゅーさんが翻訳されています)です.カードの取捨選択において僕ならこうするかも,ということは話しますが,この記事の眼目はこのデッキをいかに上手くプレイするかにしたいのです.ここ数年書いてきたフェアリーについての記事の総決算的な記事を書こうと思います.貴方が大会でフェアリーを使った際に助けになるような記事になればよいのですが. まずプレイングが難しいカードそれぞれの扱い方をお話して,その後にこのデッキの戦略を包括的に語ろうと思います.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》
私見ですが,これはデッキ内で最も重要なカードだと思います.ベストなカードという訳ではなく,初手に是非欲しいというものでもありません.それは《苦花/Bitterblossom(MOR)》ですよね.苦花はデッキの強さを何段階も上げてくれるカードです.しかし《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》もまたこれなしではデッキが成立しないカードの1つであり,そして恐らく最もプレイミスを犯しやすいカードでしょう.このカードでまず留意しなくてはならないのは,4つの全く異なる効果を持ったカードだということ.そしてこのデッキはどのモードも使うことになることです.4つの効果をこのデッキほど駆使するデッキは他にありません.大抵のデッキにおいてはこのカードは基本Dismiss又はRepealで,ごくたまに他の用途として扱われます.一方でフェアリーは全てのモードを組み合わせて活用することになります.タップとバウンス,カウンターとバウンス,カウンターとタップ 等の組合せでプレイすることも珍しくなく,自陣のカードをバウンスする機会さえも同じくらいあります(対戦相手のクリーチャーをタップして,《変わり谷/Mutavault(MOR)》でアタックするために自分の土地を戻した,という経験も何度かあります).こういったプレイの選択肢に気付けないと,勝てるゲームを落としてしまうでしょう.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》がこのデッキにおいてこれほどまでに重要な理由は,このカードはダメージレースにおいて完璧な役割を果たす(このデッキはダメージレースの渦中にいることが非常に多いデッキです)とともに, そうでない場面でも常に優秀なカードであるからです.アグロ・コントロールにおいても,純粋なコントロールにおいてでさえも強力な呪文です.フェアリーの大きな特徴はゲーム中の振る舞いが何度も変わることであり,《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》はどちらの立場においても優秀な呪文なのです.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》においてもう1つ重要なことは,フェアリーで用いる際はコントロールで用いる場合より攻撃的な使い方になるということです.1ターン速く相手を倒すために,2枚の《変わり谷/Mutavault(MOR)》の攻撃を通そうとタップモードを使うこともしばしばあります.また,《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum(ALA)》の脅威から1ターン逃れるために土地をバウンスする,という事もあります.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》は非常に多芸なので,そのマッチにおける青命令の役割を理解することが重要です.そして,そうした場面で使えるよう温存するのです.ゲーム中の立場(role)を 見誤ることは負けに直結するとよく言われますが,青命令の役割を見誤ることは非常に多く見られます. 一般的に,ゲーム中有利であるほどDismissモードでプレイすることになるでしょう.この場合は,このカードはより消耗戦用のカードとなり,貴方が既にもっているアドバンテージを更に重ねる役割を担います.貴方はすでに勝ちが近いので,大きなアクションをする必要がなく,堅実にプレイして確実にアドバンテージを重ねればよいのです.貴方がより不利な場面であればあるほど,《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》でなんとかして勝ちを掠め取る必要が出てくるでしょう.ですので,これらは”ビッグターン”または”ビッグターンの連打”まで温存するべきです.ゲーム中不利な立場にあると感じたならば,青命令をfogや追撃に使う事を検討し始めるとよいでしょう.
数年前,Alex Bertoncini がミラーマッチで青命令をサイドアウトしていたにも関わらずGCCオープントーナメントで2連続優勝したと聞いたとき,椅子から転げ落ちるかと思ったことを覚えています.GPにて沢山の人とともにディナーに行った時, “間違いを犯したのに優勝した人”の話になりました.そこで僕は“青命令をサイドアウトする様な奴が
SCGトーナメントで2度とも優勝した.馬鹿な奴だよねーあはは”と述べたのですが,目の前に座っていたブロンドの子が言いました,“ああ,それは僕だよ“. おっとっと.まぁとにかく,Jon Randle は,必殺技を打つのが遅れました.世界選手権で6-0した彼のメインデッキにはそのカードが3枚しか入ってなかったのです(注1).なにをしたとしても,青命令を抜くことだけはするな.フェアリーから青命令を抜くくらいなら,ランダムに何か抜いた方がましです.
《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》
このカードを4枚積むかどうかは《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》ほど明確ではありません.時に彼女を(彼?彼ら?徒党だから恐らく彼らだろう)抜くプレイヤーもいるようです.僕はこれは間違いだと確信しています.《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》もまた 勝ちゲームを磐石にするとともに負けゲームをひっくり返せるカードなのです.霧縛り絡みで最も巧妙なトリックは,ただ単にプレイすることです.
基本的に,相手の手札が分かっていて,いざ《喉首狙い/ go for the throat》(訳注:例の新カードのおかげでidiomが分かった^^)をせんという時にはアップキープでのプレイに意味があります.もし貴方がかなり有利で,相手がなにをしようとケアする必要がない(苦花からスプライトから霧縛りに繋げられる様なハンド)場合も同様です.なので,《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》から《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》に繋げるプレイはかなり強力です.対戦相手の手札が分からなければ,単体除去に霧縛りを晒すのは躊躇われるでしょう.そういう場合は覇権先を守れるか,より多くのクリーチャーを引くまで待ったほうがいいです.
《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》について大抵の人が犯している間違いは,常に対戦相手のアップキープにプレイしようとすることです.もちろん貴方は対戦相手のアップキープにこのカードをプレイすることはできますが,必ずそうしなければならないということはありません.僕がフェアリーの《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》を対戦相手のアップキープにプレイした回数は総プレイ回数の50%をかなり下回ると思います.アップキープにプレイするのは大抵自分が有利な場合か相手の手札が分かっている場合です.相手のエンドにプレイすることはかなり多いです.このカードをめぐる攻防に負けてもタップアウトしなくて済むので,青いデッキ相手には大抵そうします.また,このカードがメインフェイズにも打てると知っていると,これもまた青いデッキとの対戦時にかなり役に立ちます.一般的なプレイではないですが,霧縛りをカウンターできるデッキは大抵場に出た後の霧縛りの排除に苦労します. なので,5ccやミラーマッチで対戦相手がタップアウトしていて,こちらのメインに霧縛りが出せるのならば,基本的には出すべきです.
別なプレイとして,相手がアタックしてくるまで待ち,霧縛りで討ち取る,というものがあります.殆どの人の頭にはアタック後に呪文をプレイするということが染み付いています.特に青命令や《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》が入ったデッキを相手にする場合は特にそうです.なので,アップキープにプレイしなくても同じ目的が達成できるのです.しかもアタッカーを討ち取れるというおまけつきです.それだけでなく,相手に与える情報も少なくてすみます.霧縛りが居ると分かっていればブロッカーを残さずに全力突撃しないという場面もあるでしょう.この様な理由があるので,ブロックするつもりがない場合でさえ戦闘フェイズにプレイすることが正解の場合もあるのです. これはほぼ確実に正解です―霧縛りがアタッカーにとって脅威となる場面では,対戦相手は戦闘前に呪文を使うことを考慮しますが,霧縛りがアタックに関係ない場面で,貴方がアップキープに霧縛りしなければ,対戦相手は確実に霧縛りを無視するでしょう.
霧縛りをアップキープにプレイしないことは相手に情報を与えずにすむ,というメリットもあります.フェアリーの強みの1つはゲーム中の対処の難しさにあり,時にそれは不可能な場合すらあるのですが,その強みの元凶となっているのは呪文全てがインスタントで相手に合わせて如何様にもプレイできるという点です.アップキープ霧縛りをしなければ,《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》も,《苦悶のねじれ/Agony Warp(ALA)》も,《マナ漏出/Mana Leak(M11)》も,《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》も,《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》も,もちろん《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》も,何でも打ちえるのです.霧縛りをアップキープにプレイすれば,そのターンあなたの選択肢は霧縛りだけだったと相手にばれてしまいます.
あまりやらない使い方ですが,自陣のカードを除去から「救う」ために霧縛りを使うことがあります.といっても大抵の場合,これについての判断は難しくありません.赤いデッキ相手だと相手がなにかプレイ→スプライト→スプライトに《稲妻/Lightning Bolt(M11)》→《変わり谷/Mutavault(MOR)》起動→《変わり谷/Mutavault(MOR)》にも《稲妻/Lightning Bolt(M11)》→霧縛りプレイ,という連鎖がしばしば起ります.
また,クリーチャーの数を減らさないためにブロック後に覇権,ということもしばしばするでしょう.これはダメージレース中では特に重要です.相手の《復讐の亜神/Demigod of Revenge(SHM)》をチャンプして覇権,という動きは単純に亜神と霧縛りで1対1交換を取るよりよい場面もあります.死にそうな場面で《苦花/Bitterblossom(MOR)》を覇権する,というプレイもありますが,これは最も分かりやすいプレイでしょう.苦花を取り除く必要があって霧縛りをプレイした際に,誘発型能力がスタックにある間に相手が霧縛りを除去してきたなら,苦花は永遠に覇権できることになります.
《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》を扱う際に最も重要なポイントは「何を覇権するか」です.これは分かりやすい場合もありますが,そうでない場合もあります.《苦花/Bitterblossom(MOR)》と数体のフェアリートークンがいる場面で,なにも考えずにトークンを覇権するプレイヤーは多いですが,実は苦花を覇権するべき場面であることはかなり多いです.私見では,これは最も大きな間違いです.なぜですかって?単純な計算をしてみましょう.おっと,計算を敬遠しないでくださいね.相手のライフが18で,あなたの場には苦花と2体のトークンがいるとします.トークンを覇権したなら与えるダメージは5 + 6 + 7で3ターンで相手を倒せます. 苦花を覇権したなら6 + 6 + 6で同じく3ターンで相手を倒せますが,この場合は3点のライフ失いませんし,霧縛りが その場で倒されてもトークンを失いません.なので,苦花覇権が正解となる場面もあるのです.もし覇権先としてスプライトとトークンがあったら、スプライトを覇権すべきです。ただし必ずそれを覚えておくこと(霧縛りで何を覇権したかを忘れてしまう人は結構居る気がします)。もし相手がマスカンを打ってきたら、自分の霧縛りを除去することでそれを打ち消すことができます。しかし相手もあなたに対して同じことができます。スプライトの CIP 能力は強制ですから、あなたが呪文を唱えるのに対応して霧縛りを除去してくることには注意しなければなりません。
最後になりますが,覇権は霧縛り解決時にすればよい,ということは気に留めておいてください.《変わり谷/Mutavault(MOR)》を起動してから霧縛りを解決する必要はないのです.霧縛りをプレイして,解決されれば起動すればよいでしょう. また8マナあって2枚の霧縛りを持っていれば,1枚目をプレイして2枚目をプレイすれば,片方を場に出すことができます.
《変わり谷/Mutavault(MOR)》
谷はその真価がよく理解されていないカードだと感じています.このカードについて議論する人はほとんどいません.《人里離れた谷間/Secluded Glen(LRW)》と同じく確定で4枚積まれるカードですが,今まで言及したカードと同じくらい重要で,これもまたこれ無しではフェアリーが成立しないと本気で考えています.以前,フェアリーでは守勢に回っているときでさえも攻撃することを考えねばならない,そして《変わり谷/Mutavault(MOR)》はプレイヤーがその損失を過剰に恐れてしまっているカードだ,という話をしたことがありました.基本的に,ブロックに使わない場面やマナを使わない場面では,アタック!するべきです.フェアリーのプレイにおいて最も犯しやすいミスは,十分な攻撃性を持たないことです.
理想論においては,1ターン目に何もしないのなら常に,谷を最初のセットランドにしたいです(《苦悶のねじれ/Agony Warp(ALA)》を採用しているなら,2ターン目に打てなくなることを考慮しなければいけませんが).2ターン目に苦花が出せる場合でさえも,谷を1ターン目に出すべきです.この場合,《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》で苦花を抜かれても谷でアタックすることができます(この時点で相手のライフは16です!). ブラフのためにマナを立てるかアタックするかの2択においては,大抵アタックが正解となります.何かプレイできる場合でさえ,アタックした方が好ましい場合もあります.たとえば,4CCを相手にしている場合,2ターン目に《マナ漏出/Mana Leak(M11)》したい対象はありません.なので先攻で(かつ相手が《稲妻/Lightning Bolt(M11)》を打てないなら)はアタックするべきです.《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》を持っている場合でさえ,アタックしたいと思える場面があります.私見では相手の《定業/Preordain(M11)》をカウンターしようという試みは意味がありません.このカードが入っていないリストは沢山ありますし,相手はジェイスや《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》を打ち消すマナを構えるために,2ターン目に定業を打ちたいとは大抵の場合思わないでしょう.
ゲームが進むと,谷は別な役割を担うようになります.霧縛りやスプライトの種となり,青命令を用いたアタックにおいて最後の数点を削り取る脅威となるのです.谷は防御時にも強力な武器となります.特に《苦悶のねじれ/Agony Warp(ALA)》や《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》 と組むと強力で,あまり慎重になりすぎるべきではありません.デッキは4枚の土地があれば大抵の場合回るので,気軽にブロックして相打ちをとりましょう.このカードでのダブルブロックは効果的ですが,しばしば見落とされています.
《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》
スプライトはゲーム毎にベストカードだったりワーストカードだったりします.この理由から,このカードを3枚に抑えるプレイヤーもいるようです.僕は4枚使うのが好きですが.私見では,2種類のアプローチの仕方があるように思えます.まずこのカードと共にシナジーを持つカードの枚数も最低限に抑えるという方法.カードの枚数を減らしているのでそのデメリットも相対的に少なくなります.もう1つは,シナジーを持つカードをできるだけ入れるという方法.大抵場にシナジーを持つカードが出ることになるので,欠点は小さくなります.どちらのアプローチも考慮しますが,僕自身は2番目の方法が好きなので(注2),4枚のスプライトをデッキに入れます.
スプライトに関してプレイヤーが犯すミスは2つあります.1つ目はこいつをプレイしないことです.打ち消す対象が無い場面でスプライトをプレイしなければならない事があります.盤面にプレッシャーを追加する場合や,霧縛りの覇権先が欲しいとき,後続のスプライトのためにフェアリーの数を増やしたいときなどです.もう一度言いますが,貴方は計算をするべきで,またスプライトが何も打ち消さずに手札で腐る可能性を考慮するべきなのです.ペンデルヘイブンがないので2ターン目にスプライトをプレイすれば負けなかった,というゲームは前より少なくなりました.末裔を採用していなければなおさらそうでしょう.しかし選択肢に気付いていることは決して悪いことにはなりません.
二つ目はプレイしたがりすぎることです.ゲーム序盤,フェアリーが一匹もいない場なら,これを使ってアグレッシブに行くべきです―《定業/Preordain(M11)》でも《思案/Ponder(LRW)》でも2ターン目のマナクリーチャーでも,《魔力変/Manamorphose(SHM)》ですらカウンターするのです―基本的にはなんでも打ち消します.得られる利益はかなり大きいので,このカードを費やすべきです.しかしゲームが進み,あなたの場により多くのフェアリーがいれば,考え方を変える必要があります.苦花と4枚のトークン,谷があればスプライトは確定カウンターとなるので,相応の扱いをするべきです.そうなると《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M11)》と交換するのは嬉しいことではなく,《雲打ち/Cloudthresher(LRW)》のために温存するべきです.
《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》
三人衆は霧縛りと同じ問題を抱えていて,それ故に皆このカードを使うタイミングを間違えます. 貴方はこのカードをドローステップにプレイできますし,それは時に正しいプレイなのですが,いつもそうとは限りません.相手のドローステップに打つということは,基本的に連続する2回のトップデッキに負ける危険を晒すことになります.そして,それは犯さずにすむリスクです.もし《マナ漏出/Mana Leak(M11)》や青命令,または使用可能なスプライトが手札にあれば,私は三人衆をドローステップに打つということは殆どしないでしょう.正解となるタイミングは大抵相手のエンド時です.自分のメインに打つこともできますが,霧縛りと違ってどんな除去呪文でも死ぬので,霧縛りをメインに打つ場合ほどの旨味はなく,これのためにタップアウトする価値はありません.
ゲーム序盤では,大抵相手のベストカードを抜きたくなるでしょう.残りのゲームでなにが起きるのか分からないのでプランを立てることはできず,ただ強いカードを抜くことになります.ゲームが進むと,相手がどのカードを持っていればビートしきれなくて,どのカードなら持っていても問題が無いのか分かる可能性があります.それを解き明かしてみてください.(注3).
《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》
末裔をデッキに入れるかどうかという問題は,4枚目のスプライトについてとおなじ類の問題です.僕自身はというと,末裔は好きです. もう一度言いますが,僕はシナジー持ちカードが,負担を掛けすぎるためにパフォーマンスが落ちる場面を減らしたいのです.(注4)そういったカードをデッキから抜くよりは,シナジーを作るカードが常に場に出ていることが保証されるようにしたいです.どちらのアプローチも正しいと考えていますが,例えばルイスは彼のリストに末裔を入れていません.
末裔はコントロールからアグロへのスイッチを大いに助けてくれる重要なカードと考えています.このデッキを使っていると,相手を2ターンで倒さなければならないという状況が不意に生じることがあります.末裔はそういった場面で力になってくれます.これはアグレッシブなカードで,僕はこのデッキをアグレッシブにプレイするのが好きです.前も述べましたが,このデッキでミスを1つすると,十分な攻勢が保て無くなる可能性があります.このカードは貴方に追い風が吹いていて,相手へのプレッシャーをある程度持っている場面で使いたいカードです.(注5)時に死に札になる事がある代わりに,貴方のデッキの個々のカードをより強くしてくれます. 僕はこれを犯す価値のあるリスクだと考えています.このカードは1枚も入れないか,4枚入れるかどちらかになるカードです. 2枚入れたリストを見たことがありますが,僕はそれは嫌いです.0枚か4枚か,どちらの側につくか貴方は選ぶ必要があります!
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》
《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》
《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》
ハンデスとプレインズウォーカー.互いを非常によく補完しあうカードなので,僕はこれを1つのグループとして考えます.ハンデスはPWの解決と生存率を高めて,PWはトップデッキモードになって不要牌を引き始めるシチュエーションに至らないようにしてくれます.ハンデス4枚にPW0枚という構成にはできないと考えています.でないと,トップデッキで不要牌を引くことが頻発してしまいます.(注6).もし空きスロットが4枚しかなければ,僕は3枚:1枚とします.空きスロットが5なら3:2に,6なら4:2または3:3とします.基本的にはハンデスを4枚以上入れたいとは思いません. 5枚目のハンデスを入れるのは3枚目のPWへのアクセスがある場合だけです.
この枚数のカードをプレイするためには,何かを抜かなければなりません.大抵は《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》となるでしょう.この変更はデッキの焦点を少し変えます.よりアグロよりコントロール寄りとなり,その切り替えはより難しくなるでしょう. 同じことを言いますが,これもいい手なのですが,僕はそっちでないやり方が好みです.
PWに関して言えば,ハンデスを入れれば入れるほど,《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》の方が良くなります.もし5枚のハンデスを入れるならば2枚のジェイス(大)と1枚のジェイス(小)を入れるでしょう.3枚しかハンデスを入れないならば,(大)をいれるとしても,より多くの(小)を使うでしょう. (注7)この理由は4マナ域が非常に重要であるとともに既にみっちり詰まっていること,4ターン目にタップアウトしたくないということにあります (もう一度言いますが,タップアウトしなければこちらが何を持っているか悟られないのです).それでも大量のハンデスがあれば,対戦相手がなにも干渉できないというシナリオを沢山作ることができます.そしてそういう場合,ビッグジェイスは容易く場を支配するのです.
ビッグジェイスのプレイはちびジェイスのプレイより大抵は簡単です.ちびジェイスは,貴方を攻撃できるデッキならどんなデッキ相手でも,+2を使いたいです. +2は強力です.こちらのカードはとてもシナジーが多いので,他のスペルがあれば互いに強くなるからです.もしゲーム中盤に突然,「どちらのプレイヤーも3枚カードをひく」という事が選べるようになったなら,大抵の場合貴方はそれを選ぶべきです.もし相手が+2を相殺するためにちびジェイスを殴ってきたら,それもまた貴方の利となります.新しく引いたカードを使う時間が生じるということですからね.
サイドボーディングにおけるジェイスに関しては,僕は次のように考えています.もしコントロール相手またはミラーマッチにおいて何か追加したいならば,ちびジェイスの方がよいでしょう.相手のジェイスや青命令の前に場に彼が出るという事は先手後手関係なしに非常に重要で,彼の稼いでくれるアドバンテージはビッグジェイスほど大きくは無いですが,大抵はそれで十分です.アグロデッキ相手に壁/ワームとぐろ/除去の補完としてなにか欲しい場合はビッグジェイスの方がよいでしょう.行き詰って単純にパワーカードが必要になる場面がよくあるからです.
ハンデススペルに関して言えば,僕はどちらも好きで,どんな組合せで使っても問題ないと思います.《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》は青命令,霧縛り,《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum(ALA)》,ジェイス,《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》,《復讐の亜神/Demigod of Revenge(SHM)》といった《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》で抜けないカードを抜くことができます.これらは非常に重要なカード達です.一方で審問は2点のライフを失わずに使えます.このデッキにおいてそれは想像以上に大きいです.僕は《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》がフラッドして唱えられなくなるのを避けるために半々にするのが好きです.
本文ここまで
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
注釈部
注1) Anyway, Jon Randle deferred the killing blow by only maindecking three in his 6-0 Worlds deck
どう訳せば上手い日本語になるか相談したい部分.
直訳:まぁとにかく,Jon Randleは彼のワールドで6-0したデッキに3枚だけ入っている必殺技を使うのが遅れました.
①My訳:まぁとにかく,Jon Randle は,必殺技を打つのが遅れました.世界選手権で6-0した彼のメインデッキにはそのカードが3枚しか入ってなかったのです.
②意訳(?):まぁとにかく,Jon Randleのデッキには青命令が3枚しか入っていなかったので,その必殺技を打つのが遅れました.世界選手権で6-0したデッキだったのですが.
情報の配置の仕方で初見の人が「?」となるのは大分防げて,それが翻訳では大事なことだと考えているけど,直訳から①にしても,結局初見の「?」は防げてない.②みたいにKilling blow=青命令と明示するとかなり分かりやすくなると思う.しかし本文に含まれていない.なので,ここで暗喩的になっているのはPVの意向と考えて「①」とした.
注2) I respect either approach, but I like the second one better myself, so I play four Stutters.
better myselfがよく分からなかったので単純に「好き」と訳したけど「自分に合ってる」とかそういう意味があるのかな?
注3) try to figure that out, and if you can beat their cards plus whatever they might draw, but cannot beat a certain sequence of draws, then have them keep it.
ここも上手く伝えるのが難しいと感じたところ.
「現状の手札+これから引いてくるカード」だとビートできるなら,
「現状の手札+特定の(相手にとって都合の良い)カードの連続」だとビートできないとしても,レアケースを恐れずに残していいよ,という内容だが上手く伝わってるかな.文末を「残しても大丈夫」とかにすれば分かりやすくなると思うけど,それは意訳になると思う.
注4) again, I would rather decrease the number of times where my synergistic cards are bad by simply overloading on them and ensuring that I always have some instead of cutting them.
「overloading on them」が分からなかった.「overloading on them」することでシナジーカードが弱くなる機会が増える,という内容.シナジーカードが機能するには互いに頼る必要があり,枚数が少ないとお互いに(依存先としての)負担が増えるという意味だろう(多分).短く纏めるにはどうすればいいか
注5) It is also another card for you to play when you have a window and put some pressure in them, and it makes every single one of your cards better at the expense of being a dead card sometimes, and I think this is a risk worth taking.
「card for you to play」にwant的な意味が含まれてるとして意訳
注6)I think you cannot play four discard spells and no Planeswalkers, or those happen too often
Or以下が分からない
注)7 If you play only three discard spells, though, I would play more Belerens than Mindsculptors, if any.
If anyが分からない.もし(高価なビッグジェイス)を持ってても使わないよ,という事?
原題:PV’s Playhouse – Playing Fae from A to Z
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
January 12, 2011
フェアリーを触ったことはないというのに(だからこそかも?)すげぇ感動した記事.
1つのデッキにこんなに語れる内容があることが,マジックのゲーム性の深さを示しているようでとても嬉しかった.訳したくてたまらなかった.先週の記事だけど時期関係ない内容なので訳してみた.本文序盤でも書いてるけど,個々のカードについての話の後にライフ管理や マリガン基準といったプレイングの話が続く.とりあえずカード個々の解説まで訳した.
今回は分からなかったとこを(注X)として本文後に纏めてみた.この方が読みやすいと思うし,訳するには問題ないけどちょっと気になったところを気軽に書き置ける.「英語力」と共に「翻訳力」みたいなのもつけたいので,どう訳せば読み易くなるかみたいな相談もそこでできればいいかなと思った.
あ,あとPVはダッシュ(―)を多用するけど日本語にすると読みづらい気もしたので普通の文にしてしまってる部分がかなりあります.
以下本文
Hello everyone!
今日は特別話したいことがないんだ.特に面白いことがあった訳でもないし,包囲網がリリースされるまでトーナメントが無いから,今現在どのフォーマットもやる気がないしね.といってもトーナメントが無いというのは,僕がGPアトランタに行かないからだけど(夏休みは航空チケットが法外な値段になるよね).というわけで今日は2番目に好きなネタであるフェアリーについて語ることにしよう(一番好きなのは自分について語ることです.念のため(訳注:この前の週のPVの記事は自身の得手不得手についての話でした)).
これまでもフェアリーについては沢山の記事を書いてきました.僕自身フェアリーをかなりプレイしてきましたからね.この記事ではデッキリストについてを話の中心にはしません.理由は二つあって,それはまず最適なデッキリストが僕には本当に分からないということ,それからLuisがそれについての記事を既に書いてくれているということ(訳注:りゅーさんが翻訳されています)です.カードの取捨選択において僕ならこうするかも,ということは話しますが,この記事の眼目はこのデッキをいかに上手くプレイするかにしたいのです.ここ数年書いてきたフェアリーについての記事の総決算的な記事を書こうと思います.貴方が大会でフェアリーを使った際に助けになるような記事になればよいのですが. まずプレイングが難しいカードそれぞれの扱い方をお話して,その後にこのデッキの戦略を包括的に語ろうと思います.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》
私見ですが,これはデッキ内で最も重要なカードだと思います.ベストなカードという訳ではなく,初手に是非欲しいというものでもありません.それは《苦花/Bitterblossom(MOR)》ですよね.苦花はデッキの強さを何段階も上げてくれるカードです.しかし《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》もまたこれなしではデッキが成立しないカードの1つであり,そして恐らく最もプレイミスを犯しやすいカードでしょう.このカードでまず留意しなくてはならないのは,4つの全く異なる効果を持ったカードだということ.そしてこのデッキはどのモードも使うことになることです.4つの効果をこのデッキほど駆使するデッキは他にありません.大抵のデッキにおいてはこのカードは基本Dismiss又はRepealで,ごくたまに他の用途として扱われます.一方でフェアリーは全てのモードを組み合わせて活用することになります.タップとバウンス,カウンターとバウンス,カウンターとタップ 等の組合せでプレイすることも珍しくなく,自陣のカードをバウンスする機会さえも同じくらいあります(対戦相手のクリーチャーをタップして,《変わり谷/Mutavault(MOR)》でアタックするために自分の土地を戻した,という経験も何度かあります).こういったプレイの選択肢に気付けないと,勝てるゲームを落としてしまうでしょう.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》がこのデッキにおいてこれほどまでに重要な理由は,このカードはダメージレースにおいて完璧な役割を果たす(このデッキはダメージレースの渦中にいることが非常に多いデッキです)とともに, そうでない場面でも常に優秀なカードであるからです.アグロ・コントロールにおいても,純粋なコントロールにおいてでさえも強力な呪文です.フェアリーの大きな特徴はゲーム中の振る舞いが何度も変わることであり,《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》はどちらの立場においても優秀な呪文なのです.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》においてもう1つ重要なことは,フェアリーで用いる際はコントロールで用いる場合より攻撃的な使い方になるということです.1ターン速く相手を倒すために,2枚の《変わり谷/Mutavault(MOR)》の攻撃を通そうとタップモードを使うこともしばしばあります.また,《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum(ALA)》の脅威から1ターン逃れるために土地をバウンスする,という事もあります.
《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》は非常に多芸なので,そのマッチにおける青命令の役割を理解することが重要です.そして,そうした場面で使えるよう温存するのです.ゲーム中の立場(role)を 見誤ることは負けに直結するとよく言われますが,青命令の役割を見誤ることは非常に多く見られます. 一般的に,ゲーム中有利であるほどDismissモードでプレイすることになるでしょう.この場合は,このカードはより消耗戦用のカードとなり,貴方が既にもっているアドバンテージを更に重ねる役割を担います.貴方はすでに勝ちが近いので,大きなアクションをする必要がなく,堅実にプレイして確実にアドバンテージを重ねればよいのです.貴方がより不利な場面であればあるほど,《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》でなんとかして勝ちを掠め取る必要が出てくるでしょう.ですので,これらは”ビッグターン”または”ビッグターンの連打”まで温存するべきです.ゲーム中不利な立場にあると感じたならば,青命令をfogや追撃に使う事を検討し始めるとよいでしょう.
数年前,Alex Bertoncini がミラーマッチで青命令をサイドアウトしていたにも関わらずGCCオープントーナメントで2連続優勝したと聞いたとき,椅子から転げ落ちるかと思ったことを覚えています.GPにて沢山の人とともにディナーに行った時, “間違いを犯したのに優勝した人”の話になりました.そこで僕は“青命令をサイドアウトする様な奴が
SCGトーナメントで2度とも優勝した.馬鹿な奴だよねーあはは”と述べたのですが,目の前に座っていたブロンドの子が言いました,“ああ,それは僕だよ“. おっとっと.まぁとにかく,Jon Randle は,必殺技を打つのが遅れました.世界選手権で6-0した彼のメインデッキにはそのカードが3枚しか入ってなかったのです(注1).なにをしたとしても,青命令を抜くことだけはするな.フェアリーから青命令を抜くくらいなら,ランダムに何か抜いた方がましです.
《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》
このカードを4枚積むかどうかは《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》ほど明確ではありません.時に彼女を(彼?彼ら?徒党だから恐らく彼らだろう)抜くプレイヤーもいるようです.僕はこれは間違いだと確信しています.《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》もまた 勝ちゲームを磐石にするとともに負けゲームをひっくり返せるカードなのです.霧縛り絡みで最も巧妙なトリックは,ただ単にプレイすることです.
基本的に,相手の手札が分かっていて,いざ《喉首狙い/ go for the throat》(訳注:例の新カードのおかげでidiomが分かった^^)をせんという時にはアップキープでのプレイに意味があります.もし貴方がかなり有利で,相手がなにをしようとケアする必要がない(苦花からスプライトから霧縛りに繋げられる様なハンド)場合も同様です.なので,《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》から《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》に繋げるプレイはかなり強力です.対戦相手の手札が分からなければ,単体除去に霧縛りを晒すのは躊躇われるでしょう.そういう場合は覇権先を守れるか,より多くのクリーチャーを引くまで待ったほうがいいです.
《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》について大抵の人が犯している間違いは,常に対戦相手のアップキープにプレイしようとすることです.もちろん貴方は対戦相手のアップキープにこのカードをプレイすることはできますが,必ずそうしなければならないということはありません.僕がフェアリーの《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》を対戦相手のアップキープにプレイした回数は総プレイ回数の50%をかなり下回ると思います.アップキープにプレイするのは大抵自分が有利な場合か相手の手札が分かっている場合です.相手のエンドにプレイすることはかなり多いです.このカードをめぐる攻防に負けてもタップアウトしなくて済むので,青いデッキ相手には大抵そうします.また,このカードがメインフェイズにも打てると知っていると,これもまた青いデッキとの対戦時にかなり役に立ちます.一般的なプレイではないですが,霧縛りをカウンターできるデッキは大抵場に出た後の霧縛りの排除に苦労します. なので,5ccやミラーマッチで対戦相手がタップアウトしていて,こちらのメインに霧縛りが出せるのならば,基本的には出すべきです.
別なプレイとして,相手がアタックしてくるまで待ち,霧縛りで討ち取る,というものがあります.殆どの人の頭にはアタック後に呪文をプレイするということが染み付いています.特に青命令や《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》が入ったデッキを相手にする場合は特にそうです.なので,アップキープにプレイしなくても同じ目的が達成できるのです.しかもアタッカーを討ち取れるというおまけつきです.それだけでなく,相手に与える情報も少なくてすみます.霧縛りが居ると分かっていればブロッカーを残さずに全力突撃しないという場面もあるでしょう.この様な理由があるので,ブロックするつもりがない場合でさえ戦闘フェイズにプレイすることが正解の場合もあるのです. これはほぼ確実に正解です―霧縛りがアタッカーにとって脅威となる場面では,対戦相手は戦闘前に呪文を使うことを考慮しますが,霧縛りがアタックに関係ない場面で,貴方がアップキープに霧縛りしなければ,対戦相手は確実に霧縛りを無視するでしょう.
霧縛りをアップキープにプレイしないことは相手に情報を与えずにすむ,というメリットもあります.フェアリーの強みの1つはゲーム中の対処の難しさにあり,時にそれは不可能な場合すらあるのですが,その強みの元凶となっているのは呪文全てがインスタントで相手に合わせて如何様にもプレイできるという点です.アップキープ霧縛りをしなければ,《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》も,《苦悶のねじれ/Agony Warp(ALA)》も,《マナ漏出/Mana Leak(M11)》も,《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》も,《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》も,もちろん《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》も,何でも打ちえるのです.霧縛りをアップキープにプレイすれば,そのターンあなたの選択肢は霧縛りだけだったと相手にばれてしまいます.
あまりやらない使い方ですが,自陣のカードを除去から「救う」ために霧縛りを使うことがあります.といっても大抵の場合,これについての判断は難しくありません.赤いデッキ相手だと相手がなにかプレイ→スプライト→スプライトに《稲妻/Lightning Bolt(M11)》→《変わり谷/Mutavault(MOR)》起動→《変わり谷/Mutavault(MOR)》にも《稲妻/Lightning Bolt(M11)》→霧縛りプレイ,という連鎖がしばしば起ります.
また,クリーチャーの数を減らさないためにブロック後に覇権,ということもしばしばするでしょう.これはダメージレース中では特に重要です.相手の《復讐の亜神/Demigod of Revenge(SHM)》をチャンプして覇権,という動きは単純に亜神と霧縛りで1対1交換を取るよりよい場面もあります.死にそうな場面で《苦花/Bitterblossom(MOR)》を覇権する,というプレイもありますが,これは最も分かりやすいプレイでしょう.苦花を取り除く必要があって霧縛りをプレイした際に,誘発型能力がスタックにある間に相手が霧縛りを除去してきたなら,苦花は永遠に覇権できることになります.
《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》を扱う際に最も重要なポイントは「何を覇権するか」です.これは分かりやすい場合もありますが,そうでない場合もあります.《苦花/Bitterblossom(MOR)》と数体のフェアリートークンがいる場面で,なにも考えずにトークンを覇権するプレイヤーは多いですが,実は苦花を覇権するべき場面であることはかなり多いです.私見では,これは最も大きな間違いです.なぜですかって?単純な計算をしてみましょう.おっと,計算を敬遠しないでくださいね.相手のライフが18で,あなたの場には苦花と2体のトークンがいるとします.トークンを覇権したなら与えるダメージは5 + 6 + 7で3ターンで相手を倒せます. 苦花を覇権したなら6 + 6 + 6で同じく3ターンで相手を倒せますが,この場合は3点のライフ失いませんし,霧縛りが その場で倒されてもトークンを失いません.なので,苦花覇権が正解となる場面もあるのです.もし覇権先としてスプライトとトークンがあったら、スプライトを覇権すべきです。ただし必ずそれを覚えておくこと(霧縛りで何を覇権したかを忘れてしまう人は結構居る気がします)。もし相手がマスカンを打ってきたら、自分の霧縛りを除去することでそれを打ち消すことができます。しかし相手もあなたに対して同じことができます。スプライトの CIP 能力は強制ですから、あなたが呪文を唱えるのに対応して霧縛りを除去してくることには注意しなければなりません。
最後になりますが,覇権は霧縛り解決時にすればよい,ということは気に留めておいてください.《変わり谷/Mutavault(MOR)》を起動してから霧縛りを解決する必要はないのです.霧縛りをプレイして,解決されれば起動すればよいでしょう. また8マナあって2枚の霧縛りを持っていれば,1枚目をプレイして2枚目をプレイすれば,片方を場に出すことができます.
《変わり谷/Mutavault(MOR)》
谷はその真価がよく理解されていないカードだと感じています.このカードについて議論する人はほとんどいません.《人里離れた谷間/Secluded Glen(LRW)》と同じく確定で4枚積まれるカードですが,今まで言及したカードと同じくらい重要で,これもまたこれ無しではフェアリーが成立しないと本気で考えています.以前,フェアリーでは守勢に回っているときでさえも攻撃することを考えねばならない,そして《変わり谷/Mutavault(MOR)》はプレイヤーがその損失を過剰に恐れてしまっているカードだ,という話をしたことがありました.基本的に,ブロックに使わない場面やマナを使わない場面では,アタック!するべきです.フェアリーのプレイにおいて最も犯しやすいミスは,十分な攻撃性を持たないことです.
理想論においては,1ターン目に何もしないのなら常に,谷を最初のセットランドにしたいです(《苦悶のねじれ/Agony Warp(ALA)》を採用しているなら,2ターン目に打てなくなることを考慮しなければいけませんが).2ターン目に苦花が出せる場合でさえも,谷を1ターン目に出すべきです.この場合,《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》で苦花を抜かれても谷でアタックすることができます(この時点で相手のライフは16です!). ブラフのためにマナを立てるかアタックするかの2択においては,大抵アタックが正解となります.何かプレイできる場合でさえ,アタックした方が好ましい場合もあります.たとえば,4CCを相手にしている場合,2ターン目に《マナ漏出/Mana Leak(M11)》したい対象はありません.なので先攻で(かつ相手が《稲妻/Lightning Bolt(M11)》を打てないなら)はアタックするべきです.《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》を持っている場合でさえ,アタックしたいと思える場面があります.私見では相手の《定業/Preordain(M11)》をカウンターしようという試みは意味がありません.このカードが入っていないリストは沢山ありますし,相手はジェイスや《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》を打ち消すマナを構えるために,2ターン目に定業を打ちたいとは大抵の場合思わないでしょう.
ゲームが進むと,谷は別な役割を担うようになります.霧縛りやスプライトの種となり,青命令を用いたアタックにおいて最後の数点を削り取る脅威となるのです.谷は防御時にも強力な武器となります.特に《苦悶のねじれ/Agony Warp(ALA)》や《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》 と組むと強力で,あまり慎重になりすぎるべきではありません.デッキは4枚の土地があれば大抵の場合回るので,気軽にブロックして相打ちをとりましょう.このカードでのダブルブロックは効果的ですが,しばしば見落とされています.
《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》
スプライトはゲーム毎にベストカードだったりワーストカードだったりします.この理由から,このカードを3枚に抑えるプレイヤーもいるようです.僕は4枚使うのが好きですが.私見では,2種類のアプローチの仕方があるように思えます.まずこのカードと共にシナジーを持つカードの枚数も最低限に抑えるという方法.カードの枚数を減らしているのでそのデメリットも相対的に少なくなります.もう1つは,シナジーを持つカードをできるだけ入れるという方法.大抵場にシナジーを持つカードが出ることになるので,欠点は小さくなります.どちらのアプローチも考慮しますが,僕自身は2番目の方法が好きなので(注2),4枚のスプライトをデッキに入れます.
スプライトに関してプレイヤーが犯すミスは2つあります.1つ目はこいつをプレイしないことです.打ち消す対象が無い場面でスプライトをプレイしなければならない事があります.盤面にプレッシャーを追加する場合や,霧縛りの覇権先が欲しいとき,後続のスプライトのためにフェアリーの数を増やしたいときなどです.もう一度言いますが,貴方は計算をするべきで,またスプライトが何も打ち消さずに手札で腐る可能性を考慮するべきなのです.ペンデルヘイブンがないので2ターン目にスプライトをプレイすれば負けなかった,というゲームは前より少なくなりました.末裔を採用していなければなおさらそうでしょう.しかし選択肢に気付いていることは決して悪いことにはなりません.
二つ目はプレイしたがりすぎることです.ゲーム序盤,フェアリーが一匹もいない場なら,これを使ってアグレッシブに行くべきです―《定業/Preordain(M11)》でも《思案/Ponder(LRW)》でも2ターン目のマナクリーチャーでも,《魔力変/Manamorphose(SHM)》ですらカウンターするのです―基本的にはなんでも打ち消します.得られる利益はかなり大きいので,このカードを費やすべきです.しかしゲームが進み,あなたの場により多くのフェアリーがいれば,考え方を変える必要があります.苦花と4枚のトークン,谷があればスプライトは確定カウンターとなるので,相応の扱いをするべきです.そうなると《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M11)》と交換するのは嬉しいことではなく,《雲打ち/Cloudthresher(LRW)》のために温存するべきです.
《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》
三人衆は霧縛りと同じ問題を抱えていて,それ故に皆このカードを使うタイミングを間違えます. 貴方はこのカードをドローステップにプレイできますし,それは時に正しいプレイなのですが,いつもそうとは限りません.相手のドローステップに打つということは,基本的に連続する2回のトップデッキに負ける危険を晒すことになります.そして,それは犯さずにすむリスクです.もし《マナ漏出/Mana Leak(M11)》や青命令,または使用可能なスプライトが手札にあれば,私は三人衆をドローステップに打つということは殆どしないでしょう.正解となるタイミングは大抵相手のエンド時です.自分のメインに打つこともできますが,霧縛りと違ってどんな除去呪文でも死ぬので,霧縛りをメインに打つ場合ほどの旨味はなく,これのためにタップアウトする価値はありません.
ゲーム序盤では,大抵相手のベストカードを抜きたくなるでしょう.残りのゲームでなにが起きるのか分からないのでプランを立てることはできず,ただ強いカードを抜くことになります.ゲームが進むと,相手がどのカードを持っていればビートしきれなくて,どのカードなら持っていても問題が無いのか分かる可能性があります.それを解き明かしてみてください.(注3).
《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》
末裔をデッキに入れるかどうかという問題は,4枚目のスプライトについてとおなじ類の問題です.僕自身はというと,末裔は好きです. もう一度言いますが,僕はシナジー持ちカードが,負担を掛けすぎるためにパフォーマンスが落ちる場面を減らしたいのです.(注4)そういったカードをデッキから抜くよりは,シナジーを作るカードが常に場に出ていることが保証されるようにしたいです.どちらのアプローチも正しいと考えていますが,例えばルイスは彼のリストに末裔を入れていません.
末裔はコントロールからアグロへのスイッチを大いに助けてくれる重要なカードと考えています.このデッキを使っていると,相手を2ターンで倒さなければならないという状況が不意に生じることがあります.末裔はそういった場面で力になってくれます.これはアグレッシブなカードで,僕はこのデッキをアグレッシブにプレイするのが好きです.前も述べましたが,このデッキでミスを1つすると,十分な攻勢が保て無くなる可能性があります.このカードは貴方に追い風が吹いていて,相手へのプレッシャーをある程度持っている場面で使いたいカードです.(注5)時に死に札になる事がある代わりに,貴方のデッキの個々のカードをより強くしてくれます. 僕はこれを犯す価値のあるリスクだと考えています.このカードは1枚も入れないか,4枚入れるかどちらかになるカードです. 2枚入れたリストを見たことがありますが,僕はそれは嫌いです.0枚か4枚か,どちらの側につくか貴方は選ぶ必要があります!
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》
《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》
《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》
ハンデスとプレインズウォーカー.互いを非常によく補完しあうカードなので,僕はこれを1つのグループとして考えます.ハンデスはPWの解決と生存率を高めて,PWはトップデッキモードになって不要牌を引き始めるシチュエーションに至らないようにしてくれます.ハンデス4枚にPW0枚という構成にはできないと考えています.でないと,トップデッキで不要牌を引くことが頻発してしまいます.(注6).もし空きスロットが4枚しかなければ,僕は3枚:1枚とします.空きスロットが5なら3:2に,6なら4:2または3:3とします.基本的にはハンデスを4枚以上入れたいとは思いません. 5枚目のハンデスを入れるのは3枚目のPWへのアクセスがある場合だけです.
この枚数のカードをプレイするためには,何かを抜かなければなりません.大抵は《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》となるでしょう.この変更はデッキの焦点を少し変えます.よりアグロよりコントロール寄りとなり,その切り替えはより難しくなるでしょう. 同じことを言いますが,これもいい手なのですが,僕はそっちでないやり方が好みです.
PWに関して言えば,ハンデスを入れれば入れるほど,《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》の方が良くなります.もし5枚のハンデスを入れるならば2枚のジェイス(大)と1枚のジェイス(小)を入れるでしょう.3枚しかハンデスを入れないならば,(大)をいれるとしても,より多くの(小)を使うでしょう. (注7)この理由は4マナ域が非常に重要であるとともに既にみっちり詰まっていること,4ターン目にタップアウトしたくないということにあります (もう一度言いますが,タップアウトしなければこちらが何を持っているか悟られないのです).それでも大量のハンデスがあれば,対戦相手がなにも干渉できないというシナリオを沢山作ることができます.そしてそういう場合,ビッグジェイスは容易く場を支配するのです.
ビッグジェイスのプレイはちびジェイスのプレイより大抵は簡単です.ちびジェイスは,貴方を攻撃できるデッキならどんなデッキ相手でも,+2を使いたいです. +2は強力です.こちらのカードはとてもシナジーが多いので,他のスペルがあれば互いに強くなるからです.もしゲーム中盤に突然,「どちらのプレイヤーも3枚カードをひく」という事が選べるようになったなら,大抵の場合貴方はそれを選ぶべきです.もし相手が+2を相殺するためにちびジェイスを殴ってきたら,それもまた貴方の利となります.新しく引いたカードを使う時間が生じるということですからね.
サイドボーディングにおけるジェイスに関しては,僕は次のように考えています.もしコントロール相手またはミラーマッチにおいて何か追加したいならば,ちびジェイスの方がよいでしょう.相手のジェイスや青命令の前に場に彼が出るという事は先手後手関係なしに非常に重要で,彼の稼いでくれるアドバンテージはビッグジェイスほど大きくは無いですが,大抵はそれで十分です.アグロデッキ相手に壁/ワームとぐろ/除去の補完としてなにか欲しい場合はビッグジェイスの方がよいでしょう.行き詰って単純にパワーカードが必要になる場面がよくあるからです.
ハンデススペルに関して言えば,僕はどちらも好きで,どんな組合せで使っても問題ないと思います.《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》は青命令,霧縛り,《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum(ALA)》,ジェイス,《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》,《復讐の亜神/Demigod of Revenge(SHM)》といった《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》で抜けないカードを抜くことができます.これらは非常に重要なカード達です.一方で審問は2点のライフを失わずに使えます.このデッキにおいてそれは想像以上に大きいです.僕は《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》がフラッドして唱えられなくなるのを避けるために半々にするのが好きです.
本文ここまで
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注釈部
注1) Anyway, Jon Randle deferred the killing blow by only maindecking three in his 6-0 Worlds deck
どう訳せば上手い日本語になるか相談したい部分.
直訳:まぁとにかく,Jon Randleは彼のワールドで6-0したデッキに3枚だけ入っている必殺技を使うのが遅れました.
①My訳:まぁとにかく,Jon Randle は,必殺技を打つのが遅れました.世界選手権で6-0した彼のメインデッキにはそのカードが3枚しか入ってなかったのです.
②意訳(?):まぁとにかく,Jon Randleのデッキには青命令が3枚しか入っていなかったので,その必殺技を打つのが遅れました.世界選手権で6-0したデッキだったのですが.
情報の配置の仕方で初見の人が「?」となるのは大分防げて,それが翻訳では大事なことだと考えているけど,直訳から①にしても,結局初見の「?」は防げてない.②みたいにKilling blow=青命令と明示するとかなり分かりやすくなると思う.しかし本文に含まれていない.なので,ここで暗喩的になっているのはPVの意向と考えて「①」とした.
注2) I respect either approach, but I like the second one better myself, so I play four Stutters.
better myselfがよく分からなかったので単純に「好き」と訳したけど「自分に合ってる」とかそういう意味があるのかな?
注3) try to figure that out, and if you can beat their cards plus whatever they might draw, but cannot beat a certain sequence of draws, then have them keep it.
ここも上手く伝えるのが難しいと感じたところ.
「現状の手札+これから引いてくるカード」だとビートできるなら,
「現状の手札+特定の(相手にとって都合の良い)カードの連続」だとビートできないとしても,レアケースを恐れずに残していいよ,という内容だが上手く伝わってるかな.文末を「残しても大丈夫」とかにすれば分かりやすくなると思うけど,それは意訳になると思う.
注4) again, I would rather decrease the number of times where my synergistic cards are bad by simply overloading on them and ensuring that I always have some instead of cutting them.
「overloading on them」が分からなかった.「overloading on them」することでシナジーカードが弱くなる機会が増える,という内容.シナジーカードが機能するには互いに頼る必要があり,枚数が少ないとお互いに(依存先としての)負担が増えるという意味だろう(多分).短く纏めるにはどうすればいいか
注5) It is also another card for you to play when you have a window and put some pressure in them, and it makes every single one of your cards better at the expense of being a dead card sometimes, and I think this is a risk worth taking.
「card for you to play」にwant的な意味が含まれてるとして意訳
注6)I think you cannot play four discard spells and no Planeswalkers, or those happen too often
Or以下が分からない
注)7 If you play only three discard spells, though, I would play more Belerens than Mindsculptors, if any.
If anyが分からない.もし(高価なビッグジェイス)を持ってても使わないよ,という事?
コメント
ていうか、正直に言って「ペンティーノさん訳してくんないかなー」とか期待してましたw
余談ですが・・・
>フェアリーから青命令を抜く前に,無作為にカードを抜きなさい
>(末裔は)0枚か4枚か,どちらの側につくか貴方は選ぶ必要があります!
>ハンデスを入れれば入れるほど,《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》の方が良くなります
この辺りが常々言い続けてきたことなので、今回で確信が持てて良かったですw
次の翻訳も期待してます!!
もしよろしければ、軽くでいいですので、PV記事のコメント欄に関しての軽い解説を載せていただけると助かります。
次回更新(とくにPV絡み)も楽しみにしています!
べっ別にあなたのために書いてるんじゃないからね!
とっても面白い記事だと思ったから訳したわけで,それで…
こうですか,わかりません
デッキ構築時にジェイスとハンデスをセットで考える,ていうのは凄く新鮮でした.やっぱデッキ作るときは相互関係をよく考えなきゃならないということですね.末裔が0か4なのもデッキをどっちに寄せるかに関わるからですしね.
これはホント面白い記事でした,感動した!
亡骸さん>
これまで他の記事訳した際に,コメ欄訳すのは面白いかなと思ったこともあるのですが,訳しても需要あるのかなーとか思っていたので,時間あれば一部訳してみようと思います.
余談ですが,この記事のコメ欄の序盤が
LSV?とかLSPV?とかLSVとPVが合体した!とか意味不明なコメントであふれているのは,掲載時のアイコンがLSVのものだったからみたいです.
勝手ながらリンクさせていただきました。
よろしくお願いいたします。
or those happen too often = そうしないと頻繁にthoseが生じる
“those”とは“are in topdeck mode and start drawing useless cards”です。
>If anyが分からない.
if any = あるとしても
全部ベレレンにするか、JTMSを入れるにしてもベレレンの方を多く入れる、と言っています。
相互させていただきました,宜しくお願いします.
通りすがりさん>
orで「でないと~」みたいな表現となることを完全に失念していました,ありがとうございます.
注7)が文中にありませんでしたね,申し訳ない.
いれるとしてもは「JTMSを」だったのですね.
ありがとうございました.
マジックのデッキというのは緻密にできているものだと改めて感じましたね。
わかりそうなところだけ。
(注1)
>まぁとにかく,Jon Randle は,必殺技を打つのが遅れました.世界選手権で6-0した彼のメインデッキにはそのカードが3枚しか入ってなかったのです(注1).
:Anyway, Jon Randle deferred the killing blow by only maindecking three in his 6-0 Worlds deck.
:さておき、世界選手権で 6-0 したジョナサン・ランドルのデッキにもこのカードはメインの3枚しか入ってなくて、試合を長引かせるのに一役買っていました。
これは意訳し過ぎかも知れませんが、内容的にはディスってるのでニュアンスはこんな感じかと。あと準々決勝で PV はランドルに勝ったみたいですね。もちろんスタンダードですが。
>フェアリーから青命令を抜く前に,無作為にカードを抜きなさい.
:フェアリーから青命令を抜くぐらいなら、目をつぶって適当に抜く方がましです。
とかでよろしいかと思います。
>覇権先としてスプライトとトークンがあって,スプライトを覇権したなら,その事を忘れない様にしてください——僕が思うに,霧縛りの覇権先を忘れてしまう人は結構います. 相手がマスカンを打ってきた際に霧縛りを殺せば打ち消せますし,相手も同じことができるのです.スプライトを覇権するかどうかは選べるので,(覇権した場合)相手はレスポンス霧縛り除去で呪文を打ち消せるということには注意してください.
:If you ever have the option of championing Spellstutter or a Token, champion the Stutter, but be aware of it -- it seems to me that people often forget what they have under their Mistbinds. If they play a spell you must counter, you can kill your own Mistbind to Stutter it, and they can do the same to you -- Spellstutter is not optional, so be aware that they can kill your Mistbind in response to you playing a spell.
:もし覇権先としてスプライトとトークンがあったら、スプライトを覇権すべきです。ただし必ずそれを覚えておくこと(霧縛りで何を覇権したかを忘れてしまう人は結構居る気がします)。もし相手がマスカンを打ってきたら、自分の霧縛りを除去することでそれを打ち消すことができます。しかし相手もあなたに対して同じことができます。スプライトの CIP 能力は強制ですから、あなたが呪文を唱えるのに対応して霧縛りを除去してくることには注意しなければなりません。
champion the Stutter は命令形でしょう。Spellstutter is not optional の部分は訳が二重の意味で逆になってしまっています。
(注3)
>そして,そのカードにこれから引かれるであろうカードを加えてもビートしきれるが,ある特定のカードの連続引きをされるとビートしきれない,という場合は,それは残してください(注3).
微妙にこれだと意味が通らない気がするのですよね。なぜ残すべきなのかと考えるに、1枚下に送ったときに相手に1枚引かれてしまうことが問題なのだと思います。
:and if you can beat their cards plus whatever they might draw, but cannot beat a certain sequence of draws, then have them keep it.
:もし相手にどんなカードを1枚トップデッキされても勝てるものの、2枚以上続けて相手に都合のいいドローが続いたら勝てない、というような手札が見えた場合は、手札はいじらずにそのままにするべきです。
とはいえ全く自信ありません。ヴェンディリオン打ったことも打たれたこともありませんし。
>「無作為」はちょっと直訳調でしたね.高潮のさんの訳例のように,もうちょっと意味含む訳にした方がよかったですね
スプライト覇権
Spellstutter is not optional=スプライトがoptimum(最適)ではない
と考えて,さかのぼって命令形の部分も素直に訳しませんでした.これは大間違いですね.指摘ありがとうございます.
ヴェンディオン
引かれるのが1枚か2枚かが重要みたいですね.かなり納得がいきます.
注)つけてないところまで指摘してもらえるのは大変助かります.でも,他にも気付いてない・気付かれないミスしてる可能性が高いということですよね…これからも宜しくお願いします.
:and if you can beat their cards plus whatever they might draw, but cannot beat a certain sequence of draws, then have them keep it.
なるべく直訳すると
:もし、相手の手札に相手がドローするかも知れないどんなカードを加えても勝てて、しかし2枚以上特定の順番でドローが続いたら勝てない、のなら、手札をそのままにしてください。
ですね。昨日前者を1枚と訳してしまったのですが1枚とは書いてないです。PV がどういう心算で書いたのかはわかりませんが、とにかく枚数は問題ではありません。
それと、この文章は文字通りにとると破綻しています。後者は前者を含んでいるからです。
「相手の手札+特定のカード(単数でも複数でも)」なら負けはない、でも「特定のドローが続いたら」負ける、のですから、問題なのは負けパターンに相手の今の手札が絡んでくるのかどうか、ということです。
それを踏まえてちょっと意訳すると
:もし、相手の手札にあなたの負け筋につながるカードがなくて、なおかつ2枚以上続けて相手に都合のいいドローが続いた場合だけ負ける、というような場合は、手札はいじらずにそのままにするべきです。
ということだと思います。負け筋に関係あるカードがあるなら当然下に送るべきで、もしないのだったら、余分なドローを与えないために、何も下に送ってはいけない、と。これだと「2枚以上続けて」という条件が無意味になっていますが、多分言いたいことはそういうことでしょう。
drawとdrawsで単数複数区別していませんか?
their cards plus whatever they might draw=「今のカード+何か1枚」で
certain sequence of draws=「特定の複数枚連続ドロー」と考えられるので,前回のご教授は非常に納得しています.
実は僕は「今のカード+何か1枚」と「今のカード+特定の複数枚」が並列関係になっていると勘違いしていたのですが,並列になっているのは「今のカード+何か1枚」と「特定の複数毎連続ドロー」ですね
>後者は前者を含んでいるからです。
前者を「単体のカード」と考えるとそうはならないと思います.引いた一枚目のカードが今の手札とあわせても機能しないが,2枚目の特定のカードと合わさるとフェアリー側が負ける,というものなら前者には含まれませんが後者には含まれるのでは?
↑の様なシチュエーションでキープするのは「1枚までなら大丈夫,1枚までなら今の手札と組み合わせても(their cards plus whatever they might draw)問題ない」からでキープしなかったら「特定の2枚= certain sequence of draws」を引かれる可能性がある,ということではないでしょうか
なので,僕は高潮のさんの前回の説明の方が納得でき,今の手札と関係がある話は並列の前部分だけだということを明示して
今の手札に何かカード1枚を追加されても勝てるが,特定の組合せを連続引きされたら勝てない、という場合は、手札はいじらずにそのままにするべきです。
とするのがよいかなと考えてるのですがどうでしょうか.なにか見落としているかもしれません.
この draw は動詞の原形ですね。whatever は単数も複数も指す……と思います(自信ありません)。←こういうところに地力のなさが出ますが、さておき、複数もありうると考えています。
>実は僕は「今のカード+何か1枚」と「今のカード+特定の複数枚」が並列関係になっていると勘違いしていたのですが,並列になっているのは「今のカード+何か1枚」と「特定の複数毎連続ドロー」ですね
「何か『1枚』」かどうかはさておき、後者には今の手札は含まれていないという解釈でいいですよね。それがここで一番重要なところです。
そうだとすれば、枚数は問題ではないと思うのです。
特定の2枚を引かれると負ける状況であれば、
>「1枚までなら大丈夫,1枚までなら今の手札と組み合わせても(their cards plus whatever they might draw)問題ない」からでキープしなかったら「特定の2枚= certain sequence of draws」を引かれる可能性がある,ということではないでしょうか
全くこの通りです。
でも、負け筋は2枚とは限りません。特定の3枚(仮にA、B、Cとします)を全部引かれたら負ける、という状況もまあ一応あり得ます。その時に相手の手札を見たらAが見えて、BとCはなかったとします。これはまさに
「1枚までなら大丈夫,1枚までなら今の手札と組み合わせても問題ない」
手札ですが、しかしこれはAを下に送るべきではないでしょうか。
逆に、ある特定のカードAを持たれていたらそれ1枚で負ける、という状況もあるでしょう。その場合はもっと簡単で、Aを持たれてたら下に送る、それ以外はキープ、です。(この状況があるので、「2枚以上続けて」という条件が無意味になってしまう、と前回書きました。)
だから、枚数の問題ではなくて、負けにつながるカードが手札にあるかないか、だけが問題だと思います。そして、負けにつながらないカードを下に送ってドローを与えると負けが1ターン近づいてしまうかも知れないから止めなさい、ということです。
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瑣末なところにこだわっていてすみません。もちろん私が正しいとも限りませんし、文章の大意には影響しない部分ですが、ただ個人的な興味でコメントを続けています。ここまでおつき合いいただいて感謝しています。
つっこんで頂けなかったらそもそも並列関係のところで誤解したままだったので助かりました.
>:their cards plus whatever they might draw
この draw は動詞の原形ですね。whatever は単数も複数も指す……と思います(自信ありません)。←こういうところに地力のなさが出ますが、さておき、複数もありうると考えています。
drawを名詞と思い込んでました,はずかしい.
いくつかの勘違いを修正できた結果,高潮のさんのおっしゃる「問題は今の手札と関係があるかないか」ということがやっと理解できました.
となると訳は
今の手札に何かカードを追加されても勝てるが,特定の組合せを連続引きされたら勝てない、という場合は、手札はいじらずにそのままにするべきです。
とかですかね.うーん,「連続引き」が今の手札から独立していることをスマートに明示できないかな