http://www.channelfireball.com/articles/mind-boggling-technology-preparing-for-worlds/
原題:Mind-Boggling Technology – Preparing for Worlds

Posted by Kyle Boggemes

December 5, 2010

Kyle Boggemes氏による、世界選手権で競われるフォーマットについてのあれこれです。
スタンダード、ドラフト、エクステンデッドですね。とりあえず訳せた前二つのとこまで。

以下本文

Hello everyone!今日は読者の皆誰もが、ちょっとずつ得るものがある様な記事が書けたと思います。僕は今、世界選手権で用いられるすべてのフォーマットに注意を払っています。FNMやPTQを戦場とするプレイヤーでも、すぐにトーナメントに持っていけるデッキリストを用意しました。

僕は今FNMに熱を上げているので、スタンダードに特に力を入れています。僕は未だに青白コントロールを愛用しているのですが、これは全く驚くことではありません。でも、皆青黒コントロールに首ったけなので、僕の愛するデッキに厳しい意見を投げかけてきます。だけど僕から言わせてもらえば、断然青白コントロールのほうがいいです。大きな理由としては、青黒コンの吸血鬼に対する相当な相性の悪さです。どのデッキも黒を使っていなかった頃は《破滅の刃/Doom Blade(M11)》が最強の除去呪文でしたが、今はそうではありません。《見栄え損ない/Disfigure(ZEN)》も優秀な除去ではあるのですが、コントロールデッキとの対戦においてはこれで除去できるカードはありません。

青白以外のコントロールデッキを使う理由としては、そのデッキが青白に対して強いということがあります。青黒は青白に少し有利がつきますが、その理由は最近《強迫/Duress(M11)》系のカードがメインに採用されているからです。僕はコントロールデッキとのミラーマッチに強いという理由でデッキを選ぶのが嫌いです。というのも、そのマッチアップはしばしばプレイスキルで決着がつくからです。僕はジェイスデッキ同士のミラーマッチに馴れているので、他のマッチアップで強いデッキを使いたいです。

僕はMOのウェブサイトをチェックしましたが、そこには恐ろしい数の青白のデッキがありました。一方で青黒はかなり少なかったのです。これは、メタゲームがもう既に吸血鬼の存在に対応して変化したことを示しています。

以下に示すのはデイリーイベントで3-1の結果を残した青黒のデッキです。使用者はMs_Luckでした。
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit(WWK)》
4《闇滑りの岸/Darkslick Shores(SOM)》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb(M11)》
5《島/Island》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZEN)》
3《沼/Swamp》
4《地盤の際/Tectonic Edge(WWK)》
1《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》
3《墓所のタイタン/Grave Titan(M11)》
4《海門の神官/Sea Gate Oracle(ROE)》
2《見栄え損ない/Disfigure(ZEN)》
3《破滅の刃/Doom Blade(M11)》
3《強迫/Duress(M11)》
1《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(LRW)》
4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》
4《マナ漏出/Mana Leak(M11)》
4《定業/Preordain(M11)》
2《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》
4《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)》

Sideboard
2《弱者の消耗/Consume the Meek(ROE)》
2《瞬間凍結/Flashfreeze(M11)》
4《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(ZEN)》
2《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》
1《見栄え損ない/Disfigure(ZEN)》
1《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》
2《記憶殺し/Memoricide(SOM)》
1《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》

このデッキには脅威が少ないので、相性の悪いマッチアップはさらに悪くなるでしょう。 ランプ系のデッキは今も大人気で、どのコントロールデッキでも迅速なクロックが必要となります。しかしながら、このデッキは青白コントロールには簡単に勝てるでしょうね。メインに《強迫/Duress(M11)》をとっていますから。

以下に示すのが僕の青白コントロールです。明日が世界選手権なら、これで出ますね。
2 《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》
2《失脚/Oust(ROE)》
2《糾弾/Condemn(M11)》
4《マナ漏出/Mana Leak(M11)》
2《否認/Negate(MOR)》
1《冷静な反論/Stoic Rebuttal(SOM)》
3《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)》
2《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》
4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》
2《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura(ROE)》
1《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
2《霜のタイタン/Frost Titan(M11)》
1《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M11)》
2《エメリアの天使/Emeria Angel(ZEN)》
4《定業/Preordain(M11)》
4《天界の列柱/Celestial Colonnade(WWK)》
4《氷河の城砦/Glacial Fortress(M11)》
2《乾燥台地/Arid Mesa(ZEN)》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn(ZEN)》
4《平地/Plains》
5《島/Island》
2《金属海の沿岸/Seachrome Coast(SOM)》
3《地盤の際/Tectonic Edge(WWK)》

Sideboard
3《瞬間凍結/Flashfreeze(M11)》
1《糾弾/Condemn(M11)》
1《失脚/Oust(ROE)》
2《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》
1《太陽のタイタン/Sun Titan(M11)》
2《否認/Negate(MOR)》
1《精神の制御/Mind Control(M11)》
1《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》
2《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》
1《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》

このデッキの成績にはかなり満足しているので、リストはほとんど変わっていません。通常の青白コントロールとは違う動きをします。そういうデッキを使う理由は、他のプレイヤーはまだ標準的なリストを使うだろうからです。通常のヴァージョンではゲームのあらゆる側面をコントロールし、引いてきた一枚の脅威でゲームを終わらせることを意図しています。一方で、僕のヴァージョンでは対戦相手を早いターンから撹乱し、ゲーム中盤で対戦相手を圧倒する脅威を展開することを意図しています。

僕が最初にこのデッキを紹介した時、コメント欄では次の様な意見がたくさん出ました。《エメリアの天使/Emeria Angel(ZEN)》は除去呪文ですぐ死ぬし、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》を倒す手段として現実的ではないと。《エメリアの天使/Emeria Angel(ZEN)》は、可能であれば出したら即上陸するべきクリーチャーとしてデザインされています。優先権を保持して土地をプレイしなければ、除去の対象となってしまうのは明らかです。このデッキで最初にプレイするクリーチャーですからね。

このデッキでの吸血鬼との対戦は望むところです。どんなアグロデッキに対しても巨大生物はよく効きますからね。最近人気がでてきたもうひとつのアグロデッキとして、白単クエストアーマがあります。人気の主な理由は安さにありますが、強烈な一撃を内包したデッキであることも理由のひとつでしょう。これら2つのデッキの存在が、青いコントロールデッキのメインボードに《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》が採用される理由となっています。吸血鬼と白単クエストの人気は主にMOでのものですが、世界選手権においても想定するべきデッキでしょう。

世界選手権は3つのフォーマットで競われます。これは、皆がどのフォーマットに対しても十分なテストとデッキリストを用意できる訳ではないということを意味しています。大抵のプレイヤーは、デッキビルダーを信用して、実績のあるデッキをただ選ぶだけでしょう。明らかに、世界選手権は既知のデッキリストに対してしっかりと準備する必要のあるイベントです。

世界選手権の2日目は2回のドラフトです。このフォーマットのドラフトに関して、LSVが僕が言いたかったことをいってくれました(訳注:手前味噌ですが、http://biggbo.diarynote.jp/201012032148339317/のことです)。青のコントロールデッキはここ数週、いくつもの勝ちを僕にもたらしてくれました。《空長魚の群れ/Sky-Eel School(SOM)》はおそらく、このセットの中で最も過小評価されているカードです( Schoolって単語を含むこいつの名前は)ジョークにも使いやすいですしね!)。

しかしながら、世界選手権まで青が過小評価されたままかは疑問です。ドラフトにもメタゲームがあるため、1つの考えに固執してはいけません。僕が青いデッキを使って勝てていたのは青が不人気であったためで、それがベストだったからではないのです。ほかのプレイヤーが今以上に青をやるようになれば、このデッキは相当弱くなるでしょう。卓に金属術か感染をやるプレイヤーしかいなかったからこそ、僕は《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》を最低1枚確保できることを当てにできたのです。

GPナッシュビルにおいてAri Lax が提唱した《腐食獣/Molder Beast(SOM)》デッキもまた強力だと考えています。面白くて、緑を使うというアドバンテージがあるデッキなのですが、まだそれほど注目されていません。毒アーキタイプ関連でない緑のカードをとることはとても簡単です。ごく少数のプレイヤーしか向かわないですからね。

僕はこれら二つのデッキの大ファンです。5手目で《真っ二つ/Slice in Twain(SOM)》や《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》を流すのはストレスが溜まりますからね。このアーキタイプをやっていて欲しいカードは対戦相手が欲しいカードとかなり違うので、強いデッキがを作ることができます。

最近、Michael Jacobは《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》はほとんどプレイに値しないカードだという意見をFacebookに投稿しました。これには僕も同意します。僕がドラフトした強力なデッキは、大抵除去が大量に含まれています。カードに求められるのは単体での強さで、シナジーを形成できるかは問題ではありません。《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》のようなカードが入ったデッキには、時に適当なアーティファクトが優秀な有色カードを押しのけて入っていることがあります。金属術デッキに入る多くのカードはアーティファクトであるというだけで高く見られており、それ故にそういったデッキは弱くなっています。

最近のドラフトで、後攻を選んで叱責されたことがありました。全く持ってナンセンスです。ドラフト環境は少しずつ変化しますが、僕は大抵の場合は後手を選ぶことが正解だと考えています。《ニューロックの模造品/Neurok Replica(SOM)》と《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》は、いまだに本来取られるべき順目より遅くまで回ってきます。先手を選ぶデメリットは、遅めのクリーチャーがデッキに入っている場合に生じます。いずれにせよゲームは長期戦となるからです。

コメント

re-giant
2010年12月8日16:53

ドラフトにもメタの遷移があるというのは面白いです。不人気のカードを引っかき集めて強いデッキが作れる……ということが広く知られてしまい不人気だったカードが余らなくなる……ことを予想して……と回るわけですね。

> (plus the number of puns you can make with it are endless!)

素直に「(Schoolって単語を含むこいつの名前は)ジョークにも使いやすいしね!」ってことだと思います(前回のLSVの記事の末尾でもジョークに使われていますから)。前回のLSVの翻訳があったおかげで分かりました。

ペンティーノ
2010年12月8日22:26

お世話になります。
pun の意味は調べたら分かったのですが、どう訳すればいいかと悩んでしまいました。
意訳上手ですね、参考にさせていただきます。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索