http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpnas10/day2coverage#9


Sunday, 3:15 p.m. – Drafting with Conley Woods
by Bill Stark

ここGPナッシュビルにおいて、Colney Woodsは2010年のプロツアーサーキットを終えるために、もう一押しの結果が必要な様です。今週末はどうでしょう?彼は目標を達成できるかもしれません。2ndドラフトのペアリングが発表された際に、彼の名前はスタンディングのトップにありましたからね。彼のスイスラウンド最後のドラフトを追ってみることにしました。

1stパックにおいてまずConleyが目を向けたのはレアの《大建築家/Grand Architect》。《溶鉄の尾のマスティコア/Molten-Tail Masticore》等ボムとされているカードの様な派手さはありませんが、コロラドのプロはどうやらこれを取るようです。一度彼はこれを束に戻し、《粗石の魔道士/Trinket Mage》と《危険なマイア/Perilous Myr》と共に束の上に持ってきました。そして最終的にはこのロードを手元に置きました。2パック目は《粉砕/Shatter》と《金屑化/Turn to Slag》が出ましたが、青いカードを初手で取っているのでこれを使うにはなにかしら制限が生じそうです。Woodsは2枚の除去のうち、より散らしやすい《粉砕/Shatter》を選択しました。

3手目ではConleyは数枚のカードを見て手を止めました。彼の気を引いたのは《絡み線の壁/Wall of Tanglecord》、《ニューロックの模造品/Neurok Replica》、《剣爪のゴーレム/Saberclaw Golem》、そして《屍百足/Necropede》 。時間が迫り、彼は模造品を選択。他のカードは別なプレイヤーに委ねることにしました。次に彼は《ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch》、《ゴーレムの職工/Golem Artisan》、《危険なマイア/Perilous Myr》を流して《転倒の磁石/Tumble Magnet》をピック。続いて《ダークスティールの巨大戦車/Darksteel Juggernaut》、2枚目の《ニューロックの模造品/Neurok Replica》迷うことなくピック。それぞれのパックの他のカードが弱かったためです。

1パック目のピックは更に続き、Conleyは《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》と《空長魚の群れ/Sky-Eel School》の2択で前者をピック、続くパックでは《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake》を獲得しました。この40枚デッキを使うフォーマットにおいて、彼は青の回避持ちクリーチャーに頼る最初の魔道士ではありませんが、それらのクリーチャーは初手の《大建築家/Grand Architect》で強力にブーストされるでしょう(直訳:He certainly would not be the first mage to rely on evasive blue creatures in the 40-card format, and they would get a powerful boost from his first-pick Architect) 。その後《血まなこの練習生/Bloodshot Trainee》と《オーリオックの模造品/Auriok Replica》をピックし、この後は他プレイヤーの残り物をピックするだけでした。

14枚のカードをチェックし、Conleyは素早い動作でデッキを組む真似事をしました。彼は大量に青いカードを確保していて、この色を使うのは確かなようです。しかし2色目はまだ決まっていません。彼は2手目で取った《粉砕/Shatter》をゆっくりと見つめ、《血まなこの練習生/Bloodshot Trainee》もいじりました。赤をデッキに散らすのでしょうか?

2パック目はConleyにとって酷い(doozy)ものでした。彼の開けたパックからは《謎鍛冶/Riddlesmith》、《決断の手綱/Volition Reins》が出現し、強力なカードの2択を迫られました。彼はエンチャントの方をとり(彼を責められますか?)、続くパックで《銀のマイア/Silver Myr》を《ニューロックの模造品/Neurok Replica》、《空長魚の群れ/Sky-Eel School》に優先してピックしました。3手目においては1パック目で流した《ゴーレムの職工/Golem Artisan》が回ってきてConleyはこれをすぐさまピック。4手目は《転倒の磁石/Tumble Magnet》と《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》、《空長魚の群れ/Sky-Eel School》で悩むことになりましたが、ここではアーティファクトを選びました。面白いことに、次のパックでも《転倒の磁石/Tumble Magnet》をピックすることになりました。磁石を除けばとても弱いパックだったからです。これでConleyは3つの《転倒の磁石/Tumble Magnet》を戦場に持っていくことになります。これらで相手のやっかいな地上クリーチャーを足止めし、空から殴るという理にかなった戦略がとれるでしょう。

ピック中盤においては《ニューロックの模造品/Neurok Replica》や《ヴィダルケンのセルターチ/Vedalken Certarch》をピックすることになりました。さらに2枚の《ゲスの玉座/Throne of Geth》を確保しており、これらが取れて幸せそうでした。ピックチェックの時間となり、Colnleyはデッキを組む様にカードを分別しました。Conleyが青を中心に組むつもりであることは明らかでしたが、2パック目において2色目を決定させる程の強力な収穫は、どの色においてもほとんどありませんでした。

しかし3パック目を開けるとConleyが頼るべき色は簡単に示されました: 彼は《電弧の痕跡/Arc Trail》を凝視するとそれを素早く手元に加えました。このパックには《拘引/Arrest》と《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder》もいたのですが、やはり1:2交換ができるこのカードは魅力的です。その上、散らした色でも簡単にプレイできます。2手目では《金属の駿馬/Chrome Steed》を《銀のマイア/Silver Myr》と《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake》に優先してピック。3ピック目では《錆びた秘宝/Rusted Relic》が現れ、彼はこれをすぐさま手元に加えました。他に使えそうな選択肢がなかったのです。

青のフライヤー戦術に金属術を加えるために、Woodsはアーティファクトを確保する方針にシフトしました。《金属の駿馬/Chrome Steed》や《錆びた秘宝/Rusted Relic》のフルパワーを維持するためにです。《危険なマイア/Perilous Myr》、《災難の塔/Tower of Calamities》が順次彼のチームに加わりました。2パック目で《決断の手綱/Volition Reins》を優先して流した《謎鍛冶/Riddlesmith》が遅い順目で回ってきて、嬉しいピックとなりました。更には、潜在的な対戦相手に備えてのカットに入る前のピックで、ルーメングリッドのドレイクが取れました。なにをカットしたかって?彼のフライヤーを止める《酸の巣の蜘蛛/Acid Web Spider》、ファッティを減らすために《吠える絡みワーム/Bellowing Tanglewurm》、conleyのデッキ相手ではいつでも脅威となるX火力、《瀉血/Exsanguinate》です。

ここまでの13ラウンドにおける素晴らしいパフォーマンスによって、ConleyがTop8に残るために、このデッキにはそれほど多くの戦果は求められませんでした。2勝できれば確定で、それ以下の勝ち数+引き分けだと当落線上ということになります。

Conley Woods - Featured Draft Deck
Grand-Prix Nashville 2010


Main Deck

40 cards
10 《島/Island》
6 《山/Mountain》
16 lands
1 《オーリオックの模造品/Auriok Replica》
1 《金属の駿馬/Chrome Steed》
1 《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》
1 《ダークスティールの巨大戦車/Darksteel Juggernaut》
1 《ゴーレムの職工/Golem Artisan》
2 《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake》
1 《モリオックの模造品/Moriok Replica》
3 《ニューロックの模造品/Neurok Replica》
1 《危険なマイア/Perilous Myr》
1 《謎鍛冶/Riddlesmith》
1 《銀のマイア/Silver Myr》
1 《空長魚の群れ/Sky-Eel School》
16 creatures
1 《電弧の痕跡/Arc Trail》
1 《錆びた秘宝/Rusted Relic》
1 《粉砕/Shatter》
1 《闊歩するものの装具/Strider Harness》
3 《転倒の磁石/Tumble Magnet》
1 《決断の手綱/Volition Reins》
8 other spells

Feature Match Round 15 – Sam Black vs. Conley Woods
by Bill Stark

"先攻で" Conley Woodsは以前のアメリカ代表であるSam Blackと卓を挟んで対峙し、宣言しました。このコロラド生まれがTop8の席を確保するためには、残り2戦のうち1回勝つ必要があります。TOP8に入ることで、2011シーズンのプロレベルを上げるために必要なプロポイントが手に入ります。しかしSam Blackはこの可愛い(cherubic)woodsを助けることに何の興味もありません。

Blackは《鉄のマイア/Iron Myr》と《嚢胞抱え/Cystbearer》でゲームを始め、一方でConleyは《オーリオックの模造品/Auriok Replica》と《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》でそれに応じます。" 悪いこと考えてるな!(That’s a brew!)" Samが《腐食獣/Molder Beast》をキャストしたのを見てWoodsがからかいます。5/3は一般的には強力なクリーチャーですが、彼の2/3感染とはかみ合いません。Samは気にすることなく2体のクリーチャーを戦闘に送り出します。Conleyは《ニューロックの模造品/Neurok Replica》と《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》で《腐食獣/Molder Beast》をダブルブロック、しかしここで《粉砕/Shatter》が飛んできて2対1交換となってしまいます。

なんとか巻き返そうとするConleyは《大建築家/Grand Architect》をキャスト、そして青いクリーチャーをタップして《転倒の磁石/Tumble Magnet》も追加。これで対戦相手の《嚢胞抱え/Cystbearer》は押さえつけられましたが、《腐食獣/Molder Beast》の攻撃でライフは12まで落ち込みます。《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax》がSamの陣営に加わり、 屈強な恐竜っぽい軍団が小さな感染軍を助けます。

Woodsはこいつをなんとかしなくてはなりません。彼は《金属の駿馬/Chrome Steed》と《モリオックの模造品/Moriok Replica》をキャストし、《転倒の磁石/Tumble Magnet》が時間を稼いでくれることを祈りました。Samの返しのプレイは《黄金の甕/Golden Urn》よりも印象の薄いものでしたが、アタックによりConleyのライフは11に、毒カウンターは6になりました。返しのターン、 Woodsの青赤デッキからは《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake》が出てきて、《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax》に対して少しばかりの時間を稼ぎます。これで次ターンSamはアタックすることができませんでした。

これで一息つくことができたConleyは場を安定させ始めます。彼は《空長魚の群れ/Sky-Eel School》をキャスト、手札の《銀のマイア/Silver Myr》をライブラリーのトップと交換します。そして空から攻撃を始めました。Samは2ターンの間攻撃できずにパス、しかしこの間も《空長魚の群れ/Sky-Eel School》と《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake》を阻むことができません。これがSamのライフを8まで減らします。更にConleyは《錆びた秘宝/Rusted Relic》を追加、これでいつでも《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax》に対処できます。Blackの運はここで尽きたようです。生き残れるターンは1ターンしかなく、いいものを引くことができませんでした。Samは2ゲーム目に向かうことにしました。

Conley Woods 1, Sam Black 0

"迷惑なデッキだな!" 2戦目の準備をしている間に、Conley Woodsは対戦相手に愚痴ります。"僕はライフカウンターを2つ使わなきゃならないじゃないか。毒と通常ダメージ、どっちも追えるようにさ!"

Sam Blackは対戦相手の文句を気にしていないようでした。

どちらのプレイヤーも2マナのアーティファクトクリーチャーのキャストからゲームを始めました。Conleyは《危険なマイア/Perilous Myr》、Sam Blackは《屍百足/Necropede》です。"これじゃ皆すぐ死んじゃうね…" Woodsが歯を見せて笑います。

《屍百足/Necropede》がすばやく毒ダメージを与えますが、Conleyは《ニューロックの模造品/Neurok Replica》と《闇滑りのドレイク/Darkslick Drake》を召喚します。彼は対戦相手が5マナに到達し、あるファッティを呼び出すのを驚いていないようでした;《腐食獣/Molder Beast》です。Woodsは自分の場にも"ファッティ"を加えます。《ゴーレムの職工/Golem Artisan》を。ただ3/3 というだけでなく、自軍のアーティファクトクリーチャー達を大きく、回避しやすく、そして素早くできるのです。

《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax》がBlackの陣営に加わりますが、これは《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake》で手札に戻されます。まるで、Conleyのデッキは対戦相手の目論み全てに対処できるかのようです。Samは《最上位のティラナックス/Alpha Tyrranax》を再度召喚、しかしこれにはすぐさま《決断の手綱/Volition Reins》。 この間にSamはゆっくりと飛行で殴られており、時間がないのに解決すべき問題が山済みという状態です。

《金屑化/Turn to Slag》が《ゴーレムの職工/Golem Artisan》を吹き飛ばしますが、有利なアタックを掛けるには十分ではなく、《腐食獣/Molder Beast》と《屍百足/Necropede》はSamの陣地で待機することになります。"ライフ12だっけ?"彼の対戦相手がアンタップしながら聞いてきますが、これはいい兆候ではありません。ConleyはアタックでSamのライフを8まで減らし、《オーリオックの模造品/Auriok Replica》と《銀のマイア/Silver Myr》をキャスト、もしものために《ニューロックの模造品/Neurok Replica》の起動コストを残します。

Samは《感染の三角護符/Trigon of Infestation》をキャストしますが、Conleyは《ニューロックの模造品/Neurok Replica》の能力を起動、Blackのブロッカーを2対のみ(三角符を起動すれば)とします。 アタックで6点のダメージを与え、戦闘後に《粉砕/Shatter》を自軍の《危険なマイア/Perilous Myr》に打つことを示し、彼の仕事を終わらせました。

Conley Woods 2, Sam Black 0

コメント

M
2010年11月24日23:15

リンクさせてもらいました。
よろしくお願いします。

翻訳すごいっすね。
楽しみに見てます。

ペンティーノ
2010年11月24日23:28

相互いたしました。ありがとうございます。

英語読む習慣をつけたいなと思い始めましたが、やってみると面白くて、翻訳自体が趣味になりそうです。現状、読みづらい文章もいっぱい上げてしまっていますが、翻訳スキル自体も上げていきたいと考えています。

nophoto
通りすがり
2010年11月24日23:39

>That’s a brew
Brewは悪事を企むという意味だそうです。
多分感染デッキに腐食獣が入っているのを見て、何を企んでるだ?(汚れた一撃)という意味でからかったんだと思います。

ペンティーノ
2010年11月25日0:55

なるほど!意味は調べたのに、その発想がでてこなかった!

その解釈、お借りします

うで
2010年11月25日1:28

翻訳お疲れ様です
非常に面白かったです〜

1-3のピックがなかなか難しいなぁ、と
この時点ですでに青レプリカを屍百足より必要とするのですね

あんとく
2010年11月25日2:49

初めまして,いつも更新を楽しみにさせてもらってます.
勝手ながらリンクさせて頂きました.

>みぎうでさん
僕も1-3は百足をとってしまうと思います.
トッププレイヤーのピックは興味深いですね...

ペンティーノ
2010年11月25日14:03

みぎうでさん
あんとくさま

ありがとうございます。

1-3は広く受けるなら百足にいきそうですよね。僕は《ニューロックの模造品/Neurok Replica(SOM)》を愛していると言ってもいいくらい好きなので、単純にその理由だけで青決めちゃいそうです。

下には絶対に青をやらせない!という意思表示なのかもしれませんね。上とは被るかもしれませんが、せき止めて下から締め出せれば青いける、と考えたとか。素人考えですが。

prae
2010年11月26日21:04

相互させて頂きました、宜しくお願いします。

prae
2010年11月26日21:05

相互じゃない、リンクの間違いでした。

ペンティーノ
2010年11月26日22:57

ありがとうございます。こちらもリンクさせていただきました。

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