Posted by Conley Woods

October 7, 2010
http://www.channelfireball.com/articles/breaking-through-15-lands-or-less-rb-aggro/

Channel Fireball様の記事です。Conley Woodsがミラディンの傷跡ドラフトにおける、赤黒で低マナシフトなアグロデッキの解説をしています。土地を15枚前後しかいれない驚異のアーキタイプのようです。概要の説明と、ピックの仕方や個々のカードについての具体的な解説、2つに分けられそうだったので区切ります。こちらが前半部です。

分からない、と投げたところをコメントでレスポンスしてもらえることが多いので、誤訳回避&悩む時間の削除を目的に分からないところは今まで以上に英語で残しています。モチベは(今のところ)あるけど英語の知識は結局理系大学院生のそれでしかないので、僕が骨子を訳す→深い知識持ってる方に穴を埋めてもらうみたいな流れになればありがたいことです。間違ったこと伝えないためには僕が分からないところはちゃんと分からないということが大切だと感じた。

本文

ミラディンの傷跡のリミテッドシーズン真只中ですね。この環境はとても多様性に飛んでいて、とても楽しい環境だと思います。このフォーマットにはすぐ分かる2つの特徴があります―金属術と感染ですね。しかし、今日はこれらだけが重要だという誤った認識を正すためにこの記事を書きます。ミラディンの傷跡ドラフトにはデックビルダーの夢が詰まっています。数多のシナジーとコンボがあますが、それは金属術と感染だけに囚われていては見つけられないでしょう。

毎回のことですが、この週末は新セットリリースから始まるデンバー南での24時間トーナメントに参加していました。大規模なFNMドラフトから始まり、その後にはボックスドラフト(読むまで知らなかったけどこういう遊びがあるみたいです、詳しい人教えてください)と通常のドラフト。これが翌日午前10時まで続き、そこからはリリースイベントのシールドです。あなたも想像できるように、睡眠時間を削り、マジックに気兼ねなく膨大な時間を費やすイベントなのです。

くたくたになって家に帰り着くまで4回ものドラフトを行い、このフォーマットにおけるとても興味深いある事実に気がつきました。FNMにおいては、私は無難に、ほぼ白単色の金属術デッキに4枚の黒のカード(3/3のフライヤーが3体に除去)を散らしたデッキをドラフトしました。このデッキはよく動き、負けることはありませんでした。が、これは卓の皆が環境への理解がまだ不十分であり、その中で無難にこなせただけだと感じました。新環境ではよくあることです。シーズンが進み、皆の環境理解が進んでくれば、6手目でContagion Claspが取れるようなことはなくなるでしょう。

こういった理由で、私はこの環境へのよりよい感覚を身につけたいと感じました。そこで、まだ店に残っていた優秀なプレイヤーに呼びかけ、参考になりうる卓を設けてドラフトを行いました。ボックスドラフトをしている最中は、私たちはいくつか「レア取り」をしてしまいましたが、このドラフトでは、幸運なことに、初手取りされて当然のヴェンセールでしか「レア取り」は起こりませんでした。Next up: Draft(訳注:?)

私の1パック目はArc Trail以外に見るものがなく、故にこれをピックしました。次のパックも同様に弱く、しかしとあるカードが私にアピってきました。このフォーマットはまだまだ幼年期なので、勝者が5パックもらえるとしても、勝つことより試すことを優先したいです。また、(優勝賞品がでることで)皆がガチのドラフトとなるので、もっとfringeなデッキ(fringe=周辺とかそんな意味。典型的なアーキタイプとかそういう意味なのかな;それとも逆に「変なデッキ」って意味なのかな)への理解を、早いうち(when there is little on the line)から得ることができます(この一文は訳に自信がないです)。さて、ピックしたカードの話に戻りましょう。なんだと思いますか?正解は、Furnace Celebrationです。このカードを使った構築でのデッキについての記事は既に書いていますが、リミテッドでは未知数です。このパックは、文字通りこれとNeurok Replicaの2択でした。後者のほうが優秀ですが、エキサイティングではありません。私は
Celebrationと共に歩むことを決めました。

最初はこのカードを中心に組もうと考えていたのですが、ピックが進むうちに、わたしはこのカードをゲーム後半ですら生かせるピックをしていない事に気づきました。変わりに、私は赤・黒のアグロな戦略で強いと評価されるだろうカードをピックし始めました。私は3手目で、大抵の人はとりたくないであろうカードをピックしました。Necrogen Censer,やDross Hopper、そしてPaniv Spellbombの様なカードです。これらは皆額面以上の価値がありました。私はこの後しばらくして、ある特定のアーキタイプにたどり着くのですが、このドラフトで組んだのはとりあえず以下の様なデッキです。

2 Fume Spitter
2 Dross Hopper
1 Oxidda Daredevil
2 Painsmith
1 Embersmith
1 Perilous Myr
2 Moriok Replica
1 Necrogen Scudder
1 Rust Tick
1 Ferravore
3 Galvanic Blast
1 Panic Spellbomb
1 Arc Trail
1 Grasp of Darkness
1 Shatter
3 Tumble Magnet
1 Necrogen Censer
1 Furnace Celebration
7 Mountain
7 Swamp

まず14枚の土地についてですが、これは書き間違いではありません。3マナ以上の呪文はありませんから、2マナで止まってもそれはほとんど問題になりません。私は新しい呪文爆弾を、ドローが良くなればいいなという程度でデッキに入れましたが、実際にはそれ以上にいい働きをしました。このデッキはたとえマナが詰まっても衰えない爆発力があります。なので、ノーランドでトリプルマリガンをしたゲームにおいても、私は5ターン目に勝つことができました。ドラフトした個々のカードについての議論は後にして、まずはこのデッキの複雑な階層構造について見てみましょう。

とりあえず、まずこれはクリーチャーベースのアグロ戦略だと理解してください。これは、低マナ域のクリーチャーなら、ピックするかどうか一考の価値を持つということです。2/1だろうと、1/1だろうと、このデッキに入る可能性があります。このアーキタイプにおいては、典型的なカード評価は窓から投げ捨てることができます。たとえば、Vulshok Heartstokerは(他のデッキでは)ぎりぎり当落線上から落ちるカードですが、このデッキにおいては中堅の優秀クリーチャーとなります。ピック順も、このデッキ特有の優先順位に適応しなければなりません。4マナ以上のカードはよほどゲームにインパクトを与えるカードでない限り、必要ないのです。

Oxidda ScrapmelterやSkinrenderはデッキに入るでしょうが、これらは例外です。Mindslaverや Contagion EngineそしてGolem Artisanをスルーするのは難しいでしょうが、このデッキに彼らの居場所はないのです。15枚前後の土地でデッキを廻したいので、珍しい例外があったとしても入るのは1枚程度です。もう一度言いますが、このデッキの屋台骨は軽さと効率性です。

つまり、アタッカー連中を上手く活かせる軽くて効率的なカードはウェルカムという事です。例えば、Sylvok Lifestaffは大抵のプレイヤーにとっては3手目、4手目で取るようなカードではありませんが、このデッキでは非常に上手く使えます。Panic Spellbombは恐らく最も通常のピックと優先順位が変わるカードでしょう。あなたはこれを2または3手目に喜んで取るでしょう。このデッキではTurn to Slagより優先してとるカードなのです。思い出してください;この戦略においては、軽さは強さなのです。

軽い生き物達はダメージを与え、脅威を持続させるための兵隊ですが、ときには2/1が仕事をさせてもらえないこともあります。マリガンして6枚の恐ろしい手札を掴まされたときとか、対戦相手がサイドインした2枚のPlated Seastriderが立ちふさがっているときなどです。これらはあなたを狼狽させるでしょう。どんなケースにおいても、あなたができることは軽い生物を頼りに攻撃することだけです。彼らをバックアップするプランが必要ならば、いくつかの選択肢があります。

その中で私が好きなものはFurnace Celebrationです。2体の最も手に入るであろう2/1生物はどちらも、生贄をコストとする能力を持っています。最強の1/1(Fume Spitterのことかな?)も同様です。さらにはマナカーブを埋める優秀なカード、FerrovoreやPanic Spellbombのようなユーティリティスペルも“生贄”という単語を含んでいるので、Furnace Celebrationは神の贈り物となりうるのです。ここに挙げたカード全てを使うまでもなく、一枚でもあれば、膠着したゲームを素早く終わらせる事ができるのです。

とても記憶に残っているゲームがあります。そのゲームにおいて、対戦相手は私の最初の2体のクリーチャーを除去して、私はその後3枚のTumble magnetと一枚のFaunace Cecebrationというドローが続きました。しかし、彼の残りのライフ14点を削る手段はありませんでした。14枚中9枚の土地を引き、脅威は展開できず、Tumble magnetを使って彼の軍勢を押し止めることしかできずにいました。しかし遂に私はFerrovoreを引き、対戦相手の黒マナとクリーチャーをタップし、アタックと生贄により17点のダメージを一気に与えました。もちろんこれは出来すぎな例ですが、Oxidda DaredevilでもFume Spitterでも、彼らのアクションにはボーナスでショックがつくことになります。

(膠着したゲームを終わらせるための)バーン・プランはもっとも簡単なプランです。特定のアンコモンに頼ることなくそのためのカードを集めることができます。しかし、このプランはマナを喰います。思い出してください、マナフラッドになる前に早期にゲームを終わらせるために土地を15枚程度まで切り詰めていることを。これは、もっとも効果的なバーン・スペルであるExsanguinateは大抵は重く感じるだろうということです。上のリストにおいて、私はExsanguinateをピックしていたのですが、最後にデッキからはずしました。少ない数の土地でデッキを廻すためです。しかし、他のオプションが取れなかった場合は、一枚のExsanguinateがそれなりのバックアップ・プランになりえます。その場合はデッキの土地を15枚か16枚にすることになるでしょうが。これは最善のプランではありません。

他のオプションはバーン・プランよりベターです。このプランの代名詞はNecrogen Censerです。マナカーブを考えると3マナより高いカードはデッキに入れたくありません。しかし2枚、または3枚デッキに入るこのカードは、ダメージが1点少ない代わりに3マナで使えるLava Axesです。そして、Painsmith, Embersmith, Ferrovore, そして Oxidda Daredevilを擁するこのデッキでは、アーティファクトはあなたのゲームプランにおいて重要な役割を果たします。そのため、カードのパワーレベルが等しいときにはアーティファクトを優先した方が良いのです。(膠着打破の手段を3つに分けて説明したが)Furnace Celebrationを持っているからといって、Necrogen Censerがデッキに入らなくなるわけではありません。単純に、それ頼みだけにならなくなり、さらに贅沢なデッキになるでしょう。

とりあえずここまで

②においては具体的な解説が続きます

コメント

りゅー
りゅー
2010年10月14日1:32

fringeは2次的なって意味で、Tier2以下ってことでしょう。「フリンジ」でカタカナ語のファッション用語にもなっていたり
自分ならその辺の文は「ガチドラフトになるから、ローグなアーキタイプのカードはちょこちょこ残るんでいい感じだよ」って感じに訳すと思う。まぁ感覚で英訳する派なんで参考にはならないかと思うけどw

ペンティーノ
2010年10月14日2:20

いえいえ、大変参考になります。fringeデッキの使い手が他の対戦相手で、そこからそのデッキについて学ぶ…と勝手に考えてしまっていた(妄想)ので、ローグと素直に取れませんでした。get a better feel for some of the more fringe decks 、て率直に受け取れば「自分でフリンジデッキ使って感覚つかむ」ってことですよね。

卓が優秀→皆主要なアーキタイプ理解していて実践する→そのデッキを相手取ることで学べる

とか明後日の方向に向かっておりました

nophoto
re-giant
2010年10月14日2:31

参考までに。

> Next up: Draft(訳注:?)

「Next up」で「次に進む」のはずなので、ここでは「(余談はさておき)話を先に進めよう。ドラフトについて。」みたいな感じなのではないかと。MTG関係で Next Up という言葉について説明してたページ→「http:スラッシュスラッシュwww.wizards.com/default.asp?x=sideboard/jpstrategy/20030215a」(迷惑コメント対策でURL書き込めなかったです。スラッシュを/に置き換えてくだされ)。

>もっとfringeなデッキへの理解を、早いうちから得ることができます

すでに上のコメントで書かれてますが……fringeは「周辺の、付加的な、反主流派」なので、典型的でないアーキタイプを指しているのではないかと。あと「on the line」で「どっちつかず/境目にある」なので、全体としては「まだ主流となるに至っていないアーキタイプの感触を試すことができる」みたいな?

極上えび天丼
2010年10月14日7:03

ボックスドラフトは3K位だしてドラフト→全勝のみ1BOX、負けた人+新規さんは2回目のドラフトでここでも全勝のみ1Box。2回目まで参加おk・・・だったような。

ペンティーノ
2010年10月14日20:25

re-giantさん
>おお、ありがとうございます。分かりやすいです

when little on the lineは「まだ十分な理解がなされてない」という意味にとったので単純に「早いうちから」としました。ちょっと言葉足らずですかね

極上えび天丼さん
>情報ありがとうございます。豪気なドラフトですね。新セット発売したばかりにやるととても盛り上がりそうです。

nophoto
Rod
2013年2月1日17:36

That’s an astute answer to a tirkcy question

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