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原題:Getting Nassty – Extended Valakut Decks
Posted by Matt Nass

現在のエクステンデッドにおいて最強のカードは何か?という議論において名前が挙がるカードはJace, the Mind SculptorやCryptic Command、はたまたMana Leakの様な青いカードです。しかし私は、これらとは別のあるカードがやがてエクステンデッドを支配すると考えています。そのカードは青いカードではなく、テクニカルなカードではありますが、実は無色のカードなのです:Valakut, the Molten Pinnacleはエクステンデッドで最強のカードです。もちろん、ワールド後のエクステンデッドにおいてValakutはシークレットカードではありません。しかし、私はヴァラクートが相応の警戒をされているとは感じませんし、このカードを使った多様なデッキはまだ出尽くしていないと考えています。まず、エクステンデッドにおいてヴァラクートには2つのコンボが存在します:Prismatic OmenとScapeshiftです。Omenが場に出ていれば、5枚目以降のすべての土地がヴァラクートをトリガーします。Scapeshiftと共に使えば、7つの土地を生贄にささげて6つの山とヴァラクートを持ってくることで18点のダメージを叩き出します。ヴァラクートデッキを作る場合は、一般的にOmenかScapeshiftに頼ることになります。今日はOmenとScapeshiftをどちらも使用するいくつかのデッキについてお話します。

GRW AGGRO VALAKUT
4 Steppe Lynx
4 Plated Geopede
4 Knight of the Reliquary
4 Bloodbraid Elf
2 Figure of Destiny
4 Scapeshift
4 Prismatic Omen
4 Rampant Growth
4 Explore
3 Verdant Catacombs
3 Arid Mesa
2 Murmuring Bosk
4 Rozorverge Thicket
4 Valakut,the Molten Pinnacle
7 Mountain
1 Plains
1 Forest
1 Sejiri Steppe

GRWu AGGRO VALAKUT
4 Steppe Lynx
4 Plated Geopede
4 Lotus Cobra
4 Knight of the Reliquary
4 Bloodbraid Elf
2 Scapeshift
4 Prismatic Omen
4 Wargate
4 Rampant Growth
1 Verdant Catacombs
4 Misty Raindforest
1 Murmuring Bosk
4 Razorverge Thicket
4 Valakut,the Molten Pinnacle
6 Mountain
1 Plains
3 Forest
1 Island
1 Sejiri Steppe

これら2つのリストは可能な限りの攻撃手段を持てるように作られたものです。Scapeshift とPrismatic Omenがどちらもデッキに入っているだけでなく、確固としたビートダウンプランまで含まれています。その多芸さがこのデッキを厄介なものにしています。

4枚ずつのExploreとRampant Growthと26枚の土地のおかげでScapeshiftに必要な7枚の土地をかなり容易く並べることができます。このデッキには山が7枚しかないので、Scapeshift で12~15点のダメージしか与えられないことも起こりえます。しかしクリーチャーによっていくらかのダメージをいつでも稼ぐことができるので、それはあまり問題になりません。加えて、7枚の土地が無いとScapeshiftは使えない、という事もありません。このカードはSteppe LynxとPlated Geopedeの上陸を誘発したり、Knight of the Reliquary を生贄に捧げた土地の数だけ大きくしたりできます。更に、ScapeShiftはOmenが場に出ていれば土地が6枚しかなくても莫大なダメージを与えることができます。もちろん単純にヴァラクートを4枚と適当な土地を2枚持ってくれば、72点(18×4)ものダメージを与えることができます。

ぱっと見、Omenプランは通常のWargateデッキのそれより弱く見えるかもしれません。しかし、Knight of the Reliquaryが入っているのはOmenのためです。Omenが場に出ていれば、 , 騎士はどんな土地を生贄に捧げてもヴァラクートを持ってこられる様になります。この相互関係を用いれば対戦相手を倒すのにそれほど時間はかかりません。 Scapeshiftを使う場合と同じく, デッキ内の土地の枚数が多くRampant Growthもあるので一度OmenとValakut を揃えたらダメージを積み上げていくのに苦労はないでしょう。

ビートダウン・プランはマナカーブの速さよりも脅威の密度を優先しています。このデッキにおいて各クリーチャーはどれも必ず対処しなければならない脅威(Bloodbraid Elfは除く)です。もし貴方が上陸クリーチャーはボロスでこそ強いと考えているのなら、26枚の土地と、4枚のScapeshiftと4枚のKnight of the Reliquaryと8枚のランプ呪文が入ったデッキで試してみてください。Figure of Destinyの成長に使える土地は25入っており (Verdant CatacombはMurmuring Boskを持ってこれます), 完璧な引きをすれば4ターン目には完全体になります(2ターン目にExplore、3ターン目にExploreからアンタップランド)。

Bloodbraid Elfは必ず対処しなければいけないクリーチャーではありませんが、彼女はこのデッキにおいて確実に活躍します。8枚の2ターン目に打てるマナ加速があるのでBloodbraid Elfを3ターン目に走らせることができます。めくるカードに関して言えば、スタンダードのジャンドの様な強さはありませが、そんなに悪いものではありません。WargateはコストにXが含まれているのでBloodbraid Elf と相性が悪い様に見えるかもしれませんが、好きな土地を持ってくることができます。4マナ3/2速攻でヴァラクートを場に出せるクリーチャーはこのデッキにおいて悪いカードではありません。

2つ目のリストは1つ目と似ていますが、Omenプランを堅実にするためにWargateを散らしています。これは少し欲張りですが、このデッキのマナ基盤はかなり優秀で、Misty Rainforestによって青、緑、白(Bosk)マナにアクセスすることができます。

4 Scapeshift
4 Prismatic Omen
4 Wargate
4 Rampant Growth
4 Explore
4 Preordain
4 Ponder
4 Mana Leak
4 Misty Rainforest
1 Murmuring Bosk
4 Razorverge Thicket
4 Seachrome Coast
4 Valakut,the Molten Pinnacle
7 Mountain
1 Plains
1 Forest
1 Island

このリストはより一般的なWargateデッキに近いですが、これも欲張りな構成をしています。OmenがなくてもScapeshiftを使う選択肢があるのです。Scapeshiftを打っても、もし対戦相手が複数枚のフェッチランドを生贄に捧げなかったり、Thoughtseizeを打たない場合、この構成だと7枚の土地で対戦相手を倒す事ができません。ライブラリの山が何枚残っていたとしても、土地が8枚並ぶのを待って、2枚のヴァラクートを持ってきてください。

PreordainとPonderを合計8枚投入しないでこのヴァージョンを組むのは間違いです。 このデッキはしばしばマナ調達手段が過剰になるのでドローをスムーズにするこれらのカードは非常に重要なのです。一般的に、スタンダードおよびエクステンデッド(時にはレガシーも)における青いコンボデッキは、これらの壊れたライブラリ操作スペルを8枚デッキに入れるべきなのです。

繰り返しになりますが、Misty RainforestとMurmuring Boskの相互作用によってマナトラブルを切り抜けることができます。SoMのデュアルランドもまたマナ基盤の形成に貢献します。Seachrome Coast は1ターン目のPonderを可能にしつつWargateのための白マナを生んでくれるのです。

このリストには含まれていませんが、検討する価値のあるカードとしてManamorphoseがあります。Gerry ThompsonはMorphoseを「ヴァラクートと山を入れなければならないデッキにおいてほかの色の呪文を使う手段」として薦めています。私もこのカードはこのデッキに完璧に合うと考えています。土地とMana leakとランプ呪文を1,2枚ずつ削ってこのカードを入れるのはアリでしょう。

4 Khalni Heat Expedition
4 Explore
4 Rampant Growth
4 Harrow
4 Scapeshift
4 Prismatic Omen
4 Volcanic Fallout
3 Primeval Titan
2 Manamorphose
4 Valakut,the Molten Pinnacle
4 Fire-Lit Thicket
2 Forest
9 Mountain
4 Terramorphic Expanse
4 Evolving Wilds
sideboard
1 Swamp
3 Memoricide
4 Thoughtseize
7 Others

少し欲張りなリストをいくつか見てきたので、このデッキの堅実なマナベースには興味を惹かれるのではないかと思います。このデッキはスタンダードのヴァラクートに近い構成です。スタンダードの場合と同じくヴァラクートは単体で脅威で、Primeval Titanは人を殺せます。しかしスタンダード・ヴァラクートと違う部分として、このデッキはOmen とScapeshiftが使えるのでより早いフィニッシュができます。

ヴァラクートそれ自体を悪用できるだけでなく、赤緑で組む大きなアドバンテージとしてサイドボードがあります。メインで2色しか使っていないにもかかわらず多くの色マナ調達手段があるので、このデッキはサイドボード後にMemoricideとThoughtseizeのために黒を散らすことができるのです。このプランはミラーマッチと別なコンボデッキとの対戦における勝率を上げてくれるでしょう。

皮肉なことに、GerryのManamorphoseに関する提案はすでに十分なマナベースを持つこのリストに投入されたのです。Manamorphoseはサイドボードに散らした黒いカードの使用をより現実的なものとし、ランプ呪文で過剰に山を持ってくることを可能にします。また、キャントリップによってデッキの一貫性を多少上げることができるのです。

大抵の場合、Primeval Titanは使いたいプランではないかもしれませんが、彼はかなり迅速に人を殺せます。彼が単体除去で対処されたとしても、残した2枚のヴァラクートは次のターンにExpeditions やHarrowを用いることで大噴火を起こすでしょう。

ScapeshiftとPrismatic Omen はヴァラクートを悪用するための別個の手段だと捉えられています。しかしこれらのカードはもっと同じデッキで使われるべきなのです。ScapeshiftとPrismatic Omenを両方使うデッキにおいて必要になるのは4枚のvalakutsと6~9枚の山だけです。このデッキは単色の土地を大量に要求しますが、その点は克服できないということはありません。また、これらのデッキはどちらにしろ沢山の土地を必要とするので、必要なマナソースをデッキに入れることができます。Gerryが提案したManamorphoseの採用もまた、マナベースにおける問題点を解決してくれるでしょう。加えて、WargateはPrismatic Omenを使う為に必ずしも必要なカードという訳ではありません。Omenデッキは非バント色をもっと検討するべきなのです。Prismatic Omen とScapeshiftのどちらかまたは両方使ったものを含めて、ヴァラクートデッキには様々な方向性があります。Keep brewing!

コメント

ティル@那珂ちゃん改二記念
2011年1月5日23:04

大変参考になりました。

Pokky
2011年1月6日2:16

ヴァラクートのバリエーションについて、国内ではあまりリストが出回っておらず困っていましたので大変参考になりました。ありがとうございます。

re-giant
2011年1月6日3:50

ヴァラクートをウィニーと同居させるなんて手があるとは目から鱗です。

VM
2011年1月6日16:27

海外の記事は目にする機会が少ないので、こういった翻訳記事はとても貴重でありがたいです。
リンクさせて頂きました。今後も楽しみにしています。

Koizumi
2011年1月6日22:45

とても参考になりました。

脱字報告を。
GRW AGGRO VALAKUTのデッキリスト内から《虹色の前兆/Prismatic Omen》が抜けています。

ペンティーノ
2011年1月6日23:10

コメントありがとうございます。Matt Nassは英語が読み易い上に、こういう具体的な話をしてくれるのでありがたいですね。

re-giantさん
上陸とscapesiftの組合せも強そうですよね

VMさん
相互させて頂きました、宜しくお願いします。

koizumiさん
ありがとうございます。修正しました。一番大事な部分が抜けてしまっていました。

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